まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら

こんにちわ♪
CANARUさんのリクエスト♪
今回は、ゼロス君♪これで、全員、一回りしましたのです♪
それでは♪いくのです♪
やれやれ♪ようやく、ルナが戻ってきました♪

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ミッドナイト・ホーン? ~獣神官の休暇?~

「下手なことして滅んだら♪
   あの御方のお仕置きコースが待っているらしいですから…はははははははは……」
「・・・・ゼロスさん、声が裏返ってますわよ?」
乾いた笑いをあげるゼロスに対し、シルフィールがつ突っ込みをいれる。
『・・・あの御方って・・・・』
思わず、同様に突っ込んでいるアメリアとゼルガディス。
「それって・・金色の・・・」
「だぁぁ!!滅多にその御名をいわないでくださいぃぃい!!こ・・こほん。では、僕の話にいきますね♪」
話しをどうにかそらし、今度はゼロスが話し始める……


「アレは、まだちょうど、神魔戦争待っただ中のときでしたねぇ」
神魔戦争。
一般には、この世界の竜神と魔王とが、最終決戦をしたとされる戦い。
「・・ゼロスさん、一体、何歳なんですか?」
「ちっちっちっ♪アメリアさん、レディに年を聞くものではありませんよ?♡」
「えええ!!ゼロスさん、女性だったんですか!?」
本気で驚いているシルフィールに。
「・・・違うぞ。それは、シルフィール」
「それより、ゼロス。同じネタを二度やって、楽しいのか?たしか、ドラゴンズピークでもそれやったよな?」
ゼルガディスが違うところを突っ込んでいる。
「う・・覚えてましたか♡まあ、その場ののり、ということで♪」
あいかわらず、ニコニコと話しているゼロスである。
「まあ、どうでもいいことは、おいといて」
おいとくのか。
全員が内心突っ込むが、ゼロスはかまわず話しを続ける。
「アレは、そう、まだ、魔王様が力を分断される前でしたねぇ」
ゼロスが回想を始める。


神と魔の戦いは、世界を巻き込んで行われてはいたものの、いたって世界は平和そのものであった。
というのも、精神世界では小競り合いなどが続いてはいたが。
精霊などと共存していた当時の人々にとっては些細なことだったのである。
神々の情勢は精霊たちから、リアルタイムにはいり。
世界に暮らして居る人々は、剣や魔法には関係なくいたって平和にすごしていた。
といってもその当時。
惑星全体では、人類が危ない技術を持ちかけていた。
神魔融合呪文は、お手の物。
だが。
物質面から、とある物質を発見し、それを利用しようとし始めたときバランスは静かに狂い始めていた。

「・・・ウランって物質、知ってます?」
ぶんぶんぶん。
首をふるアメリアにシルフィール。
「確か、人体に悪影響がでる物質じゃあ?」
さすがに、レゾと一緒に鉱物などの研究もしていだけに詳しいゼルガディス。
「ええ。ここの星では、まだ一般的ではないですが。いわゆる、放射線を放つ物質ですね」
自然界には、必ず、微々たる放射線が存在する。
それは、太陽からもたらされるものもあるのだが。

