時空の果てに~第2話~
~嘘!?やっぱりいたぞ、知り合いが!~

しかたないので、あたしを助けてくれた少年。
アクルと一緒に進むあたし。
進みがてら、アクルがあたしに今の状況を説明してくる。
「まあ、記憶がないのも不便だろうから。かいつまんで、説明しておくな。
  今、この世界は、混乱に満ちているんだ。始めは、人間同士のいざこざだったんだが……
  魔族が介入し始めて。今では、竜族・エルフ・人間・ドワーフ、
  全ての生きとしいけるものが、強力して、魔族と戦っている状況だ」
歩きながら、あたしに説明してくるアクル。
空は相変わらず、どんよりと曇っている。
太陽の光が恋しいほどに。
「ねぇ。アクル、ちょっと聞くけど。
  あんた、金髪のガウリイって剣士……見なかった?ガウリイ=ガブリエフっていうんだけど?」
あたしは、可能性にかけて、アクルに聞いてみる。
「何だ?彼氏の名前は覚えているのか?」
「ちっがぁぁぁぁぁぅぅぅぅぅ!!!ただの旅の連れよ!!あいつは!!!」
「……顔、真っ赤だぜ??」
ぜ~ぜ~……
「五月蝿い!!違うったら違うの!!!!」
「あ~はいはい。分った。分った。照れてるんだな。
  お前の彼氏は知らないな。……ガブリエフなら知ってるが。ガウリイっていう名前じゃない」
「だからぁぁあ!!違うっていってるでしょう!!!」
あたしがいくら、訂正しても聞く耳もたず、にやにや笑っているアクル。
くっそぉ!!違うのにぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!
まだ、告白どころか……って!!!
ち……違う!!!!////
「ぜいぜい。……ところで、そのガブリエフなら知ってるって?……名前が一緒なの?」
あたしは今のアクルの台詞に、少し疑問に思う。
まあ、ガウリイに家族や一族がいても不思議じゃないし。
というか、あたし、ガウリイの家族のこと聞いたことがないのよねぇ。
……まあ、確実にいえることが一つだけ。
ガウリイが、あのラウリイの子孫であるということだけ。
だから多分、ガウリイの実家もミプロス島だとは思うけど……
「お前……本当に、彼氏以外のことは覚えてないんだなぁ……
  有名だろうが。ガブリエフ家が、魔族に対抗するために、昔召喚した武器のこと。
  確か、光の剣……だったぞ?」
アクルがあきれたようにいう。
「……は?」
「何目を点にしてるんだ?この戦いが始まった直後。
  エルフ達の協力のもと、あの武器が人間用に改造されただろ?」
……だから……はい????
「それって……烈光の剣ゴルンノヴァ・・・光の剣の・・こと?サイラーグの魔獣ザナッファーを滅ぼした?」
「・・・・は??何だ??そのザナッファーとかってのは?」
あたしの言葉に、首をかしげるアクル。
「まあ、ともかく。今、魔族に対抗できる武器はあるにこしたとこがないんだ。それもよくわかってくれて。
  ラウリイ=ガブリエフとエルフ達の協力のもと人間達とも連係とって戦っているんだ。
  俺は、水竜王様と、人間達との連絡係りさ」
ごがしゃぁぁぁぁ!!!!!!
ずべしゃ!!!!!
あたしはおもわずこけてしまった。
い……いちゃい……
「ち…ちょいまてぃぃいい!!!!!
  ガブリエフって……まさか、あのラウリィなわけぇぇ!!エルフのメリルーンと恋仲の!!」
あたしが大声だすと。
「何だ??知り合いか??」
アクルが言ってくる。
うわ……
……頭が痛くなってきた……
やっぱ、もしかして…この場所……過去なんじゃあ……
「ラウリイ殿の、ご子息たちも協力してもらっているんだ」
……まて!!
ら…ラウリイの子息って…こ…子供ぉぉぉ!!!!??
アクルの台詞に、思わずあたしは叫ぶ。
「ちょいまてぃい!やっぱり、あのラウリイはメリルーンと結婚したんかいっ!」
あたしの台詞に。
「??何いってるんだ??ラウリイ殿とメリルーン殿が結婚したのは、今から二十年前だぞ?
  ラウリイ殿のさすがは血縁だけあって人間の精鋭部隊でご子息たちは活躍しておられるしな」
「……は??人間の……精鋭…部隊??」
「……お前、ほんとうに記憶……ないんだな……どうも、記憶の混乱もあるようだし……
   やっぱり、アクア様に見てもらうしか手はないな。俺にはどうしようもないし」
あきれるアクル。
うわ……
あ……頭が痛いぃぃい!!
まさかとは思うが……
以前、あたしが来たあの過去より、もう少し後の時代なんじゃ……
……ここ(汗)
なんでこんなことになったんだろ・・(涙)
あたし、何も悪いことしてないのにぃぃ!!!!!!!!
「まあ、そんなことよりも……だ」
アクルがいきなり、前を見据える。
「……げっ!!」
あたし達の行く手の視界に、まあ、わんさか、わんさか、
ご丁寧に、人形魔族(でも、ただの形だけ人形)と、
プラスデーモンやデモンビーストがあふれかえっている。
「おまえ、リナとかいったな。足でまといにはなるなよ!!」
すらり。
アクルが剣を抜く。
「冗談!!このあたしの行く手をさえぎるやつには誰であろうが成敗あるのみよ!!」
「ふん。まあ、ほどほどに頑張るんだな」
……むっかぁぁぁぁぁ~!!!!
お……おのれ!!!!
見ておけよぉ~!!!!!
……まてよ??
ちよっと、……・いや…でも。
……やっちゃえ!!!!
そしたら少しは分かるかも!!!!
あたしは、とりあえず、威力を大きくするために、増幅呪文を唱え始める。
「四界の闇を統べる王 汝ら全てのちからもて 我にさらなる力を与えよ」
そして、あたし達の時代だと、絶対に発動しない、呪文を唱え始める。
もし、ここが、あたしの想像どおり過去だとしたら……発動するはず!!!!!
「…魔竜烈火咆ガーヴ・フレア!!!!」
ずががぁぁぁぁんんん!!!!!!
ずどどどど!!!!!!
ばしゅぅぅぅう!!!!!!!

『ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!』
……嘘。
……マジで発動したぞ(汗)
だ…だぁぁぁぁぁぁぁぁ~!!!!!
やっぱ、ここって過去かぁぁぁぁ~!?
あたしの放ったこの術は、あたしがいる時代では決して発動することはない。
なぜなら、力の源となっている魔竜王が綺麗さっぱり滅びているから。
しかし……
発動したということは……
ここでは、魔竜王はまだ滅びていないということ。
呪文が発動したのが何よりの証拠である。
あたしの放った、魔竜王の力を借りた一直線に伸びる炎は。
背後、十キロにわたって、目標の雑魚たちを焼き払う。
まあ、増幅を唱えているので、一直線の直線の範囲がかなり広がって、
数メートルにわたる炎の道ができてたりするが。
「ひゅう♪リナも結構やるな。じゃあ、俺もっと」
アクルが剣を高くかがげる。
アクルの剣にハメ込まれている水晶がかがやく。
「……我、制約に基づき、今ここに力を振るわん!!竜王殲滅斬ドラゴン・スビリッツ!!」
るぉぉぉ~!!!!
アクルの剣が、龍の形となり、あたりを荒れ狂う。
それに触れるなり、あっさりと、諸つめ連してゆく魔族達。
「こ…これって!?」
あたしはアクルが使っている呪文剣の正体に気づく。
これは、神聖魔法。
竜王の力を借りた魔法である。
あたし達のいた世界では失われいた。
……いや、今は多分、使えるか。
何しろ、結界を構成していた冥王が滅んだからなぁ。
フィリアも使えてたし…神聖呪文。
まあ、フィリアの場合は、火竜王の巫女で黄金竜だったというのがあるが。
アクルが剣を下に下ろしたときには。
すでに、辺りの魔族達はきれいさっぱりいなくなっていた。
「へぇ。やるじゃない、アクル」
あたしがいうと。
「まあな。お前もな。……そういや、お前、呪文の前に魔族増幅の呪文…唱えてたが?
  そんな簡単な呪文でできるのか?」
アクルが聞いてくる。
「俺は水竜王様から頂いた水晶によって増幅は可能だが。あそこまで増幅はできないぞ」
「じゃあ、あたし、教えるからそれ、ちょ~だい♡」
ずごしゃ!!!
あ、こけた、こけた♡
あたしの言葉に、ずっこけるアクル。
「あ……あのなぁぁ!!!そんなこと、できるわけがないだろ!!!」
「じゃあ、銅貨十枚で!!!う~ん、あたしってふとっぱら♪」
「あ……あのなぁ!!」
何をいう。
光の剣と同じ金額。
これでも最大の譲歩である。
「銅貨って…それじゃあ、何も買えないじゃないか!とにかく、これは、やれない!!
  これは、俺が水竜王様に使えている忠誠の証だ!!」
「ちっ……」
アクルの言葉に舌打ちするあたし。
「そんなことより。どうやって魔力を増幅してるんだ?」
「ああ。コレ使ってるのよ。魔血球デモンブラットっていうのよ。
  首飾り・ブレスレット・ベルトバックル。この四つの宝玉でね。
  それぞれが、異界の魔王。
  『赤瞳の魔王ルビーアイ白霧ディスフォッグ
   闇を撒く者ダークスター蒼窮の王カオテックブルー
  四界の世界の異世界の魔王を表しているのよ」
あたしの説明に。
「い……異世界の魔王……だと!?」
驚愕するアクル。
「お…お前……それ……まじか?」
「まあ、あたしも人から聞いたから」
……人じゃないけど。
あたしがいうと。
「それ、どうやって手に入れたんだ?」
アクルが疑問をぶつけてくる。
「ああ。とある怪しいゴキブリ神官から買いとったの」
「……ゴキブリ神官って……」
「気にしないでい~のよ。」
あたしの言葉に、疑問だらけのようだが。
「まあ、とりあえず。はやいとこ進むか。アクア様たちも待たれているだろうからな」
アクルがそういって、また歩き始める。
「そういえば、待っているって……何かあるの?」
あたしがいうと。
「……お前……本当に肝心なことは覚えてないんだなぁ……
  今から、竜族精鋭部隊の指揮について話し合いがあるんじゃないか。
  人間の精鋭部隊を率いているレイ=マグナス殿もいずれ合流するぞ?
  これからの魔族に対する戦いの話し合いで」
……はい!?
「ちぉぉぉとまったぁ!!ね、ね♡あの!!レイ=マグナスがいるの!!ね!!?」
あたしが詰め寄ると。
「……?ああ、それが何か?」
んっふっふっふっ♪
らぁきぃぃぃい!!!!
過去でまで有名人に会えるとは!!!!
レイ=マグナスから、何かサインでももらって戻ったら売りさばいてやれ♪
それに、あの伝説のレイ=マグナスだったら、あたしの知らない呪文のストックも持っているだろ~し♪
やっぱ、日ごろの行いは大事よね♡
あたしがガッツポーズをしていると。
アクルはいぶかしがっているようだが。
「さて。ついたぞ」
「……ついたっ…て?」
アクルがいうのは、単なる崖のふもと。
「……何処に?」
あたしがいうと、アクルは剣を掲げる。
アクルの剣に埋め込まれた水晶が輝く。
それと同時に、呼応するかのように、足元に広がる魔法陣。
かっ!!!!!
魔方陣の光があたしとアクルを包む。


