まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
ただいま。2007年現在の幾度目かの編集中において、
これの続きリクエスト、只今八名…v
…こそっと続き…あっぷするかなぁ…ううむむ……
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If ~もしも…~新たな同行人?
「…しっかし…ララも考えてるな……」
思わず苦笑がもれる。
「ん?いつものことだし。」
そんなリナンの言葉にさらり、と答えるララに対して。
『…まあ、一応今は私のマスータですし。何かあったらそれこそ元の世界に戻れなくなりますし…』
ララの腰の辺りから声がする。
「…まあ、深くは聞かないが。…でも、自力で元の世界に戻れない、というのは本当なのか?」
他人と話すときには大概、猫をかぶってデスマス口調にとなるリナンであるが。
ララも同じく猫をかぶって話すのであるが、だがそれでは、二人とも息がつまる。
ということで、互いに普通の話し方にとなっていたりするこの二人。
『…はぁ。そこまでの力は回復してませんし…』
だからこそ、力を蓄えるためにも人間などを【マスター】とし、行動しているのだからして。
その精神力などを喰べたりしながらも。
彼がもっとも好むのは知識というか知能。
それは力の補給状態にも起因する。
「…ララがある日のときにはゴルンノヴァが特殊防壁を張っておく…か。」
先日、ルルティス、と名乗った女性がやってきてから後。
問題のは【賢者の石】像の中よりだして、
ゴルンノヴァの指導のもと、精製し、実はかなり小さくなっていたりする。
その事実を当然、ルルティス側は知らないのではあるが……
そしてまた、像そのものには、アストラル探査ができないようにプロテクトの術をかけ。
その為か一時ほど襲撃はなくなったものの…どうやら、別の存在。
俗にいう、【魔】を使って彼らを探り出したらしく…
ここ、2~3日はそれゆえに襲撃が後を絶たなかったりするこの実情。
そんな中で、あからさまに【怪しい】以外の何ものでもない、とある世間で有名な人物の名前を名乗って、
リナ達に近づいてきたりした人物もいたりもしたのだが……
ララはその天性の勘で。
そしてまた、リナンは幼いころからの姉の特訓の成果によって、
人の真偽のほどを見極められる…という特技をもっている。
そして…ララの持っている【光の剣】。
真実は、別の世界、闇を撒く者と漆黒の竜神が治めている、という世界のそんな魔王の腹心の一人。
ゴルンノヴァ。
別名、烈光の剣。
そんなゴルンノヴァの見立てもあり…
【石】を狙っている存在の目的が、かいつまんで見えてきている今の現状。
『…向こうが私に気づいてないからできる手段ではありますが…でも……』
言いかける、今は剣の姿となっている『彼』の言葉に。
「わかってるって。…それにこの辺り一帯があいつに操られている、というのも…」
町にしろ村にしろ、蘭実、リナンたちの目にいかにも人のよさそうなフリをして近づいてきた。
世間でかなり有名で、現代の七賢者の一人、とも言われている、赤法師レゾ。
そんなレゾに操られたもの達がリナンたちを狙ってきたのは一度や二度ではない。
それゆえに仕方なく、野宿…もとい、盗賊などの本拠をつぶしてはそこで一夜を過ごしているこの二人。
…いい年頃の男女がするようなことではないと思うのだが…
この二人、ララとリナンはまったく気にならないらしい。
二人にあるのは、性別の違いは関係なく、友達感覚というか親近感に近いもの。
「で?今日の寝床はアレでいいのか?」
「ああ」
何とも若い男女…傍目から見たら、リナンが小柄であるがゆえ、女性にみえたりするので。
二人の女性の会話とは到底思えない会話をしつつ。
二人は山の中にとあるとある一角に向かって、足を進めてゆく。
ドゴォォォォォン!!
「て…てめえらは!?」
ごうっ!
辺りに火の手が舞い上がる。
何のことはない、リナンが一発、火炎球を放ったからに他ならないのだが。
「ふっふっふっ。悪人に名乗る名前はない!ということで、お宝と今夜の寝床を提供してもらうので」
にこやかに、さらりと言い放つリナンに。
「観念してくださいましね♡」
にっこりと言い放つ、剣にと手をかけているララ。
一瞬、そんなララの笑顔に惚けるものの。
「何を!?オレたちが、あの!ヘルマスターズ!と知ってのことか!?」
何やら叫んでいる盗賊の男性。
「「知らない。」」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
いともはっきりと、まったく同時にいうリナンとララの言葉にしばし無言。
「…くっ!だ、だったら!力づくでわからせてやる!女二人で我らにかなうとでも!?」
…ピクッ。
「…だぁぁれが女だってぇぇ?私は男だぁぁ~!!