ウランを利用して、精神世界への介入もできるようになった。
空を飛ぶのりものも。
魔法と技術の融合。
それは、星の中心でもある眠れる竜の大陸と、それと対極に位置する暁の竜の大陸。
二大陸はその技術力を使い、繁栄を極めだしていた。
しかし。
急激な発展は、少なからず歪みを生じ自然公害なども多々と発生。
まあ、その辺ならばよかったのだが。
いかんせん。
廃棄物を廃棄するために選ばれたのが精神世界面。
精神世界面において危険な廃棄物の処理場、ゴミ捨て場、として利用をはじめた。
簡単にいうならば不法投棄。
精神世界に身を置いている、魔族や神々。
そして、精霊たちもが黙っているはずもなく。
そうこうしているうちに自然と心を通わせられる存在が少なくなり。
やがて。
自己中心的な存在が目立ち目立ち始めてきていた。
世界の存続と進化。
世界の滅亡と滅び。
互いが互いに相反する属性をもつことで。
闇と光のバランスをたもって、進化していたこの星にかげりが見え始めていた。
やがて。
ドドォォォォォォォォ・・・・・・・・・・・・・。
制御の失敗で、神魔融合呪文を利用した電力発生装置が暴走し。
その核として、ウランを使っていた、暁の竜の大陸は一夜にして廃墟と化す。
ドザァァァァァァァァン・・・・・・
魔王と龍神が海に沈め、その力の余波を押さえ込んだものの。
誰が言い始めたのか。
あれは、魔の差し金だ。
と。
世界中に噂が飛び交い、ギクシャクした世界状況となっていた。

「僕らとしては、しごくおいしい状況だったんですけどね♪」

世界に、欺瞞と、不安、失望、絶望、そして、孤独。
そういったものが満ち溢れてゆくのに、そうは時間はかからなかった。
人々は、互いに疑心暗鬼になり殺し合いを始め。
やがて、それは、光と闇をも巻き込んでゆく。
「このままでは、正等な、進化が望めないのでは?」
女性の言葉に。
「・・確かに。このままでは、我らが介入せずとも。勝手に、物質世界は、滅び去る」
黒く長い髪の男性の言葉。
「このまま、手をこまねいて世界が彼らで滅ぶのをまつか。それとも一度、元の状態にしてやり直すか?」
「・・・・前者だと、エル様のお仕置き程度ではすまないだろう」
「そうだけど。でも、やるからには本気でぶつからないと。
   そしたら・・。まずこの星は、しばらく塵などに覆われて氷河期の状態になる」
「我らはどうでもいいがな。生きている存在達に関しては。
   だが、スィーフィードよ?貴様には、それが耐えられるのか?」
「・・・耐えるも耐えないも。
  もともと、星などの進化状況に、不都合があった場合、それを取り除くのも、私の役目だし……」
だけど、全員が愚かなわけではない。
「だから、私の声が届いた存在達のみを助けようと思うの」
純粋な心を持っている存在達に語りかけ。
そうして、安全な場所にと避難させる。
「我らが、本気でぶつかって、安全地帯などあるのか?この惑星に?……あ。あるか……」
「……ええ(汗)一箇所だけ……シャブラニグドゥ……」
この世界の光の神、赤の竜神スィーフィード。
闇の神、赤瞳の魔王シャブラニグドゥ。
この二人は、この世界の核たる聖域で話し合っていた。

やがて。
お告げにより、選ばれた存在達は。
暁色に輝く空とぶ船で。
世界の北側の端の方に位置しているとある大陸のその一角。
ここは、結界力などが桁外れにつよい。
あと、創り主に問題…もとい、その場所を創造りだしたのがすばらしい方々であったがために。
この土地に住む人々はその恩恵にあやかっているのである。
そこに、彼らは、無事に到着する。

「?どこにたどり着いたんですか?」
アメリアが先を促す。
「ゼフィーリアです♪」
『ぶっ!!!!ごふこふごふっ!!!』
ゼロスの言葉に、全員がむせこんでいた。
「いやあ、実は、ゼフィーリアって、あの御方達が、創られた国なんですよ♪こればまた♡」
おいおい。
まてまて。
『まてぇぇぇぇぃぃ!!』
おもわず突っ込んでしまった、アメリア、ゼルガディス、シルフィールの三人。
バグダン発言した、ゼロスに冷や汗かきつつ、何となく、嫌な予感がしている三人。
「・・・・・ふう、お茶がおいしいな……」
いつのまにやら、ゼルガディスはお茶をのみつつ現実逃避していたりする。

