まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
こんかいは、ほとんどリナの掛け合い漫才v(自覚あり
ストーリー的にはあまり進んでません。
次回で多少進む…かな?
さてさて。元の世界にもどるまであと少しv
何はともあれ、いくのですv
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~時空の旅人~第10話~
太陽系、第三惑星。地球。
そもそも、その場所がケインさんたちの大本の故郷らしい。
狭い惑星から飛び出して人類は飛躍的に星の外。
即ち宇宙空間に散らばる星星にと活動を広げており、
いまだもってして元地球人以外の知的生命体には出会っていない。
というのが現状らしい。
キャナルさん…というか、漆黒の竜神ヴォルフィード曰く。
いまだにこの太陽系発生の人類たちは銀河系。
とかよばれている星星の渦の中からでておらず。
また活動範囲も比較的に狭いらしい。
表にあらわしてもらって説明してもらっても、あまりよく意味がわかんないのが現状だけど。
あの
ちなみに、あたし達が今きているのは。
その銀河系という中の隅っこにある太陽系とよばれている人類発祥の地。
その中の太陽を中心とした数々の惑星。
そのうちの木星と火星の間の空間。
とりあえず追っ手を撒くのにすこしばかり先ほどの火星という惑星から離れたらしい。
保護したという女の子はかなりの情緒不安定だったけど。
それはそれでしかたがないとおもうし。
「とにかくっ!やられる前にやりかえすっ!やられたら百倍以上返しで!いい?えっと。アニス?
それが生きていくには必要条件よっ!ついでに悪人には遠慮はいらないからねっ!」
「こらこらこら!その子に何おしえてるんだっ!あんたはっ!」
何やらおどおどしているその女の子にとりあえず必要不可欠なことを教えておく。
そんなあたしの説明をきいて何やらケインさんが抗議の声をあげてきてるけど。
「あら?必要最低限のことじゃない?」
「…そ~かなぁ……」
きっぱりはっきり言い切るあたしにガウリイが横で何やらいってるけど。
がすっ!
とりあえず肘鉄を食らわせてだまらせておく。
そんなあたし達のやり取りをしばし初めは震えていただけだけど目を点にしてみているアニスとかいう女の子。
「ま。人というものは誕生した経緯はともあれ。
それぞれに生きる目的。というのもがあってこそ生きてる!という証だし。
それは人という種族に問わずに言えることだとおもうけど?たとえ世界が違っても。
生きたいとおもったり、そこにいたい。とおもう願いは何よりも強いし。
ちなみに、あたしのモットーは。全力で生きぬくことだし」
嘘偽りのない気持ちをとりあえず述べておく。
「リナさんとガウリイさんは全力すぎるような気がしますけど…特にリナさんは」
「うっさいっ!」
すかさず突っ込みをいれてくるキャナルさんにひとまず抗議。
くすっ…
くすくすくす…
「あ。このこ、始めてわらった」
そんなやり取りをしているとアニスという女の子が何やらくすくすと笑ってる。
この子が声をだしたの始めて聞いたぞ?
ま、まだ保護して数時間もたってないから怯えている状況だったんだろうけど。
そんなくすくすと笑っているその子をみてミリィさんがそんなことをいってるけど。
「ま。とりあえず。…協力してくれる。というのはありがたいですけど。ゴルンノヴァ?
でもどうしてあなたがこんなところにいるんですか?やはり
そういいながらも何やら通信回路を開いて、ため息ひとつつき。
「いっときますけど。マスターも。そして保護したこの子も。
あなたがたの誰にもすきにはさせません。あなた方が銀河に再び滅びを。
という魔族であるからこその行動をしているのはわかりますけど。
こちらとて再生と創生、そして安定。それらを守るのも神族たる私の使命ですし」
そんなことをいってるし。
へ~
創生とかも入るんだ。
そんなキャナルさんの問いかけに、
『こちらとて。今そのリナ=インバースにあの御方の術を使われては元もこもないしな。
…それに、またあの御方を降臨でもさせられたらそれこそ……』
「そ…それは。あ。でもさすがにリナさんも。二度とあの御方の完全召喚版呪文は唱えないでしょうから。
そのあたりの心配は…大丈夫……ともいいきれないですねぇ~……」
こらまていっ!
