まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
さてさて。この回。話が急展開いたしますv
途中の一人称は…誰でしょう(笑
ともあれ、いっきますv
#####################################
ジェム協奏曲(ラプソディー)~第二部~
~闇のクリスタル編~(第4話)~
しくしくしく……
嘘であってほしかった……
海神官トパジェから聞いた話は……嘘であってほしかった。
でも……
うう……
竜王がそういうんなら……間違い……ないのよねぇ。
しくしくしく……
あたしは、ただ、涙するより他になかった。
どうしろっていうのよ!!
あ……あんな、とてつもない『あれ』が創った水晶なんて!!!
ああ……帰りたくない……
あたしは心からそう思っていた。
あたしとガウリイがゼフィーリアに向かって里帰りしている最中。
現れた、シィやア=ウーと
そして、さらには、天竜王だったミリーナに、火竜王であるらしいシーメイが加わって。
うう……
テルビウムとかいうやつの馬鹿ぁぁぁぁあ!!
そんなあたしの思いを知ってか知らずか。
とてとてと街道を進んでいくあたし達一行に。
「……きたっ!!」
「リナ!!」
がばっ!!
へっ??
いきなりシーメイたちが叫んだ。
そういや……何か気配が…
「シールド!!」
どごごごぉぉぉぉんんんん!!!!
ぶわっ。
吹き荒れる烈風。
ミリーナとシーメイの張った結界により無事なあたし達。
「……まさか!?」
「ふ。どうやら……あっちから……来たようね……」
ミリーナが上空を眺めつつ、鋭いまなざしでいっていた。
……ん?
「いい加減に離さんかぃぃい~!!!」
どごめぎゃ!!
なんであたしをしっかりと抱きかかえて衝撃波から守ってるのよ!!
ガウリイは!!!!////
あの一瞬に、あたしを守ろうとしたのか、あたしを抱きしめてるガウリイ//
は……恥ずかしいじゃないのよ!!///
あたしの顔面ストライクが見事にガウリイに決まった。
ううん。
快調、快調vv
って……そんな場合じゃないぃぃぃぃ~!!!!
「何考えてるのよ!!!あんた達は!!!!」
シーメイの一喝に、辺り全てが水蒸気と化す。
「……シーメイ。今度は私も協力するわ」
ミリーナの言葉と同時に、ミリーナを風が取り巻く。
「五月蝿い!力こそ正義なんだ!!そんな崇高の意思も分からないで何が竜王だ!!」
わめき散らす人影数名。
いや、十数名。
まったく……何考えているんだか……
「あんた達ねぇぇ!!あれは、あたしのなの!!!」
あたしが言い返すと。
「リナぁ……違うだろうが……」
むかっ。
ガウリイがこともあろうにあたしにいってくる。
「てぇぇぇぃぃぃ!」
ぱっこぉぉぉぉんんんん!!!!
懐から取り出したスリッパでガウリイをおもいっきりはたくあたし。
「ガウリイ!!あたしのったら、あたしのなの!!」
「……リナさん……今は、それどころでは……」
ミリーナが冷静に突っ込んでくる。
やっぱ、ミリーナはミリーナなのよねぇ……
あたしがそんなことを思っていると。
「テルビウム!!あんた達、それが何か理解してるの!!!」
シーメイが怒鳴る。
かなり怒気を含んでいるその言葉に。
「理解しているからこそ!!これさえあれば、世界は我が手に!!
魔王も竜王も恐れることはない!金色の魔王ですら!!」
……全っ然理解してないぃぃぃぃ!
多分、全員があたしと同じ思いだとおもう。
きっと。
「それが、あたし達……そして、あんた達に扱えるわけがないでしょ!!!
下手したら、この世界そのものが消滅するわよ!!!!
その
剣を抜いて、にらんでいるシーメイ。
「五月蝿い!!火竜王ヴラバザード!!まず、貴様から片付けてやる!!」
つっかかってくる数名。
うわっ……
仮にも竜王に勝てると思ってるのか!?
こいつらは!?
「全ての源たる赤き炎よ!!!!」
ごうぅぅぅう!!!!
