まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら
こんにちわ♪
  ふふふふふふ(爆!)
  なぜか、最近、エデンと、ミッドナイトを集中的に打ち込んでいる私です♪
  ・・多分、気が変わらなければこのままだろう・・(汗) 
  だが、しかぁぁし!!
  また、仕事の時間が変わったしぃぃ!!
  (お店だから仕方がない・・)
  というわけで、どうなることやら(笑)
  ではでは♪
  なぜか、熱いのに、脱走して、物置に隠れたままの、家の猫、ルナを探しつつの、
  打ち込みで、お休みというのに、執筆(打ち込み)が遅くなっている私です・・(汗)
  それでは、いくのです♪
  エデンの園、15話です♪



#####################################

エデンの園  ~第15話~

「ですから!そう、簡単には、お会いは!」
  「いいえ!!!正義の心が呼んでます!!
    リナさんには、私達、もう一度あう必要があります!」
  どんな正義なのか。
  「どうしても、リナさんには、合わせていただきます。
    駄目だというのであれば、自力で、わたくしたちだけでいくだけです。」
  淡々と、それでいて強くいうシルフィール。
  「まあ、あのまま・・というのは、後味がわるいからな。
    それに、あいつは、俺達の大切な仲間だからな。」
  「俺は、ぜったいにリナに会う!」
  確信できる。 
  リナが泣いている・・と。
  リナには、泣き顔は似合わないから・・・。
  ゼルガディスがしれっといい。
  ガウリイが断言している。
  「駄目なら、俺達だけで、パレスにいくまでだ。」
  「あああ!!まってくださぃぃ!!
    もし、彼方たちになにかあったらぁぁぁぁ!!」
  悲鳴に近い声。
 
 

  話しは、数時間前にさかのぼる。

  「じゃあ、肉体は、俺にまかせとけって♪」
  「頼みますね。リュクさん。」
  ガウリイの兄のリュクに、アメリア、ゼルガディス、シルフィールの肉体を預け。
  肉体と精神を分離した彼ら三人。
  「ガウリイ、頑張れよ♪」
  「いわれなくても。」
  ガウリイのみは、肉体をもったまま。
  「では、いきますよ。」
  彼らの横で。
  この世界を任されている。
  彼らの世界の神と魔王。
  緑の竜神マナティスと、蒼の王ユージンが。
  その手に仕上がった資料を専用のオーブにつめて。
  準備をしている。 
  光元素還元書式と、書類書式、それと、保管用の書類に・・。
  同じ内容でも、用意するのは、全ての機関用に、形式は様々。
  
  オリーブたちが消えて。
  ・・・そして、リナがこの世界から消えて。 
  はや、二週間。
  ガウリイ達の協力もあり、
  このたびの、反逆者達の被害状況や、作戦状況をまとめた資料を。 
  上層部に提出するために、彼らは、世界の中心でもある、
  混沌の世界へと出かけるところなのである。

  「あの世界は、精神世界とのつながりが深いですし。
    生身の人間は、耐えられませんよ?」
  純粋なる生命しか、存続を許されない。
  また、力のない魂などは、
  たどり着く前に、押しつぶされて、消滅してしまう。
  一応、マナティス達が、アメリア達に結界を張っているものの。
  やはり、完全ではなく。 
  その内に、ガウリイが彼らに無意識で張っている結界がなければ。
  彼らでも、消滅してしまっているであろう。
  そこは、それほどまでに。
  純粋なる空間。
 

 

