まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら
登場人物:リナ=インバース
           正式名称:リロード=ナファレス=ドナ=ナイトメア
            参考:深淵なる闇 光よりも眩しき存在 闇よりもなお深き存在
               混沌を抱擁する存在 母なる海の妹にして
               この世界の海を創造せし存在
               『深淵なる真の王(ギャラクシーオブナイトメア)』
               金色の王の妹。この世界の混沌そのもの。
          登場人物名前:ガウリイ=ガブリエフ
            正式名称:ガウリイ=ガブリエル
                (ガウリイ=ナファレス=ナイト=ロード)←後々に(笑)
              参考:リナを心配した(孤独をみた)
                 エル様と、ルナが、リナを思ってたら、
                 その思いの反動で、生まれでた魂。
            おまけ?設定:
               エリアンヌ(エリー):リナとガウリイの長女(妹)
                (リナにくりそつ・・爆!)
                  正式名称:エリアンヌ=ドナ=ラビスティア=ナイトメア。
               カウリイ:リナとガウリイの長男(兄)
                (ガウリイにくりそつ・・爆!)二卵性の双子です(笑)
                 正式名称: カウリイ=ウル=ユリティス=ナイトメア。
               リナス:エリーとカウリイの妹
                  (両親を助けるために、未来からやってきてます・笑)
                   リナ譲りの栗色の髪に、瞳の色は、ガウリイ譲り。
                   性格は・・リナそっくりです(笑)
                   正式名称:リナスレイヤー=トゥェル=ウル=ナイトメア。
              登場人物名前:ルナ=インバース
                正式名称:ルナティック=スィーフィード
                  参考:深遠の真の王の補佐官&側近。
                     この世界に命が誕生した際に、
                     金色の母が、リナにお祝いとして、与えた存在
                     (とゆーか、それように、創り出した)
                『深淵の補佐官(アビス・ラズ・ポート)』
            別名、『紫蒼の朱玉(パール・レッド・ラズリ)』
        
         



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 こんにちわ♪
   ようやく本日、スレの新刊、手に入れて、ハイになってる薫です♪
   ンふふふふふふふふふふふふふふふふふv
   折角のお休みなのに、小説を読みふけっておりますv(こらまて!)
   んではではvv



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エデンの園  ~第53話~

「・・・リナ、」
    ・・・・こくん。
    この地の習性。
    結婚したい女性のところに、毎日のように、三ヶ月。
    欠かさずに通い詰めるというその最終日。
    今まで、幼馴染であったはずで、自称保護者が。
    いきなり、結婚してくれといい。
    その、習慣に基づいて。
    毎日のように、リナの家にと通いつめ。
    その最終日、ようやく、リナが折れた。
    真っ赤になって、うなづいて。
    家の中にと招き入れる。
    すでに、幼いときに両親がなく。
    かろうじて、両親から受け継いでいた様々な薬草の知識を元に。
    生計を立てていた栗色の髪の少女。
    そんなリナをずっと、支えていたのが。
    森の近くにある村に住んでいる男性。
    金髪碧眼美青年の、このガウリイ。
    ずっと、一緒だった。
    そんな彼から、いきなりプロポーズされ・・。
    戸惑うリナに、毎日のように、リナの元にと通いつめ。
    今日、習慣にのっとって、もし、オッケーならば。
    契りを交わして、正式な仮の夫婦となる。
    ここの地には、そういう習慣があるのである。
    「・・・・いいんだな?」
    「・・・・・・・・・・・うん///」
    腕の中に抱きしめられて。
    真っ赤になって、小さくうなづく。
    「リナ・・・愛してるよ?」
    「・・・ガウリイ・・でも・・怖い・・」
    「俺だって、初めてだからなぁ・。」
    お日様のような笑顔でそういうガウリイに。
    「えええ?!
      だって、あんた、経験豊富なんじゃ!?」
    少し驚く。
    ちゅ。
    そんなリナの額に軽くキス。
    「な゛な゛な゛な!//」
    それでけで、瞬時に真っ赤になる、リナを愛しく眺め。
    「あのな?俺は、リナだけがずっとほしいんだからな?
      その体も心も・・リナの、全てが・な。
       他のやつになんか目を向けるかよ。」
     リナが生まれたとき。
     その紅の瞳に見つめられたとき。
     体中に電撃が走った。
     村の近くに住んでいた、村人達からも慕われていた、
     薬剤師。
     薬剤師とは、自然に生えている、草木を調合して、
     薬を作る人達のこと。
     リナの側に他の男性が寄り付かないように。
     ずっと、見守ってきていた。
     そして。
     リナが、結婚できる年になった、この年に。
     ガウリイは、待ちきれないようにプロポーズ。
     いきなりのことで戸惑うリナに。
     ガウリイは、毎日のように通い詰めた。
     今日、リナの返事がもらえる、最終日。
     「ずっと、お前だけを見てる・・・ずっと・・。」
     「ガウリイ・・その・・・て・・・手加減してよね?///」
     真っ赤になって、うつむくリナに。
     「ああ。幸せにするよ、リナ。」
     「・・・・・・うん。」
     そのまま、誓いの口付けを交し。
     力が抜けたリナを寝室にと運ぶ。

