まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら

ようやく編集終わり近し…頑張ります(汗
んでもって、魔王登場v
リナンがあのお方のちからをつかえ。
あまつさえ、あのルナの弟だと知らないのが運のつき……

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If  ~もしも…~赤眼の魔王・シャブラニグドゥ~

ゆっくりと、それが目を見開く。
かつて、レゾであったそれが。
魔王ほどの実力をもっていれば、元の姿のまま、というのでも問題はないのであろうが。
だがしかし、まだ彼の中にはレゾの意識がのこっている。
人の心、というのもは、もろいようでいて、だがしかし、肉親の情、などといったものはかなり強い。
それゆえに、それらの干渉力をなくすためにと姿を変えている魔王…シャブラニグドゥ。
「選ばせてやろう。好きな道を…この我を目覚めさせてくれたささやかな礼として。
  このまま我の元に従うならば天寿も全うできよう。
  だが、そうでなければ、我がじきじきに滅ぼしてくれよう。
  しばらく眠っていたガゆえに、ちょうどいいトレーニングの一環としてな」
レゾの口から、レゾの声でない声が発せられていたりする。
辺りの空気が震撼する。
あからさまな濃い瘴気があたりにと立ちこめ。
空もまた、レゾを中心にと赤黒く変化してゆく。
遠くからレッサーデーモンなどの遠吠えなどが聞こえていたりもするのだが。
目の前にいるのが何なのか。
説明しなくても、気配と、そしてこの状況から把握するのには十分すぎるほど。
「ほざくな。人間を甘くみるな。貴様がやみに埋もれている間人間も進化している。
  伝説の中の魔王などこのゾルフが片付けてくれる!」
言い放ち、そして。
「黄昏よりも昏きもの、血の流れよりも紅きもの。時の流れに…」
ゾルフがいうがいなや、呪文を唱え始めていたりする。
…が。
「ばかっ!」
「よしなさい!ゾルフ!」
リナンとルルの声がまったく同時。
「ほぅ…。」
そんな二人に関心した声をあげ。
そして、口元を笑みの形にとゆがませ。
「危ない!」
そんなゾルフをあわててその場から放そうとしているロディマス。
次の瞬間。
元レゾであった、今では何かたとえるならばえびの形をしたようなソレが。
ゆっくりと何やら意味不明な聞きなれない言葉を発したかと思うと。
次の瞬間。
ゴッウ!!!!
ゾルフの周囲より立ち昇る昏き炎。
だがしかし、間一髪。
というべきか。
ロディマスがゾルフをその場所から飛びついて突き飛ばしていたりする。
そしてまた。
『……ほぅ……』
小さく、【レゾ】が何やら言ったかと思うと。
「よけて!ゾルフ!!」
「やばい!退避!!」
何の力なのか……それはわからない。
だがしかし。
危険、というのは理解できる。
あまつさえ…相手は、間違えようもなく…伝説…とすら言われている魔王であることは…明白。
「…はっ!」
間に合わない。
…ならば、とるべきこととすれば、少しでも衝撃を抑えるためにと自らに結界を張るのみ。
「暁よりもまぶしき紅蓮の炎よ、今我らの前にて、昏き力の妨げにならん」
すかさずに印をきりながら、何やらその場にいる誰もが聞いたことのない呪を唱え、
そして…
「暁光極壁!!」
リナンの言葉と…そして、魔王よりある力が解き放たれるのは…ほぼ同時。
次の瞬間…
どぐわっ!!!!!!!
辺りの地面…という地面から炎がまるで生きている竜のごとくに躍り出る。
「…な゛!?これは!?」
だがしかし…先ほど…というか、今のリナンの唱えた術のせいか、
彼ら…リナン達からはよけるようにとその炎は踊りくるう。