  パレスに入る前に。
  形式上、通行許可を取るようになる。
  そこで、
  まあ、お供を連れるのは、悪いことでもないから、すんなりと突破したガウリイ達だが。
  パレスの入り口で。
  パレスに続く、入り口にあたる、門のところで。 
  押し問答を繰り広げているのである。
  「ここからは、下手に入ると、消滅するので、考え直したほうがいい・・と。」
  親切に言っている門番なのだが。
  しかし。
  それで、ガウリイ達の意見は変わることがあるはずもなく。
  ―リナに会いにきた。
  その一言で。
  滅多とお会いできる御方ではない!!
  と。 
  押し問答が繰り広げられているのだ。
  何となくだが。
  もし、この存在達に何かあったら・・・・。
  自分達がただではすまない。
  と、本能で彼らは感じ取っていたのである。 
  リナが、彼らの世界で遊んでいたのは。
  ・・・彼らは知らないのだが・・。
  

 

  「止めましたからね!!」
  責任は、我らがとるから・・・・・。
  というユージンたちの台詞に。 
  しぶしぶ、承諾をしたものの。
  やはり、漠然とした不安は残る。
  自分達にふりかかる、火の子は・・・払いたいのである。
  

 

  「・・・・すごいな・・。」
  思わず感心するゼルガディス。
  門を抜けると。 
  そこは、別世界。
  四方には、無数に、星星が煌いている立体映像。
  そして、咲き乱れる、見た事もない花々。
  そして、虹色がかった、澄んだ水がさらさらと、
  庭園を巡るように、流れている。
  所々に、水の溜まり場があるのだが。
  その、噴水もまた。
  不思議な色合いに輝き、幻想的。
  そして、見た事もない、喋々や虫たち。
  視点を変えれば、透き通るような青い空も見えたりするが。
  この世界の中心でもある、ギャラクシー・パレス。
  そこにたどり着くまでの、庭園は。 
  はっきりいって。
  永遠に続いているかのように、
  地平線すらも見えない状況。
  少し、道を外れれば。
  また違う風景も視られるのだが。 
  殺伐とした風景に、何もない空間・・・。
  そこに迷いこみ、出られなくなり、そのまま、消滅した存在もいくらか・・。
  まあ、この光輝く庭園にも、そういうことは、起こっているのだが・・。
  「リナさん、センス、いいですね。」
  アメリアが感心していたりする。 
  きちんと。
  整頓されたそれは。 
  管理しているリナが、几帳面であることを指し示していた。
  ここは、あくまで、パレスに続く、ただの道というか、庭。
  パレスの本当の庭は、また別にある。
  アメリア達が歩いているのは、出入り口に位置している庭園。
  くるくると。
  めぐるましく、光があふれ、展開するその風景は。 
  心を捉えられない存在などは、まずいない。
  それほどまでに、神聖で、綺麗で、厳かで。
  ここが、神聖な場所なのだ。
  と、改めて感じさせる、そんな場所・・・。
  「ほら、余所見していると、空間に飲まれるぞ?」
  ユージンが注意する。
  この庭園は、定期的に、くるくると空間接続が移動しているのである。
  毎回、同じ風景が視られる。
  というものではない・・。
  それに、下手に巻き込まれると。
  まず、神や魔王ならいざ知らず。
  彼らですら、命があるまでに、抜け出せるか、疑問視するほどに。
  このパレスに続く、道筋の庭園は・・・・。
  ・・・・・広いのだ。
  果てしなく・・・・・。
  下手にここでは、空間移動などできるはずもない。
  場所が場所だけに。
  どこに、飛ばされるか分からない場所。
  絶えず、空間が変動しているがために。
  だから。
  歩いていくしかない。 
  ・・・・パレスまで。
  

  リナが鎮座している、リナの抱擁する、この混沌の全ての海の世界。
  その中心に、ここ。 
  ギャラクシー・パレスはある。
  その中に、リナが鎮座し、自分の中・・世界を見守っているのである。
  この奥に、リナの本体がある、本当の、世界の核。
  に通じる場所もあるのだが。 
  そこにいけるのは。
  まず、リナと金色の王、それと、宇宙の姫くらいなものである。
  

 

  やがて。
  どれくらい、歩き続けたか。 
  ようやく、パレスが視界に入ってきたころには。
  精神が疲れてきたところでもあった。
 

 

