まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら
登場人物:リナ=インバース
           正式名称:リロード=ナファレス=ドナ=ナイトメア
            参考:深淵なる闇 光よりも眩しき存在 闇よりもなお深き存在
               混沌を抱擁する存在 母なる海の妹にして
               この世界の海を創造せし存在
               『深淵なる真の王(ギャラクシーオブナイトメア)』
               金色の王の妹。この世界の混沌そのもの。
          登場人物名前:ガウリイ=ガブリエフ
            正式名称:ガウリイ=ガブリエル
                (ガウリイ=ナファレス=ナイト=ロード)←後々に(笑)
              参考:リナを心配した(孤独をみた)
                 エル様と、ルナが、リナを思ってたら、
                 その思いの反動で、生まれでた魂。
            おまけ?設定:
               エリアンヌ(エリー):リナとガウリイの長女(妹)
                (リナにくりそつ・・爆!)
               カウリイ:リナとガウリイの長男(兄)
                (ガウリイにくりそつ・・爆!)二卵性の双子です(笑)
               リナス:エリーとカウリイの妹
                  (両親を助けるために、未来からやってきてます・笑)
                   リナ譲りの栗色の髪に、瞳の色は、ガウリイ譲り。
                   性格は・・リナそっくりです(笑)
              登場人物名前:ルナ=インバース
                正式名称:ルナティック=スィーフィード
                  参考:深遠の真の王の補佐官&側近。
                     この世界に命が誕生した際に、
                     金色の母が、リナにお祝いとして、与えた存在
                     (とゆーか、それように、創り出した)
                     『深淵の補佐官(アビス・ラズ・ポート)』
                 別名、『紫蒼の朱玉(パール・レッド・ラズリ)』
   
                
          更なる裏暴露設定(まて!)
              エデン世界
                大まかに、四つの大陸に分けられる。
                ユグラシドル大陸・オーディル大陸・ジール大陸・
                マナ大陸
              この世界(リナが抱擁する世界)において、
              初めてといっていいほど、命あふれる星。
              まだ、ここまで、他の星達は発展してない。
              魔王ユージン・神マナティスが治める世界。
            ユグラシドル大陸第一皇女:
              アメリア=トゥエル=ユグラシドル
            オーディル大陸第一王子:
              ゼルガディス=マナ=オーディル
            ユグラシドル王家巫女頭:
              シルフィール=ラナ=サイレス
$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$

  唯一に近いほのぼの話し!!
  (お゛い゛!)
  この後。
  リナの猫パターン・・にいきなり話しを飛ばします・・。
  そーして。
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
  ・・・・・・・・・・・・・・。
  ・・・・・・。
  少しばかり。
  人に転生した、リナとガウリイをやって・・・。
  そーして・・。
  闇の行方にと入ります・・・。
んではでは・・・・・。



