過去からの希望・~第10話~




「ふぅ・・・5千年・・か。」
エルがため息をつく。
「ねえ、エル?考えたことある?」
あたしの問いに。
「何?ユニット?」
リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフ。
・・リチェウスィ=ナファレス=ネオ=ロードと、カウチェリィ=キルティッシュ=スティルバイトの結婚式をみつつ私はいう。
「・・・どうして私達って・・存在する全てに、感情や・・愛情、・・そして、『相手』を創ったのかしらね・・。」
私のつぶやきに。
「・・?ユニット?」
エルが聞き返してくる。
「・・面白いから・・確かに。・・でも・・・・。」
そこで私はふと思い出す。
「―…初めて世界を創ったときも・・私はそうしたわ。『愛』という感情を創った・・。・・・・そして、それに対する『相手』を―……」
「まあ・・あたしもだけど…」
「ふふ。あのとき、私以外に同じ存在がいるのなんて・・・・・・まだ知らなかったけどね♡」
くすりと私は笑う。
「そういえば・・あたしも・・。」
エルがつぶやく。
「私達が連絡取りあうきっかけって・・同じ想いからだったでしょ?
  ・・・・見つけたとき・・私はうれしかったな・・・。ふふ♪もう記憶の彼方のことだけど・・ね♡」

気がつくと、私は私だけだった。
周りには、私のほかには何もなく。

―― 何もなく私だけ。

本当に私しかいなかったのだ。・・何も。

―― ただ。暇だった。とことん。

暇以外になかった。

だから―ちょっとした出来心で、・・・分子や原子の元を作り出して・・。
・・・私の中に解き放った。

そして、ちょっと力を加えると・・世界が出来た。

―― でも・・・

いくら世界を創っても・・私は一人。
・・・私らしくないけど、何か物足りなかった。

―― そんなとき、同じ『想い』を感じた。

いたるところに。
私以外の場所で。

―― すぐにそこに意識を飛ばすと―私と同じ『存在』がいた。

誰ともなしに・・互いに行き来するようになり、専用の道を創った。

そして・・・・互いの世界に息抜きで休息を取ろうといいだしたのは・・。
・・誰だったか。

―― 遠い、遠い永久の果ての記憶 ――

今はそんなこと、微塵も思わないけど。
ふと、リナとスティルバイトを見てて・・私は思い出してしまった。

―― 暇つぶしの世界創造、そして、消滅。
―― だが、全てに感情を与えたのは?

感情のない世界を創ると・・静かに、あっけないほどにすぐに消滅した。

それでは・・楽しくない。

何かあまりに暇で退屈なので具現化して、自分の中でもある世界に入っていったのは・・?



「・・ユニット?熱でもあるの?」
エルが私の額に手をあててくる。
不思議そうな顔をして。
くすっ。
「エルぅ~♪私達にそんなものあるわけないじゃない♡」
「まあそうだけど・・・。何初めて気づいたときのことを言ってるのよ?・・・いつだっけ?」
「・・・さあ?」
互いにそれは―気の遠くなる永久の果ての記憶。
あのとき、私は・・私しかいなかった。
エルも・・エルしかいなかった。
そして・・美智絵も・・・。アザートスも・・他の全員も・・。
もしかして・・一番寂しかったのは・・私達だったのかもしれない。
互いが互いに。
・・・だから無意識のうちに、自らが創り出した存在たちに・・感情を与えた・・。
そんなこと、あるわけないと思うけど、否定できないような気もするのも事実。
「・・ま、こんなこと、考えるなんて、私らしくないけどね♪」
私は、考えを振り払うように明るくいう。
「そうそう♪世界は暇つぶしのためにあるのよ♪」
エルもその通りという表情をしている。
『・・くす♪』
私とエルは互いに顔を見合わせて、くすりと笑った。