 

 

 

 

     「・・・・・・ん・・。」
     目が覚めると、体がばらばらになるほどに痛かった。
     「リナ、目が覚めたか?」
     隣から聞こえる深い声。
     「・・・・やぁ//恥ずかしい//」
     後ろから抱きしめてくるその腕の中で。
     じたばたもがく。
     「これで、後は、正式に結婚式を行うだけだなv
      そのまえに、先に子供つくるか?リナ(はあと)」
     「・・・・この・・・バカァァ!
       手加減してっていったじゃな・・んっ!」
     ぽかぽかと叩くリナの手を掴み。
     その、碧い瞳でリナの目をしっかりと見つめ。
     「・・・・・・リナ。」
     「・・・・・あ・・。」
     とさ。
     そのまま、乱れたままのシーツに再び倒れこむ、
     新たな恋人たちの姿。

 

 

 

 

     「早く戻ってくるからなv」
     「・・・・ん・・。」  
     その白い肌に大量の紅い花びらを散らし。
     真っ赤になって、シーツを胸に押し当てて。
     ベットに半分起き上がっているリナに。
     そっと、その唇に触れるガウリイ。
     想いを遂げたその相手の男性は。
     習慣にのっとって。
     花嫁のために、そのベールたる布を飾る花を。
     取りに風習があるのだ。
     その花は。
     特殊なもので、この辺りに生えているのは、ただ一箇所。
     その切り立っただんがい絶壁に生えるという、
     水晶花。
     それをベールにつけて、結婚を行い。
     永遠の愛を誓い合う。
     それがここの風習。
     その風習に乗っ取って。
     ガウリイは、その花を取りに出かけるのだ。
     「・・・・気をつけてね?//」
     「ああ、こんなかわいい、リナとずっと一緒に、
      いられるためだからな(はあと)」
     「・・・・馬鹿///」
     その花を取ってきた花婿は。
     晴れて、花嫁を正式に妻として、夫婦して、
     認められるのである。
     ちなみに、一番最高の花とされているのは。
     かなり危険な場所に生えているが。
     それを求めて出かけた男性が。
     命を落としたことも少なくない。
     大概は、一般の花・・つまりは、絶壁の下に生えている、
     花でも事足りるので、危険を冒してまで、 
     取る必要はないと、その下に生えている花で。
     殆どの根性のない男性は済ませている。
     まあ、本気で結婚したいと惚れている男性は。
     最上の花を愛する人にプレゼントしようと。
     挑戦して、命を落としたことも数しれず。
     「・・・・ガウリイ、無理しないでよ?
      ・・・普通のやつでいいからね?」
     念のために念を押す。
     「リナに最もふさわしいのを取ってきてやるよ。」
     リナには、普通の花は似合わない。
     もう、リナにプロポーズをする時点で。
     どの花が一番いいのか、すでに見定めている。
     一番危険で、少し手元が狂えば、簡単に、
     命を落としてしまいそうな場所に。
     虹色にと輝く、不思議な色彩の、水晶花を。
     ガウリイは見つけているのだ。
     不思議なことに、相手がいない男性が。
     その花を取ろうとしても、絶対に、その花は。
     手折れることはない。
     決まった相手のいる、男性の手にのみ。
     その水晶花は、その身をゆだねるのである。
     そういいつつ、リナに再びキスを送る。
     「・・・リナ、少し休んでてもいいぞ?
      ・・まだつらいだろ?体?」
     ・・・・・・・・ボン!////
     そういうガウリイの言葉に。
     真っ赤になって。
     「知らない!ガウリイの馬鹿!!///」
     そのまま、布団をかぶって、もぐりこむ。
     そして。
     布団の中から・・。
     「・・・・早く戻ってきてよ////ガウリイ//
     小さく小さくつぶやくリナの声が。
     「ああ。」
     そんなリナの姿をみつつ。
     服を着替えて。
     ガウリイは、リナと正式に結婚するために。
     リナに送る水晶花を取りに。
     今から、出発する。
     十日ぶりに出る外の空気は。
     今までとは格段に違う。
     にへら。
     思わず、リナの姿を思い出して、顔がにやけているが。
     まず、すれ違う人々などがいたら、
     完全に引いてしまうほどの幸せそうな笑みを浮かべて。
     「さ!早く、取って戻って!
       リナと新婚生活をエンジョイするぞ!」
     おー!
     ガッツボーズを取り。
     目的の場所にと進んでゆくガウリイの姿が。
     そこにはあった。
 

