まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
こんにちわ♪
ううん・・・ただ今、悩み中(爆!)
タルト・サーチェ・神託に続く、第四部・・・。
打ち込むか否か・・(汗)
って・・・二部にあたるサーチェの話の題名が決まらないので、打ち込んでもないのに、
何いってんだか・・・(汗)
まあ、とりあえずは、エデンの園。
第8話です♪
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エデンの園 ~第8話~
あたたかい・・・。
ふっ。
ふっと目が覚めた。
視界に入るのは、満天の星空。
自分の横でもたれかかるように座って眠っている一人の少女。
「・・・・・リナ・・・。」
かるく少女の髪にキスをする。
できれば・・・・このまま。
ずっと自分の側にいてほしい、もっとも愛しい少女。
しかし、いつ、何どき、少女は、元のところ・・つまり、
手の届かない、少女の世界ともいうべき場所へ戻るともかぎらない。
彼女は・・永遠の存在なのだ。
この宇宙が存在するかぎり。
絶対に死ぬことのない存在。
そして、自分は、単なる人間。
力などは別としても。
つまりは。
死ねば転生する彼女の世界の中の単なる一部にすぎない。
それは・・彼、ガウリイには、わかっていた。
ガブリエル一族とてし、神と魔の代理人としての彼らは、
世界の仕組みなども教えられているのだから。
隣でやすらかに眠る少女が・・この世界の創造主であり、
核そのものであるということも。
でも・・それでも、願わずにはいられない。
少女の笑顔を守りたいから。
そして・・その瞳の奥にある孤独をどうにか消し去りたいから・・・・。
「・・ん・・。」
すこし、寝返りをうつ栗色の髪の少女。
「おっと・・。」
こて。
倒れ込みそうになる少女を片手で支える。
こうしていると、普通の・・そう、普通の女の子なんだから・・。
「リナ・・・ここにいるときだけでいい。
お前の本質は忘れて、一人の少女として・・たのしめよ・・な?」
少女・・リナが力を完全に抑えているのは、あきらか。
そして、普通扱いされるのが、とても新鮮に感じているのも。
だから・・。
それがあたりまえだから。
自分にとっては、リナは・・単なる一人の少女なんだから。
・・・だから。
「・・・俺にお前を・・守らせてくれよな・・リナ・・・。」
安らかに眠っている少女。
すべてをここちよい、安らぎに包まれて。
そのまま、リナを自分のひざに持っていき、横たえる。
座ったままだと、眠りにくいだろうから。
すぅ・・・・。
完全に安心しきって眠っている少女。
こんなに安らいで眠るなど、今だかつてなかったであろうほどに。
いつもなら、こんなに無防備でないリナなのだが。
今は・・完全に無防備そのもので眠りについていた。
といっても、無意識の防壁が働いてないわけではない。
しかし、それは、ガウリイには通用してないというたけで。
リナは気づいてない。
自分が、無意識のうちに、ガウリイのもつ、抱擁力に惹かれて、
完全に安らぎを感じていることに。
瞳をとじて、すやすやとねむっているリナ。
いつも、夢でみていた、あの悲しみの表情と、雰囲気は、今は感じない。
ずっと、このまま、安らぎに満ちていればいいのに。
リナが悲しまないように。
いつも笑っていられるように。
「・・・・リナ・・・・愛してる・・。」
ちゅ。
眠っているリナに、そっと、その瞳にかるくキスをするガウリイ。
このまま・・・・。
そのまま、ガウリイは、リナを横たえたまま、リナが目覚めたとき、
一人でないように、そっと、彼女をやさしく座ったまま、包み込んだ。
リナは夢を見ていた。
さみしい・・・。
エル姉様・・。
いつも、一人。
この世界には・・。
自分を抱擁している存在である姉の存在は、常に感じる。
・・・だけど・・・。
一人は・・・いや・・・・。
世界を・・命を創るにあたって、エル姉様があたしに与えてくれた、
側近でもあるルナ。
一人では・・ない。
けど・・・やっぱり、どこか寂しい・・・。
そんな自分を心配してくれているエル姉様や、ルナの気持ちもよくわかる。
・・・けど。
寂しいものは・・寂しいのだ。
エル姉様・・よく、こんな孤独に一人でずっと・・耐えられるよね?
あたしも・・・できるようになるのかな?
エル姉様みたいに・・・・。
一人で、すべてを完全に抱擁することなんて。
あたしの、一番の憧れ。
そして、唯一の姉であり、あたしの創造主。
ねぇ?エル姉様?
あたしも出来るのかな?
強い心で、一人ですべてを抱擁するなんて?
・・・あたし・・自身がない・・・。
誰か・・・・側にいて・・・・・・。
ふっ。
やすらかな、安らぎを感じる。
―誰?
