まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちわ♪
混沌の娘2の第九話なのです♪さーて、今回はゼロスがよーやく、素直になります。
さて、今回は、誰の視点で書いてるでしょーか?(笑・バレバレ)ではでは♪
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混沌の娘2 ~第9話~
まさか!?そんなことが!?
ゼロスの頭の中では、今朝の夢と現実が結びついてゆく。
リナスが本気だということは、ゼロスにも分かっていた。
が、そこまでするなど!?
そして、ゼロスはリナの元へと急ぐ。
「くすん……ゼロスが来ないよ~!!」
リナは店の片付けを手伝いながら愚痴をこぼしている。
「あのね~……リナ。昼迄一緒だったでしょ~が!!あんた達は!!」
とルナ。
結局、リナとゼロスはあれから昼ごろまで寝室に閉じこもってたのだ。
「だって~!!ゼラスはもう戻ってきてるのよ!?くすん……」
リナはゼラスが戻っていることに気づいているよ~だ。
「?リナ?何で、そんなことが分かるの?もしかしたら、まだかもしんないじゃない?」
とルナ。
「だって……お母様……来てたし……」
つぶやくように言うリナ。
「は!?」
ルナは一瞬耳を疑う。
リナの方は、口走ったことに気づいてないようだ。
「リ…リナ?」
ルナが問い詰めよ~とすると、
「リナさん!」
ゼロスが現れる。
「ゼロス!きゃ~♪」
叫んでゼロスにしがみつくリナ。
「遅いから……嫌われたのかと思った……」
ゼロスに抱きついて、言うリナ。
その姿は、ゼロスにとって何とも愛らしい姿だった。
ゼロスは、一瞬、確かめるか、どうするかを悩んでいるよ~だ。
だが。
「そんなことはないですよ♪」
と言ってリナを抱きしめる。
「じゃ、また一緒にいられるのね!!」
リナは言って、片付けに戻ってゆく。
「あ、そうそう。リナス。」
ゼロスがリナを呼び止める。
「何?ゼロス。」
ふいに答えるリナ。
― しばしの沈黙…………
ルナなどは固まってるし。
「え……え!?ゼロス!?」
リナはよ~やく、本名で呼ばれたことに気づく。
「やっぱり!リナさんが、リナスだったんですね!……でも、どうして!?」
ゼロスはリナに言ってくる。
「だ……だって……だってっ!!
ゼロスあたしがあのままだと、答えてくれそうになかったんだもん!!
お願い!ゼロス!!リナスのあたしがいやなら、せめてリナのあたしだけでも愛して!!」
リナは泣きながらゼロスに訴える。
ぷちっ。
その時、ゼロスの中で何かの枷が外れる。
ここにいるのは……自分を慕って人間にまで転生してくれた少女なのだ。
立場がどうであれ。
ふいにゼロスはリナを抱きしめる。
「いいえ。リナさん……いえ、リナス。
僕は始めて会ったときから、貴女を愛していますよ。ずっと。」
と言いながら。
ゼロスはもう、立場の違いなど関係なくなっていた。
ここまで、してくれたリナスがうれしかったし、とても愛らしかった。
ただ自分の為だけに
― 人間に転生していたリナスが ―。
「え!?ゼロス?!」
リナがゼロスを見つめる。
ゼロスはそのままリナを連れて空間移動して寝室へと移動する。
「僕は、思ってました。リナさんが、リナスだったら……と。
罪悪感さえ感じていたんです。……でも、その心配もなくなりましたね。」
リナスの上に乗っかって言うゼロス。
「ゼロス……!?本当に……?」
「ええ……ですから……リナス。本来の姿で……ね。」
そして、二人は、始めてお互いの気持ちを知る。
立場の違い、存在の違い、その他全てのことなど関係なく、
ゼロスにとって、リナスは、ただ一人の愛する人なのだ。
それにようやく気づき、自分の心に素直になるゼロス。
「ゼロス……」
「リナス……」
二人は、千年分の想いをぶちまけるように一つになってゆく。
ルナは、まだ固まっていた。
「え……え!?リナがリナス様でリナス様がリナ?!」
かなり混乱しているけど。
「シャイも知ってたのかしら!?」
などと戸惑っている。
あたしは、そんな彼女のいる店の中へと入ってゆく。
「やれやれ……よ~やく、お互いが素直になったわね~。」
あたしが言うと、
「……え?エルスィ……ちゃん?」
とルナ。
「貴女とSも確か千年だったっけ?両思いに気づくまで。」
あたしの言葉に
ぴしいぃぃ!!
