ミッションズ・オブ・リング   ~動乱の気配?~



「ぜいぜい…」
ようやく、ガウリイから逃れ。
顔を真っ赤にしつつ、息を切らしているリナ。
そんなリナに。
「ピンクのリナよ?顔が赤いぞ?」
すばやい突っ込みをいれているマッケラン。
「ほっとけぇぇぇぇえ!!!!!」
あたりに、リナの絶叫が響き渡る。
「しかし、なかなかのお似合いの二人じゃのぉ。ピンクのリナ殿と、金色のガウリイ殿か。いや、結構、結構。ほっほっほっ。」
などといいつつ、横で顔を真っ赤にして絶叫しているリナを横目に。
その長い白いひげをなでつつも、そんなことをいっているマッケラン。
「だから、その、【ピンク】というのはやめぇぇぇぇぃ!」
そんなマッケランに対して、叫ぶリナに。
「うん?やっぱりそう思うか?リナぁ。オレたちって、似合いの二人だよなぁ。やっぱり、誰がみても。」
とりあえず、リナには気づかれないように、マッケランに対して、牽制の為に殺気をとばすガウリイに。
そんな直後にそれをさらりと交わしつつ、そんなことをいっているこのマッケラン。
伊達に長生きはしていない。
どうすれば、逃れられるのか、伊達に人生は重ねてはいない。
マッケランの言葉に、ばぁっと、表情を明るくして。
再びのろけつつも、リナに抱きついているガウリイに。
「だぁぁあ!このクラゲはぁぁあ!いい加減にせんかぁぁぁぃ!」
すぱぱぱぱぁぁん!
あたりに、子気味よい、リナのスリッパが炸裂する音が響き渡ってゆく。



しばし、そのまま、時間は経過…


「いつも、なかよし!リナおかーちゃまとガウリイおとーちゃま!」
そんな二人をみて、きゃっきゃとはしゃいでいるレナ。
なぜかその手に。
かなり小さくなっている、手の平サイズのゼロスが。
木の棒に、串刺しになって、握られていたりするのは別として・・・・
「レナ!そんなものは、ぽいしなさい!ぽい!」
いまだに顔を真っ赤にしつつ。
ようやくガウリイから開放されたリナが。
レナの手にしているそれを指差し。
そんなことをいっていたりするのだが。
「はーい!」
そのまま。
ぽいっ。

- うどぇぇぇぇ!!!!!!!!!!?

そのまま、しかも、ちなみに、ちょっととある御方が干渉したのか、はたまた。
それは、レナ自身の力であったのか。
精神生命体であるはずの、ゼロスにはありえるはずのないもの。
痛覚…というか、五感をその肉体が持っているのに気づき。
叫びながら、そのまま。
そこにある、地割れの中のマグマの中にと串刺しにとなったまま。
落ちていっているゼロスの姿がしばし、見受けられてゆく…