暖かい・・・・。
自分の全てを包み込むような、全てを包む、安らいだ感覚と感情・・。
エル姉様?ルナ?
ううん・・。
違う・・もっと・・・より、安らぎが・・・。
・・・・・分からないけど・・・・。
このまま・・・・。
側にいて・・・・・・・。
一人は・・・・寂しいから・・・・・。
そのまま、やすらかに、眠りについてゆくリナ。
ちちちちちちち・・・・・・。
小鳥のさえずりが聞こえてくる。
「あら?お早うございます。ガウリイ様。」
シルフィールが看板にでてくる。
そして、そこに座っているガウリイをみつける。
「しぃ。静かに。」
ガウリイがそっとシルフィールにいう。
「・・え?」
すっ。
ガウリイが自分のひざを指差す。
そこには、すやすやと眠っているリナの姿。
「お早う。シルフィール。リナが眠っているから・・静かにな。」
「眠ってるって・・・。」
シルフィールがガウリイの膝を枕にして、寝ているリナの姿をみる。
どうみても、普通の少女。
無防備なまでの。
どうして、リナさんとガウリイ様が?
不思議に思うシルフィール。
当然だが。
「せっかく、こんなに安らいで寝ているのを起こしたくはないからな。」
ガウリイが優しくリナの髪をなでる。
「・・・確かに。ものすごく安心しきってますね・・・。」
まるで、幼子のように、警戒心などまるでなく。
完全に眠っているリナの姿。
すとん。
シルフィールもそんなガウリイの横に座る。
「何かあったんですか?」
隣のガウリイに静かに聞くシルフィール。
「ん?いや、昨夜、星がきれいだったろ?
リナが一人で看板にでて、星みてたから。
・・・風邪でも引いたらいけないな・・と思って。」
「・・つまり、そのまま、リナさんは・・眠ってしまった・・と。」
「・・ま、そんなところだな。」
くす。
シルフィールは思わずくすりと笑ってしまう。
まるで、純真無垢なそのもの。
おそらく、ガウリイ様が何かするのでは?
とかいう警戒心などヒトカケも持ってないんでしょうね・・。
このリナさんは。
くすくすくす。
ガウリイがこのリナに対して、いつもの夢の人物と同じように、
対応しているのは、シルフィールにも分かっていた。
それは、つまり、ガウリイ様は、このリナさんを好きなのだということも。
「ふ・・・・ふぁぁぁぁ!!!!」
おおきく伸びをして、起き上がるリナ。
「ふぁぁぁ!!よく寝たぁぁ!!
って・・・あれ?何で、あたし、こんな所で寝てるの?」
まず、視界に飛び込んだのは青い空と海。
「お早う、リナ(はあと)」
「あ・・お早う、ガウリイ・・・・って!?
き・・・きゃぁぁぁぁ!!!!!」
どん!!
起きると、すぐ目の前には、ガウリイの顔。
それもかなりの至近距離で。
何!!?
いまいち、状況がつかめてないリナ。
「あぶね!!」
すぐさまガウリイが防御を唱えているから、
今のリナの放った衝撃波は全然皆無にひとしかったが。
ええと・・・・。
ぽん。
「あ、そっか。昨夜、流れ星みながら、そのまま、ねたんだっけ?」
ようやくリナがそのことに気づく。
なんか、久しぶりにやすらいだ気分で寝れたような気がする。
「くすくすくす。お早うございます。リナさん。くすくすくす。」
シルフィールがそんなリナにくすくす笑いながらいう。
「あれ?シルフィール?お早う。」
よいしょ。
身を起こすリナ。
・・あれ?
何であたしにガウリイのマントがかけられているのよ?
リナは自分にかけられていたマントをつかむ。
確か、二人で一緒に使ってたわよね?
とすると?
はた!
「ガウリイぃ!!あんた、自分が風邪ひくかもしれないのに、
あたしにこれ・・よこしたわね!!
何考えてるのよ!!あたしは病気なんてしないっていったでしょ!!」
ガウリイは自分のことは、無視して、リナに寒くないようにと、
毛布がわりに、マントをかけていたのだ。
自分は、何もくるまずに。
「リナさん?何いっているんですか?病気は誰でもしますよ?
・・・・・・・・っ!?」
そこまでいって、シルフィールははたと可能性に気づく。
そういえば、このリナさんの言動の端はしには、人でないような言い方が
多々と含まれているけど・・。
そんなことは、全然気にしてないガウリイ様に、アメリア様にセルガディス様。
・・・・・このリナさんって・・・・。
・・・・ひょっとして?