ルナは、凍りつく。
「ま……ま……ままままままさか……エエエエルスィィィィちゃん!!??」
真っ青な顔して言うルナ。
「あ、リナスなら気にしないでい~わよ。
あの子、ルークの一件まで自分の記憶を封印してたんだから。」
たぶん、気にしてるだろうから、とりあえず説明しておくあたし。
「ままままままさかか!!!エル様!!!!」
ここに至って、ようやく、あたしの正体に気づくルナ。
「くす♪正解♪」
あたしは姿を元に戻す。
といっても、大概とっている形状にだけども。
「……あの……ひょっとして……エル様……今も……バレてます?」
ルナは冷や汗かいている。
「当然。あんた、あたしを誰だと思ってんの?」
あたしが言うとルナは完全に石化した。
「ねえねえ♪ゼロス、リナス様に告白すると思う?!」
完全に楽しんでいるダルフィン。
「あ……あのね~……ダルフィン……」
とゼラス。
「多分。するだろう。間違いなく。
あそこまで、されると、男としては、完全に自分だけのものにしたくなるしな。」
とグラウシェラー。
「……う゛~……(フィーナは知ってるんだろーか?)」
とSはうなりながら、つぶやいている。
「そんな問題じゃないでしょ?!エル樣にお叱りうけたら、どうすんのよ!?」
叫ぶゼラス。
「多分、大丈夫と思うがな。シャブラニグドウ様も、お叱りをその件については受けてないから。」
さらっというグラウシエラー。
「……?お゛い?」
不思議がるS。
「ど~なったのかしら♪わくわく♪映して視てみましょ♪」
言ってダルフィンは、ルナを映し出す。
「あら、何で、リナ……じゃなかった、リナス様を映さないの?ダルフィン?」
とゼラス。
「だって、ルビーアイ様。ルナの様子がきになるだろ~から♪」
あっさりというダルフィン。
ぶはっ!!!
ごほこごほこごほこごほこごほほほごほ!!!
むせ込むS……
「それもそうね。ルナはリナの姉でもあるし、魔王様の恋人でもあるし。」
さらっと言うゼラス!!
ぶはああぁぁぁぁあ!!!
またまた、むせ込むS。
「ななななななぜ……それを゛!!??」
あきらかにうろたえてるS。
面白い♡
「おや、我々が知らないとでも?魔王様。以前、魔王様が、ゼフィーリアに行かれてから後。
度々かの地へ結界ぬけだして通ってるのに、我々が気づいてないとでも?」
とグラウシェラー。
Sはもはや、顔面蒼白状態(笑)
「まさか、魔王様の想い人がスィーフィードナイトと知ったときには、驚きましたけどね~。」
とダルフィン。
「でも、それならそれで、我らにとっては価値がありますしね。」
とグラウシェラー。
「……お゛い゛……」
冷や汗流しつつ。
「……なぜだ!?隠れて行動してたのに!!」
とSが何やらいってるけど。
ばれるって……結界抜け出た時点で……
「あら♪つけさしていただきましたの♪何回か♪」
とダルフィン。
ざあああぁぁぁぁあ!!!
Sから見る間に血の気が引いてゆく。
「たしか、魔王様のことを彼女は『シャイ』って呼んでますよね~♪」
とゼラス。
「そうそう。魔王様は、ルナのことを『フィーナ』とあだ名で呼び合ってるし。」
とグラウシェラー。
ど~やら、ルナがスィーフィード本人とまでは気づいてないよ~である。
彼らは。
やがて、ダルフィンの映し出した映像に、
「くす♪正解♪」
と言う言葉と共に、金色の光が満ちあふれる。
『え゛!?あれって、もしかして、エルスィちゃん!?』
とゼラスとダルフィン。
二人はよく、この姿のあたしに会っていたのだ。
やがて、光が消えたそのあとには。
『うそでしょ~!!!?エルスィちゃんが、エエエル様~~!!??』
ゼラス、グラウシェラー、ダルフィンの声が部屋中にこだました。
かれらも、あたしの正体に気が付いてなかったらしい。
ま、当然ではあるのだが。完全に気配消してたし……あたしは。
「とりあえず!!会議は終了!!」
その、どさくさにまぎれて、叫んで議をお開きにしているSなのだが。
「あんた達も、面白いから黙認してるんだけどね。」
あたしが言うと、
「あああぁぁ……すいませんです……」
とルナ。
ルナとS……実は今でも付き合ってるのだ。
以前、リナがSの欠片滅ぼしたとき、
Sは、結界を抜け出して、リナの故郷、ゼフィーリアにやってきたのだ。
その時、スィーフィードの生まれ変わりでもある彼女本人に出会ったらしい。
んで、また、恋人同士になってるのだ。
Sとルナは。
ルナが結婚しない理由もこれである。