ゼフィーリア。
まず、ここに、足を入れると言いようのない圧迫感がある。
それもそのはず。
しばらく彼女達は、そこに滞在していたのである……

「結局、スィーフィードと魔王様が、精神世界からすべてを浄化させるために力を注ぎ。
  それゆえに魔王様の力はばらばらになり……」
というか、あの戦いは『せかされてやった。』と、魔王様がいってましたっけ?
僕にはどうでもいいことですけどね♪

二人の本気の力の波動は。
完全に、世界の中心でもあった、土地に手ひどいダメージを与えることとなった。

「はぁ!!!」
「くっ!!!!」
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンン!!!!!!!
星全体を揺るがす爆音。
攻撃の余波が星を多い尽くしてゆく。
一点から広がる波紋。
力の波。
それに吹き飛ばされるがごとくに消滅してゆく数々の文明と様々な命の輝き。

「その戦いで、魔王様は、力を分断され。また、スィーフィードも力を分断されました」
力を分断することによってしばらく進化を見守るために。
しかし、そんなことは知らない存在達は『神と魔の最終決戦』と捉らえ、今日までそう伝わっている。
神魔の王たちは、本体とは別に、力がそれぞれ六つに分かれたのである。
つまりは、大本の本体はいるものの。
一部の力が分断されそしてばらばらに散らばった。
光と闇のぶつかり合い。
それは星の進化にはなくてはならないもの。
知られていないが。
光があるからこそ、闇があり。
闇があるからこそ、光があるのだ。
すべては表裏一体。

「まあ、ホトンドが、水没する中で、そのときのことですね」
選ばれたもの以外は、ほとんどがその一瞬で死に絶えた。
中には助かったものもいるが。
世界は、混沌たる混乱に陥っていた。
魔王と神のぶつかり合いで、それまでの文明などは、ことごとくに消失してしまったのである。
つまりは一からやり直させるために――


久方ぶりに休暇を与えられた。
「ふぅ。最近は、何かと、忙しかったからですねぇ♡」
のんびりと、空に浮かびながら目に入るのは、よくやく水が引いている大陸に。
かろうじて助かった存在達が復興を手がけている様子。
今や生きることに必死で、戦いどころではない殺伐とした風景。
一応、しばらく様子を見る。
という理由と。
弱体化した自分達を復活させるために。
干渉をしばらくしない。
という暗黙の約束を交わしていた魔族と神族。
力が触発するこの星に、竜神は、四人の部下達に管理をまかせ。
そしてまた魔王も、精神世界の裏の面で管理をまかせた。
物質世界では、『竜王達が世界の平和を保っている。』そう見えたであろう。
そんな中で。
まったくといっていいほどに被害を受けてない大陸が一つ。

「ええと……葡萄…葡萄……っと」
そこは葡萄の産地でも有名。
世界が力に沸く中で、唯一独特に文化を守っていた自然と調和していた国。
「あら、ゼロス♡」
びしっ!!
上司に言われて、ここの名産でもあるぶどう酒とお菓子を買いに来ていた彼は呼び止められてしばし絶句。
無視したい。
しかし無視すれば間違いなく、自分達は一瞬のうちに消滅は決定である。
その声に。
そのまま地面にひざまづく。
「エエエエエエエエエエエル様・・・(汗)」