「ところで?リナ?どうでもいいけど。レナのもっている、それ。とっとと処分してしまわないこと?
   それ、早くどうにかしないと、やっかいなものまでやってくるわよ…」
先ほどの、かの御方の力の波動。
それを感じたがゆえに、いまだに顔色の悪いルナが。
リナをひたりと見据えつつ、そんなことをいってくるルナ。
そんなルナの言葉に。
「あ、そうだった。レナ、そのしまったやつを、あたしに渡して、ね?」
すでに、レナの身に何かあってはいけない。
というので、指輪専用の入れ物に、レナのもっていた指輪を入れているリナ。
というか、レナに手渡そうとしたその矢先に。
ガウリイに抱きつかれ…以後、いつもの、リナとガウリイの光景が見受けられていたりしたのだが。
レナの手に握られているのは。
箱にと収まっている指輪のそれ。
「えー。レナ、これもってるぅ。それより、リナおかーちゃま。がうりいおとーちゃま。かぞくぜんいんだね。これで、わーいvわーいv」
などと、無邪気に飛び跳ねていたりするレナ。
そんな愛娘の姿に。
おもわず。
「きゃぁ!もう、レナってば、何てかわいいの!」
ぎゅぅ!
そんなことをいいつつ、思わずレナを抱きしめているリナ。
このあたり、リナは娘に【甘い】のである。
まあ、無邪気に、両親がそろっているのを喜んでいる娘をみて。
それをかわいい、と思わない親など…世の中に、いない、のかもしれないが…
「あー、リナ?レナちゃんがかわいいのはわかってるから。
   とにかく、とっとといくわよ。どうも、この私も参加したほうが。馬鹿共を駆逐するのによさそうだから、同行するけど。」
そんなルナの言葉に。
「…姉ちゃん?バカって?」
思わず問いかけているリナ。
何か、はてしなぁくイヤな予感・・・するんだけど…
そんなことを思っていたりするのだが。
「バカは馬鹿よ。まったく…何を考えているのやら…」
そんなことをつぶやきつつも、ぶつぶつといっているルナ。
「?ひょっとして、ルナさん?あいつらのことか?
   何か、知らないような気配が二つほどこっちにきてるけど?どうも気配てきに、この世界のものではないような…」
空を見上げ、いまだにリナを後ろから抱きしめている格好となっていたりするガウリイが。
空を見上げてそんなのんびりとしたことを言っていたりするのだが…
そんなガウリイの言葉に。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・は?!』
しばし、目を丸くする、リナとマッケランの姿が。
しばしその場にて、見受けられてゆく。




いつの時代においても。
自らが、崇高なる存在で、絶対唯一。
と、思い込んでしまう存在は、なぜか必ずひとつ以上は存在する。
そして…
かつて、自らが一番崇高なる存在である。
と思い込んでいた思い上がった存在がいた。
だが、それは。
すべてを創り出した元でもある、すべてなる母のことを知り。
自分がそれに成り代わろうと。
とんでもない思いつきを果たし。
そして…こともあろうに、それを実行に移そうとした。
だがしかし。
それは当然、たかが、一存在が、絶対無二であるすべてなる母にかなうはずもなく。
それより前に、その人物がいたその世界の神と魔王に。
その体ごと、精神そものは、封印された。
なぜ、滅ぼさなかったのか。
というのは、それは、永遠なる苦痛の中で、自らの行いを反省させる。
という、いわば、罰のようなもの。
そして…それは。
特殊な空間にと閉じ込められ。
時は…数百億年以上、という数えるのも馬鹿らしいほどの時間が経過し…


そして…今。


ふとしたことで、自らがいる、その牢獄、ともいえる空間にかすかなほころびを感じた。
そちらに意識をむければ。
確かに、自らがいる空間の一部に亀裂が生じている。
― わが力をもってして、今度こそ…
ゆっくりと。
長い時をかけても、『反省』ということをしなかったそれは。
自らの意識をその亀裂が入っている空間にむけて、その意識を移動させてゆく。





それは、小さなほころび。
金色の母がとある世界に具現化し、そしてまた、降臨したときに生じたゆがみ。
小さな人間の体では、当然のことながら、すべてにおいて、その力を受け入れる、ということなど、当然不可能。
そのあふれた力は、あたりの空間すべてにおいて影響し。
そしてまた。
その、体を借りた当人である人間にすら。


肉体と魂と、精神に残っていた、すべてなる力は。
今……一人の少女にすべてが受け継がれ。
すべては…事なきを得ているこの状況。
少女と、そして、すべてなる母は理解している。


今、この場に向かってきているそれが。
かつて、自ら…否、【金色の王(ロードオブ・ナイトメア)】に成り代わろうとしていた。
おろかな存在の…偵察体、というか部下である…ということを。



「…あれ…か…」
思わずぽつりとつぶやくレナ。
その瞳の色が淡く一瞬金色にと変化する。
そして。
そのまま。
無造作に。
「神滅矢(ラグナ・アロー)!!!!」
自分たちに向かってやってきているその気配にむけて。
黒い矢を解き放つ。


ポビュシュ!!!!!!


