まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら

改めてみてたらさくさくと飛ばしながらもこれすすめてたんだなぁ…
…ま、いっか(よくないです……

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If  ~もしも…~ルルティスとレゾの関係……~

「でも何で私を助けるのですの?」
とりあえず、相手に敵意がないのコトはわかる。
だがしかし、出方がわかるまでは猫をかぶっておいたほうが何かと都合がいい。
数年来の経験により、それはよくわかっている。
「…理由は……」
そう答えかけたルルの足が止まる。
シャラァン…
暗い森の中…今日は新月であるがゆえに、明かりは、はっきりいってないに等しい。
にもかかわらず、足をもつれさせることもなく進むこの二人、ララとルル。
あからさまな敵意が…こちらにと向けられている。
この気配は…すぐさまに剣の柄にと手をかけるララ。
と。
「ルルティス…困りましたねぇ。
  何を勝手なことをしているのですか?例の品物は手にいれたのですか?」
いいつつ、暗闇の中より紅き影が浮かび上がる。
そんな紅き影にと向かい。
「私はもうレゾ。あなたの言いなりにはなりません。
  アレは私が元の体に戻るためにと使わさせていただきます。」
きっとそんな影にと向かい言い放つルル。
「そんな…力を与えたこの私の恩を忘れて裏切る、というのですか!?ルルティー?」
ゆっくりとその手にしている錫杖の
切っ先についた輪の部分にとはめられているいくつものリングを鳴らしつつ。
闇より手でくる紅き影。
そん全身を紅きローブと服とで統一し、その身にとまとっている一人の男性。
「恩などは感じてません。レゾ。
  私は確かに力を求めましたが誰もこのような姿にしてほしい。とはいってません。
  こんな体になってしまえば人並みの生活すらもできません。
  ですから、私は元の体に戻るためにも、あなたの元ではもう働きません」
いいつつも、何やらごそごそと音を立てないようにと袋から出しているルル。
「そんな……。ルルティー。たった一人の肉親である私から離れる、というのですか!?
  認められませんよ?それは!?今のあなたの姿になってからというもの、
  悪い虫もせっかく寄り付かなくなっていた…というのに…
  力とそして生命力。それらを伴うにはまさにうってつけでしょう?その体は?何の不満が?
  …あなたには長生きしてもらいたいがゆえに…こんなお爺ちゃんの気持ちがわからないのですか?」
「母が早くに死んだのは認めます。だからって、合成獣キメラはないでしょぅ!?合成獣キメラは!!
  こんな姿だと結婚もできないではないですか!」
「そんな!?ルルティー!?
  ずっと幼いころにはこの私と一緒にいてくれるっていってたじゃないですか!?」
「いつの話ですか!いつの!!」
「……何か痴話喧嘩になってるぞぉ……お~い……」
何やらら思いっきり、私情の入った言い合いをはじめているルルと、
出てきた男性…レゾ、と呼ばれる男性に、思わず小声で突っ込みをいれているララ。
「ルルティー。あなたがまだ二歳のころは。
  『お爺ちゃんのお嫁さんになってずっと一緒にいてあげる!』とかいってましたのに……」
いって、何やら目元にハンカチらしきものを取り出して抑えているレゾの姿。
……おもいっきり痴話げんか……
そんな光景をみつつ、ララは内心思うが口にはせずに、ひとまず成り行きを見つめていたりする。
「そんな昔のことは覚えてません!ともかく!私には私の人生があります。
  その為には元の体に戻ることと、アレが私にはどうしても必要なんです!
  ……ですから、これ以上、レゾお爺様。あなたの元にはいられません」
「ルルティー…これほど私がいっても…お爺ちゃんを見捨てるなんてひどいっ!!」
「こういうときだけ、曽祖父にならないでください!!
  ― それに、レゾ。あなたは変わりました…。私の好きだった曽祖父とは比べようもなく……」
昔は、人々のためによくしていた。
それがたとえ、自らの目を開かせるための実験だとしても、
人々に感謝されこそすれ疎まれるようなことなどはなかった。
…だが、ルルが五歳のとき、
まだ23歳の若さでレゾのたった一人の孫娘でもあったフローディアが死亡。
それからルルが10歳のときにルルの父親が死亡し…
孫娘であるフローディアが死亡したころからレソ゛は…人体による実験などを率先して行うようになり…
人にはいえないような実験すら
挙句は魔族との契約…
黒い噂が出始めたのはそのころ……
父が死亡し、一人生きてゆくためにと力を欲していたルルティス。
そこに旅から戻ったレゾがやってきて…そして…
何ならルルには不明な呪と共に、ルルの体を瞬く間にと合成物の姿にと変えたレゾ。