「?誰です?その、エル様って?」
アメリアが疑問がる。
「・・・・・・あなた方のいう、金色の魔王様です・・・・」
『ぶはっ!!!!』
全員がまたまたむせこんだ。

「まったく・・・。つめが甘いのよねぇ・・・・あたしは、もっと、本格的に、戦えっていったのに♡」
澄んだ声が凛と響く。
「い・・いやぁ・・。その・・・すいません」
僕にいわれても。
といいたくても、いえるはずもない。
「まあまあ、エル、そういわないで♡これからが、楽しくなりそうじゃないのよ♡」
隣には、黒い髪のポニーテールの女の子。
「それより♡大陸が落ち着いてきたから♪ここに避難してた存在達。ランダムに飛ばしましょ♪」
だくだくだく・・
ひざまづいているので相手の顔はみえないが、ともかく頭の上のほうから会話が聞こえてくる。
「それもそうね♪何もない大陸で彼らがどうするのか♪生きる力。みせてもらおうじゃないのよ♡」
生きる力。
それは、存在するすべてのものが本質として持っているもの。
滅びを望む魔族として作られた存在とて、それは持っている。
「あと、そこの報告、誰かに頼もうと思うのよネェ……」
「S達は、今、動けないわよ?」
だくだくだく……
いやぁぁな予感が駆け巡る。
『そだ♡ゼロス、あんたが報告書の作成、やってね♪』
唐突なまでのその命令。
ど・・・・どぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!?」 

「ふっ・・。つまり、魔王様ですら滞り勝ちであった、この星の状況の資料作成他。
  僕にあの御方が勅命されたんですよ……」
あのときは、何回死んだことか……
彼にとっては、思い出したくない出来事。
『いや・・あの、報告書って・・・・』
アメリア、ゼルガディス、シルフィールの目が点になる。
分からないでもないが。

「あぅあぅぁぅ・・・」
大量なまでの資料に埋まれているゼロス。
「ゼロスぅぅ!!何で、こんな面倒な仕事・・うけたのよぉぉ!!」
傍らでは、淡い長くウェーブのかかった金髪の女性。
目つきが鋭い。
「断れると思いますかぁぁぁ!!ゼラス様ぁぁぁぁぁ!!」
彼女の言葉に抗議しているゼロス。
上司にすら口答えする、けっこういい性格のゼロスである。
「うう。しかたないじゃないか。エル様に逆らったら・・」
なぜか、諦めが入っている銀の髪のどこかまだ幼い感じのする少年。
年のころは、18前後といったところか。
「まあ、お母様の気まぐれは今に始まったことじゃないし。
  というわけで、ゼロスは情況視察係りも兼用だからね♡」
にこにこと、黒くウェーブの少しかかったつややかな髪をしている八歳前後の一見女の子に間違えるほどの美少年。
「ちっ。面倒だなぁ・・。どうして、俺達が、こんなことを?
  眠っているルビーアイ様、引っ張り起こしたほうがいいんじゃないか?」
赤い髪に、がっちりとした体格の男性が愚痴をこぼす。
「ガーヴ、それやったら、それこそそれでなくても、戦いようが手ぬるい!
  といってお仕置き受けられて、滅びる直前までになってる、ルビーアイ様が滅びますわよ?」
「・・・・ダル、なぜに、そう、うきうきとしていっている?(汗)」
蒼い流れるような長い髪の女性に汗をながしつつ、銀の髪の男性が突っ込む。
「はぁ・・・」
他にも、彼らの部下は全員借り出され、もくもくと資料の作成に取り組んでいるのであった。

「いやあ、みなさん、過労死を何回されたことか・・」
いや、過労死って・・・。
つっこみたいが、つっこめない。
「ゼロスさん、魔族も大変なんですね」
王族という立場で、資料の作成などのつらさを分かっているアメリア。
「アメリアさん、分かっていただけますか?」
しかも、それが、万物の創造主たる存在の命令とあっては下手なものは提出できない。
まさに命がけ。
とは、そのこと。
結局。
ゼロスの休暇は。
突如としての、光栄ある大任のために、引き伸ばされることになったのだ。
「いやぁ、世界の様子を確認にいったら。特に、困難を極めたのは、とある国ですね」

何しろ、指導していた少女が、少女であるがために。
そして、そこの指導者が指導者であったがために。
国を創りかけていたそこの土地では。
魔族にとっては苦痛ともいえる精神攻撃がまっていた。
中には。
竜をあがめて、そして、そのギャグを歌にしている国など・・と。
さすがに、そういう国は、問答無用で、消滅させていたゼロスだが。
「さぁ!!皆さん、命があることを感謝して!!今日も、全員で、命の賛歌、生の参加をうたいましょう!!」 
「だ・・・だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 
そのために。
それでなくても弱体化していた魔族達は、しばし再び、下級魔族程度などはあっさりと消滅していっていた。

