まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちは♪混沌の娘第二話です♪
ではでは、今回、リナとガウリイが別行動することになります。
それも、彼らの計画の一部だったのですが・・・。
では、本編です♪(あいつら・・・気の毒に・・・あの御方に絶対、殺されるな。確信)
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混沌の娘 ~中編~
リナは、話を聞いて黙ってしまった……
リナも、ルキフェルの噂は聞いたことがあった。
誰かが倒したらしいということも。
リナは話半分にしか信じていなかった。
ルキフェルの噂話を。
ルキフェル。
あいつは、結構魔族に近づいていた人間だった。
あと、数年もしたら、ま、中級魔族の下位ぐらいまでの実力を持ったことだろう。
「……で、本題に入るぞ……ガウリイ。」
ジルが重い口を開いた。
「…あくまで、噂だが……ルキフェルが復活したらしい……」
と。
「何だって!!?」
まともにガウリイの顔色が変わる。
「噂…だ。だが俺は、確認にいくつもりだ。
ガウリイも一応、知っておいた方がいいと思ってな……」
ジルの言葉に。
「オレもいくぞ!!」
即座にガウリイが言う。
「そ~ね。じゃ、あたしも一緒に……」
リナが言いかけると、
「いや、リナ。お前はダメだ!!」
ガウリイが言う。
「何でよ~!!!」
リナは不満そうだ。
「もし、本当にあいつだったら、万が一、リナの身体を乗っ取られたらヤバイからだ!!
下手したら、世界が滅ぶぞ!!」
……ガウリイ、かなりマジである。
……リナが切れたことに気づいていないし。
「ど~いう意味よぉぉ~~!!!」
どごめきしっ!!!!!!
リナの叫びとみごとな蹴りが、ガウリイを直撃する。
「いって~な~!!リナ!!」
ガウリイが叫ぶ。
ジルは……
あ、あきれてる。
「とにかく!!リナ!!今度ばかりはだめだ!!おとなしくまっててくれ!!」
ガウリイは真剣そのものの表情で言う。
「なんでよ~……」
リナは言いかけて、ガウリイの泣きそうな表情に気がついた。
「ガウリイ……?」
「……もし、お前の身になにかあったら……オレ、生きてかれないから……」
ガウリイのもらした一言に顔を真っ赤にするリナ。
くすくす。
照れちゃって、かわい~、リナってば♪
「そ~だな。リリスの二の舞には、誰もなってほしくなしいな……」
ガウリイの気持ちが痛いほどわかるがゆえに、しみじみとつぶやくジル。
「う゛!!わかったわよ~!!じゃ、おとなしくまってればいいんでしょ~!!」
リナはいまだ顔を真っ赤にしたままで叫んでるけど。
「ああ、すまん。噂の真相を確かめたら、すぐにもどってくるから……」
ガウリイはリナが心配なのに、それにリナは気づいてないのよね。
どこか決意したようなガウリイのその言葉に。
「わかったってば。気をつけてね。ガウリイ。」
「ああ、リナも気をつけろよ?」
そして、リナとガウリイは別行動をすることになった。
「よかったのか?ガウリイ?」
ジルが聞いてくる。
ガウリイはリナと別行動をしだしてから落ち着きがない。
リナの方も、落ち着きがないけど。
毎日、毎晩のように盗賊いじめをしてるリナ。
でも、いつもとどこかが違うのよねぇ。
「そんなに心配か?あの娘?」
ガウリイの不安をずばり言い当てているジル。
「あ、ああ。あいつは、自分からやっかいな事にすぐ首を突っ込むからな~……」
ガウリイのしみじみとしたつぶやき。
……確かに。
その通りではあるけど。
ま、そこも、かわいいんだけどね♪
あの子は♪
「ところで、どこへ行くつもりなんだ?ジル?」
「あの洞窟だ……」
ジルが答える。
あの洞窟。
それはかつてガウリイとジルがルキフェルと対峙した場所。
あ゛……あいつらが動き出してる……
あの子を泣かすようなことしたら…全員消滅、もしくは殺してやろっと…あいつら……
やがてガウリイとジルは、かつてのルキフェルのアジトのあった洞窟にたどりつく。
「入るぞ……」
「……おう。」
ジルとガウリイは、洞窟の中へと入っていった。