ズドドドドッ!!
「「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」
そんな盗賊の言葉にコメカミをひきつかせ、問答無用で術を解き放つリナン。
まあ、小柄で、しかも声もそんなに低くなく…顔も黙っていれば女の子…にしか見えないのだからして。
そんな盗賊の反応も仕方がない…とは思うのだが…
リナンの力ある言葉と同時に、まるでアメのように炎の雨が辺り一面にと降り注ぐ。
それと同時に盗賊たちの悲鳴が巻き起こってゆく。
『…さすが、
何やらつぶやく、そんな『彼』に対し。
「それはそうと、寝床をとっとと確保するぞ。」
かくして…
リナンとララによって、盗賊団がいともあっさりと壊滅させられてゆくのに…
……そうは時間はかからない………
がさり。
「よくもやってくれたな!」
森の中、自分たちの行く手をさえぎる数名の男達。
彼らが本拠に朝方戻ったところ、本拠は完全に壊滅。
しかも、こつこつためていたお宝もすべてなくなっており…
何とか息があった…というか、ズタボロにとなった仲間から、
リナンとララのことを聞き、ご丁寧にも二人を追いかけてきている生き残りたち。
スタスタスタ…
そんなわめく彼らを完全に無視し。
「そろそろ宿に泊まっても平気かな?」
「襲撃もないし…試してみるか?」
スタスタスタ…
「…おい!!!」
「てめえら!これが目に入らないのか!?」
いって口々にその手にしている
だがしかし、ララとリナンにとってはそんな行動は脅しの一つにも入らない。
「そうしよっか。」
スタスタスタ…
「てめえら!いい根性だ!痛い目を見ないとわからないらしいな!やろうども!」
「「へい!!」」
「おうっ!」」
ザザッ!
その声を合図にリナンたちを取り囲む。
…まったく、鬱陶しい…
そんな盗賊たちをちらりと見て、手を軽く胸の前にと持ってゆくリナン。
そして力ある言葉を解き放とうとしたその刹那。
「そこまでです!か弱き旅人を襲う悪人ども!!天が見ている限りこの世に悪の栄えるためしはなし!
今すぐに改心するならばよし!そうでなければ正義の裁きが下るのみ!!」
高々と…なぜか頭上より響いてくる声が一つ。
その少し落ち着いたようなトーンの高さから、男性…
それもまだ、そんなに歳を経ていない…というのがわかるが。
そんな声がなぜか木々の頂上より降り注いでくる。
「「何やつ!?」」
その声にあからさまに動揺している盗賊たち。
「ここです!」
高々と響く声に空を振り仰げば。
……なぜか木の頂上に人影が一つ……
そして……
「とうっ!!」
くるくる…
…ベシャ!!!!
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
その影は、そのまま木の上から飛び降りたかと思うと、
…回転しつつ、そのまま思いっきり、地面にとおっこちていたりする。
思わずその場を沈黙が支配する。
……が。
何事もなかったかのようにがばり、と起き上がり。
「さあ!悪人たち!観念するのです!このウィリアム=ウル=ティス=セイルーン!!
正義が何たるのかあなた方に実力でわからせて差し上げます!」
いいつつ。
ビシッ!
と指を突きつけているのは…
髪を短くショートのようにしている漆黒の髪に、ぱっちりとした大きな黒い瞳。
そして、どこかの神官服のような真っ白い衣装をまとった…歳のころならば13~4程度の歳若い男の子。
一般的にいうなれば、かなりの美少年ではあるが。
まあ、それをいうならばリナンでもあるが…
「…な、何だ!?てめえは!?」
唖然としつつも叫ぶ盗賊に対し。
「あなた方の悪事をくいとめよ!と天が使わした正義の使者です!
