まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
登場人物:リナ=インバース
正式名称:リロード=ナファレス=ドナ=ナイトメア
参考:深淵なる闇 光よりも眩しき存在 闇よりもなお深き存在
混沌を抱擁する存在 母なる海の妹にして
この世界の海を創造せし存在
『深淵なる真の王(ギャラクシーオブナイトメア)』
金色の王の妹。この世界の混沌そのもの。
登場人物名前:ガウリイ=ガブリエフ
正式名称:ガウリイ=ガブリエル
(ガウリイ=ナファレス=ナイト=ロード)←後々に(笑)
参考:リナを心配した(孤独をみた)
エル様と、ルナが、リナを思ってたら、
その思いの反動で、生まれでた魂。
おまけ?設定:
エリアンヌ(エリー):リナとガウリイの長女(妹)
(リナにくりそつ・・爆!)
正式名称:エリアンヌ=ドナ=ラビスティア=ナイトメア。
カウリイ:リナとガウリイの長男(兄)
(ガウリイにくりそつ・・爆!)二卵性の双子です(笑)
正式名称: カウリイ=ウル=ユリティス=ナイトメア。
リナス:エリーとカウリイの妹
(両親を助けるために、未来からやってきてます・笑)
リナ譲りの栗色の髪に、瞳の色は、ガウリイ譲り。
性格は・・リナそっくりです(笑)
正式名称:リナスレイヤー=トゥェル=ウル=ナイトメア。
登場人物名前:ルナ=インバース
正式名称:ルナティック=スィーフィード
参考:深遠の真の王の補佐官&側近。
この世界に命が誕生した際に、
金色の母が、リナにお祝いとして、与えた存在
(とゆーか、それように、創り出した)
『深淵の補佐官(アビス・ラズ・ポート)』
別名、『紫蒼の朱玉(パール・レッド・ラズリ)』
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うーん・・。
あの回・・・どうするか・・・。
只今思案中v
・・・・おそらく、私のよくやる隠しになるかと(まて!)
いえね・・・。
ちょっとした回のときに・・・。
リナの周りの状況が・・・・ねぇ(汗)
あはははは(汗)
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エデンの園 ~第33話~
別にどこに住んでいる、というわけでもなく。
本当に、ただ、昔からちょっと、関りというか。
親友とも呼べる知り合いというか友達に。
たのまれて、この国にいるだけ。
今はオーディル王国と契約を結んでいる手前。
おいそれと、場所を移動などできないであろう。
自分が今、契約によって、賜っている土地にと建っている、
元からある小さな家。
きちんと、台所とかも整備されているのであるが。
彼が利用するのは、もっぱらベットのみ。
そのために、殺伐とした部屋となっている。
そこから、リナのいる、別名『ギアナの森』には。
歩いて数日はかかる距離。
「これを頼む。」
じゃらり。
定価の三倍以上入った金貨の袋をカウンターに置き。
「へい!まいど!」
その金貨をみて、目を丸くしてほくほく顔の店の主人。
彼にしては、初めて。
『馬』を購入することにしたのは。
―少しでも早く、あの森に行くための足を稼ぐため。
そのために、今まで、面倒だからといって。
持つことなどしなかった馬を購入しているのである。
彼―ガウリイ=ガブリエフは。
ガウリイが購入したのは、一番足が速いとされている種族の馬。
この馬ならば、数日のところを一日で移動できるほどに。
「これと、それと・・・これ・・と。」
どさ!