「うひゃ!?」
「さて。じゃ、皆がまっているだろうから。……とりあえず、お前もついてこい」
アクルがいう。
だが、あたしは……
「すっごぉぉぉぉぉい!!きゃ~!!きゃ~!!眺めがいい!きゃ~!!景色がきれい!!」
眼下に広がる景色にみとれてはしゃいでいた。
何しろ、ここからは、あたし達がすんでいる世界――
それが一目瞭然に、あたしの眼下に広がっているのだ。
ここはどうやら、すでにカタート山脈の頂上付近らしい。
すばらしい景色がひろがっている。
……これで、すかっと晴れていたらもっといい景色なのだろう。
だが、どんよりと曇ったこの空に。
眼下に広がる世界にも、暗黒は押し寄せている。
どんよりと世界までもが曇っている感じだ。
……これ、記憶球メモリー・オーブに保存しとこ♡
あたしはその景色を水晶に保存する。
「お……おまえなぁ……ともかく、いくぞ」
アクルがいいかけると。
「アクル。遅かったな」
…………はい?
あたしがなんか知っている声が後ろにある神殿から聞こえてきた。
あたしがそちらを振り向くと。
ゆったりとした青い服装に。
しかし、きっちりと正装している。
金の髪の歳のころならば、二十代ちょっと前か。
……だが。
あたしは、この男性に心当たりがあった。
ちょぉぉと、あたしが知っている姿よりも若かったりするが……
『ミルガズィア!!(さん!?)』
あたしとアクルの声が完全に一致した。
そう。
それは、どうみても。
竜達の峰ドラゴンズ・ビークの長老。
黄金竜のミルガズィアさんだった。