 

 

 

 

    「・・・・・・・・・何やってるのよ・・。」
    数日たっても、戻ってこないガウリイに。
    苛立ちすらも覚える。
    人の話しを聞けば。
    一番危険とされている区域にガウリイが進んでいった。
    そういう話しを聞いた。
    すでに、ガウリイが、リナのために、水晶花を。
    取りにいったのは、村中にと知られている。
    すぐに二人の結婚式が執り行われるように。
    村では確実に準備も滞りなく進んでいる。
    結婚式の準備の最中に。
    恋人の死亡が伝えられ、悲嘆にくれる花嫁も少なくないが。
    「・・・・あいつは、絶対に戻ってるくるもん・・。」
    すでに、あれから十日、経過している。
    それでも、信じて待つリナ。
    ガウリイは、絶対、死んだりしない。
    自分に黙って・・。
    そう、健気に。
    母親が使ったウェディングドレスを身にまとい。
    毎日、ガウリイの戻りを待つリナの姿が。
    森の中の一軒やにて見受けられていた。
 

 

 

 

 

    「やれやれ・・・大分かかったな。」
    断崖絶壁の、その中間。
    そこに生えていた一つの花輪。
    最も、リナにふさわしいと目をつけていたその花は。
    それを取るまでに、少し時間がかかりすぎた。
    しっかりと、その花を袋に入れて。
    少し怪我などもしているものの。   
    「まってろよ。リナ。」
    うきうきと。
    この花を身に着けたリナのことを想像しつつ。
    急いで村にと戻ってゆく。
 

 

 

 

 

    ゴォォォ・・・・。

 

 

 

     『きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!』
     バタン!
     「リナちゃん!隠れて!早く!」
     森の中や外から聞こえる叫び声。
     勢いよく、扉が開かれ。
     ウェディングドレス姿のリナを。
     あわてて、逃がそうとしてくる、村の少し年がいっている、
     中年の女性。
     「何!?」
     「盗賊が攻めてきたんだよ!
       最近、この辺りを荒らしまわっている一派が!
        早く!」
      いうなり、リナの手をひき。
      急いでこの場から離そうとする。
      

 

     「女は一人たりとて逃がすな!
       久しぶりの獲物だ!男はかまわない!
        皆殺しにしろ!物心つく前の子供は捕まえろ!
         調教して仲間にするからな!」
     『は!!』
     村の中に響き渡る、盗賊の声。
     村々を襲撃し。
     男達を皆殺しにして。
     女達は、全て彼等の慰み者。
     しかも、物心つく前の子供は、男でも女でも。
     物心つく前から調教され。
     彼等の手足と成り果てる。
     女の子の場合は・・彼等のいいように扱われる玩具として。
     男の子の場回は、何でもいうことをきく、
     従順な手下として。
     

      

     「こっちに、女が逃げたぞ!」
     「まずい!リナちゃん!
      私がここを引き止めておくから!早く!」
     「おばちゃん!?」
     「早くおいき!」
     「私も戦う!」
     リナを庇い、逃がそうとする幼いころから、
     世話になっているその女性の言葉に。
     リナも短剣を片手に前に出る。
     「駄目だよ!あんたは!
       ガウリイさんが戻ってくるまで!
        あんた達は幸せにならなきゃ!
         あんたの死んだ母親にも私は頼まれてるんだからね!」
     リナを一人残して、死亡した、リナの母親。
     その母親と彼女は親友だった。
     リナを頼むといわれて。
     ずっと、母親代わりで面倒を見ていたのだ。
     「でも!」
     「はやく!」
     ドン!
     リナを押しのける。
     「こっちに女がいたぞぉ!」
     「早くお逃げ!」
     「おばちゃん!!!!」
     「いたぞ!若い女性と・・少し年をくってる女が!」
     「お!あの女、ドレス着てるじゃないか!
      逃がすな!」
     「させないよ!」
     リナを逃がすために。
     その手に、長剣を持ち。
     そんな男達に戦いを挑んでゆく。

