まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら
登場人物:リナ=インバース
           正式名称:リロード=ナファレス=ドナ=ナイトメア
            参考:深淵なる闇 光よりも眩しき存在 闇よりもなお深き存在
               混沌を抱擁する存在 母なる海の妹にして
               この世界の海を創造せし存在
               『深淵なる真の王(ギャラクシーオブナイトメア)』
               金色の王の妹。この世界の混沌そのもの。
          登場人物名前:ガウリイ=ガブリエフ
            正式名称:ガウリイ=ガブリエル
                (ガウリイ=ナファレス=ナイト=ロード)←後々に(笑)
              参考:リナを心配した(孤独をみた)
                 エル様と、ルナが、リナを思ってたら、
                 その思いの反動で、生まれでた魂。
            おまけ?設定:
               エリアンヌ(エリー):リナとガウリイの長女(妹)
                (リナにくりそつ・・爆!)
                  正式名称:エリアンヌ=ドナ=ラビスティア=ナイトメア。
               カウリイ:リナとガウリイの長男(兄)
                (ガウリイにくりそつ・・爆!)二卵性の双子です(笑)
                 正式名称: カウリイ=ウル=ユリティス=ナイトメア。
               リナス:エリーとカウリイの妹
                  (両親を助けるために、未来からやってきてます・笑)
                   リナ譲りの栗色の髪に、瞳の色は、ガウリイ譲り。
                   性格は・・リナそっくりです(笑)
                   正式名称:リナスレイヤー=トゥェル=ウル=ナイトメア。
              登場人物名前:ルナ=インバース
                正式名称:ルナティック=スィーフィード
                  参考:深遠の真の王の補佐官&側近。
                     この世界に命が誕生した際に、
                     金色の母が、リナにお祝いとして、与えた存在
                     (とゆーか、それように、創り出した)
                『深淵の補佐官(アビス・ラズ・ポート)』
            別名、『紫蒼の朱玉(パール・レッド・ラズリ)』
        
         
$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$

    よっし!というわけで!
    続けて打ち込みです!



#####################################

エデンの園  ~第34話~

「・・・・・・・怪しいですわ。」
    一室で、そんなことをいっているのは。
    髪の長い見た目、おしとやかな女性。
    「・・・・・確かに・・・・。これは、やはり!
      事実を突き止めるのが正義ですよね!」
    目をきらきらとさせているのは。
    黒い髪を肩の辺りで切りそろえた、愛らしい顔立ちの少女。
    この国、オーディル王国の第二皇女である。
    アメリア=ウィル=セイント=オーディル。
    それが彼女の名前。
    一方。
    もう一人は。
    王室に出入りしている、巫女であり、魔法医見習いでもある。
    シルフィール=ネルス=プレミアム。
    
    最近、信じられないような噂話を聞く。
    曰く。
    あの、ガウリイ=ガブリエフが、一人で笑っているのをみたとか。
    曰く。
    女性の服を買っていたとか。
    曰く。
    あれほど夜に出歩いていたのがぱったりと止まり。
    女遊びもぱったりとなくなったとか。
    

    事実。
    シルフィールがガウリイの家を訪れると。
    今まで一度タリとてつかった形跡のない台所が。
    綺麗にされていて。
    そこに。
    料理の器具のほとんどがそろっていたその日には・・。
    思わず、目が点と成り果てたが。
    それは、窓の外から見ただけであったが。
    ガウリイは留守だったのである。
    
    しばし、二人は、見つめあい。
    ―ピン。
    同時に同じ考えが頭をよぎる。
    「はっ!まさか、ガウリイさん!好きな人ができたんじゃ!?」
    「あのガウリイ様が本気の恋をなさってる!?」
    同時に叫ぶ。

    シルフィールとて、ガウリイにあこがれている一人ではある。
    昔というか。
    この王国とガウリイが契約を結んだときからの付き合いである。
    だが。
    その冷めた瞳に、輝きをともせる女性など。
    いるのかすらも怪しく。
    いつも、いつ死んでもいいような瞳をしているガウリイ。
    それが。
    ここ最近は。
    その目が生きて光っている。
    それだけでも。
    ガウリイを知っている人達にとっては。
    驚愕するほどに。
    すでに、町全体や、この王宮の中ですら。
    その噂で持ちきりとなっているのは当然であろう。
  