音もなく、黒い矢は、そのまま、リナ達の方にと向かってきているそれ…つまりは。
こちらに向かってきている、ほのかに光る球体にと、ものの見事に直撃し。
何かがつぶれるような音を、あたりの空、といわず空間にと、響き渡せてゆく。
「あらあら。レナ。とりあえず、いきなりそれはダメよ。相手がすぐに死んじゃうからね。
  その場合は、とりあえず。精神に影響を与える術とかやっといて。
  んでもって、相手から、金品、といわず金目のものをすべて奪ってから。
  それから、相手をきれいにかき消す呪文唱えてもいいのよ?」
何か果てしなく違うようなそんな説明をわが子にしているリナ。
「えー?でも。リナおか~ちゃま?あいてが、それをもってなかったら。
   こっちにてきいむきだしのばあいは。やられるまえにやりかえす。それがじょうしきなんでしょう?」
そんな母親をキョトンと見上げ、問いかけているレナ。
「まあね。だけど、とりあえず、いきなり、アレの力はやめときなさい。
  アレの力は魔力の消費とかも結構かかるし。雑魚とかに対してはもったいないからね?」
「は~い!」
第三者が聞けば、間違いなく。
それは違うだろう!?
という突っ込みが入るところであろうが。
そんな会話をしている、この母娘。
「…レナちゃん…頼むから、いきなりあの御方の術はやめてね…下手したら、あの御方ごとこられかねないから…」
そんなレナに対して、多少顔色も悪く言っているルナ。
そして。
「お~。きれいになくなったなぁ。で?どうすんだ?」
きれいに、レナの術により、掻き消えた自分たちの方にと敵意むき出しで向かってきていたそれの消滅。
空に浮かんで、こちらに向かってきていた光の球の消滅を見て取り。
そんなことをのほほんといっていたりするガウリイ。
ある意味、この親子、というかこの家族。
何があっても、まったく動じない、というのは、似たもの家族、といえるのかもしれない…
そんなガウリイのつっこみに対し。
「と、とにかく、先を急ぎましょう。下手に力とか使った移動は、アレに気づかれる可能性があるから、急いで大地経由でいくわよ!
   ほら!リナ!とっとと準備をする!」
「ひ、ひゃぃ!姉ちゃん!」
悲鳴というか、叫びに近い姉であるルナの声をきき。
あわてて、大量に冷や汗を流しつつも返事を返しているリナ。
そして。
「ふむふむ。どうやらこの指輪を狙っているのは、人間や魔、神、といったものだけでは。ないようじゃのお。ほっほっほっほっ。」
そんな笑い声を上げているマッケラン。
ゼフィーリア出身者。
それは…何があっても動じない精神の持ち主…なのかもしれない…

                             -続くー


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まえがき:

さって。
例の小説、いまだ気づいてる人、ほとんどなし!
というか、誰からもつっこみこない、ということは、みつかってないんでしょう。
ふふふふふv
などとつぶやく2004年3月28日の午後23時35分…
で、なぜか、前書きかいといて。
まったく本編を打ち込みしないままに、すでに時は4月に突入です(笑

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あとがきもどき:
     薫:うみゅみゅ・・・・
       前回、意味不明な、督促メールがきてからのち。
       覚えがないので返信。その後、なぜかウィルスメールの嵐に襲われてます・・・(汗
        今まで、バスター君、起動したことなかったのに・・・・
        いや、はいって、常時検査はしてあったんだけどね・・・・
       まさか、一日に100件近くなんてなかったよ・・・・
       今まで、ウィルスメールそのものもなったのに・・・あぅ・・・
       そーいや、あれ・・・・メインアドで覚えがない旨・・・・送信してしまったからなぁ(汗
       どうも、何もあれからこないので。
       やっぱり、詐欺スパンメールだったようですな・・・あれは・・・

       ま、とりあえず、近況報告はほどほどにして。
       そろそろそろ出てきましたよvラスボスちゃん(笑
       やっば、敵は必要ですよね。うん(笑←こらまてや!・爆!
       んではでは、ここから、かなりシリアス(でなくてギャグ?)が入りますv
       ちなみに、エルさまも出てきますよーvんではではv
       もうしばらくお付き合いくださいなvそれではv


     2004年4月17日某日

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