『― 力がほしいですか?ルルティー?』

その言葉にうなづいたがゆえに…

「いたし方がありません。不本意ですが実力で……」
言いかけるレゾよりも早く。
ビュッ!
パパパ!
何やら袋の中より取り出したいくつもの小さな球状のボールを数個、レゾに向かって投げつけるララ。
と。
ドン!
もくもくもく……
レゾを包み込むかのようにと紫色の煙が音と共に立ち込める。
「…こ…これは!?」
思わず叫ぶレゾ。
「逃げますわよ!」
「…え…ええ……」
煙に巻かれたレゾの横をすり抜けて、駆け出すルルの後を追ってゆくララ。
ちらりと、走りつつもレゾのほうをみて。
「…精神的な方向感覚を狂わすヒノダケ…か。アレとアレをブレンドしてあるんだな……」
一般には治療方法などにと使われているとあるキノコ。
だが、それをとある物質と調合することにより、方向感覚を狂わす物質が出来上がる。
もっとも、その調合はかなり危険で、下手をすれば運がよくて自らが廃人同様になるか。
運が悪くて大爆発を巻き起こす。
ほんの数mgの誤差さえも許されないその調合法であるがゆえに、
はっきりいって一般にはその方法は普及していない。
…まあ、手っ取り早くいえば、きちんと重さを量れる道具があれば問題はないのだが……
ルルは曽祖父であるレゾの元にいる前より物心心つく前から、
父や母にそういった、薬の調合法は叩き込まれている。
それゆえに、こういった特殊な品をも自分で作り出すことが可能。
目の見えないレゾに対して方向感覚を狂わせても仕方ないのでは?
と普通思うであろうが…ルルの作り出しているあの物質は精神力にも作用される。
…すなわち。
心眼で辺りを見ることすらも…一定の時間、不可能になるのである。


「う~ん、食べた、食べた。…次は…っと……」
なぜかもう材料がないから勘弁してくれ。
と店のものにとなきつかれ。
食べすぎは健康によくない…ということで、腹八分で食事を終えたリナン。
…彼がそう、腹八分、という言葉をいったとき、
なぜかウィルや他に店にいた人々が一斉にこけていたりしたものの……
ようやく食事を終えたリナンに。
「さあ!リナンさん!急いでララさんを助けにいきましょう!」
一人、俄然張り切るウィルに対し。
「次はゆっくりと休みをとるぞっ!」
ごけっ!
そんなリナンの言葉にそのまま前のめりにと床にと倒れ……
「リナンさん!?何をいっるてんですか!?急いでララさんを探して助けにいかないと!!」
どうにか起き上がりいってくるウィル。
そんなウィルにた石手、かるく指を左右に振りつつ。
「わかってないな。ウィル。今日は新月。
  ついでにこちらが明かりをともしたら、相手には丸わかり。
  んでもって敵側には少なくとも、魔族を従える実力をもったあのレゾがいるんだぞ?
  こんな前すらも見えない中で動いても逆に私たちが捕まるだけ。
  …それよりも今日のところはゆっくりと力を蓄えるためにも休んで、
  昼間っからララを救出に向かったほうが相手も昼間だと油断しているだろうしな」
そう言い放ち。
そして。
「それとも?昼間っから正々堂々のリ込むのはやめて、
  卑怯にも闇討ちとばかりに、こっちの体力が万全でもないのに。敵側のアジトに乗り込むか?」
「それは……わかりました。確かに体力は万全で挑んだほうがいいですね。
 でもララさん。大丈夫でしょうか……」
リナンの、『闇討ち』という言葉にそれは正義ではない。と思い納得するウィルに対し。
「大丈夫だって。アレでもララはかなり腕は立つから。
  とりあえず今はゆっくり休んで体力を万全にして決戦に備える。了解?」
「ですね」
納得するウィルをみて、ひとまずほっとする。
まあ、何か危険な目とかにあいかけたら、
間違いなくララの持っている【アレ】が行動を起こすのがわかっているがゆえに、
あまりあせっていないこのリナン。
だからといって見捨てようものなら、間違いなくリナンの姉による制裁が待っているのは明白。
リナンの郷里にいる姉たるルナは、いったい全体どこでどう調べるのか、
リナンのことならば何でもお見通し。
姉に喧嘩を売る種をまくくらいならば、素手で魔王に向かっていったほうがはるかにマシ…と。
リナンは本気でそう思っていたりする。
…だからこそ。
レゾの中に気配を感じるといったゴルンノヴァの言葉にもあまり動揺しなかったのだから。
そんな会話をしつつ、とりあえず、今日のところはゆっくり休み。
明日より行動ことにすることにしたリナンとウィル。

その判断は正しいのかどうか…それは誰にも一概には言えないであろう……


                              -続く?-


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あとがきもどき:
薫:うにゅう・・・。何だかなぁ。ただ今2005年の12月24日。
  俗にいう、クリスマス・イブですが。
  やっぱり体調はまだ完全ではないらしい…
  ケーキを食べただけで吐きそうになってるよぉ・・・しくしくしく(涙)
  うにゅ・・・せっかくの一年に一度の楽しみがぁ・・・・。くすん・・・
  まあ、そんなぼやきをいいつつも。
  とりあえず。
  これ、いまだに誰からも突っ込みとかがないですね。
  イラストが描けたら一番いいけど、絵が自信ないからなぁ・・くすん。
  ウィルとかリナンの想像図はあるんだけどねぇ・・。頭の中ではその人物で動きまくってるんだが・・・
  まあ、がんばって一巻分を完結させよう。うん。
  次回で犬もどきのディルギア登場vんではではvv
  2004年12月24日某日

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