『……ほぅ…まだ赤の竜神フレアドラゴンスィーフィードの力を使えるものがいたのか。
  …これは少しばかり楽しめそうだな。…だがしかし、所詮は人間。
  我の魔力にはかなうまい……。生半可な力を持つものは自ら死に急ぐ……』
自らが放った術の中において、光の防壁にと包まれているリナン達六人を見て笑みを浮かべている魔王。
「リナンさん!?これは!?」
自分たちの周りを荒れ狂う炎。
だがしかし、自分たちは何やら淡い光にと包まれており、その攻撃は当たらない。
驚愕の声をあげているウィルに対し。
「姉ちゃんに仕込まれているその一つ…赤の竜神フレアドラゴンスィーフィードの力を借りた防壁呪文。
  …それはそうと、あんた…アホか!?魔王にドラスレがきくかぁ!
  力の源を考えればそれくらいわかるだろうが!!」
スパパァン!!
…なぜ懐にハリセンが?
思わずそんなことを思うが。
懐より取り出したハリセンで、呪文を先ほど唱えかけていたゾルフの頭を思いっきりはたくリナン。
「何をする!?」
「どやかましい!!魔王に対して魔王の攻撃しても無意味だろうが!!」
思わずエキサイトして叫ぶリナンに対し
「…で?これからどうするの?」
のほほんと、リナン達にと聞いているララ。
そんなララの言葉に。
「だから、儂があんな魔王など我が竜破斬ドラグスレイブで滅ぼしてくれる!」
「「アホかぁぁぁぁあああ~~!!!」」
いまだにわかっていないゾルフに思わず叫んでいるリナンとロディマス。
ロディマスとて、今のリナンの説明にて、理解ができた…というのに…
「ウィルさん。崩霊裂ラティルトできます?」
「一応できますよ?」
「ダメ元で二人でやってみませんか?
  …このままだと、リナンさんのこの防壁がなくなったとたん。私たち、あの世行きですし……」
「でも中から術が使えますかね?」
「アレンジして、この防壁の外に出現させれば……」
リナンの使った術に驚きは隠せないものの、
だからといって、このまま何もしなければ…待っているのは…死。
何やらゾルフをかまっているリナン達とは対象対にそんな会話をしているルルとウィル。
そして、おもむろに二人同時に混沌の言葉カオスワーズを唱え始める。
そんな彼をみつつ。
『いつまで耐えられるかな?…こないのならばこちらからいくぞ?』
笑みを浮べ……そして、魔王が片手を挙げる。
その刹那。
辺りに何ともいえない異形のものたちが出現し、
それらは形をなして、リナン達のほうにと向かってくる。
何のことはない。
魔王が魔力を与え…かりそめに命を得た【ゴーレム】達が……
リナンの使っている術は、魔力干渉などによる攻撃は防ぐが…物質的。
または実質的なダメージについてはあまり効果がない。
防壁が破られれば…待っているのは…炎の海…
「ヤバイ!ゴル!やつらをけちらせっ!」
『…人目ありますよ?』
「かまわんっ!」
ふと、自分たちに向かってきている大量のゴーレム。
それが、リナンが張っている防壁を壊そうとしているのに気づき、
刃のない剣を抜き放ち、何やら言っているララ。
そんなララに対して首をかしげているロディマスとゾルフ。
そんなララの言葉と同時に。
「「崩霊裂ラティルトっ!!」」
ごうっ!
ルルとウィルの放った術が炸裂する。
…が。
確かに目標を魔王にと定めて解き放ったハズなのに、別なモノにとそれは直撃し、
青白い炎に包まれ…一体のゴーレムが霧散する。
それと同時に。
虚空より黒い触手のようなものが出現し、…迫ってくる物体をことごとく貫き…そして消滅させてゆく。
「…ちっ。このまま守りに転じていてもヤバイ。ルル、ウィル。二人であれの注意をそらして。
  …それと、ちょっと聞くが、確かゴルンノヴァってある程度精神力を増幅させられるよな?」
何とか防壁を維持しつつ、リナンがルルとウィルに対して何やら指示し。