「ちょっとまてっ!何よ!?そのいいきれない。というのはっ!」
「では聞きますけど。リナさん?もしまた、ガウリイさんが人質にされて命の危険がせまっているとして。
方法があの術しかない。とおもったらどうします?」
「そりゃ、当然迷わずに唱えるわよ…って、…あ……」
ふぅっ。
即座ともいえるあたしの問いに、なぜか画面の向こうとこちらとで盛大なため息がきこえたようだけど。
あたしとしてはガウリイだけは助けたいし。
…そう。
それがたとえ自分自身を犠牲にしたとしても。
「…降臨?…というか、ほんっとお前…何やったんだ?」
そんなあたしたちの会話にじと目であたしをみてくるケインさん。
「過ぎたことよ。うん。そ、それで?その何で魔族側まであたし達が戻るのに協力してくれるわけ?」
これ以上突っ込まれないためにも、ひとまず話題を変えておく。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しばしの沈黙の後。
『あの月には、神族。そして魔族が創造った特殊な器を作り出すための装置がある。
が。今あの場は人のとある組織の手にわたり、無造作に遺失な器が作り出され。
我々にとっても迷惑極まりない存在になりつつあるからな……
それゆえに、あの場を壊滅させようと出向いていたところ…ヴォルフィード。
そのリナ=インバースとガウリイ=ガブリエフを搭乗させたお前にであった。というわけだ』
声が聞こえてくるたびに、アニスがぎゅっと隣にいるあたしの服を掴んできている。
ま。
普通は怖い…だろうなぁ。
しかも、こんな小さい子だし。
そだ。
「アニス。後で精霊呪文でもおしえたげる。身を守るのに便利だし♡」
本来は、魔道士は人に呪文などを教えてはいけないのが鉄則だけど。
ここはあたし達の世界でないらしいし。
ならばまったくもって問題ないはず♡
威力は使い手の魔力の大きさによるけども。
そんなあたしがアニスに言っている言葉をききつけて、
「あ。リナさん。私にもおしえてください」
「いいわよ?」
「ち…ちょっと!リナさんっ!」
興味津々でいってくるミリィさんに即座に答えておく。
キャナルさんが何やらわめいてくるけどひとまず無視。
とりあえず、簡単な
なぜか、それをみて頭を抱えてうずくまっているキャナルさんに。
『……は、はやいところあちらに戻ってもらったほうが世界の為にもよさそう…だな……』
何やら通信の向こうより聞こえてくる震えたような声。
どういう意味かなぁ?
まったく……
ともあれ、そんなほのぼのとしたりやり取りをしながらも。
あたし達はその。
人類発祥の地だという、地球の方向にむけて移動してゆく。
そ~いや、あのレイルさんから預かってるやつ…どこに設置すればいいんだろうか??
青くぽっかりと真っ暗な中にと浮んでいる球体。
完全な球体とはみえないけども。
だけど。
「綺麗~」
思わず感嘆の声がでる。
目の前に見えている惑星はものの見ごとに青く澄み切った色をしている。
それに白い帯などが走り、けっこう置物としても見栄えがしそうな代物である。
「あれが。地球よ」
「へ~。たしかに。リナのいうとおり綺麗だな」
ミリィさんの説明にガウリイもまた言ってくる。
「資源が枯渇してるのに未だに住み続けてる人もおおいんだよな~。何でかな~」
などとケインさんがいってるけど。
資源?
それが何か理由があるんだろうか?
資源って…あれよね?
オリハルコンとか、金とか銀とか……
そりゃ、ああいうのってどこでもとれないでしょ。
何当たり前なこといってるんだろ?
「…あれ?…入り口が………」
うに?
キャナルさんが何かに気づいてつぶやくようにいってるけど。
『ヴォルフィード。すでにあの地は人間達にみつかっているぞ?
先ほどいったであろう?とある組織が月ごと買い取った。と……』
通信のみで元・光の剣ことゴルンノヴァの声がこちらにと聞こえてくる。
どうやら、青い球体の隣に寄り添うようにとある小さな白く輝くような球体。
それが月らしい。
太陽の光を反射してあの青い惑星の大地上からみれば夜空に輝く月にみえるとか。
つまり、あたしたちの世界の月も同じような仕組みでそうみえている。
ということなのだろう。
「いえ。それは理解してるんですけど……何かかわった感覚が……」
何やら不思議そうな表情をしているキャナルさんだし。
『ああ。それなら。我々の情報。というか主にヴォルフィード。貴様の情報を元に、
その組織が創造り出した改良型の
最も、人が我等のような精神生命体を作り出すことは不可能。
ゆえに、擬似生命体というか心を持たぬ機械であるがな。
…無機質にそういう能力をもったものが増えるのも我等としても望ましくないからな……』
何やらよくわからないようなことをゴルンノヴァはいってくる。
???