#####################################

エデンの園  ~第25話~

ことことこと・・・。
   軽やかなまでの包丁の音と。
暖かい何かのスープの匂いで。
   意識が浮上してゆく。
   「・・・・う・・・・。」
   まず目を開き。
   飛び込んできたのは。
   見慣れた天井。
   ・・・・・?
   一瞬、理解ができないガウリイ。
   記憶をめぐらせると。
   確か。
   家に戻る最中。
   急襲されて。
   怪我を確か自分は負ったはず。
   それなのに。
   どうして、自分の家にと帰り着いているのか。
   負っていたはずの。
   怪我の痛みもない。
   それに。
   自分の家の中に。
   自分以外の気配がするのは。
   ・・・・どういうわけか。
   しかも。
いつもの、夢の中の気配と同じ気配が。
   「・・・・・・・・・何・・・が・・・。」
   いって。
   ベットから起き上がろうとするが。
   体がまるで、引き裂かれるようにと痛む。
   いや、肉体的な痛みでは。
   これはない。
   どちらかといえば。
   魂からの、精神からにくる痛みであるのを。
   直感的に理解する。
   「な゛!?まだ寝てなくちゃ駄目!」
   いって。
   なぜか。
   白いエプロンを付けた。
   栗色の髪に、紅の瞳の女性が。
   台所の方から。
   その手に。お盆手にもって。
   ガウリイが寝ている部屋にと入ってくる。
   お盆を部屋のテーブルにと置いて。
   そのまま。
   ガウリイをうずめるようにと。
   再びベットの中にと。
   押し戻してゆく女性の姿。
   「いい?まだ、精神に受けてる。ダメージ。
    回復してないんだから。・・・・無茶したら駄目。
      ・・・・食べれる?」
   いって。
   ベットの側に椅子を持ってきて。
   お盆に載せられた。
   おかゆとスープを。
   ガウリイにと見せている女性。
   「・・・・あ・・・ああ・・・。」
   まだ自分は夢を見ているのか?
   いつも、霧の向こうで、泣いていたはずの女性。
   間違いなく、目の前にいるのは。
   その女性だ・・と。
   確信が持てる。
   ガウリイの声が。
   安定しているのを聞いて。
   ほっとする。
   目覚めなかったら。
   どうしようかと思った。
   でも。
   無事な様子にホットする自分がいる。
   そのことに、多少苦笑する。
   ・・・・何で、あたしは、こうまでこいつを心配するんだろ??
   と、苦笑交じりに少し笑いつつ。
   差し出される、スープのお皿を。
   スプーンを使って口に運ぶ。
   その、絶品ナまでの味が。
   ガウリイの口に広がってゆく。
   「いい?早く回復しなさいよ?
    とりあえず、あんたが回復するまでは。
     あたし、ここにいるから。」
   そういって。
   ガウリイの頭の下に敷いていた。
   タオルを取り替え始める。
   「・・・・回復・・するまで?」
   「そうよ。・・・・ほっとけないでしょ。」
   その言葉に。
   「・・・・・・・なら、ずっと回復しなくていい・・。」
   かたん。
   食事を勧める手を止める。
   「ナ゛!?何馬鹿なこといってるのよ!
     食べないと、いくらあんたでも!体力つかないんだからね!
      とっとと食べる!ガウリイ!」
   無理やりに、口の中にスプーンをねじ込んでくる。
   その手を掴む。

   「――嫌だ!やっと・・・・・やっと会えたのに!リナ!!!!!」


   ――――――――――――・・・・・・・・な・・・・・・で?


   手を掴まれると同時に。
   発せられた。
   ガウリイの台詞に。
   思考が混乱する。
   「・・・・・な・・・で?あたし・・・・名乗って・・・・な・・・・・・い・・・・。」
   声が震えるのが、自分でわかる。
   姿を見た刹那。
   名前を思い出していた。
   その全てを。
   「お前が側に居てくれるなら!
    俺はずっと、このままでいい!回復なんてしなくていい!」
   そのまま。
   硬直しているリナを抱きしめる。
   な゛な゛な゛な゛!?
   「何馬鹿なこといってるのよぉ!
     何で、あたしの名前を思い出したのかは、わかんないけど!
      馬鹿なこといってないで!とっとと体力つける!
       でないと、あんたが困るでしょうが!」
   自分で気付かないうちに。
   真っ赤になって叫んでいるリナ。
   リナは、自分が真っ赤になっていることに。
   まったくといっていいほどに。
   気付いていない。
   「だって・・・・治ったら・・また・・・リナ・・・。
     手の届かないところに・・・いくんだろ?
      だったら・・・・リナが居てくれるなら・・。
        俺は・・・俺は・・・・。」
   その言っている言葉が弱々しくて。
   泣きそうになっている言葉が痛々しくて。
   だ・・・だぁぁ!
   「だぁ!男が訳のわかなんいことをいわない!
     とにかく!何でかしんないけど!
      ある程度思い出しているんだったら、話は早いわ!
       なんか、あんた、狙われているようだから!
        それが解決するまでは側にいるから!」
   必死に、ガウリイを押し戻して。
   真っ赤になって、叫ぶリナ。
   「本当か!?」  
   「だぁ!もう、このあたしに!
     二言はないわよ!それに、ソウ何度も。
      あたしのせいで、あんた達の命を狙われちゃ。
       あたしも寝覚めがわるいかんね!」
   リナの言葉に。
   顔を輝かせる。
   「ほら!分かったら、とっとと食べて回復する!」
   いって。
   再びガウリイの口に。
   スプーンを押し込むリナ。