 

  「う・・・・ん・・。」
  自分の中に。  
  近くに。 
  「・・・ガウリ・・・!!!」
  がばっ。
  リナは、目を覚ます。
  意識を閉じて、眠りについている状態から。
  ふと。
  近くに、忘れられない、気配が。
  四つと、部下達二人の気配が。 
  こちらにむかってやってきていた。
 

 

  その気配に気づき。目を覚ますリナ。
  ふい。
  リナが正装する。
  目を閉じれば、すでに、そこにいるのは。
  ギャラクシーオブナイトメア・・深淵なる真の王としてのリナの姿。
  「あら、リナ様、お目覚めですか?」  
  「まあね。・・・・マナティス達が報告に来たようだし・・・。」
  心なしか、そわそわしているリナ。
  リナ自身、気づいてないが。
  「失礼いたします、リナ様、ルナ様、お客様が見えられました。」
  扉の向こうより、発せられる声。
  「あら、彼らもきたのですわね。」
  「どうぞ、お入りなさいな。」
  謁見の間で。
  リナの横で待機していたルナが。
  扉に向かって、静かにいった。
  ぎぃ・・・・。
  扉が開かれる・・・・。
 

 

 

  「・・・・ガウ・・。」
  なぜか、泣きそうになってしまうのをどうにかこらえ。
  そっぽを向いているリナ。
  「失礼します。リナ様、報告書の提出に参りまして、ご挨拶に伺いました。」
  深く一礼しているマナティスとユージン。
  