「つまり…それって、人の精神エネルギーを糧とする。ということを重点のみにおいた擬似生命体。
というわけですか…たしかに、それはほうってはおけませんけど……
人類ってどうして今も昔も同じような過ちくりかえすんでしょうか……」
何やらぶつぶつとキャナルさんがいってるし。
「ああもうっ!わけのわからない会話してないでっ!で?あたし達はあれにいくわけ?
で、あたしとガウリイはどうやったら元の世界にもどれるわけ?」
ここの世界のことも気になるけど。
あたしとしては一番に気になるのは…やっぱし姉ちゃんだし……
挨拶もろくにしないうちに、何でかこんな場所にとばされてきちゃってるからなぁ~……
それでなくても殺される可能性が大の里帰りだったというのに……
だけども逃げるわけにはいかないし。
あたしとしてもここの世界はかなり興味深いけど。
下手に何やら盗賊いじめ…もとい退治とかしたら逆にお尋ね者になるらしい。
というこんな世界ではあたしの立場がない。
というか、そもそも趣味が生かせない世界なんてっ!
ストレスたまりまくりである。
それでなくてもガウリイのやつが…くすん……
「とりあえず。どうやらあそこの『静かな海』に入り口らしきハッチがみえます。
そこから奥深くに入りますけど…途中、どうやらあいつがいってる、『組織』の人々がいるようですが?」
あいつとは多分、間違いなくゴルンノヴァのことだろう。
ふむ。
「ちとしつも~ん。それって悪者?悪者?つまり、何しても問題ないのよね?」
わくわく。
うずうず。
「今ハッキングしてこの月基地のコンピュータに侵入してみましたけど。
とんでもないことをしているのは事実のようですね。
おもいっきりこれって違法行為ですよ……」
キャナルさんが絶句したよにと唖然としていっている。
「キャナル?その違法行為って…この月をまるごとかいとったやつらって何してるわけ?」
「というか。海賊にそこまでの資金力があるのか?」
そんなキャナルさんにミリィさんとケインさんが同時に問いかけてるけど。
「海賊…もいますけど……これは……なるほど。
どうりでレイル警部が私達にリナさんを託したわけですね。
ここではどうやら。古代文明の遺産の復活と。そして。
違法な遺伝子操作によって人類を作り出している実験施設のようなものがありますね。
…人を人として扱っていないというか……。おもいっきり材料として扱っているというか……」
「?それって、
「まあ。似たようなものですね。人を使っての実験しているわけですから」
こらこらまていっ!
「…この月ごと呪文でふきとばしてもい~い?」
思わずじと目で、それでいて本気でつぶやくあたしの言葉に。
「助けられる人は助けたいとおもいますけど……彼等には罪はありませんし」
「助けられるの?つうか、そういった研究されたひとって…元にもどれるわけ?」
あたしの知り合いも
…未だに。
元にもどった。
という話はいまだにきいてないし。
そ~いや、ゼルは元気なんだろうか?
「具合によります」
ふむ。
ならば、まずは実験材料にされている人々の救出が重要課題。
ということか。
よっしっ!
「よっし!なら、あたし達でその人たち助け出して。それからこの施設破壊!
あ。でも破壊したらあたしとガウリイ…元の世界にもどれないかな?」
ふとその可能性に気づいて問いかけるあたしの台詞に。
「ああ。それは問題ないかと。異空間転移装置というかそういった場所があるのは。
この物質世界とは異なった次元に位置していますから。
入り口は物質世界と隣接するように創造り出していますけど。
そうですね。リナさんにわかりやすいように説明するとすれば、
……なるほど。
何とも的確なキャナルさんの説明に思わず納得。
だけど、それなら何をしても問題ないはずっ!
というか、つまり。
その入り口さえ壊さなければ問題はないはずだ。
「よっしゃっ!なら。暴れるわよ~!!」
「こらまてっ!どうしてそうなる!?」
「あら?ケインさんは気の毒な人々を見捨てる気?」
「俺がいいたいのは、そうでなくてっ!」
あたしとケインさんが言い合いをしている中。
「ちょっと!二人とも!言い合いしてる場合じゃないわよっ!海賊戦艦が!」
ふとみれば、何やらこちらにむけて攻撃態勢に入っているらしき船の姿が。
ありま。
ぞくっ。
ふと、そんな会話をしていると何やら全身を突き抜ける悪寒が。
それと同時。
バシュ!!!!!!!!
光が走ったかとおもうと、こちらにむかってきていた海賊さん達だという船のことごとくが、
光に貫かれて残骸と化す。
『……ネザードか……』
「「なっ!!??」」
ゴルンノヴァがそれをみてそんなことをいってるけど。
そしてまた、何やら絶句した声をあげているキャナルさんとケインさん。
はて?