   結局。
   そのまま。
   リナがお皿の中身。
   全てをガウリイの口に、スプーンで食べさせて。
   食事を終わらせる。
  
   「ほらほら!病人はとっとと寝る!」
   「絶対にいなくならないよな!?」
   「でぇぇぇぃ!くどいわぁ!
     あいつは絶対にまた来る!それまではここにいるわよ!」
   叫ぶリナの声を。
   安心と不安が混じりつつ、その耳に届かせて。
   そのまま。
   睡魔に襲われるようにと。
   ガウリイは眠りについてゆく。

   「さて・・・何で、こいつ??あたしのこと・・。
     名前・・覚えてるのよ??」
   いって。
   とりあえず。
   今のやり取りで。
   ベットのシーツなども一瞬で取り替えていたリナは。
   それらを洗濯しようと。
   部屋から出てゆこうとする。
   と。
   椅子から立ち上がると。
   ピン。
   何かが、つっかえる感覚。
   みれば。
   リナの服の端を。
   ガウリイがしっかりと握り締めたまま。
   眠りにと入っていた。
   「???」
   それをみて。
   首をかしげつつ。
   手を振り解こうとすると。
   「・・・・・く・・・な・・・・いくな・・・・リナ・・・。」
   うなされるようにとつぶやくガウリイ。
   「・・・・・・・・・・・・馬鹿・・。あたしは、とりあえずは。
    今のところ、何処にもいかないから。
      あんたは、ゆっくりと養生しなさい。ガウリイ。」
   そういって。
   ガウリイの額に手乗せると。
   安心したようにとその苦悶の表情に満ちていた顔が。
   綻んでゆく。
   その寝顔にふと。
   苦笑し。
   「・・・・何やってんだろ・・・・あたし・・・・。」
   一人、自問しつつ。
   それでも。
   やはり無視できずに。
   「ま、とりあえず。これ、とっとと洗濯して!
     次は部屋の掃除だ!」  
   ・・・・リナは気づいてないが。
   その行動を。
   第三者から見ると。
   はっきりいって、新妻のような行動である。
   そのことに。
   まったくリナは理解すらもしていなかった。
   

   「ガウリイさん!怪我したって・・大丈夫なんですか!?」
   バタァン!
   数日後。
   ガウリイの家に。
   訪問者がやってくる。
   勢いよく、扉か開かれる。
   そこにいたのは。
   黒い髪を肩で切りそろえた、ばっちりとした顔立ちの少女に。
   同じく黒い髪をしている男性。
   それと。
   ストレートの髪を伸ばしている巫女の服を着た女性。
   女性二人に男性一人。
   「あら?ガウリイ、お客さんよ。」
   いって。
   出迎えに出てきたのは。
   栗色の髪に紅の瞳の。
   歳のころならば。
   十六、七程度の女性の姿。
   『・・・・・・・・え?』
   何か懐かしいような。
   それでいて、昔から知っているような感覚に捕らわれる三人。
   「ちょっとまってね。
     ガウリイ!ほら!アメリアに、ゼルにシルフィールが来てくれたわよ!」
   リナが奥にと向かって叫ぶ。
   どうして、自分達の名前を知っているのか。
   ということにも疑問を感じるが。
   それよりも。
   この家に。
   ガウリイが、女性を連れ込んでいる。
   というのに驚愕する。
   しかも、リナは、エプロンを身に着けていたりする。
   どう見ても、どこかの専業主婦。
   それ以外の姿でも何ものでもない。
   という事実に。
   まったくリナは気付きもせずに。
   かいがいしく、ガウリイの身の回りの面倒を。
   ここで一緒に住みながら。
   見ている今の現状。
   ガウリイがリナに何かいうたびに。
   リナが自分でも気付かないうちに。
   真っ赤になって。
   多少、ガウリイを力にて吹き飛ばしていたりもしているのであるが。
   それは。
   どう見ても、新婚夫婦のじゃれあいにしか。
   第三者の目には映りはしないという事実に。
   リナは、そのことにも。
   これっぽっちも気づいてないのであるが。
   「まったく。あ、ちょっとまってね。今、あのくらげ。
     呼んでくるから。」
   ちなみに。
   リナが一緒に生活を始めて。
   ガウリイに付けたあだ名がクラゲである。
   言って。
   奥にと入ってゆく。

