まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
さすがに、リナ視点ではほとんど状況が不明ですね(笑
まあ、読み手にはたぶん伝わっているかとおもわれますv
何しろ、リナの世界には宇宙服とか宇宙船とかいう概念まったくもってないですしね(笑
ともあれ、いっきますv
今回は一応、人としての主要ボス?もどきキャラの登場ですv
んではではv
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~時空の旅人~第11話~
よっしゃっ!
何かよくわかんないけど『うちゅうふく』というのもがいるらしいけど。
数がそんなにないのもあるし、かなり高価な品。
とのことなので、キャナルさんにいってとりあえず。
空気がないからそれが必要とかいわれたので風の結界をそれぞれ全員に施してもらい外にとでる。
月の表面にとあるクレーターらしき場所から内部にと入ってゆくと。
何やら人工的な作り物らしきものが画面の外にと垣間見えていたが。
「まったく。キャナルもこんな便利なものがあるなら、もっと早くにいってくれてれば……」
何やらミリィさんがぶつくさ文句をいっている。
「?今まであれきてたの?」
みせてもらった『うちゅうふく』とかいうやつは、たしかにかなり動きにくそうだったし。
動きにくい。
ということは、すなわち、戦いにおいてかなり不利となる。
今までこの人たち…どうしてたんだろ?
という素朴な疑問が脳裏に浮ぶが。
あんな動きにくいものを着て行動してたらそれこそ動きが鈍っていたことだろう。
まあ、相手も同じようなものを着ていたのならばそれはそれで互角なのかもしんないけど。
キャナルさんはあたし達をひとまず降ろしたあと、先に奥までいっておく。
といって先に奥にと進んでいっている。
たぶん、何かすることでもあるんだろう。
あたし達はといえば、とりあえず。
この施設に捉えられているであろう人々の救出が最優先事項である。
ついでにめぼしい持ち運び可能なお宝があればこっそりと持ち出す予定であたしはあるけど。
それはそれ。
「まあな。しっかし。たしかにこれのほうが動きやすいな。
…下手に宇宙服を気にする必要もないし。何よりもマントがきまる!」
えっと……
どうやらこのケインさん、マントにかなりこだわっているらしい。
あたしの感覚でいえば、マントは旅をするのにかなり必需品なので必要。
という感覚しかないけども。
「ケインの戯言はとりあえずおいとくとして。…大丈夫?」
なぜか一緒に保護したアニスという女の子もあたし達と行動を共にすべく船から下りている。
何でもキャナルさん曰く、ケインさん達と一緒にいたほうがいいからとか何とか……
まあ。
たしかに。
自分から何事においても立ち向かってゆく勇気をもつ。
というのは生きてゆくうえにも重要なことだしね。
「ともかく!いくわよっ!あたしのお宝さんまっててね♡」
そんなあたしの台詞に、
「リナ~。あまり無茶するなよ?」
ぽんぽんとあたしの頭をなでながらいってくるガウリイ。
「ガウリイこそ。…迷子にならないでね?」
んな場所で迷子とかになられたらたまったものではない。
何しろこいつときたま姿掻き消すし。
いやまあ、その理由のほとんどがあたしがいっしょくたに呪文で吹き飛ばしたりするからだけど。
迷子といったら迷子なのである。
うん。
吹き飛ばされた後、一時もしないうちにいつも文句いいながら戻ってきてるし。
ゆえに何も問題はないはずだ。
…きっと。
とりあえず、なにやら仕掛けがあるらしく。
ケインさんやミリィさん達が壁にむかって何かを作業すると同時。
シュ……
何やら擦れたような音がすると同時。
行き止まりのはずの壁の一部にぽっかりと穴があき入り口となる。
…隠し扉とかそんな関係みたいなものなのかな?