シーメイの言葉に。
彼女の周りから、橙色の炎が出現する。
その色は、その炎の温度がはげしく高いのを物語っている。
彼女の名前は。
ファン=シーメイ。
この間までは。
正式役職名。
この世界の赤の竜神
竜王直属の部下。
つまりは、この世界でいう神様の一人。
「風よ!!空気よ!!我が意思に従え!!」
ミリーナがいう。
同時に、すざましい竜巻が巻き起こる。
風の刃が襲い掛かる者達を切り裂いてゆく。
彼女の名前を。
ミリーナ。
この間まで、トレジャーハンターしていた人間。
あたしとガウリイは、そのときに面識がある。
ミリーナとは。。
でみ、どうやらこの事態に、覚醒せざるを余技なくされたらしく。
だからこそ、一回・・・死ぬという形で。肉体を変化させ覚醒を果たしたらしいのだが。
ミリーナの正式役職名。
シーメイと同じく、この世界を任されている竜神の直属の配下らしい。
……まさか、その竜神が……姉ちゃん本人だとは……あたしは知らなかったけど……(汗)
あたし達は、今、ちょっと訳ありである。
「やるわね!!!
竜相手だから、手加減はしない。
する必要もない。
こんな馬鹿。
「させるか!!」
敵対している中年の男。
そいつが手にするは……六方晶系の黒い水晶。
大きさは、ほんの手のひらサイズ。
まずいっ!!
ぶわっ!!
水晶から、闇があふれるばかりにあふれ出す。
「……いけない!!あれを開放する気よ!!」
「あれって何なのよぉぉぉ!!!!」
「……虚無を抱擁しているクリスタルです」
あたしの言葉に、答えているこの場には不似合いな少女。
二つに分かれている帽子の端には、丸い金色のリングをはめて。
肩には、小さな竜の姿。
胸の前のピンクのおおきなリボンが特徴的。
彼女の名前をシャイア。
シャイア=ウー。
……
その唯一の生き残りであるらしい。
ついでに、言えば、あたしと、ちょっぴり関りが以前あった少女でもある。
「……やばっ!!」
あたしはすかさず、懐から小さな水晶を取り出す。
……お願い!!発動して!!!
あたしが手にしているは、砕けた闇の水晶の欠片。
発動するかなんて、わからない。
だけど何もしないよりはまし。
――…しゅうう……
「―― 何!?」
よっしゃぁぁぁぁぁ!!!!
あたしの思いに答えてか、砕けた欠片が力を押さえ込むのに成功する。
「やった!!!!」
ガッツポーズをあたしがとっていると。
「リナ!!!!」
ガウリイが悲鳴を上げる。
「―― え??」
「油断したな!!リナ=インバース!!!」
「しまっ……!!!」
もう一人。
水晶を持っていたやつがいたのだ。
「死ねぇぇぇ!!貴様は、我らにとっても邪魔だ!!」
くっ……
間にあわない!!!!
「くぅっ!?……って……きゃぁぁっ!」
「リナ!」
あたしの身体を闇の錐が貫く。
ほんの一瞬の出来事。
「リナぁぁぁぁ!!!!」
ガウリイがわめく声が聞こえてるけど。
……あたしの意識は……
瞬くまに、溶け込むようにどこかに沈んでいった……
「……ガウリイ!?」
あいつに呼ばれたような気がした。
……ここは??
あたりは、一面のまぶしいほどの淡い金色の光の渦。
「……気がついたのね♪」
目の前には、あたしとまったく同じ姿の人物。
「……あ…彼方は……」
「私は、彼方。あたし……あなたは私。……くすっ」
笑っているその人物。
あたしの問いに、私は答える。
「ついでだったから♪人間としての肉体のまま、ここにつれてきてるから♪
……さて♡どうする?リナ=インバース♡」
くすくすと笑うあたしと同じ姿の女性。
違う点といえば……あたしの指にはめられている指輪が相手にはないということだけ。
「……ガウリイ達は!!!!?」
何がどうなってるの!?
「……見る?」
ふわり。
もう一人のあたしがふと、横を指差す。
そこに映るは……
「……ガウリイぃぃ!!!!」
なぜか……あたしはガウリイに対して叫んでいた。
「ガウリイ!!ガウリイ!!ちょっとぉぉ!!何がどうなってるのよ!!
