まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
さてさて。今回登場する金髪の男性。
…って、誰だかまるわかりですねv
ちなみに、リナ視点なのであまり彼の活躍は…ないです(笑
時期的には、ケインが勝負にまけて、ミリィが拳銃ぷっぱなしたその直後。
あの時間帯になりますv
何はともあれ、いっきますv
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~時空の旅人~第5話~
パンッ!
何か乾いたような音が少し先。
視界に見えるちょっとしたおおきな木があるほうこうから聞こえてくる。
「ガウリイっ!」
「わかってるっ!」
感じる違和感というか、圧迫感。
それもまたそちらのほうから強く感じる。
よくよく目を凝らしてみてみれば、何か長い金色の髪の人物が立っているらしいが。
そして、地面に横たわっているマント姿。
そして、その立っている人物にむかって何やら身構えているらしいミリィさんらしき姿が。
ガウリイにおんぶされている状況のまま、とりあえずガウリイにしっかりあたしを掴んでもらい、
そのまま
「
視界の先にみえている目標物。
即ち、たっているとおもわれる金色の髪の人物めがけて術を解き放つ。
あたしが放った赤い光の球は、あたしの目論見どおり。
その人物の回りに着弾し、その人物の回りにて自爆する。
もくもくと大地より、その衝撃で土煙が舞い起こる。
これは単なる目くらまし。
それゆえに、そのまま大きな木が生えているちょっとした小高い丘の上。
その木の少し先にとあたしとガウリイは着地する。
もくもくと未だに舞い上がっている土煙り。
そして、その煙りの向こうより、はっきりいってあまり二度と感じたくなかった威圧感を感じるあたしたち。
「ほおう……まさか、この世界にまだ精霊魔法の使い手がいたとは…な」
何やら土煙りの向こうからゆっくりと歩んできながらもそんなことをいってくるその人物。
どうやら男性らしいが。
だがしかし、相手から感じる気配は独特なもの。
土煙りの中。
ゆっくりとこちらにむかって歩んでくる長い金色の髪をしているその男性。
「…あんた。誰?」
警戒を解かずにひとまず相手のほうにと問いかける。
みれば、何かミリィさんは小さなよくわからないものを手にしてその男性に突きつけており、
ケインさんはケインさんで地面に転がっていたりする。
どうやら怪我とかはしていないらしいが。
こちらが問いかけると同時。
ぞわっ。
精神面的に何やら感じる威圧感と圧迫感。
だがしかしっ!
このあたし、リナ=インバースを舐めてもらってはこまるというものっ!
「あまいっ!
カッ!
あたしの言葉と同時。
あたしを中心に地面に五芒星が光り輝き、青白い光が空にと突き抜ける。
相手が何か精神的なダメージをうけさす術を使っていると判断したがゆえに、
周囲の力の流れを元にと戻す魔法をつかったのだが。
この術。
戦闘中はあまり使えない、という欠点はあるものの。
相手の術を打ち消すだけならば効果は抜群。
…何しろ、相手や味方の術まで正常な状態。
即ち、元に戻して無効化してしまう。
という属性の術であるからして。
あからさまにこちらにもって敵意をもって攻撃をしかけてきたのはあきらか。
ちらっとガウリイにと目配せする。
何も言わずともすでにガウリイとあたしのコンビネーションは抜群である。
だっと左右に別れ、
そして。
「
だっと左右に散りながらも相手に呪文を間髪いれずに叩き込む。
普通ならば。
そう、普通ならばこの術をうければよくて気絶するか。
もしくは精神体にダメージを直接与える術なので肉体的には人の体にとってはダメージはない。
だが…
「ふっ……」
バシュ。
やはり……
何となく想像はしていたが。
その男がすっと手を前にかざすとどうじ、あたしが放った術は完全にと掻き消される。
うっすらと笑みすら浮かべ、そして。
「まさか。この世界にまだそんな術をつかうものがいたとは…な」
などと何やらいってくるけど。
いいながらも、すっとこちらにむけて手をかざしてこようとする。
が。
「…っ!」
ヴッ…ン…
キッンッ。
ちっ。
気づかれたか。
あたしの術ははっきりいっておとり。
その隙にガウリイが男にむかって突進し、剣を抜き放ち斬りかかっていたんだけど。
どうやら直前で気づかれたらしい。
……って、まていっ!
金髪の男がもっているのは…あれってもしかして?!
「…ほう。やるな。少しは楽しめるか?」
そういう男が手にしているのは、青白く光っている刃の……ど~みても光の剣……
男が片手にもっているのは、かつて見慣れていた光の刃そのもの。
まあ、どうやらその柄の部分とかが異なっているようだけど。
……あれをもっている。
ということは……まさか?