  まず、彼らの目に飛び込んできたのは。
  広いまでの、凄烈なまでに、印象にのこるであろう、広間と。
  周りに所々に、飾られた装飾品の数々よりも先に。
  広い、謁見室の先に。
  深いじゅうたんと、透き通るような、白光する床の先に、
  不可思議な色に覆われたカーテンの向こうに。
  そして、その奥にあるカーテンの下にある大きな、見事な細工の椅子。
  それに座っている。  
  彼らの知っている存在。
  だが。
  受ける印象は。  
  彼らとともにいたときのそれではなく。
  その印象は、まぎれもなく。
  全ての母という、凛として近寄りがたい雰囲気をかもし出している。
  「リナさん!!」
  「リナ!!!」
  アメリア、シルフィール、ゼルガディス、ガウリイが、同時に叫んでいた。 
  「こ・・こら!」 
  あわてているユージン達。
  「・・・あんた・・・た・・・・ち・・・。
   って・・何考えてるのよぉぉ!!ここに、普通の人間であるあんた達がきたりしたら!」
  え?
  こんなに取り乱したリナをみたことは。
  一度たりとてなかった、ユージン達。  
  リナは気が気でない。
  ここの空間は。
  長くい続けると。まず、間違いなく、
  普通の存在である彼らには、影響を及ぼしてしまうから。
  「だって、リナさん、いきなりいなくなるんですもん。」
  当然のようにいうアメリア。
  「そうですわ。リナさん、正体が分かったからって。
    いきなり、いなくなるのは、ちょっといただけませんわ。」
  シルフィールもうなづいている。
  「な゛・・なにいって・・・。」
  「リナ様、皆さん、リナ様を心配して、ここまでこられたのですわ。」
  意見しているルナ。
  「わ・・あたし・・・は!」
  き。
  「ユージン!!ナマティス!!何で、こんなに危険なのに、
    アメリア達を連れてきたのよ!!」
  分かってはいる。 
  断れなかったのだろうということは。
  でも。
  もし?
  ここにきたせいで、彼らに何かあったら?
  せっかくの、初めての・・・・。
  リナの一括に、ただ、怯えてすくんでいる二人。
  「・・・・リナ。」
  どき。
  名前を呼ばれた。
  なぜか、頭から離れないその声で。
  「・・・どうして、俺達の側からいきなりいなくなった?」
  「・・・なに・・・いっ・・て・・・・。」
  まともに顔が視れない。
  こんなの、あたしらしくない。
  とわかってても。  
  なぜか、直視できなかった。
  ふと、リナが気づくと。
  四人は、リナのすぐ前にやってきていた。
  「リナ・・・。」
  また呼ばれる。
  どくん。  
  なぜか、精神がびくりとする。
  彼に名前を呼ばれるたびに。
  「や・・・・いや・・・呼ばない・・で・・。」  
  声がかすれる。
  後ろの方では。
  そんなリナの様子に、
  ただただ、固まるしかない竜神と魔王達。 
  あの、リナ様が、??!
  傍目にも、ガウリイを意識しているのは。 
  はっきりいって分かったから。
  「リナさん、また、私達と旅しましょうよ?
    せっかく、リナさんのおかげで平和になったんですし。」
  にこにこと、アメリアが手を差し伸べる。
  ・・・また、一緒に・・。
  とくん。
  リナの中に、楽しかった出来事が、次々に浮かぶ。
  「できる・・わけ・・・・な・・い・・・・。」
  かすれる声。
  「あたし・・は・・・・。
     あたしは、存在からして・・・・。」
  リナが言いかけると。
  「それがどうしたというんですか?
    リナさんは、リナさんでしょう?
     ただ、私達の知っていたリナさんが、深淵なる真の王であった。
      ただ、それだけのことですよ。」  
  「あ・・・・。」
  ふと、顔を向ければ、全員、本心からそう思っていることが。
  その瞳から見て取れた。
  「・・・・リナ、俺達の所に戻って来い?な?」
  「なに・・いっ・・て・・・・。あたしの居場所は・・・。」
  あたしの居場所は。 
  ここ。
  といいかけるが。
  だが、
  ここよりも、彼らの・・・彼の側のほうが居心地がいい。 
  というのは、リナには分かっていた。
  分かっていたからこそ・・・・。 
  甘えるわけにはいかないのだ。
  自分は・・・・。
  この混沌を統べる世界の王なのだから・・と。
  「じゃあ、なぜ、そんなに悲しそうな瞳をしている?リナ?」
  気づかないうちに、リナの瞳には涙があふれかけて来ていた・・。
  ・・・・だめ!
  これ以上・・・これ以上、彼らと・・特にガウリイの顔をみてたら・・。  
  あたしは・・・・・!!
  自分の中にある、感情が理解できるはずもなく。
  かたん。
  いきなり、椅子から立ち上がる。
  「リナ様?」
  未だに、感情に気づいてないリナをみて、ため息を内心ルナはつきつつ。
  そんな行動に出たリナを呼び止める。
  「・・・・ごめん、やっぱ、あたし・・まだ、本調子じゃ・・ないや。
    ルナ、あんたが報告、受けといて・・・。
     あたし・・・まだ寝る・・・。」
  逃げるように、ガウリイ達から逃れようとするリナ。
  「リナ!!」
  ぱし。
  ・・・・・やっ!!
  いきなり、ガウリイがリナの手をつかむ。
  「・・まってるから。いつでも戻って来い?な?
    リナの居場所は・・・俺達の側だ?いいな?」
  「何馬鹿なこと!!!!!」
  ふぃ。 
  そのまま、リナの姿は、解け消えた。
 

 

  ぽすん。
  「何よ、何よ、何よ!!!あいつは!!」
  あたしの・・あたしの精神を何で、あいつは、こうも乱すのよ!
  なぜ、あのガウリイの声を聞くだけで。
  触れられるだけで。
  死にそうになるほど・・つらいの?
  分からない。
  何も。
  すべて・・・・。 
  あたしには・・・・。
  きっと、眠りが足りないせいよ。
  そーよ、そーよ・・・。
  リナは、自分の中にある感情を・・・・まったくといっていいほどに。
  理解してない。
  そのまま、再び、精神の安定を図るために、眠りにつくリナ・・・・・。
  〃・・・・ルナ、彼らを無事に、世界に送り届けておいて・・・。〃
  ルナにそれだけ伝えて。
  リナは、眠りに入っていった・・・・。