目の前では、幸せそうな、リナとガウリイの姿 ――。


                               ―終わり♪―
                               ―エピローグもあります♪―

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おまけ♪


「母様、どうして父様と結婚したの?」
「えっ/////」
リナが娘の言葉に、真っ赤になる。
「ええと・・その////」
にやり。
そんなリナをガウリイがにやりとみて笑う。
「リナは、初めてあったときから、俺の予約だったからな♡」
「ガウリイ!!!!/////」
しれっと言い放つガウリイ。
「?母様・・鈍いのに、よく父様・・結婚できたよね?」
「エリー!!!!!////」
うんうん。
うなづくガウリイ。
しかし・・・エリーも自分に対してや、そういうことにはとことん疎い。
母親譲りなのである。
栗色の髪に、碧玉の瞳。
リナとガウリイの長女である。
今、七歳。
「苦労したよなぁ・・・。何回プローズしても、気づかないし・・・。・・・果ては、子供にまで衰退するし・・・。」
「う!!////だ・・だって!!!!////」
真っ赤になるリナ。
「エル母様に聞いたら、リナ母様に聞きなさいっていわれたから。」
「お母様が!?/////」
かぁぁぁぁ///
と真っ赤になるリナ。
むら。
そんなリナをみて、ガウリイの目が変化しているのは・・当然、リナは気づくはずもなく。
「エリー♪その話は後でな♪リナvv」
「・・・・・へっ?」
ひょい。
ガウリイは、リナを横抱きで抱き上げる。
「ちょ・・・ちょっと!!!ガウリイ!!!///」
リナが真っ赤になり抵抗する。
「なんか、したくなったからvv」
「したくなった//じゃないぃぃ~!!!!」

ぱたん。

そのまま、ガウリイに連れて行かれるリナ。
「あ~あ・・・・。母様も、いいかげんに父様の性格・・・。見極めればいいのに・・・。」
ユーリがのんびりという。
エリーに続く、リナとガウリイの息子である。
父親譲りの金の髪に、母親譲りの紅の瞳。
ただ今、六歳。
「??どういうこと?」
エリーは理解してない。
「つまり・・また、最低でも二週間、母様と父様は部屋から出てこないってことさ。」
「そうなの?」
「・・・エリー・・・・。」
そんな姉をあきれたような顔でみるユーリ。
「じゃあ、私・・今度は、双子がいいなぁ♡」
「そうだね。妹や弟もほしいね。」
両親が部屋に閉じこもるのは、子作りに励んでいるから。
そうエリーはガウリイから聞かされている。
ガウリイとしては、ただ、リナの身体を愛撫したいだけなのだが・・・。
だが・・・ユーリは、両親が何をしているのかは、理解しているが。
エリーの方は、まだそういった理解は・・してしなかった。



ぼすっ。
ベットに投げ出され、横たわるリナ。
「リナvv」
「ちょ・・ちょっとぉ~////」
真っ赤な顔で抵抗するリナ。
いまだに恥ずかしいのである。
そんなリナだからこそ、いっそうガウリイは欲情をひきたててゆく。
「愛してるよ♡」
「やめっ・・・ん・・・・あ・・・・・・。」
結局、ガウリイに完全に身を任せる今回もハメになるリナであった。
「あ・・・ああ///」
身をくねらせるリナ。
それがガウリイの欲情をあおる原因となしているということも知らずに。
・・・・いまだに、リナは、ガウリイの性格を・・完全には把握しきれてない。
子供にまで、焼もちやいているなどと、リナは夢にも思ってなく。




「ねえ。どうして、母様と父様・・結婚したのか、ゼロス・・しってる?」
「ごふごふごふっ!!!!」
いきなり呼び出され、咳き込むゼロス。
エリーがまだ一歳のとき、遊びで魔族召喚したら、ゼロスを召喚してしまっていたのだ。
子供に、召喚されて、ゼロスは驚いていたけど。
何より驚いたのが・・エリーがリナとガウリイの娘だったから。
その結果。
ガウリイにいわれて、閉じこもっている間などは、ゼロスがいいエリーの遊び相手となっていたのだが・・・
「リナ様と・・スティルバイト様・・ですか?」
「そうvv」
にこにこと笑う七歳前後の少女。
あれから、十年が経過していた。
「うぅん・・・。リナ様も、気持ちに気づくのに・・・。5千年かかりましたからねぇ・・・。」
腕をくみ、思い出しているゼロス。
「??どうして?」
「いや・・どうしてって・・いわれても・・・(汗)」
きょとんとするエリーに言葉に困るゼロス。
「どういう気持ち?」
「そうですねぇ・・。永遠に一緒にいたいとかいう気持ち・・ですかね。」
「それだったら、私だって、ゼロスと一緒にいたいもん!!」
「ごぶっ!!」
丁寧に血を吐き出すゼロス。
ガウリイやリナに聞かれたら、まずお仕置きの台詞である。
『エリーをたぶらかして・・』
とかなんとかと・・。
だが、エリーはそういった意味でいったのではない。
「母様や父様、それに、ユーリだって!!大切なお友達とも!!」
「・・・いや・・・そういう感情では・・ないです・・(汗)」
・・・・このエリー様も・・・・・。
リナ様に似て・・疎いですねぇ・・・。
相手の方・・気の毒です・・・・・。
ゼロスは、そんなエリーをみて、汗をながしているのだった。