それとも……
「あんたもな。…それはそうと。それ…光の剣に近いみたいだけど…でも何だ?それ?」
おいこら…ガウリイ。
自身の刃と、光の刃を交えたまま、相手にのんぴりと問いかけるんじゃないっ!
ガウリイと男が剣を交えている最中。
あたしは男に気づかれないようにと背後に回りつつも、思わずそんなガウリイの台詞に心で突っ込みをいれる。
ピクッ。
あ。
ガウリイの言葉に何かぴくりと男が反応してる。
「…光の…剣?…なぜに、おまえ。その名前を……」
あからさまに警戒しつつ問いかけてきているし。
「それ、魔族じゃないよな~?あんたは魔族みたいだけど。
でも何か無機質の体に魔族が憑依してる。って感じだな~。人の気配はないし。
ルークとかレゾとかとはまた違ってる感じだし……」
カンキンキン!
何やら刃を交えつつもそんな会話をしているガウリイとその男。
バッ!
ガウリイの台詞に思いっきり動揺したのか、ばっと後ろに飛び退き、そのまま間合いをとっていたりする。
……やっぱ魔族…か。
何となく想像はついてたけど。
しかし…さらっというか?
ガウリイ……
「……おまえ……なにものだ?」
警戒心を含めて何やらつぶやくようにいってくるその男。
チャンスっ!
すでに呪文は口の中にて唱えてある。
彼の警戒がガウリイに向かっている今がかなりの好機。
「
完全版、
目の前にいるガウリイと剣を交えているこの男が人間ではない。
というのはその身から発せられている雰囲気でも理解していた。
しかも、この男から発せられている気は…二度経験したあれに酷似しているのだからなおさらに。
ブワッ!
なぜか、あたしがこちらに来たときに失っていたはずの
あれがきちんと身についていた。
というのが常々疑問におもっていたが。
術を発動してさらにわかったことが一点。
…わざわざ増幅の言葉を唱えなくても常に魔力が増幅されている。
というこの現実。
多少距離が離れてはいるが、だがしかし。
この闇の刃は空間をも切り裂く。
「…な…にっ!?」
あたしの言葉にようやく背後にいるこちらに気づいてあわててよける。
…が。
彼がよけようとした位置にはすでにガウリイが剣を構えて戦闘態勢をとっており、
それゆえか、一瞬。
判断がつきかねたのか立ち止まる。
その瞬間。
ザッッ…シュ……
「ぐ…ぐわぁぁぁ~~!!!!!!!!!!!!!」
あたしの放った闇の刃は、ものの見事に。
その男…すなわち、金色の髪の男性の格好をしている魔族。
その片手にもっている光の剣ごと…凪ぎ斬ってゆく。
男の…何ともいえない叫びが…周囲に木霊する。
だがしかしっ!
「ガウリイ!」
「おうっ!」
伊達に、二年以上、一緒に行動し、パートナーとして旅していたわけではない。
こちらが何も言わずともガウリイはすでにあたしの計画を理解している。
つまりは。
あたしが呪文で相手を油断させ、その隙にガウリイが相手に斬りかかり。
油断をつくったところであたしが呪文でとどめ。
もしくは、その直後にガウリイがとどめをさす。
男が片手を失い、のけぞっているその隙に。
ガウリイがそのまま、男の体に剣を突き刺す。
ガウリイがもっている剣は
周囲の魔力を切味に転換する魔力剣。
相手が魔力をもっている存在ならば、威力は格段に増すのは道理。
ザシュ……
相手の魔力を吸収したのか、ガウリイの剣の切味はいつもよりも数段に上なのは明らか。
そのまま…ガウリイの剣は男の胸を貫いてゆく……
「……いやあの…うそでしょ?」
なぜかその光景をみて呆然とつぶやいているミリィさんに。
そしてまた。
「…な…あ、あのダークスターを……」
何やら起き上がりつつそんなことをいっているケインさん。
……って。
………はいっ!?
あたしがそんな二人の会話を耳にして目を丸くするのとほぼ同時。
「…ケインっ!…って!
突如として出現したキャナルさん…というか多分、ヴォルフィードさんが男にむかって叫んでるし。
「…って、まさか!?これ、この世界の魔王の
あたしの、しごく驚愕した叫びが…男の絶叫に重なり、あたりに響き渡ってゆく……
って…嘘でしょおぉぉ!?
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あとがきもどき:
薫:さてさて。出てきたわりに、いともあっさりとガウリイ&リナにやられてる。
気の毒?な
次回で、ようやくダークスターが、自分が相手をしていたのが、リナ&ガウリイだとしり。
そのまま撤退します(笑
何はともあれ、んではまた次回v
リナによる金色の王の講座ですv(笑
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