 

 

  「・・・リナ!」
  触れた手から、リナが掻き消える。
  「・・・リ・・・な・・・・。」
  消えるとき、リナは確かに。 
  泣いていた。
  それが、ガウリイには分かった。
  リナをここでみたときに。
  感じたのは・・・・。 
  孤独。
  リナには似合わない瞳の中のその光。
  いつも、ガウリイの夢の中にでていた・・・リナが宿していた光。
 

  「あ、あの?貴女は?」
  今更、ルナに聞いているアメリア。
  「ああ、私、リナ様の側近&補佐官をしております、
    ルナと申します。別名、紫蒼の紅玉(パールレッドラズリ)と申します。
      以後、御見知りおきを。」 
   にっこりと笑うルナ。
  「リナさんは、どこにいかれたんですか?」
   シルフィールが問いかける。
  「リナ様は、おそらく。精神が乱れるのを怖れて。 
    眠りに入られたのだと思います。
     リナ様の精神が乱れると、少なからず、この世界に影響がでますから。」
  「どういうことだ?」
   ルナの言葉に。
   ゼルガディスが聞き返す。
   「リナ様は、このすべての世界の核たる存在。
     リナ様の精神に乱れが生じると、世界に影響がでるんです。
      ・・いい例が、あなた方の世界に出向いていた、反逆者。
       あなた方は、侵略者と呼んでましたが。
        ああいう存在も、リナ様の精神の乱れから発生することもあります。」
   淡々と説明しているルナ。
   「でも、どうして、リナさんの精神が乱れるんですか?!
    私達は、友達であるリナさんに会いにきただけですのに!」
   アメリアが疑問を投げかける。
   「・・・リナ様には、今まで、普通に、あなた方のように、接する、
     存在は、皆無でした。
      ・・ですから、ご自身でも、分かっておられないのですわ。
       リナ様、テレやの所もありますし。
        どうやって、接したらいいか。
         また、自分が側にいると、あなた方に迷惑がかかる。
          そう思われているのだと思います。
           ですから、眠りに入られた・・。」  
   それもあるけど。 
   ガウリイの存在が、一番の原因なのよね・・・。
   でも、悔しいから、それは、説明しないから。
   少しばかりガウリイに焼もちやいているルナである。
   「どうして、迷惑がかかるんだ!
     確かに、リナは・・。
      リナは人でないかもしれない。けど・・関係ないだろう!!」
   切実なガウリイの訴え。
   「・・まあ、あなた方は、リナ様が、初めて、友人と呼べる存在達。
     あんまり、ここに長いは無用に願います。
      ・・・ここに長くいると、精神に影響を及ぼしてしまいますし・・。」
   そういって。
   とりあえず、硬直したままの竜神と魔王には。
   別の誰かをあてがい。
   ルナは、彼らをつれて。
   その場から掻き消えた。
   「ちょ・・ちょっと!!私達、まだ、リナさんに話したいことが!」
   アメリアが抗議するが。
   「あまり、長くここにいると、肉体にも影響があります。
    あなた方になにかあったら、それこそ、リナ様に顔向けできませんわ。」
   ルナがいう。
 