思わず目を点にしている売り子。
それはそうであろう。
この町ではすでに、ガウリイのことを知らない人などいない。
それが若い女性ならばなおさらのこと。
金髪長身、おまけにハンサム。
しかも、独身で剣の腕は無限のライセンスを持っている。
そんな彼を女性たちがほうっておくはずもなく。
その彼が―、自分が勤めている店に。
あろうことか、お菓子作りの器具を買いに来ているなどとは。
しかも、女性の目から見ても。
プロ用の品を購入しようとしているのであるる
はっきりいって、このプロ用の器具。
並大抵に使いこなせるわけではない。
かなり、コツが必要とされるので。
料理が趣味などといった女性か。
はたまたどこかのコックなどかが。
購入する程度の品物。
その一式全てをカウンターにと持ってきているのである。
「あ・・・・あの、素人なら、これは使いこなせませんが・・。」
おそるおそる、声を出す。
心臓がばくばくいっている。
憧れのガウリイ=ガブリエフが。
目の前にいるというだけで。
若い女性なら当然の反応であろうが。
「昔使ったことあるから使える。金貨はこれで足りるな?」
じゃらり。
皮袋一つ分。
その音から一杯に金貨が詰まっているのが分かる。
そのまま。
無言で大量に器具を抱きかかえ。
店を出てゆく。
後には、呆然と、しばらくする店員をのこして。
今までは、ほとんどというか絶対というほどに。
外食していた彼が。
自分から進んで何かを作ろうだなどと、思いたったのは。
「・・・あいつ・・・・喜ぶかな?」
祖母が死んでからは、自ら進んで人のためになど食べ物を。
作ったことなどしたことがない。
以前、仕方ないので作ったことはあるにしろ。
自ら率先して作ろうと決意するなどと―。
この家に住み始めて、一度たりとて使っていなかった、台所にと。
ガウリイは、今、台所の周りを片付けて。
完全にと綺麗にしてから。
そこに立って行く。
―ただ、あの笑顔がみたかった。
リナの笑顔を思い浮かべると。
我知らずに熱い何かが胸の奥底からこみ上げてくる。
相手は、たったの八歳になろうかという女の子であるというのにも関らずに。
「・・・・・まいったな・・・・まさか・・・俺・・・・。」
はたと。
まだ年端もいかないリナのことばかり考えている自分に気付き。
思わず苦笑するが。
次の瞬間には完全にと顔がにやけていたりする。
・・・・・・・彼をよく知っている人や、知り合いなどが。
今の彼を見たら、まず間違いなく、気絶するか、気が狂うか。
もしくは、凍りつくこと間違いなしの・・・・満面の笑みを浮かべて。
「よっし!あいつに、お菓子を次にはもっていってやるぞぉ!」
一人、腕まくりをして・・。
子供のころには得意としていた―料理の中のお菓子作り。
彼は率先して作らないからあまりというか、知られてないが。
料理やお菓子づくりの腕は、プロをもしのぐ腕を持っているのだ。
そのお菓子作りを、ただ、リナに食べてもらうためだけに。
自ら率先して台所に立つガウリイの姿が、
この家で初めて見受けられてゆく―。
「よう!」
「・・・・・・・・・・・・・。」
何となく、気配を感じて。
湖の方にと戻ってみると。
この前の男性―ガウリイ=ガブリエフがそこにいた。
思わず一瞬目を点と化すが。
「・・・・・・本当に来たの?・・・・・・物好きねぇ~・・・・・。」
そういいつつも、うれしそうなのは。
やはり、寂しいからであろう。
―この森には、彼女・・・リナ一人しかいないのだから。
ふと、目を点にしているリナの鼻に。
懐かしい匂いが届き、首をかしげる。
「・・・・・・ガウリイ?何かもってるの?」
幼い日によく食べていた―あの匂い。
その匂いがガウリイが手にもっているバスケットの中身から匂ってくる。
リナの言葉に少し微笑み。
「よくわかったなぁ~。リナ。
クッキー作ってきたんだv一緒に食べないか?」
そういって。
バスケットをリナの方にと突き出すガウリイ。
「クッキー!!!!?食べる!!」
その言葉に。
すぐさま、ガウリイの横にと座り込むリナ。
「ほら。」
ばかり。
ガウリイがバスケットを開けると。
そこには、色とりどりのクッキーと。
様々な形のクッキーがびっしりと詰まっていた。
「好きなだけ食べていいぞ?リナ(はあと)」
「ほんと!いっただきまぁす!」
その言葉に。
律儀にバシャバシャと、湖の水で手を洗い。
小さな布切れで手を拭いて。
バスケットにと手を伸ばす。