   「ほら、ガウリイ!アメリア達が来たってば!
    いい加減に起きなさいぃ!」
   スパパァン!
   ガウリイが、ベットから起きれるようになって。
   リハビリがてらに。
   無理やりにガウリイを起こす手段として。
   リナが開発した、ダイヤモンド製の、はりせんが。
   ガウリイの頭を直撃してゆく。
   ガウリイとしては。
   リナに起こされるのが、うれしくて。
   リナが自分の側にいる。
   という実感が得られる瞬間でもあるので。
   わざと、なかなか起きないのであるが。
   そのことにすら。
   リナは、気付いていなかった。
   他の存在などの、全てを見通すリナなのだが。
   なぜか。
   ガウリイに関しては。
   そーいったことごとくの事柄を。
   見抜くことが出来ないのである。
   ガウリイは、無意識下のうちに。
   その魂の奥底にと眠っている、
   金色の王の力と
    深淵の補佐官(アビス・ラズ・ポート)
   その二つの力を。
   無意識下で使いこなしているからに他ならないのであるが。
   彼の魂は。
   この二人のリナを心配する感情より。
   誕生している。
   という事実をーリナ、深遠なる真の王(ギャラクシーオブナイトメア)は。
   今だに知らない―。
   こぎみいい音と共に。
   「はいはい。おきてるってば。」
   いつも。
   起こされるたびに。
   にこにことしているガウリイに首をかしげつつ。
   「・・・あんた?マゾ?」
   繭をしかめていっているリナ。
   「いやぁ、リナがちゃんと、ここにいるって。
    その痛みだからな。」
   にこにこといいつつ。
   起き上がるガウリイの台詞に。
   「何、わけのわからないことを言ってないで!
    とっとと、着がえんかぃ!」
   「ほいほい。」
   いうなり。
   いきなり、
   リナの目の前で。
   服を脱ぎ始めるガウリイ。
   「って・・きゃぁぁ!何考えてるのよぉ!
    あたしが部屋から出てからにしなさいよぉ!!////」
   ポ゛スン!
   マクラをガウリイにと投げつけて。
   真っ赤になりつつ。
   部屋から出てゆくリナ。
   ゼイゼイ・・・・。
   部屋の扉を勢いよく閉めて。
   真っ赤になりつつ、息を整えるリナ。
   そして。
   「・・だから、何で、あたしはあの程度のことで、
    こんなにも動揺しているのぉ!?あたしの馬鹿ぁぁ!」
   自分に一人突っ込みを入れているリナであった。
   リナはなぜ。
   自分がガウリイに関して。
   こんなに動揺するのか。
   その理由に、これっぽっちも、気づいてない。