 

 

     「おっと、逃がすか!」
     ドレスを手で掴み、逃げるリナを追いかける。
     「きゃぁぁぁぁ!!!!!」
     「へっへっへっ。これは、上物だ。」
     ピリ!
     「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
     引き裂かれるドレス。
     その両手や、足を男達に捕まれ。
     リナは、手も足も出せない。
     ・・・・・ガウリイ!
     リナの目から涙が零れ落ちてゆく。
 

 

 

     「・・・・・・何だ!?」
     目に飛び込んできたのは。
     村のある方角から立ち上る煙。
     「・・・・・・・・・リナ!」
     胸騒ぎを感じて。
     あわてて、脱兎のごとくに駆け出してゆく。
 

 

 

 

     「・・・・・ほう、すごい綺麗な肌だ・・。」
     体を伝う盗賊の手に悪寒が走る。
     「どうやら、花婿を待ってる最中だったようだな。
       なぁに、花婿の代わりにたっぷりとかわいがってやるさ。」
     ねちりとした声がリナの耳に届く。
     「俺達全員で・・な。」
     「いやぁぁぁあ!ガウリイ・・・ガウリイ!」
     「へへ、気の強い女だ。なぁに、すぐに違う声を出すさ。」
     こんな・・・・。
     「・・・・・・グッ!」
     つぅ・・・・。
     リナの小さな口から流れ出す一筋の紅い筋。
     「あ!こいつ、舌を噛み切りやがった!」
     「ちっ。こんな上玉なのに。
       まあいい、まだ死ぬまでに時間はあるだろ?
        なぁに、天国に生かせてから死なせてやろうぜ。」
     「へへへ。そうですね。」
     舌を噛み切り、自害したリナに。
     さらに男達は多いかぶさってゆく。
 

 

 

     足を掴み、持ち上げる。
     「へへ。一番の・・・・ぐっ!!」
     いきなり、強い力で張り付いていた体から、引き剥がされる。

 

 

 

     目に飛び込んできたのは。
     盗賊に襲われた村。
     そして。
     「いやぁぁぁぁぁあ!」
     森の方から聞こえてくる、最も大切な愛しい女性の悲鳴。
     「・・・・リナ!」
     顔面蒼白になりつつ、
     急いでリナの元に駆け出すガウリイ。
     
 
     その目に飛び込んできたのは。
     数名の男達にのしかかられて、押さえつけられている、
     栗色の髪。
     白いドレスは無残に引き裂かれ。
     その男達の手が、リナの体に触れている。
     「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
     そのうち、一人が。
     リナの足を持ち上げたその刹那。
     ガウリイは、その男をリナから引き剥がす。
 

 

     「・・・・ひぃ!?」
     いきなり、現れた男性に。
     叫び声を上げる男達。
     そのまま、逃げるようにリナから離れ、逃げようとするが。
     「・・・・逃がすか!!」
     ザシュ!!!
     「ぎ・・ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
     リナを押さえつけていた男達を。
     まず、手足、両足、耳などを切り落とし。
     すぐにその男達は、あまりの激痛と、血を失い。
     命を落としてゆく。
     「・・・・・リナ!」
     視界に映り込むリナの姿は。
     白いドレスに身をつつみ。
     ガウリイの戻りを待っていた、初々しい花嫁の姿。
     そのドレスは、無残に引き裂かれ。
     白い肌をさらしている。
     「・・・・・・・・リナ!!」
     リナの息がか細く弱い。
     リナの口に伝う紅い筋。
     「リ・・・・リナ!!!」
     あわてて、リナを抱き起こす。
     「・・・・ガウ・・遅い・・・よ・・・ばか・・。」
     虚ろな目でそのガウリイの顔を捉える。
     「ああ、すまなかった、だけど・・ほら。
      こんなにリナにふさわしい花を取ってきたぞ?
       な?リナ?」
     「・・・綺麗・・・ガウ・・。」
     パタリ。
     「・・・・・リナ!?リナリナリナ!?
      駄目だ!死ぬな!!!リナァァァァ!」
     手を伸ばしていたリナの手が。
     力なくぐったりとガウリイの腕の中にと落ちてゆく。
     「・・・・死なせない!絶対に!
      お前を・・・死なせるものか!!!」
     自分がもっと早くに戻っていれば。
     そう後悔しても、今の現実が変わるわけでなく。
     「・・・頼む!水晶花よ!
      その伝説の通りに!」
     リナのために取ってきたその花びらを一枚、口に含み。
     一気に飲み干して。
     「・・・・・・死ぬな!お前だけは!」
     すでに体が冷たくなりかけている、
     リナの唇にガウリイの唇を重ねてゆく。