                                    -続くー

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おまけ♪


「ほう。すごい腕ですねぇ」
レイ=マグナスが感心する。
むろん。
ガウリイの剣技にである。
何しろ、一閃のもとに、並み居る魔族をあっさりと倒しているのだ。
何しろ、ガウリイ。
今までの、経験から、魔族に対する戦い方をよく学んでいる。
しかも、ガウリイがもっている剣は、
今は切れ味が鈍らせる紋が入っているとはいえ。
辺りの魔力を切れ味に転換させる、斬妖剣ブラストソード
いきなり出現した、このかなり腕のたつ助っ人に、人間の精鋭部隊の人々は喜んだ。
中には、なんでこんなに腕のたつ人物が、今まで、親衛部隊に入ってなかったのか?
とガウリイに聞いている人もいたりしたが。ガウリイには、答えられるはずもない。
いや、答えるには、答えたが。
ガウリイの説明では、誰一人として、意味がわからなかったのである。
「さぁ?オレは、リナと一緒に魔の島ってところの宝石を取りに行っただけだし。
   渦にまきこまれて、ここにいるんだし……リナとはぐれちゃったからなぁ……」
ガウリイの簡単ずきる説明。
これで、意味がわかれば、大物である。
「まあ、ともかく。私達も、はやくカタート山脈に向かいましょう。
  アクル殿たちも待ちかねてますよ。ミルガズィア長老も」
レイ=マグナスがいうと。
「ミルガズィア?あのでっかいとかげの偉い人……か?」
ガウリイが聞き返す。
「……まがりなりにも、黄金竜の、しかも水竜王の長老ですよ。
  ……って……お知り合いですか?ガウリイ殿?」
「まあ。何度か」
そういうガウリイだが。
この時代では、まだ初対面である。
ガウリイ、いまだにここが過去とは気がついていない。
「まあ、ガウリイ、そう硬くなりんさんな」
一人だけ。
ガウリイの正体に気づいている中年男性。
「ラウリイのおっちゃん」
ガウリイがいう。
ラウリイは、先見の能力に芽生えているのだ。
それゆえに、ガウリイがこの時代の人物ではないと理解していたりする。
「早く、リナ殿に会えるといいなぁ」
「ああ」
ガウリイもまた、このラウリイが唯一。
リナを知っていたので、あっさりと溶け込んでいるのだ。
ラウリイにしては。
あのリナ殿……今度は、我々の危機に、未来からやってきてくれたのだな。
ありがたいことだ。
などと思っているのだが。
何しろ、ラウリイ。
メリルーンとの出会いにおいて。
ジョイロックという魔族を倒すのに手伝いがあったからこそ。
こうして、今、自分がいるのだと。
リナに対して、ものすごく、感謝しているのである。
そのリナの恋人。
……リナが聞いたら、即呪文。
ラウリイはそうガウリイのことを思っている。
リナの恋人ならば、自分にとっても、またリナと同じく恩人。
そう思い。
ラウリイは、ガウリイにいろいろと世話をやいているのである。