おいしそうにクッキーを食べ始めるリナの顔をみていると。
どこか満たされる。
その顔をあきもせずにしばらく眺めていると。
やがて。
ぱくぱくぱく・・・ぽろぽろ・・・・。
「お・・・・おい!?リナ??」
思わず戸惑う。
ぱくぱくとクッキーを口にとほお張りつつ。
ガウリイの横にちょこんと座って、食べていたリナは。
湖の側でクッキーを食べながら、涙を流し始めてゆく。
そんなリナの様子にかなりうろたえ始めるガウリイ。
彼がこんなに感情を表すことなど。
昔、彼が子供のころに祖母が死亡して以後のこと。
クッキーを涙を流しつつ、それでも食べ続けながら。
「・・昔ね、ママもよく作ってくれてたの・・・・。おいしい・・・。」
その味は、かつてのまだ、幸せだったころの、
記憶を思い出させる。
今は、冷たい氷の中にいる両親と祖父母。
そのリナの母が昔よく作っていたのだ。
クッキーとかお菓子を。
その懐かしい味。
見よう見真似で、母の手伝いをしようとして。
小麦粉を全身にとかぶり、大笑いされた記憶。
それらが一気にと思い出されてゆく。
それはもう―取り戻せない記憶の欠片。
なきながら、ただひたすらに。
ガウリイの持ってきたクッキー。
その全てを平らげてゆく。
―こんな甘いものなど。
家族が死んでからというもの、食べたことのないリナ。
リナは、この森に生えている草木や木の実。
そして、この森にと唯一流れている小さな小川。
その川に住んでいる魚など。
それだけが今までのリナの食生活。
人里に近づくと―『魔女』と呼ばれ追いかけられる。
この森の少し近くに、一つの村があるのだが。
その近くにはリナはまず、とあることをする以外は近づかない。
人を傷つけ炊くないリナは―だから、ずっと。
この森で、両親が死んでから一人でずっと生きてきたのだ。
「・・・なあ、リナ?俺と一緒にいかないか?」
ぴたり。
そういうガウリイの声に少し手を止めて驚く。
「―あたし、『魔女』だよ?魔法使えるんだよ?
そんなあたし連れて行ったら、ガウリイ、困るじゃないのよ。
それに・・・パパとママ・・・放っておけないし・・・・。」
そういって、湖に視線を落とす。
お墓もないけど、家の中で氷に包まれて眠っている両親と祖父母。
「―墓を作ればいい。俺がリナの家の中から、リナの家族を湖面に、
運んでやる。埋葬する場所までな。」
そういって、リナの髪をくしゃりとなでる。
その言葉にはっとガウリイを見上げるリナ。
「いいの!?」
自分ではまだ幼いから無理なのだ。
一人くらい、どうにかこうにか抱えることは可能でも。
それでは、ギアナに襲われればひとたまりもない。
「ああ。」
そういって、リナに微笑みかけるガウリイを見つめて。
少し視線を下に落とし。
「・・・・じゃ、お願い・・・しようかな・・。
・・・あのまま、冷たい氷の中にいるの・・・。
ママもパパもお爺ちゃんもお婆ちゃんも寒いだろうし・・・。
でも、ここからは離れられない。」
ぱくり。
最後の一つのクッキーを口にとほうばり。
言い切るリナ。
「何でだ?」
ここにリナが一人で住んでいると思うと。
心が張り裂けそうになる。
―いつ、リナがギアナなどに襲われてもおかしくないのだ。
ここまで無事だったのが奇跡に等しいほどに。
「・・・・・・だって。あたしがここからいなくなったら。
誰がこの森に捨てられてくる『子供』達を助けるの?」
ガウリイの問いかけに、瞳に涙を少し浮かべていうリナ。
夜はギアナがうろついているので、あまり外には出ないようにしているが。
それでも。
危険ではあるが、リナが外に出るときは―森がざわついているとき。
必ずリナは、そのざわめきの中心にすぐにと駆けつける。
たとえ、それが夜中でも。
気付いたらすぐに。
そこにいるのは、まず間違いなく、捨てられた子供達か。
道に迷った人。
もしくは―生贄にと、この森にと差し出された若い女性たち。
そんな彼等を何とか、森の外。
あるいは、近くの村の入り口にまで人に気付かれることなく。
案内しているのだが。
それでもリナの救出の手が間に合わずに。
ギアナに食べられる人間は少なくない。
―だが、リナは知らない。
ギアナの森から生きて帰ったとされる子供達は―。
村の大人たちの手によって、殺されているという事実を・・。
村人曰く。
―生きて戻ったのは、人でなくなったからに他ならない―
といわれて。
それでも、そんな村人達の手を逃れ。