どうやら四方八方。
見たところすべて鉄のような物質でこの建物は構成されていたりする。
コンコンと固い独特な金属音がたたくと鳴るし。
このあたりの構造建築からしても、あたしたちの世界のものとはまったく異なってるよな~。
ここって。
あたし達の世界の主流は要塞とかでもほとんど岩とか煉瓦をつみあげたものだし。
建物も、石造り、もしくは木造建築が多いが。
こちらにきてからそういったものはまったくみないし。
「何やつだ!?」
あたし達がその中に入ると同時。
ぽっかりと壁の一部にと開いていた穴は再び閉じる。
何やらだるまさんのような格好をしている人間達があたし達にきづいてそんなことをいってくる。
そして。
あたし達の姿をみとめ、
「なっ!?おまえら!?何で生身のままで!?」
何やらそんなことをいってるし。
う~ん。
感謝…すべきなのかなぁ?
形態用の何やら連絡システムとかいってキャナルさんに手渡された小さな小箱。
それを通じてどうやら相手の言葉がこちらにも一応わかるらしい。
もしかしたら翻訳システムのような魔法みたいなものが使われているのかもしんない。
まあ、言葉が通じる。
というのはある意味助かるから、ま、いっか。
「はい!海賊さんいらっしゃい♡ってことで、
本当ならば、
見たところどうやらこのあたし達がいる廊下は一直線。
下手につかってこちらにとばっちりが回ってくる可能性もある。
それゆえに確実にこちらに被害のないであろう術を唱えておく。
「…おま、いきなりそれはあまりにひどくないか?」
何やら斜め前のほうでケインさんがそんなことをいってくるけど。
「ふっ。悪人に情けは無用なのよっ!」
「…そ~なんだ……」
「こら!アニス。…こんなやつのいうことをマにうけるんじゃないぞ?いいな?」
きっぱりはっきり言い切るあたしの台詞に、こくりとうなづくアニスにと何やらケインさんがいってるし。
「でも。アニスも悪い人、嫌い」
「そうそうvあ。ついでだし。さっきおしえたあの呪文となえてみたら?
アニスちゃんたちも使えるはずだし♡」
しごく最もなあたしの意見に。
「確かに。銃の弾も限度があるし。いいかも、それ♡」
「こら!ミリィ!おまえまで!何だ……!?」
しごく健全的な会話をしているあたしたちの耳にと、
「何やつだ!?誰か!くせ者だっ!」
「どこの組織のものだ!?」
「どこのまわしものだ!?
そんなことをいってくる。
どうやら悪いことをしているから誰かに侵入される可能性。
というのは自分達でも把握しいるようである。
ならば、こっちも遠慮せずにどんどんいってもいい。
ということよね♡
「ケインさん。ミリィさん。とりあえず、二手にわかれてこいつらを壊滅させたのち!
ついでに壊滅させながらも捕らわれているであろう人々の救出。それでどう?」
一緒に行動していたら、手に入るお宝さんも入らない可能性は大。
それゆえにもっともらしい意見を提示する。
「まあ。たしかに、リナさんの言うとおりかもしれないですね。どうします?ケイン?」
そんなあたしの意見にミリィさんがケインさんにと問いかける。
「…何かたくらんでいるような気がしなくもないが……まあ、たしかにそれは……
一番奥深くにキャナルのやつはいったようだから。とりあえずそこで合流。それでいいか?」
怪訝そうにあたしを見ながらも、しぶしぶながらも了解してくるケインさん。
うっしゃっ!
「なら。決まりね!さ。ガウリイ、いくわよっ!」
「あ。おい、リナ!」
とりあえず、先にケインさんたちよりもお宝をみつけださないと!