「・・・・アメリアさんの性格の人や、アメリアさんのお姉さんの、グレイシアさんの性格の人。
    あと、フィル殿下の性格。・・・そんな人ばっかりの国だったんです・・・」
ふと。
ゼルガディスの脳裏に。
国全体が、あのナーガとアメリアとフィリオネルばかりの風景が浮かぶ。
「さすがに、精神衛生上、よろしくない。
   というので、気持ちよく滅んでいただこうと、精神世界から攻撃しかけても・・・・無傷でしたし・・・」
今思えば。
というか、もしかして、アメリアさん・・・。
あの、王女の生まれ変わりだったんですよね・・・・。
はぁ・・・・。
毎晩のように、生の賛歌を耳元でいわれるゼロスにとってはたまったものではないが。
耐久性がついていたのは、その経験があるからこそ。

魔族にとっての、怖いこと。
それは、力の限り攻撃しても・・・・全然動じない、というか無傷の存在・・人間がいる。
ということ・・・・・。

「ゼフィーリアに避難されていたときに、あの御方たちに気に入られて。
  そーいう面での防御力がアップしたようなんですよ」
遠くをみつめていうゼロス。
いつも、とばっちりを食うのは、自分達なのだから。
気まぐれの後始末には・・・。
「まあ、僕が怖いこと・・。というのは、
  アメリアさんも、あの御方に気に入られた王族の直系だ・・ということですね♪」
どんがらがっしゃぁぁぁん!!
その台詞に。
おもわず、ソファーから盛大に音をたてて、アメリアとゼルガディスが転げ落ちていた。
一番怖いのは。
リナさんとガウリイさんが、あの御方にかなり気に入られている。ということですけど・・・・ね。
それいったら、何か僕、滅びそうな気がしますし。
それに説明する理由もないですし♪
……あくまで、日和見主義のゼロスであった・・・・

「・・・・と、ともかく、全員が、一通り話し終えましたわね」
シルフィールが目が点になりつつも、どうにかまとめる。
「・・・・とゆ~か、いつのまにか、昔の思い出話になってないか?」
「それも~ですね」
おきあがりつつ、いうゼルガディスに。
これまた答えているアメリア。
「リナさんと、ガウリイ様・・遅いですわね。あれから二時間以上は経過してますのに・・」
シルフィールが今だに、ガウリイをおっていったリナが向かった先をみてぽつりという。
「まあ、ニ、三日は無理でしょう♡」
にこにこというゼロス。
『・・・・・・・・・あ///そーいうことですか///』
真っ赤になるシルフィールに、納得しているアメリア。
「まだ、嵐は、収まりそうにありませんし♪どうです?前ぶりはおいといて♪
  本当の怪談というか、怖い話しをしませんか?」
にこにこと提案するゼロスに。
「・・・ゼロスさん、どーしてそう積極的なんですか?」
アメリアが問いかけると。
「いやあ、リナさんとガウリイさんの、愛し合う感情のダメージが・・。・・結構くるものがあるので・・・。
  ですから、皆さんの話によって、生じている負の感情を頂かせていただいてますから♪」
「ゼロスさん!食事をするのには、ちゃんと代金を払ってください!」
「・・アメリア、お前、だんだん性格がリナに似てきてるぞ?」 
「ええええ!!それは、困りますぅぅぅぅぅ!!」
本気で泣いているアメリアをみて思わず全員が笑っていた。
リナがいたら、呪文の嵐は決定であるのだが。