ガウリイの表情からみれば、一目瞭然なのだが。
しかし。
万物の王たる人物が、こんなに人間っぽい少女である。
というのは・・・・にわかには信じられないものである。
「いやぁ、俺はどうでもいいんだよ。
それより、リナが寒かったらいけないだろ?」
しれっと当然のようにいうガウリイ。
「だぁぁ!!!人の心配より自分の心配しろぉぉ!!!!
あたしのせいであんたが病気でもしたら、後味が悪すぎるでしょうがぁぁ!!」
すっぱぁぁぁぁぁんんんん!!!!
リナの取り出した、スリッパが、見事にガウリイの頭をはたいていた。
「何いってるんだ?俺はリナの保護者だ。リナのことを優先するのは当然だろ?」
「だぁぁ!!!何回もいうけど、このあたしにはんなもん必要なぃぃい!!」
ぐしゃぐしゃ。
「いや、必要だって♪」
「やめぇぃい!!」
すっぱぁぁぁん!!
ガウリイがリナの髪をぐしゃとなでるのに、リナのスリッパ攻撃がまた炸裂する。
まったく・・。
この人間・・面白いけど・・何考えてるんだ!?
今だに、暇つぶしの制約を変えるつもりのないリナ。
つまり。
リナは今だに、ここまでされていても・・・。
人々の心を完全に覗くこと・・はしなかった。
あたしのせいで、こいつが病気になったら、
それこそ、しゃれにならないじゃない!
あたしは、絶対に、病気なんてしないんだから!
ぶつぶついっているリナ。
「くすくすくす。じゃれあいは、それまでにしたらどうです?
くすくすくす。お早うございます。リナさん、ガウリイさん、シルフィールさん。」
部屋から、アメリアとゼルガディスがでてくる。
ほのかに、アメリアの表情が紅くなっているは・・。
朝焼けのせいだけではないが。
「別にじゃれてないわよ!!」
リナがすぐさま抗議するが。
どうみても、恋人同士のじゃれあいにしか傍目には映らない。
「よく寝られました?リナさん?」
アメリアがリナに聞く。
「まあね。久しぶりに安らいで寝られたわ。」
一応、こいつのおかげなのかしらね?
リナがちらりとガウリイをみる。
眠るときの、いつもの孤独を感じなかったのは・・。
「アメリアとゼルはどうなんだ?」
ガウリイが二人にきくと。
ぽんっ!!///
二人は、そのまま、真っ赤になって固まってしまう。
「あ・・ああ・・・なあ・・な//」
「・・ね//ゼルガディスさん//」
真っ赤になって、何やらつぶやいている二人。
「そろそろ、ジール大陸に着くぞぉ!!」
乗組員の一人が叫ぶ。
ほっ・・たすかった。
アメリアとゼルガディスは胸をなでおろす。
「あら、つくようね♪」
リナが船の端にたち、陸をみる。
「だな。」
ちゃっかりとリナの横にたっているガウリイ。
それほど、リナと離れたくないらしい。
あら??
ふふふ♪
リナは、このジール大陸に、一つの反逆者の気配を見つける。
どうやら、人として、紛れ込んでるわねぇ(はあと)
楽しくなりそう(はあと)
間者として、紛れ込んでいる反逆者。
あいつの弱点も、名前そのもの。
というか、名前の由来なのよね♪
リナはそんなことを思いくすくすと笑いだす。
くすくすくす。
くすくす笑っているリナをみて、首をかしげているガウリイ達。
がたん。
やがて、船が船つき場に到着する。
「つきましたね!!」
アメリアがなぜか、浮かれて船をおり始める。
「ほら!!ゼルガディスさん!!ガウリイさん!!リナさん!!
シルフィールさん!!いきしょう!!」
駆け足で、ゆくアメリア。
「あ!!アメリア!!走るとアブな・・・。」
どでっ・・・・。
『・・・・お約束・・・。』
アメリアは、一人の人物とまともにぶつかり、そのまま、
倒れてしまった。
「あ、すいません。大丈夫でしたか?」
青い髪に黒い瞳の男性。
太陽に反射して、青い髪が煌いている。
「アメリア!!」
ゼルガディスが走ってくる。
「これはこれは。お見受けしたところ、
ユグラシドル王家と、オーディル王家の代表ですね。」
アメリアに手を伸ばし、助けおおこしながら、いう男性。
「あ、どうも。」
アメリアもすくっと起き上がる。
「誰です?」
シルフィールが聞く。
「申し送れました。私、あなた方を迎えにいくようにおおせ使いました、
ジール王国外交官、リペテナイトと申します。
以後・・お見知りおきを。」
丁寧に頭を下げてくる。
くすり。
リナが小さく笑ったのは・・。
ガウリイ以外は、気づかなかった。
ふふふふ♪
人のふりして、外交を乱す・・・か。
一応、反逆者のわりには・・考えてるのねぇ・・・。
「それはわざわざどうも。といいたいところだが・・。
出迎えはいらない・・といったはずだが?」
ゼルガディスがちょっと不機嫌になりながら、アメリアを自分の方に引っ張り寄せる。
アメリアが他の男と手をつないだのが気に入らないのだ。
「いやぁ・・。それがそうもいきませんので。
極秘事項なんですが、代表者を侵略者達が狙う。
といった、情報がありまして。
万全を期した状態で会議をすることになりましたので。」
にこにこというリペテナイト。
「いったい、どのような筋でそのような情報が?」
シルフィールが問いかける。
「くす。」
リナだげか笑っている。
「さぁ?ともかく、噂にしても、無視するわけには、いきませんからね。
・・ええと。
ガブリエル一族・ガウリイ=ガブリエル様。
ユグラシドル第一皇女・アメリア=トゥエル=ユグラシドル様。
ユグラシドル王家巫女頭・シルフィール=ラナ=サイレス様。
オーディル第一皇太子・ゼルガディス=マナ=オーディル様。
以上の三名さま・・・のはずですが?