   気づけば。 
   彼らは、元の惑星に戻って来ていた。

   「・・・おや?パールレッドラズリ様?お久しぶりです。」
   にこにこと。
   アメリア達の肉体を保管していたリュクがルナの姿を認め。
   挨拶を交わしてくる。
   「お久しぶり、リュク、彼らの精神、肉体と入れて、問題ない?」
   「まだ大丈夫ですよ。まあ、一ヶ月あれから経ってますけど。」
   『一ヶ月!?』
   思わず、叫ぶ。
   あちらにいって、まだ数日も立ってないはずなのに・・・と。
   「あちらの空間と、ここでは、時間の流れが違うんだよ。
     だから、普通の人間とかがあそこに入ったら。
      出てきたら、すでに、寿命が尽きていた。
       ということもありうるからねぇ。」
   説明しているリュク。
   「つまりはそういうことですわ。
     では、わたくしはこれで。
      あ・そうそう、リナ様は、いつ目覚められるか・・・。
       ・・・こればっかりは、私には、分かりかねますから。」
   それだけいって、きびすを返すルナ。
   「あの・・・・・。ルナさん、伝言、リナにいいですか?」
   ガウリイが静かにいう。
   「何か?」
   「俺達は、いつでも、リナを待ってるから。
     ・・いつでも、戻って来い・・と。リナに・・。」
   ガウリイがいうと。
   「そうです!!たとえ、何年後でも、私達は、リナさんが、
     再びくるのをまってます!」
   こくん。
   うなづく四人。
   「・・分かりましたわ。リナ様には、そのように伝えておきます。」
   リナが目覚めるのは、自分達が死んだあとかもしれない。
   それを分かっていて、彼らは言っているのである。
   いつまでも、リナを待っているから・・と。
   リナ様・・いい、友達、作られましたわね・・・。
   ふっ。
   と、優しく笑い。
   ルナはパレスに戻っていった。
 

 

   「ふむ。報告は、こんなところでしょう。
     ・・で、二人とも、世界の存続、しっかりね。
      それと・・・・。あの四人に何かないように、
       しっかりとね(はあと)リナ様の大切な友人ですから(はあと)」
   『は・・・はい(汗)』
   執務室で。 
   ルナに呼び出されているマナティスとユージン。
   「・・・それで・・あの・・リナ様の手を煩わせたその・・。」
   いいにくそうにいうナマティス。
   「ああ、リナ様は、あれは、自分が勝手にやったんだから、
    気に留める必要ない。と、言われてましたわよ。
     でも、あんな程度に苦戦するようでは、考えないといけない。
      と、おっしゃられてたわよvv」
   すぅぅぅ・・・。
   ルナの言葉に。
   顔色が悪くなっている二人の王。
   「とりあえず、リナ様が、目覚めるまで、彼方たちは、世界の修復と、
     それと、進化。もし、リナ様が目覚めたとき、  
      何も進歩がなかったら・・ふふvvわかってるわよね?(はあと)」
   『は・・・はぃぃぃぃぃ!!!』
   ルナの言葉に。
   いやがおうにも、即座に返事をしている王たちであった。
 

 

 

   「・・・結局、リナとは、話しはできなかったな・・。」
   ゼルガディスが、残念そうにいう。
   「いや、いつか、リナは、また戻ってくるさ。
     リナの居場所は・・ここが似合ってる・・。
      ここでなら、リナは、リナでいられるから・・。」
   ここでなら、
   リナの中に、孤独の影は見えなかった。
   だから。
   「俺は、いつまでもリナを待ってる。
     ・・・ときどき、無理いって、父やマナティス様たちと、
      パレスに顔をのぞかしてみるさ。」
   リナがいつ、目覚めるのかが分からない限り。
   自分からいくしかない。
   そう、ガウリイは判断していたりする。
   あきらめられるか。
   リナ・・・・。
   リナは、悲しそうだった。
   リナの悲しみを取り除きたい。
   それが、ガウリイの切なる望みであるがゆえに。
   「・・そうですね。私達も、リナさんが、
     いつまた、戻ってきてもいいように。
      恥ずかしくないように、世界を守っていかないと。」
   リナが、世界の全ての王なれば。
   それを守ることで、リナの手助けにもなる。
   そう、アメリア達は、顔を見合し。
   いつまでも、いつでも、リナさんが戻ってきたら。
   ―お帰りなさい。―
   といって、出迎えましょう。
   そう、その場で、約束を交わしていた。
 

 

 

 