「さあ。皆さん、お疲れ様でした♡コーヒータイムですわ♡」
進んでいく最中。
休憩タイムとなる。
部隊も一時テントを張り、疲れた体を休めている。
「さ。どうぞ。ガウリイ殿」
漆黒のウェーブのかかった、端整に整った結構美人の女性がガウリイにコーヒーを差し出してくる。
「ヘラちゃあん♡こっちにも♡」
「はぁぃ♡」
兵士達からご使命がかかる。
ヘラ。
この部隊の中で、独身。
しかも彼氏なし。
しかもむちゃくちゃに美人で力もある。
これでもてないわけがない。
流れの兵士だったらしいが、先の戦争で祖国をなくしたとか。
全員はそう聞かされている。
「ああ、ありがとう。しっかしヘラも大変だよなぁ」
ガウリイがコーヒーを飲みながら、あっさりという。
そう。
何の前触れもなく。
「魔族なのに、人間の世話してるなんて。魔族も就職難なのか??」
―――と。
『―――――え゛。』
びしぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!
しばし、ガウリイのその台詞に、全てのものが石化する。
「い…いやですわ♡ガウリイ殿ってば。ご…ご冗談を♡」
ヘラがにこにこと笑ってガウリイをいなす。
だが表情がぎこちない。
「何いってんだ??ヘラ、お前さん、魔族の人だろ??
  感じからして……ヘルなんとかって魔族のやつと感じが似てるぞ?」
その場の雰囲気も理解しないで、ガウリイが本当にあっさりという。
「まちなさい!!!なぜ、あなたのような人間が冥王ヘルマスター様を知っているのよ!!!」
つい口調が強くなるヘラ。
『……お゛い』
「……はっ!!!」
ヘラが気づいたときには、あたりの兵士達はヘラを見据えていた。
敵意を込めて。
「ちっ!!仕方ないわね!!!」
ごうっ!!!!!
ヘラからあふれ出す協力な瘴気。
「なあ、ヘラ。何怒ってるんだ??」
ガウリイだげかノンビリとしている。
「ガウリイ殿!!!まことですか!?それは!?」
辺りの兵士が詰め寄る。
「本当も何も……普通、分かるだろ??魔族の人かどうかなんて?」
ガウリイがあっさりというが。
普通、わかるわけがない。
「……だが、このヘラ殿は…どう見ても人間……」
一人が漏らす。
「力ある魔族だったら、人間そっくりらしいぞ??
  ダイなんとかって魔族は、この前、とある国の国王そっくりに化けてたし。
  ゼロスも完全に見た目は人間だったし」
のほほんというガウリイの台詞に。
「ちょっと本気でまちなさい!!ガウリイ=ガブリエフ!!!!
  ダイ…なんとかって……まさか、覇王ダイナスト様のことじゃ!
  それに、ゼロスって、あの獣神官ゼロス!?」
「そうそう。やっぱり、知り合いか?」
のほほ~んというガウリイ。
状況……理解してない。
「……あなた、どうやら、ただの人間じゃあないようですね……ゼロス様まで知っているとは……」
ガウリイを見据えるヘラ。
そのまま、ガウリイを殺そうと殺気をはなつ。
その殺気に押されて、他の人々は身動き取れない。
「何があったのですか!?」
いや、二人だけ。
この状況で動いている人物がいる。
「レイ=マグナス!?」
ヘラがやってきた二人の兄妹をみやる。
そして小さく笑みをこぼす。
この状況で動けるのは。
精神力が強い証拠。
それは、主である冥王の洞察が間違っていないという確証へと変わる。
「ヘラさん!?一体何が!?」
レイ=マグナスが詰め寄る。
「まあ、今ここで騒ぎをおこすのも……ですわね。」
いって、
ふぃ。
いきなり、レイ=マグナスを除いた人々を結界中に閉じ込めるヘラ。
「彼だけは、傷つけるわけにはまいりませんの♡」
そういって、今まで押さえていた瘴気を解き放つ。
『うわ゛!?』
その瘴気に当てられてガウリイ以外の人間はあっさりと気絶してるが。
ガウリイはのほほ~んとしている。
「なあ、ちょっと聞いていいか?ヘラ、お前誰の命令で動いてるんだ?ヘルなんとかはいないだろ?」
「何いっているんですか!!!人間ふぜいが!!!」
全然動じてないガウリイに少しいらだっているヘラ。
だが、過去の存在に、未来の存在が殺せるわけがない。
死なないように、送り出しているのだから。
「ええ?だって、ヘルなんとかってやつは、サイラーグで死んだだろ?」
のほほんというガウリイ。
「勝手に殺さないでください!!!」
ヘラは完全にガウリイのペースに巻き込まれていたりする。
「?だって、ろーどおぶないとめあとかいう人に攻撃されて……死んだだろ??」
「き…きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!」
こういうときは、きちんと間違いなく名前をいうガウリイ。
「い…いやぁぁぁ!!!!!その御名前はいやぁぁぁ!!!!」
ぱっきぃぃぃぃぃんんんん!!!!!!!!!
ヘラの叫びと同時に。
辺りの結界が一瞬にて解け消える。
「ガウリイ殿!?」
レイ=マグナスの目に飛び込んできたのは。
のほほんといているガウリイに。
うずくまり、苦しそうなヘラの姿。
あと、ガウリイと一緒に閉じ込められた兵士の数々。
「なあ、なんで、ろーどおぶないとめあとかいうとことんの人の名前で……そんなに苦しがるんだ?」
またまた、そんなヘラに対して、のほほんというガウリイ。
「き…きゃぁぁ!!!!いやぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
悲鳴だけ残して、ヘラの姿は瞬く間に掻き消えた。