いつのまにか蝋燭が短くなり。
それを物質再生で、ゼロスが元に戻す。
結構便利である。
短くなった、蝋燭を元の長さにしているのだから。


「しかし、ガウリイのあの、リナへの執着・・・。すごいな・・」
ゼルガディスが、談笑の合間にくすりと笑う。
「確かに。別人かと思いましたもの。リナさんといたときのガウリイ様」
シルフィールの言葉に。
「え?ガウリイさん、そんなに雰囲気が違うんですか?」
アメリアが疑問がる。
アメリアは、リナといるときのガウリイしか知らない。
「違うもなにも・・・・。雰囲気から、すべて何もかも違うぞ?」
「見てみたいですぅ」
素直な気持ちをいうアメリア。
「やめとけ!死にたいのか!アメリア!」
「まあ、あのガウリイ様に射抜かれると、常人では、死ぬ・・でしょうね」
「まあ、ガウリイさん、その視線だけで数多の人をあやめている実績もありますからねぇ・・・・」
金の悪魔として、マークしていた魔族達。
リナと出会ってからの彼の行方は、魔族達は見つけることが出来なかった。
当然であろう。
彼は、持っていた力を自らの意思によって。
リナに嫌われたくないがために封じていたのだから。

リナと出会う前。
ガウリイは何でもやっていた。
どんなに残虐な行為でも。
彼についた通り名が。
黄金の死神。残虐の悪魔。
と死をイメージするものなのも。
感情を一切ださずに。
冷たい眼差しで、次々と、血の海にしていた。
という事実があればこそ。
しつこく、キリがないほどに襲いくる、一族からの刺客。
行為をしている最中ならガウリイが油断する。
と思ったのであろう。
しかし、ガウリイは、その行為の最中に暗殺者である女性を殺した。
快楽の後の恐怖。
その表情が何ともいえずに、彼は怪しい笑みを浮かべるまでに心がすさみきっていた。
狂喜する自らの中の紅い闇。
殺しをするたびに。
負の感情が満ち溢れるたびに。
自分の中で力をつけている紅い闇。
そんなとき。
死体を影も形もあとくされなく消滅させた後、山道を歩いていたときに爆音を聞いたのだ。
いつもなら無視すること。
だが。
彼は、なぜか音の方にと向かっていった。
そして。
目にしたのは。
昔、メリルーンから、ヴィジョンとして見せられていたままの栗色の髪に、紅の瞳の少女の姿。
銅像の姿のままに。
生きて輝いている少女の姿。
しかも、その少女は、一人で、一般では恐れられている盗賊を問答無用に壊滅しているのだ。
近づきたかった。
少女に。
だから自分の意思で今まで無意識に使っていた力を封じ。
そして・・・・気配すらも変えた。
しばし、少女を見ているうちに。
やがて。
その、強いまでの輝きに、惹かれている自分に気づいたガウリイ。
だが。
遠くでみていては、何にもならない・・・・。


「そこまでにしとくんだな」
少女・・リナが、連れの魔道士と別れて。
しばらくして偶然を装ってリナに近づいた。
一年、側で気配を殺し隠れてみていればリナの性格も分かってくる・・。
「・・・・なんだ、子供か。・・・よし!お兄さんが保護者になってやろう!」
作戦のうち。
あくまで親切な振りをして。
そして。
ずっと側にいて意識させるための・・作戦であった。
「・・まっ、いっか」
このときリナは、逃れられない束縛にはまったのである。

ゼルガディスたちが。
自分達の知っているガウリイの過去を話している最中にも、嵐は一向にやむ気配はない――


ちちちちちちちち・・・・・・・・。
数週間後。
ようやく収まる嵐。

「お♪晴れたな♪」
「・・ガウリイ・放して・・//」
「だぁめ♡」
「・・ん・・・」
晴れたのに気づいて、リナが窓辺に歩み寄ると。
またまた、そのまま、抱きかかえられてベットにうずめられているリナ。
「い・・・いいかげんに・・・あぁぁぁぁ・・・ぁん♪」