   「・・・・ガウリイ?すみませんが、あまり、ここには・・。」  
   ルナがいう。
   「?なぜだ?」
   自分でも、いけることが分かったガウリイ。
   というか、試してみたら、すんなりいけたのである。
   リナのいるパレスに。
   ほぼ、毎日のように通いつめている。
   ガウリイがパレスに来るたびに。
   寝ているリナの精神が乱れているのが、ルナには分かっていた。
   「・・・・・・リナ様が、安眠・・できないんです・・。」
   「?だから、どうして?」
   納得できないガウリイ。
   リナの目覚めをまつのが、何処が悪い?
   と、いった感じである。
   はぁ・・・・。
   リナ様は、あんたを意識しているからにきまってるじゃないの・・・。
   でも、それを言いたくない。
   リナ様が、自ら、それに気づくまでは。
   自分の口からいうべきことではない。
   「とにかく、ガウリイ、あなたが、ここに来るたびに。
    リナ様の精神に少なからずの乱れが生じているんです。
      いい意味でも、悪い意味でも。」
   「???」
   ルナの言いたいことが理解できないガウリイ。
   「それに乗じて、世界に歪みが発生しています。
     つまり、リナ様に背くやからが・・。」
   ルナがそこまでいうと。
   「何!!リナに危害を加えようなやつが!?」
   ガウリイの顔色が変わる。
   ・・・あら?
   もしかすると・・・。
   ・・・もしかして、もしかすると、
   これは、使えるかもしれないわね。
   ルナは、内心ほくそえむ。
   「リナ様が、目覚めるまで、駆逐・・してみますか?
     リナ様に危害を加える、この世界の理に背く、反逆者達を。」 
   ルナの提案に。
   「リナを傷つけるのは・・誰であっても、この俺が許さない!!」
   それでなくても、いつも、悲しい瞳をしているリナ。
   それ以上に、悲しい思いにさせて、何とする!
   ガウリイの決意は固い。
   即座に。
   「やる!!」
   駄目といっても。ぜったいにやる!
   ガウリイの心は、決まっていた。
   ・・ラッキ♪
   ガウリイの実力、見極めるのにも、便利だし。
   何よりも、リナ様のためにもなるし♪
   一石二鳥ね(はあと)
   

   かくして。
   ガウリイは、エデン世界の補佐も、一族としてやりながら。
   情報が入れば。
   並いる反逆者を。
   駆逐していっていた・・・・。

 

 

   やがて、数年の年月が流れる・・・・・。

 

                                 ―続く―       

 

#####################################

   あとがき:
     薫:・・・こらぁ!!ルナぁぁ!!!かえってくこぉぉぉぉぃぃぃ!!
       朝、脱走して、そのまま、まだ戻ってこない・・・・。
       隠れて、出てこない家の猫・・・。
       そんなに臆病なら、出るなぁぁぁぁぁ!!!!
       ぜいぜいぜい・・・・・・。
       朝、十時から、ずっと捜してる・・(汗)
       夜九時に発見したけど、また逃げられて・・(汗)
       父親の姿みて、逃げた・・しくしくしく・・・。
       ででこぉぉぉぉぉぃぃぃぃぃぃ!!!
       臆病で、人の声が聞こえたりしたら、そのまま、震えて、
       縮こまるんだったら、家からでるなぁぁ!!
       父親ぁぁぁ!!何回もいうけど、家を開け放っとくなぁぁ!!
       しくしくしく・・・・。
       というわけで・・・・。
       小説の打ち込みが・・・お休みなのに遅いです・・・・。
       しくしくしく・・・・・。
       戻ってこォォォォイ!!!
 

    姫:・・・・猫ルナで、パニックになってる薫はほっといて。
      次回、リナ、目覚め&エデン世界、敵襲♪
      それでは♪また(はあと)

 


TOP
    BACK    NEXT
  
一覧1     一覧2    小説TOP
長編リスト  中編リスト  短編リスト