あたし・・どうなったのよ!!このままじゃ……ガウリイが!!」
あたしは気が気でない。
確か……戦っていた途中だったはず。
もし…あいつが……怪我でもしたら……
……いや!!!
「……まだ、解らないの?……封印…解くわねvv」
私はあたしにいう。
くすくすくす。
まさか記憶を封印して、完全に知識なんかも封印して人間やってると、こんな『自我』が出来るとは♡
何ごとも楽しまないと損よねvv
「封印?……って……え…えええぇぇぇ~!!!!??」
私の言葉と同時に、あたしに流れ込んでくる知識。
記憶。
膨大な……
あ……あた…し……は……
「嘘……あたしは……貴女……?」
「そvv」
あたしは、彼女。
彼女の自我の一つ。
……どうして、こんなこと……今まで忘れていたのか……
私曰く……
面白いからv
……らしいけど。
……はっ!!!
そういや・・・金色の王・・エルもこんな性格だったっけ??(汗)
あたしの額から一筋の汗が流れ落ちる。
あたしは……私。
私は…あたし。
あたしは……彼女が…人間に降臨する際に、閉じた意識の中から生まれた自我。
私は、ユニット。
ユニット=ユニバース。
私の世界では、『
本名は、エルと同じく、結構長い。
ユニット=ユニバース=エターナル=コスモス=ストーン=マリーナ。
大概、この名前を呼ぶのには力がこもっているから、ほとんどが私を『姫』とか呼ぶけど。
この世界は、エルの世界。
一般に、『
私と、同じ存在であり、私の親友の抱擁する混沌の内なる世界。
暇つぶしに…私は、自分の抱擁する世界からこっちに遊びにきているのだ。
私の正体も…エルと同じく混沌そのもの。
全ての混沌を抱擁せし存在。
作り出せし存在。
あたしは……そんな私の気まぐれから別の自我が芽生えた存在。
「そ…そんな……じゃあ…じゃあ……あたしは……」
あいつの側に……いちゃ…いけないの?
……いや!!
心が張り裂けそうになる。
こんな……こんなのは……いや!!
……本当に面白いわvv【あたし】の感情は♡
私は、そんな【あたし】をみて、くすくす笑う。
「どうする?リナ=インバース?このまま、私の自我の一つとして人間やってみる?それとも?」
くすくすくす。
……それとも?
「……あいつと一緒に…すごせる…の?」
あたしらしくない弱々しい声。
私は……ここの世界の存在ではない。
このままだったら……【あたし】は、私の一部として……確実にあいつからは…遠ざかる。
……いやぁぁぁ~!!
あたしは…あたしは……あいつに…伝えてない!!
すきだって…愛してるって!!
側にいたい……っ…て!!
何も……何も伝えてない!!
……ガウリイ!!!!!
「くすくすくす♪本当に面白いわvvリナの感情は♪」
「……ユニット……」
あたしでもある私にあたしはいう。
「どうする?もし、リナさえよければ……エルの世界に組み込むわよvvリナとしてvv」
「―え?……いい…の?」
一瞬、何を言われたのか理解できなかった。
「いいのvvいいのvvね♪エルvv」
私の言葉に。
『別にい~わよvvそれに、スティルバイトが本気になってるしね♪その方が楽しそうだし♪』
あたりから響く澄んだ声。
「???すてぃる…バイト?」
あたしは、何を言っているのかが理解できない。
「ガウリイの正体vv彼の存在としての名前vv」
あたしの言葉に、私は説明する。
とまどうあたし。
「…さて、どうする?本当に?このまま私でいる?それとも?」
それとも……ガウリイと一緒に……この世界で……
あたしの心は……決まっているに決まってるじゃない……
「あたしは……あたしは……あいつと…ガウリイと一緒にいたい!!!」
たとえ、あたしが人間でなくても。
あたしが金色の王と同じく存在である彼女の自我の一部であっても。
この想いだけは……あたしのものだから。
あたしがあたしである証だから……
だから……
それに……あたしは…あいつがいないと……生きて…存在していかれないから……
『決まりねvv』
にっこりと笑う二つの人影。