「…ネザー…ド?って?」
そんなあたしの素朴な疑問に。
「…
ネザードです。確か今の器はかなり火力に優れている殲滅戦艦のはずですけど」
キャナルさんが説明してくる。
「へ~。この世界の魔王の腹心ねぇ~…って、まていっ!何で、ゴルンノヴァはともかく!
異世界にきてまで他の世界の魔王の腹心にまであわないといけないのよっ!」
「おまえ。日ごろのおこないわるいんじゃないのか?」
「あのねぇ!それはあんたにそっくりそのまま言葉かえすわっ!」
まったく。
何でこのケインさんにまでそんなことをいわれないといけないのやら。
「…何か、このリナさん達がきてから、ナイトメアのやつら。動き活発?もしかしなくても?」
何やらミリィさんがそんなことをいってるし。
「あ…あたしのせいじゃないわよっ!」
とりあえず叫んでおく。
どうしてこんなまじめに生きているあたしの元にやっかいごとがおこりえるのやら。
「まあ。とりあえず。お久しぶり。ネザード。何?まさか闇を撒くもののあだ討ち?」
キャナルさんがそんなネザードといったそれにむかって言い放つ。
『……ほんと~に。あのリナ=インバースとガウリイ=ガブリエフがいるようだな……
このたびは、ただ。あの人の身でありながら赤眼の魔王様の欠片の二つも滅ぼした、
伝説の人間達をみにきただけだ。ついでにゴミの駆除をしたまでだ。
我とてその娘たちとは係わり合いたくはないからな。何しろその娘にかかわると、
あちらの腹心たちいわく、手ひどいダメージをうけるらしいしな』
こらこら、まてまていっ!
「ちょいまていっ!何で異世界にきてまで他の魔族のやつにそんなこといわれないといけないのよっ!」
そんなあたしの至極最もな叫びをあっさりと無視し、
『とりあえず。貴様との決着はまた後日。またあおう…ヴォルフィードよ……』
ゆらっ…
そういいたいことだけ言い放ち、そのままその場からそれは掻き消える。
きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!
…ぷちっ。
どうやら呪文が発動する。
ということは、即ち、精神世界面とか精霊の理とか同じとみた。
ならばっ!
ゆらりと空間を歪ませて掻き消えそうになっているそれにむかい、すばやく唱え、
「
『って…なにっ!?』
うっしゃっ!
どうやら直撃したらしい。
目標を定めていたせいか、まともにそこにあたしの放った術は直撃し、
何やらちょっとした花火が上がっている。
何かおどろいたような声がしてるけど。
『う…噂以上だな……いきなり攻撃してくるか?普通?』
ちっ。
だけどどうやら相手にはあまりダメージはないらしい。
「うるさいわね!失礼なことをいったのはそっちでしょうがっ!」
本当ならば、ギガスレの不完全版でもお見舞いしたいところである。
うん。
そんなあたしとそれとのやり取りをしばし唖然としてみつつも。
「……何か。もしかしなくても。このリナさんってかなり手がはやい?」
ぼつっとつぶやくようにいっているミリィさん。
「どういう意味かな~?ん?ミリィさん?」
じとめでそんなミリィさんに問いかけるけど。
「と…ともかく。はやいところ月の中にいきましょう。
ネザード。今あなたたちと遊んでいる時間はありませんので。それでは」
いいながらも、そのまま月の表面にむかって突き進んでゆくキャナルさん。
一方では。
『あ…相変わらずですね~…このリナ=インバースさんは……』
『…お前、よくこんな人間達とともに行動できてたな……』
どういう意味じゃいっ!
何やらネザードと呼ばれたそれと、ゴルンノヴァとの会話がどこからともなくきこえてくるし。
まったく。
か弱い女の子をつかまえて、こんなのとは心外極まりないったら。
何はともあれ。
何やらしみじみと話し込んでいる二体の魔族をその場に残し、
あたし達はつきの表面にむかって進んでゆくことに…
ああもうっ!
このいらいらする気持ちはなに!?
…施設がある。
とかいってたから中にはいったらとことん呪文放ちまくってあばれてやるううっっ!!
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あとがきもどき:
薫:でてきても、あっさりと見せ場のないネザードです(笑
ちなみに。彼はダークスターがダメージうけてもどったので。
噂にきくリナさんたちを見に来た物見遊山です(こらこら
さてさて。次回、月の中の施設&リナちゃん、怒りの巻き(そーか?)をお送りしますv
んではではv
2007年2月28日(水)某日
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