   「はい。」
   いいつつ。
   とりあえず、テーブルに案内して。
   三人にお茶を出しているリナ。
   「あの?あなたは?」
   アメリアがリナにと質問する。
   「ああ、あたし?あたしはリナ。
     リナ=スレイヤー。」
   リナの自己紹介に。
   「どうして、ガウリイ様と一緒におられるのですか?」
   質問してくる、長い髪の女性―シルフィール。
   「どうしてって・・・。
     そうねぇ。これ以上、あいつにあたしのせいで。
      傷ついてほいくない・・から・・かな?」
   いって。
   とりあえず、完結までに。
   自分を狙っている輩が。
   何を考えているのか。
   ガウリイを狙っているから。
   その輩をやっつけるためと。
   被害が、関係のない、ガウリイに及ばないため。
   そういった意味合いのことを説明するリナ。
   まあ、事実でもないが、嘘でもない。
   大まかなところは。
   あっているのであるからして。
   どこか。
   遠くをみつつ、言っているリナの台詞に。
   三人とも、ずきり。
   胸の奥が痛む。
   以前にも、同じようなことがあったような気がする。
   それは、いつのことだったのか。
   三人が三人とも、同じ思いに刈られていると。
   「よお、アメリアにゼルがディスにシルフィール。
     何の用だ?」
   いって。
   着がえたガウリイが。
   その場にとやってくる。
   上に藍色の服を着て。
   下に紺色のズボン。
   かなりラフの格好であるが。
   「・・・いや、何のようだって・・ガウリイさん・・。
     元気そう・・・ですね?」
   唖然としているアメリアに。
   「お前が襲われたってきいてな。」
   あまりのガウリイの代わりように。
   多少あきれつつ、つぶやいているゼルガディス。
   シルフィールもまた。
   しばし言葉を失っていたりする。
   彼等が知っているガウリイの姿は。
   いつも、冷え冷えとした空気に包まれて。
   どこか痛々しく、近寄りがたいまでの。
   痛烈なるまでの冷たさをたたえているガウリイの姿。
   だが。  
   今部屋の奥から出てきたのは。
   その気配もどこにやら。
   全身から、幸せオーラを噴出しているような。
   緩んだ顔立ちに。
   冷たいまでの冷たい光のないような碧色の瞳のその瞳の色は。
   暖かな光にと包まれていたりする。

   まず。
   ガウリイをよく知っているものですら。
   その代わりように。
   本人なのか?と疑問符を投げかけるほどの。
   その代わりようであるのである。


   「セイルーン王室に。
     異界のものが、侵入してきたんです。
      それを締め上げて、はかせたところ。
       何でも、ガウリイ様の命も狙われているとか。
        そう聞きまして。しかも、来る途中の噂では。
         ガウリイ様が怪我を負ったとか。」
   淡々と、とりあえず、ガウリイの代わりように、呆気にとられつつ。
   説明するシルフィール。
   「・・・・・・・・・・・・・・・・・そーいや・・・。
     何か、かなり下っ端の反逆者が・・・いってたような・・・・。」
   その言葉に。
   頭を抱えているリナ。
   まあ、あのような、下っ端ならば。
   普通の人ですら。
   どうにかできるほどの程度の実力しかもってないし。
   それより。
   ガウリイの方を優先していたリナ。
   結局。
   当然のことながら。
   精霊などの力を濃く受け継いでいる。
   アメリアの父の力の前に。
   あっさりと掴まったのであるが。
   その掴まる刹那。
   ―この国王は、本当に人間か!?―
   などと、その刺客は。
   叫んでいた事実は。
   そのとき。
   周りに居たものたちしか知らない事実。
   何しろ、あっさりと。
   素手で、それを倒したのであるからして。
   「何か、生きることのすばらしさを。
    一日ばかり、じっくりと説得をしていたところ。
     消滅しちゃいましたけど。それ。」
   ずずっ。
   出された紅茶をのみつつ、言っているアメリア。
   「まあ、とりあえず。
    どうやら、聖なる攻撃に弱い。ということが判明いたしましたので。
     四六時中、王宮の中に。
      聖なる母を称える賛歌を。流すことで全員の意見が同意しまして。
       それから、刺客なんかは、近寄りもしませんけど。」
   追加説明をしているシルフィール。
   以前。
   リナが、ユグラシドル王宮に滞在している時に。
   教えたことのあるその内容が。
   歌となり、姿を変えて。
   この時代のセイルーン王家にまで引き継がれている。
   ちなみに。
   その内容とは、自分のことと。
   姉たる存在の金色の王のこと。
   それらが含まれている内容であるのであるが。
   「ま・・まあ、無事で何よりだ。ガウリイ。」
   こほんと咳払いを一つしているゼルガディス。
   「あ、そうだ。皆、どうせ昼ごはんまだでしょ?
     ガウリイ、あたしちょっと、昼の材料。
      買ってくるから。それじゃ、みんな、ごゆっくり。」
   ふと日が高く上っているのに気付き。
   ぱたぱたと。
   買い物の準備をして。
   買い物籠を片手に。
   一言、アメリア達にと断って。
   近くのお店にと買い物に出かけているリナ。
   まあ、リナの買い物は。
   近くといえども。
   ガウリイの力になりそうなものであるならば。
   別の星などにも買出しにいっているのであるが。
   始めのうちなればこそ。
   リナは、その材料の全てを自ら。
   作り出しては料理していたのであるが。
   ここ、最近。
   物質世界の材料を生かして。
   料理する楽しさを。
   発見しているリナであった。