 

     「・・・・・リ・・・ナ・・・。」
     トサリ・・・・。
     そのまま、リナの上に覆いかぶさるように。
     ガウリイの体から力が全て抜けきり。
     倒れ付していっていた。

 

 

 

 

 

     「・・・・・・・・え?」
     目を開けると、自分の上に覆いかぶさる、金色の髪。
     「・・・・ガウリイ?」
     その重たすぎるその体。
     何がどうなったのか。
     ガウリイの手に握られているのは・・虹色に輝く、
     水晶花。
     一番、伝説に最も近いとされている、 
     これを送られた女性は絶対に幸せになれるという、
     水晶花の伝説の元にもなっている、その色彩の花。
     その、花の花びらが一枚。
     抜き取られている。
     「・・・・まさ・・・・か・・・。」
     舌を噛み切った、口の中の血の味も。
     ちゃんと記憶がある。
     記憶の彼方に。
     

     ―リナ、お前だけは絶対に死なせない・・。

 

     ガウリイの声が残っている。

 

 

     「まさか・・・そんな・・・・・いや・・・・いやよぉぉぉぉ!」

 

 

     自分に覆いかぶさるガウリイを揺さぶる。

 

 

     この地に伝わる伝説。
     水晶花の伝説。
     愛するもののために、命を懸けて、その花を手折ったものには。
     その花びらを口にし、愛するものに口付けすることで。
     その自らの命を愛するものに分け与えることができる。
     という伝説。
     それは、昔。
     花の精霊と人間が、恋に落ちて。
     男性を目の前で死なせてしまった精霊が。
     悲しみのあまりに流した涙が、花と化し。
     それからは、その命を他人・・・愛するもののためにならば。
     分け与えることができるという、究極の自己犠牲。
     その特製を持つ花となりそれが、虹色に輝く、
     水晶花。
     その伝説にのっとつて、花嫁の頭に。
     その水晶花を乗せれば、幸せになれるという。
     習慣がこの地に根付いている・・幼い子供でも、
     知られている・・・伝説。
 

     ガウリイの手から落ちる、虹色に輝く水晶花。
     その花びらの一枚がないのを見てとり。

     「い・・・や・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

     ドン!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

     ガウリイが、自分を助けるために。
     自らの命を自分に与えた・・。
     そのことに思いつき。
     リナは、髪を振り仰ぎ、絶叫を上げてゆく。

 

 

     リナの空を振り仰ぐ、叫びとともに。

 

 

     リナの体から。

 

 

     深遠なる光の闇の柱が、空にと向かって付きぬけ―。

 

 

 

 

 

     それは、瞬く間に。
     この星・・・そして、この銀河そのものを取り込んで。
     完全にと虚無と化していったのであった・・・。

 

 

 

 

 

     ――――どうして・・・・どうして?
         どうして・・・・・あたしのせいで・・。
         ガウリイが死なないと・・・いけないの?

 

 

 

    リナの、精神からの叫びは。

 

 

 

    このリナそのものである、宇宙の全てを。
    完全に崩壊する寸前のダメージを与えていた。
 

 

 

 

 

    「・・・・・・・・・・・くっ!」
    まさか・・。
    まさか・・・・人間の馬鹿のせいで。
    ここまでリナ様がダメージを受ける結果になるとは。


    さすがに、いく度も、目の前で。
    ガウリイが死亡するのを見ているリナの精神は。

 

    ・・もはや、瓦解寸前・・崩壊寸前にまで追い込まれていた。

 

 

 