ひとまず断りそのまま、あたしとガウリイは施設の奥に向かって進んでゆく。
「……何これ……」
何やら警備のものものしかったとある部屋。
お宝さんの予感がして見張りを氷で固めて部屋にはいったものの。
思わず絶句。
「…なあ?リナ…これって……」
幾度みても虫唾がはしるというのはこのことかもしんない。
部屋の中には累々と並んでいるカプセルのようなもの。
その中にあからさまに赤ん坊のようなものが入れられている。
中には多少成長した人らしき姿も。
「…
人体実験で誘拐されている。
とかではどうやらないらしいけど。
こういったのには見覚えはあるし。
毎回みても趣味がいいとはいえないが。
だがしかし、あたしが見知っているのと決定的に違うのは……
「……どうみても。人間そのものじゃないのよ……」
中には体が変形したような形になっているモノもいるようだけど。
基本的には人間の姿そのもの。
つまりは、何かと掛け合わせて合成獣にしている。
とかいうのではないらしい。
カツン。
カツン、と歩くたびに足音が響く。
固い床にも違和感を感じるが、それより何よりも目の前の光景が信じられない。
この世界にもこ~いう悪趣味なことをする人間っているんだ……
人間の愚かさに思わず虫唾がはしるのは…仕方ないとおもう。
あたしだって人だけど、こういう命をもてあそぶような行為はどうか。
と常々思っている一人である。
このまま、彼等をここで培養し成長させて様々な実験につかうのだろうか……
もし、これが完全に異形のものであるならば、呪文でこの部屋ごと吹き飛ばすのに。
下手に人の姿をしているがゆえに、それもためらわれてしまう。
と。
「リナっ!」
ばっとガウリイに抱きかかえられて、そのまま横のほうにとある小部屋のほうにと移動する。
移動した、というよりはガウリイに連れ込まれた。
というほうがいいのかもしれないけど。
それと同時。
ぐわっ!!!!!!!!!!
び~び~び~!!!!!
先ほどまでずらりと並んでいたカプセルたち。
即ち、人の
爆発炎上し、あたしとガウリイが先ほどいた位置まで炎にと包まれる。
何やらけたたましい音がして、天井からは水がどじゃぁぁ、と滴り落ちてくる。
それと同時に燃え盛るはずの炎も水によってあっというまに沈静化する。
どうやらカプセル自体がそれぞれにいきなり爆発したらしい。
い…いったい?
未だに煙りがくすぶる部屋の中にゆっくりと歩み出るとほぼ同時。
「おや?誰かいたんですか?」
何とものんびりとした声がきこえてくる。
ゆっくりと、煙りの向こう。
即ち、先ほどあたし達がはいってきた扉のほうから歩いてくる人影ひとつ。
回りがこんなになっている。
というのにまったく動じている気配もない。
……何もの?
何か眼鏡をかけた男性のようである。
口にくわえているあれは何だろう?
…ハマキ…とはまた違うし?
その彼はゆっくりとあたしとガウリイにと気づいたらしく視線をむけ。
「おや?あなた方も創造られた口の人たちですか?」
「「……は?」」
思わず彼の問いかけに目が点となりはてる。
「つ…つくられた?…はい?何のこと?というか…もしかして、今ここ爆破したの…あなたですか?」
とりあえず相手が誰かわかんないので、ひとまず警戒しつつも問いかける。
そんなあたしの言葉に、目の前の男性は口にくわえている白い何かを加えたまま、
ゆっくりとそれを外して煙りを口から吐き出し、
…えっと。
煙りでる…というのは、やっぱあれ…ハマキの一種なのかなぁ?
あんな小さくて細長いやつなんてみたことないけど。
口にくわえているそれからも煙りはゆらゆらと立ち上り、それが燃えている。
と示しているかのように灰に先っぽのほうからなっていってるし。
「そうですけど?」
まったく悪びれもなくしれっといってくる。
「なっ!?いくら何でも、爆破することはないんじゃないの!?
たとえ
中にはそうでない人たちもいるかもしれないのにっ!?
誘拐とかされてたひとがいたらどうする気!?」
至極もっともなあたしの叫びに。
「…ホム…?ああ。なるほど。たしかに。クローン人間のことはそうともいうかもですね。
しかし。誘拐されている人。というのは物騒ですね。何もしらないんですか?
ああ。もしかしてあなた方が今この施設に入り込んできた。というその仲間の一人ですか」
く…クローン?
って…何?
「まあ。入り込んだ。というのは認めるけど」
「ガウリイ!さらっと肯定すなっ!…知らない。って…何のこと?」
さらっというガウリイにと釘をさし、警戒を解かずに問いかける。
そんなあたしの問いかけに、まったく顔色一つかえることなく、
「ここで研究されているのは遺伝子操作をされている人造的に創造られた人類なんですよ。
かくいう私もその一人なんですけどね。違法の遺伝子操作を施されて誕生した人類……
頭脳の強化という名目のもと生み出され、役にたたないものたちは次々と廃棄処分。
軍の為に作り出される私達は『武器』なんですよ。それってどうおもいます?