「あ~!!やっぱじっとしてるのなんで耐えられない!!あたしもやっぱりおいかけよっと!!」
リナが、さすがにしびれをきらしてガウリイ達を追いかけることを決めた。
「だって、もし本当にルキフェルだったら、あいつらヤバイじゃん。あたしが手助けしなくちゃ♪」
何やら、自分に言い聞かせているリナ。
……ホンと、意地っ張りな子……
素直に、ガウリイが心配だからって言えばいいのに……
そして、ガウリイ達より数日遅れて、リナも出発した。
それはちょうど、ガウリイ達が洞窟へと入っていった日と偶然にも一緒だった。
ガウリイ達が、洞窟の最深部にたどり着く。
「あら、いらっしゃい。お兄ちゃん達」
言って出迎えるリリスの姿。
「……リリス……」
その姿をみてうなるように言うジル。
そしてまた、対照的に。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。何やってんだ?ゼロス?……お前……?」
ガウリイがリリスを見てあきれつつ言う。
「おやおや♪さすがは、ガウリイさん♪もうばれちゃいましたか♪」
言うと、リリスの姿がゆらりと掻き消えた。
かとおもうと、そこには黒い服着た神官が立っていた。
「……な゛っ!?」
驚くジル。
「おひさしぶりです♪ガウリイさん♪」
リリスの姿をしていたゼロスはいつもの姿にとなりにこやかに話しかけていたりする。
「…ガウリイ、なんだ?こいつ?この人畜無害そうな顔した、この怪しい神官は……?」
ただものじゃない。
と感じつつも、ガウリイと知り合いらしい。
というので困惑しつつガウリイにといかけているジル。
ふむ。
かなり、的をつきまくった表現である。
「……何のようだ?リナなら、今はいないぞ?」
警戒しつつゼロスにいうガウリイに。
「いえいえ♪それも作戦でしたので♪」
にっこりと明るくいうゼロス。
「作戦……?」
「ええ♪ガウリイさんとリナさんを別行動させらす為の♪」
悪びれもなく言うゼロス。
「な゛っ!?まさか、お前ら!!リナを!!?」
ガウリイの表情が一気に変わる。
「いえ♪用があるのは、確かにリナさんですが♪とりあえず♪ガウリイさんの用事が先ですね♪」
あいかわらず、ににこにこと答えるゼロス。
「……ど~いうことだ?」
ガウリイが言うと……
「こういうことよ。」
ガスッ!!!!!
声と同時に鈍い衝撃がガウリイに走り、そのままガウリイが倒れる。
「……なっ!?ガウリイ!!」
ジルが叫ぶ。
ジルが振り返るとそこには、
旅人風の服を着た短くまとめた金の髪の女性が、ガウリイを抱きかかえていた。
「ふむ。第一段階はこれで完了。いくぞ。ゼロス。」
言って、ガウリイを連れて掻き消える。
「はい。獣王様。」
ゼロスが答える。
「―― な゛っ!!?じゅ……獣王!!?」
そんなゼロスの言葉をきき、ジルは言葉を失う。
「さすがは獣王様ですね~。みごとにガウリイさん。捕まえました。
さて、と。この作戦も終了ですね。
いや~、ちまちました作戦でしたが、こ~も、うまくいくとはね~。はっはっはっはっ♡」
ゼロスが笑う。
「……ど~いうことだ!?」
ジルがうなりながら問いかける。
「おや?あなたは、ジルさん、とかいいましたよね。
そうですね♪では、あなたにリナさんに伝言伝えてもらいましょう♪
『ガウリイさんは、カタートで預かっています』って♪リナさんに伝えてもらえますか?」
ゼロスが言う。
「……人に頼むには、理由が必要。だと思うが……」
警戒しつつもうなるジルのその言葉に。
「それもそうですね。では。ルキフェルさんが復活したと言う噂。あれ、嘘です。
ガウリイさんをリナさんと、別行動にさせる目的だったんですよ。
ガウリイさん。ルキフェルさんの一件にかかわってましたからね~。」
しれっと言うゼロス。
まあ、たしかに。
復活…というのは嘘みたいなものだけど。
あるいみ嘘ではないしね。
「……お前は……誰だ……?」
「申し遅れました♡
獣王ゼラス=メタリオム様に直下に仕えております、獣神官ゼロスといいます♪
こ~みえても、魔族です♪僕♪」
「……!!?なんでそんなヤツが、ガウリイと…知り合いなんだ!!?」
驚くジル。