一家で村を逃げ出す家族など。
一度は諦めた我が子を助けてくれた、『栗色の魔女』のことをきき。
夜にまぎれて森の入り口付近にお礼の品と手紙が届けられている今の現状。
・・・・中には、両親の許可なく、勝手に人の子供を捨てる人達もいるのである。
そんな子供達を失い、それでいて助けられたその両親にとっては。
栗色の魔女は恩人そのもの。
―若い女性は・・。
村の長老達一派の手によって。
とある一団にと差し出されている。
かろうじて、難を逃れて。
運よく逃げ出せる女性もいたりするのだが。
―だが、当然。
逃げ出したその声が聞こえるはずもなく。
全員が口を揃えていうのである。
『あの森は、ギアナと魔女の森。生きて戻ることは不可能。』―と。
そこにいった生き物たち全ては。
ギアナと魔女に殺されて、食べられているのだ・・・と。
「――そっか・・。」
ガウリイは、この森に入って、誰一人戻ってこないという噂を知っている。
その死体の処理もしたことはある。
―あきらから、弓や槍、もしくは剣。つまりは、人の手で殺められている。
というのが一目瞭然であるにも関らずに。
『これは、森に住む魔女の仕業だ』そう言い張る大人たち。
――リナは知らないのだ。
自分が悪者にされているなどとは・・。
栗色の魔女という呼び名がついたのは。
リナの母も栗色の髪の毛で。
同一人物だと思われたからに他ならない。
「うん。だからね?一応、ありがと。
でも・・・・お願いしてもいい?ママたち?」
そういって、ガウリイを見上げるリナ。
「ああ。ちゃんと埋葬してやろう。」
ぽんぽん。
リナの頭を軽くなでるガウリイに。
「―うん!」
少し寂しそうに微笑むリナ。
その笑顔で理解できる。
今まで一人でも耐えられたのは・・・。
・・・死体でも、そこに家族がいたからなのだ・・・・と。
・・・・だから。
「俺はチョクチョク来るからな。―リナ、次は何食べたい?」
「んっとね!ケーキ!」
「はいはい。じゃ、とりあえず、墓を作ろうな。」
「うん!」
その場を片付けて、湖の中に二人してもぐって行く。
一人、一人、湖のそこから、氷に包まれている人物を運び出し。
太陽の光の元でみると。
傷一つない綺麗な体。
―おそらく、なきながら、傷を治したのであろう。
傷が治れば、目を覚ましてくれると信じて。
そのときのリナを思うと、胸が締め付けられる。
―いつ、死んだのだ。
と理解したのだろうか?
見たところ、リナの両親たちは、死臭が始まる直前で。
氷に包まれて、氷付けにとなっている。
泣きながら―両親と祖父母を氷で包むリナの姿が、
ふと脳裏に浮かぶガウリイ。
それが、切なくて・・・苦しくて・・・・。
やがて、リナの両親が好きだったという、森の一角にある、
小さな花畑。
そこに、リナの力を使って、深い穴を掘ってゆく。
その穴の中に、四人を埋葬してゆくリナとガウリイ。
リナの顔が少しつらそうにゆがむのは。
埋葬することによってもう二度と、その姿が見られないため。
・・この六年間。
二度と、言葉を発することのない、母たちにずっと語りかけていたリナ。
寝るときも寂しくて、死体の氷の側で。
ぽつり、ぽつりと。
ガウリイが、その穴を埋めてゆく土をみつつ。
その様子をぼんやりと眺めつつ、リナは、ただ誰にともなく、語りかけてゆく・・・。
その淡々とした口調が痛々しくて・・・・・。
―他の全てにおいても、守ってやりたい。いや、守り抜く。
その感情がひときわ大きくガウリイの心の中で大きくなってゆく。
その日から。
ほぼ。
毎日のように、リナの元に通い詰めるガウリイの姿が。
見受けられてゆく。
「おう!リナ!今日は、パイだぞ!」
「ええええ!ありがとー!ガウリイ!わぁぁぁぃv」
毎日のように甘いものを食べられ、ご機嫌になってゆくリナ。
そのリナの機嫌をとりつつ。
合間を見ては。
自分のとこにこないか?
と誘うガウリイ。
それでも。
捨てられる子供達を無視できないから。
その優しいこころで断わり続けるリナ。
その優しさは。
近くの村の長老などには。
まったく通用してなかったのである・・・・・・・・。
-続くー
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あとがき:
リナの過去・・・・くらいなぁ・・・・あはは(滝汗)
・・・・・・・・・・・ガウリイ・・・・餌付け?(笑)
・・・に近いよな・・・(汗)
んではでは・・・・。