    「確かに、興味は惹かれますが・・・・。
     ・・・・どうやって探ります?」
    「う・・それは・・・。」
    何しろ、仲がいいはずの。
    アメリアの婚約者のゼルガディスですら。
    ガウリイのことをあまり知らないのである。
    いや、知ってはいるが、教えてない。
    というのが正しいか。
    何しろ、ガウリイは。
    とある、大国の国王の隠し子なのである。
    それゆえに。
    幼いときから、刺客達などにも多々と狙われていたりする。
    そんなことをアメリアに知られたりでもしたら、どうなることか。
    まず。
    国を挙げてその国王に抗議するのは目に見えている。
    いや、個人的にも。
    さすがにそれは、望ましくない。
    お家騒動を嫌って、旅の傭兵として生活しているガウリイを思えばこそ。
    逆にいえば、死に場所を求めているといってもガウリイに関しては。
    過言ではないのだが。
    「と・・・とにかく!聞き込み操作から始めましょう!」
    「意義なしですわ。」
    かくして。
    女性二人。
    ガウリイの想い人探索の調査は。
    きって落とされる。



    「・・・・・また来たの?よく毎日飽きないわよね?」
    そういいつつも、うれしそうにそっぽを向いて笑っているのが分かるから。
    その笑顔がうれしい。
    「今日は、ケーキ焼いてきたんだ。
     リナ、今日、誕生日だったろ?だから。はい。これ(はあと)」
    そういって。
    にここにと差し出す袋と箱。
    「・・・・何?」
    もらえるものは貰っておく。
    これがリナが一人で生きてきたその教訓。
    がさがさ・・。
    ぱらり。
    「・・・・これ!」
    思わず目を見開く。
    そこには。
    かわいいデザインの靴と。
    そして、少し薄い青色かかったワンピース。
    そのデザインもかわいいながら。
    よく見れば、リナの雰囲気に合わせて、選んでいるのだと。
    一目瞭然。
    「ええええ!ガウリイ!これ、もらっていいの!?」
    目をきらきらさせる。
    リナが持っているのは。
    自分が作ったカヤなどで編んだ服のみ。
    昔に着ていた服は。
    当然すでに大きさてきに無理である。
    リナが持っていたのは、二歳のころまでの服のみ・・・。
    「誕生日だろ?だから、リナに誕生日プレゼント。」
    「・・・・・誕生日・・・・。ありがと!着てくるね!」
    ぎゅっ。
    それを掴み。
    バシャン!
    勢いよく湖にと飛び込む。
    奥底の家に進みつつ。
    嬉し涙が出てくるのを止めることもせずに。
   
    ・・・・一体、自分の誕生日を祝ってもらえるなど。
    誰が想像しようか。
    覚えているのは、一歳の誕生日と。
    そして・・。
    二歳になる誕生日の少し前に。
    二歳だから二回お祝いしようね?
    と、両親の提案でされた・・その二回の誕生日のみ。
    ずっと一人で生きてきたのである。
    誰にも頼ることなく。
    ―・・・・・両親が死んでから。
    誰が、自分の誕生日を覚えているものか。
    その日付すらも分からなくなるほどに。
    長い、六年の歳月をリナは一人でここで生きてきた。
    
    一度だけいった、うろ覚えの自分の誕生日の日。
    それを覚えていてくれただけでなく。
    こうして―かつての生きていたときの両親たちと同じく。
    プレゼントまでもらえるとは。
    それが、とてもくすぐったくて―うれしい。