「そ~いわれましても。なにしろ、ガウリイさんとリナさん。
赤瞳の魔王様をお二人も滅ぼされてる当事者ですし……他にも、いろいろと…ね♡」
ゼロスの言葉に完全に絶句するジル。
「じゃ。確かにリナさんに伝えてくださいね♡」
言ってゼロスも空間へと解け消えた。
あとには、ただたちつくすジルだけが取り残されていた……
「おっかし~わね~。」
リナはつぶやいた。
二・三日前から、ガウリイの持つ斬妖剣の魔力波動がとだえたのだ。
とりあえず、最後に感知した場所へと向かっていってるのだが……
「!!??あれは…!!??」
リナがある人物に気がついたのはその時だった。
「ジル!!」
リナは叫ぶ。
「!!リナ=インバース!!??」
ジルの方も気づく。
「?ガウリイは!?」
リナはすぐさまガウリイの姿の見えないことに気がついて聞いている。
「・・・・・・・・・・・。一つ、聞いていいか?お前、ゼロスってヤツ…知ってるか?」
ジルが言う。
彼としては、魔族と知り合い…というのは、嘘であってほしいのも……また事実。
だが……ガウリイが連れ去られた…という現実は……逃れようもない事実。
そんなジルの心の中など知るはずもなく。
「…なぁんで、あの、ぱしり魔族のお役所仕事のごきぶり神官。
あの生ごみ魔族の名前がいきなり、出てくるわけ?」
リナ、声が怒っている。
あら♡いうわね♡リナ♪
いい子いい子♪その調子♪
「・・・・・・。魔族相手にすごい言い様だな……(汗)やっぱ、知ってるんだな……」
そんなリナの言葉に、やはり、あの【魔族】が言ったことが真実だと理解しつつも。
どうやってリナに説明しようか……と考えているジルの姿。
「だ~から。な~んで、生ごみ魔族の名前がいきなり出てくるわけ?ガウリイは?」
リナが再度問いかける。
「……その、ゼロスってやつに……連れてかれた……」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ぶぶぶちぃぃぃ!!!
あ、リナ切れた。
「な~んですって~~!!!あのくそ神官~!!!」
「・・・・・・(汗)気持ちはわかる。解るから落ち着いてくれ。
伝言がある。【ガウリイは、カタートで預かってる】って。カタートって、もしかして……」
そんなジルの言葉に。
「んっふっふっふっ!!!いってやろ~じゃないのよ!!
ついでに、北の魔王も滅ぼしてやる~~!!!」
これは……リナ……完全に切れてるわ……
「っと。いくのはいいけど……そうだ!!!ジル!!!ちょっと頼まれて!!」
リナが何かを思いつく。
「何を?」
そんなリナのいきなりの言葉に首をかしげるジル。
「今から手紙書くから、ゼフィーリアのゼフィールシティにリアランサーってお店があるから、
そこのウェイトレスのルナ=インバースって人に手紙、渡して来て!!」
リナは言う。
「……?それくらいなら……」
「じゃ、頼んだわよ!!!」
リナは手紙をすばやく書き上げ、ジルに手渡す。
そして。
「
高速飛行の術でカタートへむけて飛んでいった。
-続くー
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あとがき:
よっし!!ちまちま、打ち込んでた話も、よーやく、大詰め!!
・・・エル様に、気づかれないうちに、さっさと、これ・・・・仕上げよっと・・・。
・・・・始めの話より、かなり、エル樣の性格・・・・変えたからな~・・・・。
う~ん、さすがに、本編一部・二部・テレビネタ(?)を除くと、短くなったな~。
本当は、これ、もっと長かったんですよ。
でも、基本的には、エル様からみた視点で書いてただけなので、あえて除きました♪
さ~て!!よ~やく、次回は、最終回(の予定)!!
エル様に、気づかれて、消滅させられる前に、
パソ打ち込みが完成すればいいけど・・・・・。
なんせ、長編の打ちこみの片手間に、これ、打ち込んでるもんなー・・・。
(長編の投稿スピードが遅い理由の一つだったりします・・・・。)
ま、ともかく、ガンバロ~!!
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