ララにとそんなことを聞いているリナン。
「そう…なのか?」
『…ハァ……まぁ……』
やはり…どう考えても【剣】から声が聞こえてきているような気がするのは気のせいか…
「よし。それじゃ、どうにかするために、私たちは必ず勝つ!!
  自分の身は自分で守りつつ、攻撃展開!!防壁解除!…と、ララ!ゴルンノヴァをこっちに!」
「何か考えがあるんだろ?ほら」
ぽっん。
何の迷いもなく、リナンにとララの剣が手渡される。
それと同時に。
リナンが張っていた防壁が解除されてゆく。
『…ほぅ。ゴルンノヴァ…か。確か人間は光の剣…と呼んでいたな。…それで?
  闇を撒くものダークスターの部下を使って何をするとでも?
  たかが人間程度の魔力を上乗せしても、この我にはかなうまい…もう少し楽しませてくれよ?』
リナンが手にし、光の刃を出現させたソレをみて、薄く笑っている魔王。
かつて、レゾであったもの…レゾ=シャブラニグドゥ。
「確かに。普通の術ではあんたには聞かないだろうな。赤の竜神スィーフィードの術を使っても。
  魔力容量キャパシティの差がありすぎる。…主戦人間である私たちの使う術では。
  …だけど、これに、魔王より上の存在の術を上乗せしたら…どうかな?」
にやり。
笑みを浮かべるリナンに対し。
『ちょっと!?リナン殿!?まさか、あの御方の力をこの僕に!?』
「でぇぃっ!騒ぐな!完全版にはしないし!」
『んな!せめて僕の上司の術とかの程度に!』
そんなリナンと…どう考えても、【剣】とのやり取りを聞き、あからさまに魔王の顔に動揺が走る。
『…ちょっとまて!なぜ人間風情があの御方のことを知っている!?
  まさか扱えるのか!?あの御方の力を!?』
思わず叫び、一歩退く魔王を見て取り。
「…一体?」
「…さあ?」
「「……??」」
意味がわからない、ルル・ウィル、そしてロディマスとゾルフは、
それぞれに互いに顔を見合わせ首をかしげるのみ。
「それは…見ればわかる…な…。闇よりも昏きもの…」
『…ちょっと待ってくださぃぃ~!!リナン殿ぉ~!!』
「ま、ゴル、がんばれよ」
『マスターァァ~!!!』
そんな二人(?)のやり取りにのんびりといっているララ。
そして。
「…やっぱり、あの剣…話してませんか?」
「…みたいですね?…一体??」
そんな会話をしているウィルとララ。
そしてまた。
何が何だかわからんが…今がチャンス!
そんなことを思いつつ…一人呪文を唱え始めているゾルフ。
辺りは魔王の魔力の影響か、大地が熱くたぎり、ちょっとした轟音が鳴り響いている。
もし、ゾルフがララたちの近くにいたら、少しは違っていたであろうが。
リナンが防壁を解除したその刹那。
彼は辺りに満ちている空気の波動によって、多少吹き飛ばされていたりする。
ロディマスもまた然り。
『させるか!お遊びはここまで……だ』
いいつつ、魔王が何やら唱え始めるのとほぼ同時。
「…混沌の海を抱擁せし、金色なりし闇の王…」
その間にもリナンの言葉は絶えずつむがれている…が。
その直後。
竜破斬ドラグスレイブ!!」
…いまだに、説明をうけても理解していなかったゾルフから、
黒魔術最高峰、といわれている赤眼の魔王ルビーアイシャブラニグドゥの力を借りた術が解き放たれる。
ドグワァァン!!
「よしっ!ふはは!どうだ!魔王とてひとたまりも…何!?」
これでケリがつく、と思っていたゾルフが目にしたものは、
…片手でそれをつかんでいる、傷一つついていない魔王の姿。
『…返すぞ、これは…。遊んでいるヒマはないのでな…。それと…その術は完成させん!!』
そのままゾルフの放ったソレをまるでボールを扱うかのようにゾルフにと投げ返す。
「……な゛!?」
ぐわっ!!!