    「・・・・・・・ルナ。
      もうこれ以上は・・・リナの魂・・。
       あんたにゆだねるわ?」
    あわてて、パレスにと出向くと。
    完全に崩壊しかけた、リナの魂、その結晶。
    それを手にして、そっと、愛しそうにそんな、 
    リナの自我の塊をなでている、金色の王の姿が。
    「・・・・分かりました。」
    そっと、その今にも壊れそうなリナの精神を受け取る。
    どうにか、金色の王の力により。
    瓦解は免れている・・・あまりにも弱い、魂の結晶。
    「・・・あの馬鹿の魂は?」
    いくら、転生しようと。
    リナを助けるために、自らが死亡したのでは、元も子もない。
    「・・・ここにいるわ。」
    溜息一つ。  
    リナを失う恐怖に駆られているガウリイの魂をその場に取り出す。
    「分かりました。・・・今度は、こんな目に遭わないように。
      きっちりと、リナ様自身にも、教育していきますわ。」
    今にも壊れそうな魂の結晶を抱きしめる。
    「・・・・Sはどうする?」
    「・・とりあえず、リナ様達が落ち着くまで。
      ・・・・眠っててもらいますわ。」
    その瞳が紅く、さらに紅く輝く。
    自分達の星。
    リナとガウリイを受け入れるために創りだした・・惑星。
    今、その惑星で、光と闇の攻防は続いている。
    よりよい世界にと進展させるために。
    
 

    今は、創りだした、部下四人に殆ど世界を任せている。
    まあ、その中で。
    約二名は、彼女が創りだした存在ではないにしろ。
    他の場所にて、進化を遂げていた・・高度なる精神体。
    そんな彼等二人を彼女の部下の竜王として。
    地位にとつけているルナ。

    

 

    リナとガウリイが今度こそ。
    平和にスムーズに生活できるように。
    すでに、その地の一箇所に。
    力を注いで作り出している最中。
    それが・・・少し早くなるだけ。

    

 

 

 

    

    「なぜだ!?スィーフィード!?なぜ!?」
    「ええええい!死の後、言わないで!!
      エル様の命令よ!力の限り多少力を出しなさい!」
    「・・・・・・・・・・・・・・・え゛!?(汗)」
    その星で。
    眠れる竜の大陸と呼ばれていたその場所に。
    何を考えているのか、買い物に出かけていた、この世界の魔王。
    赤の瞳の魔王(ルビーアイ)シャブラニグドゥは。
    買い物の最中、いきなり、目の前に自分と対を成す竜神。
    赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィードの台詞に。
    塊つつ、固い声を上げていた。
 

    今現在。
    この地は、一通り、多少のぶつかりあいはあるものの。
    少しづつ、進化を遂げて互いに向上を果たしていたのだが・・。
 

 

 

    「・・・・わ・・・わかった・・。
     では・・そのように、部下達にも伝えよう・・・・(汗)」

 

 

 

    自分達が創られてから、百五十億兆万年。
    それくらい、宇宙の時間率では経過しているだろうか。
    自分達を作り出して、すぐに眠りについたという、
    深遠なる真の王の代わりに、彼等をまとめている、
    その姉たる金色の王。
    その命令となると・・。
    逆らえることなど・・いや、逆らった場合、
    どうなるのか、身に染みて分かっている。
 

 

    その日から。
    神、魔、エルフ、全ての生きる者達を巻き込んで。
    戦いが勃発してゆく。

 

   

 

    ―後の世にいう、神魔戦争。

 

 

    今、ここに幕を開けていた。

 

 

 

 

                          -続くー

 

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 あとがきもどき:
    んふふふふふ♪
   エル:・・・あのね・・何、DVDをかけつつ、
      打ち込んでるのよ?
    薫:あはははははv
      いやぁ、みつつ、打ち込みができるのが判明したのでv
      打ち込みと耳は、別だしv
      結構はかどりますよv
    エル:・・・そう?
       確か、これ、打ち込み始めたの・・・一時よね?
       今は?
     薫:・・・・・うぐ!(汗)
       よ・・・・四時半・・・(ああああ!すいません!)
       ま・・まあ、とりあえず。
       よーやく、あまり表現しないけどv
       神魔戦争のS封印v(こらまて!)
       そーして、ルナのゼフィーリア製造だv(だからまてってば!)
       んではでは・・。
     エル:勝手に話しをまとめないの!
      薫:そ・・それでは!
     エル:まちなさいぃぃい!
 

 

     ドッガァァァン!!!

 

 

 

 

      シィィィイン・・・・・・・・。

 


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