   「・・・・しかし、よくまあ、お前が。女に興味をもったな・・。」
   つくづく感心しているゼルガディス。
   「そうですわ。ああ、これで、ガウリイ様に泣かされた女性たちが。
     さらに嘆くこと間違いなしてすわ。」
   一人、からかうように悲観しているシルフィール。
   「でも・・あのリナさん・・・・何処かで出会ったような気がします・・・。」
   遠くを見つめているアメリア。
   確かに。
   自分は。
   彼女のことを知っている。
   そう。
   遠い、記憶の何処かで―。
   それが思い出せないから。
   よけいに、気になる。
   「ああ、そのことか。ゼル。
     昔からいってたろ?夢の中に出てくるっていう女性。
      それが、彼女―リナだよ。・・一目で分かった。」
   いいつつ。
   にっこりと微笑むガウリイ。
   「夢の中って・・・すごいです!まさに、それこそ、運命の出会い!
     ガウリイさん!リナさんといつ結婚するんですか!?」
   ――ブブブゥ!
   アメリアのいきなりの発言に。
   ゼルガディス、シルフィールが。
   口に含んだ紅茶を。
   噴出してゆく。
   「いや・・・。リナのことだから。
     そんなこといったら・・二度と会えなくなるだろうから・・。
      今のままでいいんだよ。リナが側にいてくれる。
       今の現状のままで・・・な。」
   結婚などということで。
   リナを束縛したくない。
   まず、リナの性格的に。
   そんなことを口に出したら。
   二度と。
   たとえ、どんなことがあろうとも。
   二度と、自分の前に姿を現してはくれないような気がするから。
   ――それが怖い。
   だから。
   リナが側に居てくれるなら。
   ・・・・・・・・たとえ、それがどんな理由であろうと。
   ――今は、それでいい。
   少なくとも。
   リナが、自分の側で。
   笑っていてくれるのであれば。
   
   「そんなの間違ってます!」
   アメリアの言葉に。
   「まあまあ、アメリア。人にはそれぞれ。
     事情ってものがあるんだから。」
   「俺は、リナが側で。笑っていてくれるだけで―それでいい。
     それじゃ、駄目なのか?」
   にっこりと、本当に幸せそうにときっぱりと言い切るガウリイに。
   何もいえなくなるアメリア。
   「ガウリイさんはそうかもしれませんけど!
    乙女にとって、好きな人と一緒に暮らして。
     一生を約束する結婚という約束は、憧れなんです!」
   断言するアメリアに。
   「―それで、リナが居なくなったら?
     ・・・・・・・・・俺は、その方がいやだ。」
   自分は、気にしてないが。
   リナはまず。
   立場を考えるであろう。   
   そして―また。
   自分の記憶を封印するであろう。
   そう確信が持てるから。
   だから。
   ――今のままの関係で。
   それでいい。
   リナが立場など関係なく。
   そう思ってくれる日が来るまで。
   ただずっと待つだけで。
   ―それで・・いい。
   ガウリイのその台詞の奥に。
   リナが居なくなってしまう恐怖を見出すアメリア達。
   確か。
   以前にもこんなことがあったような気がする。
   そして・・。
   あのときは・・・・どうなった?
   ―確か・・・・・・・・。
   


    キオクをケサレテ。
    ジブンタチノコトノスベテモワスレタノワ・・イツノコト?