医療道具も、兵器も、それに私達のような違法な研究で生み出された軍備強化のための人間も。
全てがこの場において…いや、この組織の中で創造られているなんて。
ですから。全てをなくそうとしているだけですよ?私は。だから、破壊したんですよ」
表情一つかえずにそんなことをいってくる。
「…軍備強化のために生み出された…って……」
つまり。
見た目は人間そのものとして、異なる力をもった存在をつくりだす。
ということ?
……どうみても、人なのに。
しかし…たしかに、見た目が人間でありながらも様々な力をもった『戦力』となりえるモノができれば。
それは力をもとめるモノにとってはかなりの朗報であり、喉から手がでるほどほしい素材であろう。
だけど……
あたしが言葉に詰まっていると。
「全てが無となれば、二度と私たちのような思いをするモノも作られませんしね。
私はただ、悲しい運命をたどる兄弟を救ってあげただけですよ?」
そんなことをいってくる。
「だけど!…いくら何でも、殺す…のは……」
それがたとえ、
それしか助ける方法がない…とはおもえない。
ここほど技術が発達していれば何か救いの道はあるはずである。
「ちょっとまて。お前…今、全てを無に。とかいわなかったか?」
ガウリイがそんな男性にむけて問いかけている。
そ~いえば、そんなことをいってたような……
「無にする…って…あなた……」
まさか…まさか、こいつ?!
とある可能性に気づいて驚愕し目を見開くあたしに対し、
「まあ。今ここで言い合っていても。きっとあなた方にはわからないでしょうね。
あ。でも安心してください。あなた方もすぐに無に還してさしあげますから」
にこやかにいいながら。
何やらその手にもっているのはよくわからない筒のような何か。
…ぞくり。
何となくだけど、全身に悪寒が走る。
「
「…なっ!?」
どうっ!!
「ガウリイ!いくわよっ!」
相手がそれに手をかけるよりも早く、すばやく呪文を唱えその男にむけて解き放つ。
あたしの放った風の突風はものの見事に男をそのまま吹き飛ばす。
吹き飛ばされて体制を崩した男の側をそのまま走りぬけ、
あたし達はそのままその部屋をあとにしてゆく。
あの男のことは気にはなるが。
だけども…どうやらまともに相手をしていたら…というか。
あたしには…判る。
そう…彼は、あの…あのコピーレゾとほとんど同じだ…ということが…
自分の存在を認めてほしくて、それゆえに何かをしようとする。
コビーレゾはオリジナルを倒したあたしたちを倒すことでその意義を見出そうとして。
そして…おそらく、彼は、自分を産みだした組織そのものをどうにかし、
さらには…それにいたった人類を全て無に還そう。
としているのだ…と。
下手に関わって…また関係のない人たちを死なせるわけにはいかない。
…それでなくてもここは未だに判らない技術などが多々と存在している。
……もし、下手にかかわってガウリイに何かあったら……
何やら彼のほうはかなり驚いたような表情をしながらふきとばされてたから。
しばらくは時間がかせげるはずである。
と。
とにかく!
早いところ少しでもここから遠ざかったほうが賢明のようである。
そのまま、あたしは何かいいたげなガウリイを伴って。
吹き抜けの穴のような場所にと出向いてそのまま地下にと一気に呪文をつかっておりてゆく。
たぶん。
お宝とかはおそらく、もう少し奥…とみた。
うん。
そうでないと、せっかくの別行動にした意味がないじゃないっ!
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あとがきもどき:
薫:さてさてvちらっとでてきたのは、いうまでもなく「フォウニ」さんv
義仲先生のロストユニバーススペシャルででてきたキャラクターさんです。
ちなみに、リナは彼の名前は聞いてないので知りません(笑
彼は最深部においてもう一度でてきますのでvあしからずv
ちなみに、「フォウニ」さんとは。キャナルの類似機体をつくりだし。
全ての人類を無に戻して誰もが傷つかない世界を。というような思考の持ち主です。
理屈はわかるけど、方法はまちがっている・・と切実におもいますけどね(汗
何はともあれ。次回、リナたち、ついに最深部へvをお送りしますv
ではではvまた次回にてv
2007年2月29日(木)某日
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