隣のテントで。
がらがらがっしゃぁぁぁぁんんん!!!!
「ラルターク殿!?どうなさいましたか!?」
派手に、食器を落としている老人の姿が一つあったりするのだが。
……なんだって、あの御方の名前が聞こえてくるんだぁぁぁぁ~!!!!!
完全に凍りつき、冷や汗だくだくと流しているラルターク。

「……ガウリイ殿?一体??」
「さぁ?何か用事でもあったんですかねぇ??」
ばたばたばた。
にわかに、その後、精鋭部隊は騒がしくなってゆく……

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あとがき:
 薫:うう・・・・。メモ帳で書いてたら、容量が足りません・・・と(涙)
    しくしくしく・・・・・。
    しかたないから、ワードに貼り付けての続きの打ち込み・・しくしくしく・・・。
    何で!?
エル:・・・・あんた、長すぎるからじゃない?
 薫:・・・・う!!!!!(汗)
 姫:前回の話が、確か、編集したら、10ページ?♡
 薫:・・・・ぐさっ!!!!!
エル:まあ、のりで打ち込んでいるからねぇ・・・・。
 薫:しくしくしく・・・・・。
   まあ、とりあえず、次回はヘラの逆襲(笑)
   まあ、ほどほどに頑張るのです(笑)
 姫:まあ、いい加減に別の小説ばっかり打ち込んでないで・・・・とっとと、
   打ち込み途中の話(はあと)うちこみなさいな♡
 薫:・・・・はい(涙)
エル:ではでは、じゃあ、また次回でね♡じゃあね♪


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あとがき:(第二段) 言い訳といえるあとがき:

かお:えぇ。リナがなぜ、ラウリイが子供のときに、過去でもリナがドラスレが使えたのか。
    それは、ちょうどそのとき、レイが魔法を使いまくっていたからです。
    それか、リナの精神は、千年後に置いたまま、ラウリイが時間を移動させたから・・・・。
    私としては、エル様のことだから・・・。後者のような気が・・はっ!!!!(滝汗)
エル:ふっふっふ♪何いってるのかしらぁ♡こいつは♡
    まあ、リナが今ドラグスレイブを使えないのは、
    情けないにも、Sが完全に、まだルナの封印で寝てるからなのよねぇ・・・・。
    今回は、完全に、ガウリイもリナもここの時代に送りこんだし♪
    あたし、最近、暇だったのよねぇ♡
かお:・・・だからって、何も過去にまで干渉しなくても・・(汗)
エル:あら♪これは、あの世界には始めから組み入れてるし♡
    それに、リナ達が乱入したところで、歴史は変わらないし♪
    あたしが楽しめるだけで♡
    Sも、覚えてないだけで、ちゃんと、降魔戦争のときに、リナとガウリイに会ってるわよ♡
かお:・・・まあ、エル様は、時間とかも関係ない超越されてる、存在ですから・・・・・・。
    時間の流れなども簡単に操れるでしょうが・・・・。
エル:まあ、とりあえず、この戦いで、しっかりと、Sには、頑張ってもらいましょう♡
    あたしの暇つぶしのために♡
かお:・・・・・S・・・・なんか魔王とはいえ・・・哀れ・・・・。
エル:いいのよ!!!!Sなんだから!!!!
    あんたもSなんかに同情しなくていいのよ!!!!
かお:・・・・・・・・はぁ(汗)
エル:まぁ。いいわ。・・ところで♡
かお:・・・・しばらく出番はありません!!!!(どきっぱり!)
エル:なぁんですってぇぇぇぇ!!!!!!!!
かお:あ゛あ゛あ゛!!!!!
    エル様が出てくるのは、Sが封印されて、リナ達が元の時代に
    戻ってからなのですぅぅぅぅぅう!!!!!!(滝汗)
エル:♪♪♪
かお:あ・・あの・・その・・電動式のこぎりは・・!!??

チュイイイイン・・・・・。
グルゴガギャ・・・ザスバシャ・・ゴメシャ・・・・。

エル:ふぅvすっきりした。
   さて、あいつがどこかに言ったところで、では、あたしは、ちょっと部下のところにでも♡
   視察にいってくるわね♪
   では、また次回で♡
 姫:・・これ、鯉のご飯にしましょ♪


(すみれちゃん、散らばっている肉片と骨粉を集めて、池の鯉にやっている・・・・・・・・。)


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