さあ、今ここで心から信念に従って、自らの悪事を悔い改めなさい!」
「何が正義だ!かまわねぇ!やろうども!こいつも一緒にやってしまえ!」
「へい!」
「がってんだ!」
「いたし方ありません。ならがこの私の手で裁きを下すのみ!」
そう何やら言い放ち。
そして。
次の瞬間には。
「
「「何!?」」
「
「
「
ドゴォン!
カキィン!!
バチバチ!
ドスススッ!!
幾度かこうげき呪文を放った後、
何やらその手に魔力を込めたのか、ものの見事に盗賊たちをのしてゆく少年の姿が……
「…え…えっと…こういう場合はどうすれば……」
唖然とつぶやくララに。
「ちょうどいいし。倒れたやつらから金品…金目のモノを奪……もとい。
もらって役人に縛り上げて突き出せばいくらかにはなるな」
などといいつつ、こちらもまた、
とどめ、とばかりに文字通り身包みはいで男達を縛り上げてゆくリナンの姿が…
「…なあ?ひょっとしなくても…また何か旅の連れ…増えるんじゃぁ……」
『…たぶんそうでしょうね……』
そんな二人の姿をみて、なぜかぼつりとつぶやくララと、
それに答えているゴルンノヴァの姿がしばし見受けられてゆく……
「ご協力感謝します。お怪我はありませんか?」
手をぱんぱんとたたきつつ男達を縄で縛り上げ、リナンたちにといってくるそんな少年の言葉に。
「別にないですけど…あなたは?」
とりあえず、猫をかぶりつつも問いかけるリナン。
そんなリナンの言葉に。
「申し送れました。私、ウィリアム=ウル=ティス=セイルーンといいます。
何やら不穏な空気と気配が立ち込め始めましたので、こうして原因を探るべく旅をしているんです。
それと少しでも正義を広めるために」
いいつつ、よく宮廷などの上層部のものがやるやうなうやうやしいお辞儀をしていってくる、
そんなウィリアム、と名乗った少年の言葉に。
「私はリナン=インバース。こっちがララ。見てのとおりのたびの魔道士と剣士です」
とりあえず猫をかぶったまま答えるリナンに。
「ええ!!!!?するとあなたが!?あの!?」
何やら驚きを隠すこともなく、あからさまに驚いているウィリアム。
「…どういう意味だ……」
思わず声が低くなるリナン。
だが、ふと。
「…って、『ウィリアム=ウル=ティス=セイルーン』!?もしかして、あのセイルーンと何か関係が?」
ふとその名前の最後の文字に首をかしげるリナン。
そんなリナンの台詞に。
「セイルーンは実家です。お爺様が国王をやってるもので。
…ですが、あなたがあの!盗賊殺しのリナンさんですか!!
これはきっと天が私にさらなあなたと共に正義を広めよ!といってるのですね!!」
ウィリアムの中の認識では…リナン=インバースは盗賊を撃退…または壊滅させているいい人…
というイメージが定着していたりするこの現実…
「国王…って!?んじゃあ皇太子!?」
思わず叫ぶが。
「それは父さんです。お爺様の長男である父フィリオネルの私は二番目の子供にあたります。
上には姉が一人いますけど。」
驚くリナンににこやかに答えるウィリアム。
そして。
「旅をしている。とおっしゃいましたね。
これも天のめぐり合わせです!ぜひ私もご一緒させてください!
きっとこの出会いは『世にはびこる悪を滅せよ。』との天のお告げに違いありません!
あ、私のことはウィルと呼んでください。というわけでよろしくお願いします。
えと、リナンさん、それにララさん。」
「「……まだいい。といってない……」」
つぶやく二人の言葉は何のその……
結局。
説得はムリ…ということと。
断る理由もないから…ということで、
一時のち、ウィリアムことウィルもまたリナンたちと共に行動することにと決定してゆく。
だがしかし…王位継承権を持つ王子を平気で出すセイルーン…
何かしら一抹の不安を感じざるを得ないのは……
おそらくは誰にでも言えるであろう……
-続く?-
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あとがきもどき:
薫:次回で何とララが誘拐!?(笑)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まあ、ただ今ララはあの日の真っ只中であるがゆえに。
その痛みからいつもの機敏な動きができないから・・・ということでご了解くださいなv(だからまて!!
んではではvまた次回にてvv
(さって・・・・・・だぁれが一番初めに気づくかな?笑)
2004年12月18日某日
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