「あ、リナさん、ガウリイさん、ようやく、下りてきましたね。」
「はぁ・・・・。ガウリイ、いい加減にしとけよ?」
すっきり爽快の表情のガウリイとは裏腹に。
完全に真っ赤になって、塩らしくなり、動きもぎこちないリナ。
顔色も疲労がにじんでいる。
「いやぁ♪だって、リナ、かわいいし♡」
「はいはい、のろけは、いいですから。リナさん、大変でしたね。はい。スペシャルドリンク」
シルフィールがリナを気遣って栄養ドリンクを渡している。
「あ・・・ありがと//シルフィール」
リナの服から見えているこれでもか。
という場所には紅い花びらがちっているのは・・・リナはまだ、鏡を見ていないので気づいてない・・・
「ガウリイ、ちゃんと、避妊はしてるのか?」
「ん?当たり前だろう?」
ほっとする全員。
だが。
「誰が、そんな勿体ないことをするかよ♡」
とんでもない爆弾発言をかましているガウリイ。
そんなガウリイの言葉に。
どんがらがっしゃぁぁぁぁぁぁんんん!!
「ガウリイぃぃぃぃぃい!!!!//」
リナの抗議も何のその。
思いっきりこけているアメリアたち。
「だって、あれだけやってるのに・・・。
  リナ、なかなか妊娠しないんだもんなぁ。やっぱり、やりようが足りないのか?」
腕を組んでいるガウリイ。 
「・・な゛//あんた・ねぇ・・・」
真っ赤になって、絶句しているリナに。
「ガウリイ様、まだ、結婚されてないのに・・・それはどうかと//」
無駄とはわかっているが一応いうシルフィール。
「というか、攻めすぎなんじゃないのか?貴様が?」
図星をついているゼルガディス。
「まあまあ、子供は天からの授かりもの、ともいいますし♡」
にこにこといっているゼロス。
どちらかというと、魔族や神族中では。
リナとガウリイの子供が出来た場合に備え、異様に恐怖している事実もあるのだが。
何となくだが金色の王の性格がわかるがゆえに、何をするつもりなのか。
本能で恐怖を感じているがためなのだが。
ゼロスは、逆に面白そうだし♡
と、傍観主義であるがゆえにさほど気には留めていない。
「あ・・・あんたらねぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!!!まとめてふっとべぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
どごがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんんんんんん!!!
ようやく、澄み切って晴れ渡った空に、リナの攻撃呪文の花が開いた・・・・


                        -終わり♪ー
                       -エピローグに♪ー

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あとがき:
薫:リクにあっているのだろうか???(汗)
   さあ・・・一番の怖い話は誰だったのでしょう?(爆!)
  リナにとって、もっとも怖いこと。
  もしかすると、それは、ガウリイと一緒にいるときかもしれません(爆!)
  リナ、ファイト♪(まて!)
  ガウリイにとっての怖いこと。それは、リナに嫌われること・・でしょう(まて!)
  シルフィールの心には、未だに、自分が殺してしまった、人々の顔が刻み付けられ。
  アメリアは、物心がついて、しった。自分達の呪文のせいで、行方不明者がでていた。
  という事実をしったときの驚きがのこってて。
  ゼルガディスは、レゾの狂戦士として行動していたときの、残虐やあくどいことが、
  今だに心にしこりとなって残ってて。
  ゼロスにいたっては。今度は、どんな気まぐれが起こるのか・・と。
  魔族や神族すべてにいえる、危惧を抱いている・・・・と。
  こんな所です・・かね?(まて!)
  ではでは♪
  次回。エピローグ♪


 姫:・・・・私がちらっとしか出てない・・・・。
エル:・・・あたしも・・・・・・。
 薫:ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!(汗)
    そ・・それでは!!!
エル&姫:あ、まてぃぃぃぃ!!!!

ドッガァァァァァァァァン・・・・・・・・・。

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