    そのまま。
    今着ている服を脱ぎ。
    ガウリイが今くれたワンピースを着るリナ。
    その柔らかな感触に思わず頬を摺り寄せる。
    リナが人の世界で普通に生活していれば。
    その布地がかなり高価な材質で作られていると。
    判断できるであろうが。
    ずっと、物心がつき始める二歳になる少し前から。
    ここで一人ぽっちでいたリナにとっては。
    そんなことは分かるはずもない。
    言葉を覚えたのは。
    両親の言葉を暗記していた。
    リナが昔悪戯半分で作った、記憶球があったから。
    その特性を生かして。
    両親がそのオーブに言葉の知識を詰めてくれたから。
    後は、もう。
    動物たちなどとの語りにて。
    リナは、自己流の会話を成り立たせて今使っている。
    動物の中には、というか、ほとんど全て。
    人の言葉を理解でき。
    リナは、動物たちから言葉を教わりながら成長していっているのである。


    くるり。
    家の中にある鏡の前で一周する。
    その姿に少し見とれる。
    「・・・・・うん!わるくない!あたし、かわいいじゃない!当然だけど!」
    一人、満足そうにうなづくリナ。
    


    しばらく、嬉し涙が止まらないのをどうにか止めて。
    ガウリイの前ではそんなそぶりを見せないようにと。
    涙を止めて。
    再び、湖面にと浮かんでゆくリナ。



    「うん!思ったとおりにかわいい!」
    服を着替えて出てきたリナを。
    目を細めて見ているガウリイ。
    「・・・・・いつも、ありがと!ガウリイ!」
    すでに毎日の餌付け・・・もとい。
    毎日のようにとお菓子や食べ物を差し入れしているガウリイに。
    すっきり気を許しているリナは。
    満面の笑みを浮かべて。
    ぽすんと、ガウリイにと抱きついてゆく。
    「・・・・なんか、いっつもあたしばっかりもらってるけど・・いいの?」
    ふと。それが、何か悪いように感じて。
    おそるおそるガウリイを見上げると。
    「俺は、リナからかけがえのないものを貰ってるよ。」
    「????」
    首をかしげるリナに。
    くす。
    少し笑みを浮かべて。
    「リナの笑顔。」
    そういって、リナの頭をなでてゆく。
    リナの笑顔をみていると。
    全てが満たされてゆく。
    ずっと見ていたあのつらいまでのもどかしい夢も。
    ―今はもうみない。
    ――守りたかったのは・・・・きっと・・・・・。
    そう漠然とだけど、だけどはっきりと。
    確信が持てるから。
    「リナの笑顔が俺にとっては、いいお返しなんだよ。」
    「・・・・ママたちみたいなことをいうのね?ガウリイは?」
    きょとんと。
    かつての、母親の言葉を思い出す。
    ―私達は、リナの笑顔が見られればそれでいいのよ。
    両親、祖父母がいっていたその台詞と。
    ガウリイは同じことを言っているのだ。
    「そりゃ、俺もリナの両親も、リナが大切だからさ。」
    「???よくわかんない。
      ね!ケーキたべよ!ケーキ!」
    首をかしげつつ。
    すでに。
    ケーキの箱を開けているリナ。
    その姿をみて。
    「そうだな。今日の主役はリナだからな。」
    そういって。
    リナの名前の入ったケーキの箱を。
    開けてゆく。


    「うーん。ガウリイ、お菓子作るの上手!
      こんど教えて!」
    「いつでもいいぞ?そのためには、リナ。
      俺と一緒にいかないか?」
    「またその話ぃ?」
    「リナが俺の家にきたら、毎日、朝昼晩。
     おいしいご飯とお菓子が食べられるぞ?」
    ・・・・・・・・・・・ぴたり。
    「あぅぅぅぅぅぅ・・・・。」
    確かに、ガウリイのお菓子とか食べ物とか・・。
    おいしいし・・・。
    でも・・・・。
    本気で悩み始めるリナ。
    しかし、その手は、しっかりと。
    スプーンを握ってせっせと口にケーキを運んでいっている。
    「ま、考えといてくれよな?」
    「・・・・・う・・・・・・・善処するわよ!」
    その言葉に苦笑して。
    「・・・お前なぁ・・・どこからそーいう言葉を・・・。」
    苦笑するガウリイの言葉に。
    「渡り鳥が教えてくれたの。人間って、こーいうんだって。」
    リナは、その力の特性からか。
    動物全てと話しが出来るのである。
    「・・・・・いや、リナ・・・それ少し違うぞ・・・・。」
    かなり、的を得ているようで違って覚えているリナに。
    少し頭を抱える。
    ―リナは、人間の常識世界。
    そのことごとくを少し違った解釈で理解している。
    それは・・・・・仕方のないことであるにしろ。
    何しろ、リナの知識などは。
    動物や渡り鳥からの知識を元に、構成されているのだからして。
    「?何で?あ!ガウリイ!その、パイあたしのぉぉ!」
    「ん?リナ、手が止まってたし、食べないんじゃないのか?」
    ガウリイがフォークで指したパイを指差し。
    叫ぶリナ。
    パク。
    「ほら。」
    「ありがと!」
    一口だけかじり。
    そのまま、フォークごとリナに手渡す。
    それを満面の笑みで食べてゆくリナ。