エリーがそういった、感情を完全に理解するのは・・・。
母親と同じ・・5千年後・・・・・・。




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まえがき:
こんにちわ♪
ふふふふ♪(だからまてって!!何先に最終からいってるんだって!!)
またまた、最終から打ち込んでます♪←こりてない(汗)
それでは♪

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あとがき:
    薫:くぅぅぅぅ!!!!終わったぁぁぁ!!!!!
    姫:終わった・・て・・・・。何、本当に、最後のくだりから打ち込んでいるの?
      まだ、この前の話も打ち込んでなくて?
    薫:・・・・ぎくっ!!!!(事実・・←まて!!)
      あ、ちなみに。十年後に、リナとガウリイの間にいる子供は・・。まだ二人だけです(笑)
ガウリイ:だってなぁ・・・。子供ができると、リナ・・かまってくれなくなるし・・・。
   リナ:あ・・あんたがしつこすぎるからよ///いいじゃない!!///
      それでなくても・・ま・・毎晩!!//////
    姫:・・・・下手したら、一年だもんねぇ・・・。
   リナ:・・・・う////////
ガウリイ:リナが綺麗だからなぁ♪・・・・リナ、かわいいvv
  リナ:だぁぁ!!!抱くな!!!!変なとこ触るなぁぁぁ~!!!
ガウリイ:じゃ・・そーいうことでvv
   リナ:・・・////!!!!いやぁぁ~!!!!
    姫:・・・・・本当に・・ルーにそっくり・・・・。
   エル:・・そね。
    姫:っと。ってことは・・・。ルーと同じく・・・百五十億年・・やったりしてvv
   エル:・・今は無理だけどねぇ・・・・。人間の身体だから・・・。でも・・・・やるでしょうね♪。
    薫:・・・リナ・・・しつこい相手・・好きになっちゃいましたねぇ・・(汗)
      永遠に逃げられない・・・・(汗)(つれてかれるリナをみつつ)
      こほん。ええ。気を取り直して。
      今回で、この希望は終了です。長々とお付き合いくださりまして、ありがとうございました。
    姫:・・・でも、過去話・・・やるんでしょ?
    薫:・・・ぎくぅぅぅぅ!!!気・・気がむいたら・・・(まて!!)
   エル:ほぉぉぉぅぅ♡
    薫:ああ!!!スコップと大鎌はやめてくださいぃぃぃ!!!!
    姫:じゃあ、私も♪
    薫:あ゛あ゛!!!!すみれちゃんもそのロッドはぁぁ~!!!!
   エル&姫:えいvv
     薫:ぐぎゃ!!
     姫:えー。では、代理で、ここまで、読んでくださった、心の広い、そこの貴方♡
       薫に代わり、感謝の気持ちを送ります♡
       さあ。薫にどんどん迷惑コールを送りましょう♪
       そうすれば、たぶん、根性だして、本当の出会い偏♪リナが誕生した話を打ち込むはず♪
    エル:あたしが主人公のね♪
     姫:私も、リナが誕生したとき、何回か来ているからね♪
    エル:ちなみに。あたしの店・・マジックショップエルは。力が多少ある存在でないと、見つけられないわよvv
     姫:伝説や噂で、エルの店をもとめて、眠れる竜の大陸主要都市ジールにやってくる存在も多々いたりするからね♪
    エル:それじゃ、まったね♪
     姫:じゃあね♪
  エル&姫:また、いつか♡


    姫:・・さて。この話の前・・打ち込ませないと♡
   エル:・・・他の小説もね♡
エル&姫:うふふふふふふふふふふふふふふふ♡


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