まさか、スィーフィードナイトとすでに知られている彼女が、Sと結婚するわけにもいかないらしい。
それに、Sも結界のせいで自由に動けないでいるし……
「フィーナっ!!」
言って、Sがいきなり、店に入ってくる。
「シャイ!?」
とルナ。
ど~やらルナが心配で、会議終了したあと、いそいでやってきたらしい。
「あら、いらっしゃい♪部下S♪」
あたしの言葉に。
「エエエエル様、いったい、リナス様は……?!」
Sが聞いてくる。
「リナスなら、ゼロスとベットの中よ♪」
さらりと説明しておくあたし。
「ちょうと゛いいわ♪あんた達、リナスが出てくるまであたしに付き合いなさいな♪
も・ち・ろ・ん♪いや、とは言わないわよね~♪」
『はい・・・』
二人はなぜか泣きながら承知した。
「……エル様……リナス様に用事なら……部屋にいかれては、どうですか?」
ルナが言ってくる。
「スィーフィード♪あたしに、あの二人のお邪魔をしろっての?」
あたしが言うと、
「でも、いいかげんに、一ヶ月も経ちますよ……あれから……」
Sが何やらいってくる。
あれから一ヶ月経つのだが、未だに二人は寝室に閉じこもってるままである。
まあ、リナスも人の身体でなく、
もともとよくとってた形態……というか、精神身体状態になってるし。
今は。
「ま、そのうちに出てくるわよ♪その時にね。あんた達にも協力してもらうから♪」
あたしが言うと、
『協力?』
二人は仲良く首をかしげる。
「決まってるじゃないの♪リナスとゼロスの結婚式をやるのよ♪あたしの宮殿で♪」
あたしのもっともな言葉に。
前回は、仮の姿での結婚式だったからねぇ。
『って……ええええええええええぇぇぇぇぇぇ!!!!!????』
みごとに、ふたりの叫び声がこだました。
「リナス♡」
「ゼロス♡」
リナスとゼロスは相変わらずのようだし。
「あら?お母様が来てるみたい。」
ようやく、一ヶ月を過ぎてあたしが来ているのに気が付くリナス。
「エル様が!?」
ゼロスはどうやら完全に覚悟をきめて、
あたしに、リナスとの仲を認めてもらえるように頼む気のよ~だ。
「あ、ねえ、ゼロス。一応、リナの姿にもどるね。あたし。一応、他の人間の目もあるから。」
リナが言うと、
「そうですね。では僕も、人目があるときは、リナスでなくてリナさんと呼びますね♡」
ゼロス。
そのほ~が懸命である。
「あ、でも、二人っきりのときには……ね♪リナス♡」
「んもう♪わかってるって♪ゼロス♡」
……相変わらず、らぶらぶ一直線の二人である。
……い~けどね……別に……
そして、二人は、ようやく、約二ヶ月になろうかと言うときに部屋から出てくる。
二人が部屋から出てきたのは、ちょ~どリナの母親の出産の前日だったのだが。
リナの姉妹は、今度は双子だった。
これでインバース家の血筋も安泰である。
何しろ、長女はスィーフィード本人だし、次女はリナスだし……
で、完全なインバース家の血筋はいないも同然だったのだから。
ま、この血筋が耐えるのがちょっとおしかったので、あたしがちょこっと細工をしたのだが。
そこはそれである。
「さて♪リナス♪あんた達の結婚式……盛大にやるわよ~♪」
あたしは、高らかに宣言する。
んっふふふふっ♪
はでにやろっと♪
-続くー
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あとがき:
うーん・・・。今回は、もしかして、あまり、ラブラブでなくなってたかな?
やっぱ、エル樣視点から書いたからかなー?
でも、Sとルナの二人のことを書きたかったので、これしかなかったんだよなー・・・。
あ、でも、ゼロス、よーやく、自分の気持ちに素直になりました。
くくうう♪リナスやったね♪
ま、本来、魔族は自分の欲望に忠実・・なんですけどね。
リナスの立場で、ただ、ゼロスがしり込みしてただけなんですけど。
だから、その枷が外れたら・・・ま・・・まあ・・その・・・。
・・・・・あそこまで・・・なのです・・・・。(汗)
リナもリナスに戻ってましてので、ま、食事とかは、一切とらなくても平気なもので・・・(滝汗)
それはともかく、次は、リナスとゼロスの結婚式♪(の予定)です♪
さて・・・今度は、いつに打ち込みできるか・・・(滝汗)
それでは!!できれば、近いうちに !!では!!
(逃走!!)
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