   三人の脳裏に。
   ふと。
   同じ情景が一瞬浮かび上がり。
   瞬く間に掻き消えてゆく。
   それは。


   リナがその力をもってして。
   消したはずの。
   自分に関する、彼等との関りの記憶の端々―。



   ガタ!
   誰ともなく。
   三人が、三人。
   一斉に。
   椅子から立ち上がる。
   『リナ(さん)って・・・・!?深遠なる真の王(ギャラクシーナイトメア)(様)!?』
   驚愕の表情を浮かべつつ。
   叫ぶ三人に。
   ガウリイは。
   軽く微笑みつつ。
   「・・・・・お前らも思い出したか・・・。
    とにかく、俺は・・・リナがいなくなるような真似だけは・・したくない・・。」
   そういい。
   リナが入れてくれていた紅茶を。
   飲み干してゆくガウリイ。
   ちなみに。
   ガウリイのこれは。
   薬煎紅茶。
   リナがガウリイの体のためを思って。
   自らがブレンドした薬草などの数々が。
   含まれている。
   

   アメリア達が思いだした事実を。
   一応。
   他に気付かれないようにと。
   その力をセーブしているリナは。
   買い物籠もって。
   只今―。
   交渉していた。
   「おっちゃん!これ、もうちょっといってみよう!
     これと、これとあれも買うから、これだけにまけてv」
   「いや、その金額だと・・・なぁ・・。」
   「それじゃ、これも買うから!これだけで、銀貨十枚!
     うーんvあたしって何て太っ腹v」
   ざわざわざわ。
   あまりの見事な駆け引きに。
   すでに。
   店の周りには。
   ギャラリーで埋まっていたりする。
   何しろ、小柄で華奢で。
   かなりの美少女が。
   値段交渉をしているのである。
   しかも。
   今まで全戦全勝。
   店の主人とは面白くないが。
   だがそれでも。
   彼女が買い物に来るだけで。
   結構ギャラリーなどが多くなり。
   それでお得意先も増えている事実もあるからして。
   無碍には出来ない。


   ―結局。
   リナは、店の品。
   一通り全種を含めて。
   銀貨十一枚で。
   ゲットしていた。


   「やれやれ・・・・・リナちゃんにかかったら・・。
     だいなしだな・・。」
   いいつつも。
   結局は。
   いつも、何かをおまけしてくれる。
   商店街の人々であった。


   リナはここ数日で。
   すでに、この辺りでは知らないものがいないほどに。
   違う意味で、有名にとなっているのを。
   そのことにも。
   リナは気付いていない。



   この周りの周辺一帯では。
   当然。
   全員が。
   リナが、ガウリイの新妻だ・・と。
   思いこんでいるという事実にも。
   リナは当然のことながら。
   気付いてすらもいなかった。



                                           -続くー

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   あとがきもどき:
          薫:唯一のほのぼのvv
            ある意味。
            本気の新婚生活真っ只中の、リナとガウリイ(笑)
            ただ。

            夫婦の、恋人の営み(お゛い゛!)がないだけで。
            周りはそーはみてないとゆー(笑)
            ガウリイは気付いててわざとリナには言ってませんが。
            リナのみが気づいてないという(爆!)
            いいのか!?それで!?
            一応、この世界の核たる。
            深遠なる真の王!?(笑)
            ・・・・・リナはあくまでリナ・・・・ということですね(^・^)
            んではではvv


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