次の瞬間…ゾルフの体は瞬く間にと炎に包まれ…そして……
「「「ゾルフ(さん)(殿)!!!」」」
ルルとウィル、そしてロディマスが叫ぶのと同時。
『…まずは一人……』
低い、魔王の声が発せられる。
そして。
ドドドドッ!!
それと同時に…辺りに炎の雨が降り注いでゆく……
「……っ!我と汝が力もて、等しく滅びを与えんことを!!」
炎の雨が売り注ぐのと、リナンの唱えていた混沌の言葉カオスワーズが唱え終わるのがほぼ同時。
ギュッン!!
リナンの言葉に応じて、出現する、暗き…闇。
「ゴルンノヴァ!闇を喰らいて刃となせ!!」
『…も…ヤケです……』
ここまできたら、するしかない。ほぼ完全にヤケになりつつも。
リナンの言葉に従い…その辺りに出現している力を自らに取り込み増幅してゆく覚悟を決める。
…そうしなければ、何か果てしなく恐ろしい目に会う予感がひしひしとするがゆえに。
「「うわっ!?」」
「…きゃっ!」
バチバチと、光の刃が闇を吸収してゆく…が。
それと同時に、闇が炎を喰らっているかのごとくに炎を消滅させ…炎が掻き消え…
「大丈夫ですか?」
「何とか……」
今の魔王の攻撃においてダメージを受けているウィル達。
ゾルフはすでにあと形もなく綺麗に消え去り…そしてまた。
ロディマスは降り注ぐ炎の雨から上手に逃れられずに…業火の炎にまかれて消滅した。
…それは、悪夢のようなほんの一瞬の出来事。
ルルとウィルはとっさに風の結界を纏ったがゆえに、かろうじて助かっている。
ララにいたっては、その天性の野生の勘にてものの見事に炎をよけていたりするのであるが……
倒れているルルを助け起こしているウィル。
だがしかし、怪我は免れず…回復魔法を自らにかけながら…であるのだが。
「…くっ!レゾ!もうやめてください!…本当にこれがあなたの望んでいたことですか!?」
ウィルに支えられ…
視線の先にいる、…今は魔王と化してしまった曽祖父であるレゾにと叫んでいるルル。
『…ぐっ!?』
『…まだ意識が残っていたか…消えろ!!』
ルルの声に反応して・・・何やら魔王が苦しみだす。
「…ルルティ…『消えろ!!』」
魔王の口より発せられると二つの声。
…まだ、レゾ、としての人の意識が残っている。
それは…その声を聞いたその場にいる全員にも理解ができた。
ならば……
「赤法師レゾ。選ぶがいい。…このまま闇にと喰われ魔王と化すか…それとも…」
『たわごとを!』
「…それとも、その手で身内であるルルと私たちを殺すか!」
「……私…は…」
赤法師レゾの願いは…今では唯一となった…ルルが長生きすること…
このままで…は…
体の自由はすでに効かない…が。
その想いに偽りは…
赤眼の魔王ルビーアイシャブラニグドゥ!人の強さと想いの強さを見せてやる!重破斬ギガ・スレイブ!!」

その瞬間…
リナンを中心に…闇が…はじけてゆく……


                              -続く?-


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あとがきもどき:
薫:・・・うわ(汗)ちなみに、この最終回…ノートでは3ページ分です・・・
  全部打ち込みして何KBになることか(汗)
  約19KBでしたね(あははは・・・
  さて、次回でエビローグv気の毒なのは何といってもゴルンノヴァでしょぅ(笑
  しかし・・・いまだにこれの続きの意見は一人v
  ・・・このままだと一部で終わりですねv(にやりvv
  さてさて、それでは次回、一部(スレイヤーズ本編一巻分)のエビローグですvv
  2005年1月8&9日某日

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