完璧なまでの金髪の超美人に、栗色の髪の私の姿。
……この姿だから、あたしは…すぐに思い出さなかったのよ……
よくとる容姿と違うその私の姿。
いつもは、大概、子供の姿に黒い髪をポニーテール。
紅いリボンをしているのに……
「じゃあ、エルvvお願いねvv」
「おっけ~♪じゃあ、リナの意識、こっちに移動してねvv」
「解ったわvv」
その一瞬のやりとりで十分。
私は、私の中にあった【リナ=インバースの意識】を、私の中からエルの中へと手渡した。
リナは……この世界には、もともといないはずの存在。
だからエルの中に組み込まないと、どこかが崩れる。
……ま、それもそれで面白いんだけど。
あたしの意識は……異なる感覚に一瞬…我を忘れそうになる。
「リナ、よく聞いて。チャンスをあげるvvそこから、ガウリイに出会えるか♡
貴女とガウリイが互いにここで出会えたら。
貴女はそのまま、リナ=インバースとして生きなさい。もし見つけられなかったら。
貴女はこのまま、輪廻の輪の中に組み込まれるわv肉体をもったまま♡」
本当は、こんなことをしなくても、あっさりとできる簡単なこと。
だけど……
こうまで面白く育ったのだから、
どこまで常識が通じないか、エルと相談して実験してみたいだけ。
「……であって…みせるわ……」
あたしにとって、あいつは全て。
だから……
この中で…あいつの本体ともいえる精神を見つけ出して見せる。
私から流れてきた知識では、あいつは・・どこかの世界の竜神らしいから。
・・・だから・・・。
この混沌のどこかに・・あいつの精神の本体がいるはずだから……
絶対に…見つけ出してみせる。
あたしがあたしであるために。
くすくすvv
「さぁて♪じゃ、エルvv私は、あっちに戻るわね♪
いつまでもSに身体を使わせるのは……ねぇ♡」
「それもそーね。」
今、私の身体は、Sが使っている。
まあ、思うように、力は使うないようだけど。
当然だけどねvv
「あ、あたしも後でいくからね♪ユニット♪」
エルがいう。
「オッケィ♪待ってるから♪」
いって、私は。
リナの自我を私と切り離し。
リナ=インバースとしての肉体へと意識をもどしてゆく。
……何処?ガウリイ……??
……お願い。
……側にいさせて……ガウリイ……
あたしは、広い広い全ての母なる空間で、ガウリイを探し始める。
……あなたがいないと……あたしはあたしでいられないから……
-続くー
HOME TOP BACK NEXT
####################################
あとがき:
かお:よっしゃぁぁぁぁ!!!!!!リナの覚醒!!!!(まて!!)
ちなみに。解ってる人には、分かっちゃったと・・思います(汗)
はい(汗)
リナの正体・・それは、スミレちゃんでした!!!!(かなりまて!!!)
管理人の持ちキャラ。エル様と同じく混沌を統べる王(かなりまて!)
姫:うふふふふふ♪暇つぶしは、楽しいわよ♪
リナ:・・・・暇つぶしで芽生えた・・あたしの自我って・・・(汗)
エル:まあ、あたし達だから・・・。
ちょっとしたことでも、新たなる生命は創りだされるからねぇ・・。
無意識にでもできるし。簡単なことだし。
姫:そうそう♪
リナ:・・・混沌を統べる存在って・・・みんなこんな性格なの?
姫:何しろ、暇だからねぇ・・・・。
エル:そうなのよねぇ・・・・。
リナ:・・・・・・・・・・・。
じゃあ・・あたしの存在って??
エル&姫:いい暇つぶしの材料♪
リナ:人を玩具にしないでぇぇぇ~!!!!!
エル:あらvv世界全ては、あたしの玩具なのよvv
姫:そうそう♪
リナ:・・・・も・・いいです(涙)
エル:さて・・あたしも降臨する準備しよっと♪
姫:あ・・私も♪
エル&姫:それじゃあね♪また・・次回でv
かお:それでは。
(ちなみに、今回は、リナとスミレちゃん、交互の一人称です・・。)
(解りにくいでしょうが・・すいません・涙)
ではではでは♪♪
HOME TOP BACK NEXT