    二人っきりの誕生日パーティ。
    ゆっくりと、それでいて時間が惜しまれるほどに過ぎ去ってゆく。



    この日は。
    ガウリイは、リナの家にと泊まることにした。



    眠っているリナを横にみつつ。
    ガウリイが泊まるときには。
    必ずくつついて眠ってくるリナ。
    その手がかすかに震えているので、本当は寂しいのだと理解する。
    「・・・・・・本気で早くここから連れ出さないと・・・。」
    魔女を殺せ。
    という動きが出てきている。
    その噂を知っているからこそ。
    リナをここから遠のけたい。
    町にさえ行けば。
    リナと同じ髪の色をしている子供や女性など。
    少ないながらも結構いるのだ。
    何かが起こる前に。
    リナを安全な場所に避難させないと。
    その安全の場所はどこか?
    考えれば、考えるほどに。
    ―自分の側より、安全な場所はないようにと思えるから不思議である。
    自分も、今だに、父親の国から刺客などが送られてきている身分である。
    というにも関らずに。
    最近は、也を潜めているが。
    だからといって。
    他人にリナを預けるようなことはしたくない。
    ・・・・・いってみれば。
    少し考えれば。
    自分がリナと離れたくないのだ。
    そう思っていることに気付き。
    少し苦笑する。
    「・・・・・今度こそ、ずっと側にいるよ・・・・リナ・・・。」
    無意識にリナに語りかけるその言葉。
    そして。
    「・・・・・・・・・・・あれ?俺・・・今、何をいってるんだ?
      ・・・・まあいいか。お休み・・・リナ・・。」
    リナの小さな温もりを感じつつ。
    ガウリイもまた眠りにと落ちてゆく。




    ―ガウリイ!
    いつもと違うゆめ。
    リナがこのまま成長したらこうなるであろう。
    夢の中でのリナは。
    ガウリイと同い年くらいの姿をしている。
    少し変わっているのは、その服装くらいか。
    だが・・それらが全て懐かしい。
    そして。
    そんなリナと自分の周りにいるのは・・。
    ・・・・・・・??
    何で、ゼルやアメリア・・・シルフィールがいるんだ?
    夢だと理解している自分の意識がそこにある。
    それでいて。
    「おう!リナ!」
    そんな自分を呼ぶリナに、微笑んで返事を返している自分がそこにいる。
    切なく、懐かしく感じる夢をみつつ。
    ガウリイはリナの小さな体をそっと包み込むようにして。
    眠ってゆく。
     

    ―リナと一緒だと、あの苦しいばかりの夢は・・もう見ないから・・・・。




    ガウリイの、心配していたことは。
    ガウリイが、王国の仕事で。
    数日、こられなかったそのときに。
    ―事件はおこった・・・・・・・。


                                   -続くー


#####################################

    あとがぎもどき:
           薫:・・・・さて・・・・。
              よーやく事件だ・・・・。
              ・・・・・・・・・・・・・・人の愚かさ・・・・出せるかな?(汗)
              んではでは・・・・・。
              ちなみに。
              これが澄んだら、しばらくはほのぼのです。

    
    
    


TOP
    BACK    NEXT
  
一覧1     一覧2    小説TOP
長編リスト  中編リスト  短編リスト