そちらの少女は?」
リナの方をみて、いうリペテナイト。
「リナさんなら、問題ないです。私達の仲間ですから。」
あっさりと言い切るアメリア。
「しかし・・身元は?」
「心配ないですよ。悪い人ではないですし。
ガウリイさんの恋人ですから!」
「誰が!!!!」
アメリアの言葉に、否定しているリナ。
ガウリイはうれしそうだが。
「そうなんですか?」
「ちっがぁぁぁぅぅ!!
何であたしに恋人とかがいないといけないのよ!!
燐銅鉱!!」
「・・・・あ゛・・・。」
しまった!
リナの言った言葉に、リペテナイトの雰囲気が一瞬変わる。
「・・・今、何といいました?」
まずっ!
・・ま、ごまかしましょう。
「あら?リペテナイトって、とある星の鉱物の名前じゃなかった?(はあと)
ね(はあと)燐銅鉱とかいう(はあと)」
にっこりと笑っていうリナ。
その言葉に、完全に凍りつくリペテナイト。
「・・・そうなんですか?リナさん?」
シルフィールが聞いてくる。
「そーよ。しっかりと、文献にも載ってるわよ。」
ここの世界には載ってないが。
「聞いたことないな・・・。」
ゼルガディスもつぶやく。
「そう?まあ、知られてないんでしょうよ?」
しれっというリナ。
リペテナイトの持つ雰囲気は、かなりリナに対して警戒を抱いているが。
まあ、どうせ、ただの、人間の小娘。
ただ、ちょっと、名前を聞いた程度だろう。
そう思うリペテナイト。
彼は、一番、リペテナイトの名前でなく、燐銅鉱の名前で呼ばれるのを嫌う。
それの意味する意味からして。
彼らの中では・・・役立たず。
といわれているのも等しい呼び方なのだから。
・・ま、気づかれてはないでしょうけどね♪
ふふ・・・♪
会議・・か(はあと)
にやり。
楽しくなりそうじゃない(はあと)
リナは、ちょっと、遊べると思い、にっこりと笑った。
・・・・まあ、一応、上司には・・報告しておこう。
念には念を。
それが、ここの攻撃を任された彼らの上司の命令なのだから。
リペテナイトは、人としてでなく。
反逆者の上司に、一応、小娘一人が名前を知っていた。
という報告を送ることにした。
「まあ、アメリア様たちがそういわれるのでしたら・・。
して、名前は?」
「リナよ。リナ=スレイヤー。」
しかめっ。
リナの名前を聞いて、一瞬、顔色を曇らす。
・・・・よりによって、一番、憎い深淵なる闇の王の一般の呼び名と同じとは・・。
リペテナイト。
彼は、実は、このエデンの星を攻めている。
反逆者の一人・・・・・・。
しかし、そんなことを微塵にもかんじさせないように。
「では、皆様、ご案内させていただきます。」
ぺこり。
お役所仕事を忠実にこなす、単なる役人として振舞うリペテナイト。
「じゃ、いきますか。」
シルフィールが促す。
五人は、彼について、会議のある、ジール王国王都。
ジール・シティに向かっていった・・・・。
-続くー
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あとがき:
薫:予備知識。
反逆者の一人。
名前:リペテナイト。
別名:燐銅鉱
鉱物の名前。
硬度が4とやわらかく、実用的な用途はほとんどない。
綺麗だけど、はっきりいって、役にたたないという・・(かなりまて!)
ちなみに、すぐに酸化したりして、黒くなります(だからまて!)
次回は・・・会議に突入です♪
・・展開・・はやいか!?(まてぃ!)
ではでは♪