まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら
こんにちわ♪
   今回は、フィルさん登場♪
   あわわ・・(爆!)
   ではでは♪



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エデンの園  ~第6話~

「ほう!!リナ殿というのか!」
  全然、動じてない男性。
  どうみても、むさくるしいおっさん。
  ひげが余りにもあっていない。
  知らない人がみれば、まず間違いなく、この男性は、盗賊の親分と思うこと、
  請け合いである。
  「始めまして☆ユグラシドル国王、フィリオネル=エルディ=ユグラシドル殿☆」
  くったくもない表情で挨拶しているリナ。
  いきなり、娘でもあるアメリアに。
  「父さん!!新しい友達です!!リナ=スレイヤーさんです!!
    これから、私達と一緒に行動してくれるそうですよ(はあと)」
  完結な説明を受けただけだというのに。
  朝食を食べるために。
  それ専用の食堂で会話しているリナ達。
  ここは、王家専用の食事部屋。
  そこに、完全に部外者であるリナがいきなりいても、何もいわない。
  普通なら、何処の誰だとかも追及するところだと思うが。
  それもしない。
  「まあまあ、アメリアの新しい友達ですのね(はあと)
    まあ、綺麗な人だこと(はあと)おほほほほほ(はあと)」
  ちょっぴし上品ぶっている女性。
  「・・・母様、無理は駄目ですよ?」
  アメリアがいう。
  アメリアの母。
  マリア=ジール=リュシータ=ユグラシドル。
  アメリアと同じく、黒い髪に、黒い瞳。
  黙ってさえいれば、上品な王妃でまかりとおる。
  ・・通るのだが・・・・。
  「ひどい!!アメリアちゃん!!母様にむかって!!くすん。
    母様、すねちゃうから!!」
  いきなり、口調が変わる。
  「母様、どうせ、すぐぼろがでるんですから。無理は駄目ですって。」
  「いいじゃない。別に・・。」
  少しすねている。
  「ふっ。まあいいわ。」
  いいとは思えないが。
  「私は、マリア。アメリアとグレイシアの姉よ。
   ええと・・リナさん・・でいいのかしら?」
  アメリアの容姿は、母親譲りである。
  マリアがリナに聞いてくる。
  「リナでいーですよ。マリア・・さん・・でいーですよね?」
  「あら☆マリアでいーわよvv」
  「じゃ、マリア♪」
  リナとてみれば、さんづけなんて、滅多にしないことだから、
  ちょっと安心していたりする。
  呼び捨てにされても、全然動じてないこの王家の人々。
  ある意味・・大物かもしれない。
  「リナ、ジール王国についてくるんだろ?」
  ばくばく。
  ガウリイが食べながらリナに言う。
  「そうね。どうせ暇だし。面白そうだし(はあと)」
  「そうですよ!!じゃあ、正義の仲良し五人組の結成ですね!!」
  アメリアがいう。
  「・・・・アメリア・・それはやめろってば・・・。」
  ゼルガディスが諭す。
  「あれ?そういえば、シルフィールさんは?」
  アメリアがいつもいるはずのシルフィールの姿を昨日と今日、
  まだ見てないことに気づく。
  「シルフィールなら、会議の打ち合わせで・・ちょっと、出てるぞ?
     ・・・忘れたのか?アメリア?」
  あきれるゼルガディス。
  「あ、そういや、そうでしたね。リナさん、あと、リナさんにも、
    シルフィールさん、紹介しますね!!」
  「ありがと☆」
  なごなかなまでに、食事は何処降りなく進む。
  「リナ、貴女、ご両親は?」
  のほほんと聞くマリア。
  「両親?そんなのいませんけど?」
  当たり前である。
  きいてはまずかった。
  という表情をここは、するところ・・なのだが。
  「あら、それは、失礼、ご家族は?」
  にこにこと話しかけるマリア。
  「家族?」
  家族といえるのか。
  部下達は・・所詮部下だし・・・。
  「姉と・・・側近・・とと、親友が一人・・・。」
  あわてて、言いなおしているリナ。
  実際に、リナと行動を共にしているのは、側近がほとんどなのだが。
  姉たる人物は・・滅多としてやってこないがゆえに。
  まあ、リナの宮殿には、いろいろと働いている存在も多々といるが。
  それらは、リナにとっては、家族・・というものではないし。
  何より、リナが創りだした存在がゆえに。
  どっちがというと・・リナが母親のようなものである。
  「あら、じゃあ、私達を両親だと思ってくださいね(はあと)リナ(はあと)」
  「ど・・どうも。」
  勘違いしているのは、わかるが、訂正する必要もないし。
  リナは、両親が他界して、姉と二人暮しをしていると思いこんだ、マリアに、
  別に勘違いの訂正をすることはしなかった。
  べつにどうでもいいことなので。
  そのまま、たわいのない、おしゃべりで、朝食タイムは過ぎてゆく・・・・。
 

 

  

  「食べた、食べた(はあと)
    人の食事も毎回思うけど、まんざらでもないわよねぇ(はあと)」
  廊下を歩きがてら、リナがぽろっという。
  ・・やっぱり。
  アメリアは、確信した。
  このリナさんは・・・・。
  ま、でも、リナさんですし(はあと)
  正体が誰であろうが、リナはリナである。
  「リナ、旅するときは、危ないから、俺の側にいろよ?」
  ふわり。
  いきなり、後ろから抱き付いているガウリイ。
  不安なのだ。
  とてつもなく。
  いつ、瞬く間に消えてしまうかもしれない・・幻。
  「な゛・・何するのよぉぉ!!!!」

  どぉぉぉぉぉぉぉん!!!

  ユグラシドル王宮は・・半壊した。

  あ・・しまった!(汗)
  すぐさま、舌をだし、瞬く間に再生するリナ。
  いきなりのことだったので、一瞬、ちょっぴり力を放ってしまい。
  まあ、全力でなく、欠片の程度だが。
  全力だったら、この世界ごと消えている。
  ほんの一瞬で。
  瞬きするホンの一瞬にも満たない間だったので、
  気づかれてないが。
  ほとんどのものには。

  どん!!

  衝撃波で、アメリアとゼルガディスとガウリイが壁に叩きつけられる。
  「はぁ・・はぁ・・・。」
  こ・・こいつ、何考えてるんだ!?
  リナは、しかし、ここまでされても・・まだ、感情を覗くことはしなかった。
  「まったく・・・。このあたしに触れるなんて・・・・。
    一億万年早いのよ!!」
  ふわり。
  髪を掻き揚げていう。
  「うう・・ひどいですぅぅ・・・。リナさぁぁん・・。」
  アメリアがぼろぼろになって、抗議してくる。
  「・・・ガウリイ、いきなりはやめろ。・・・気持ちはわかるが。」
  「・・・??」
  ゼルガディスの言っている意味は・・リナには解らない。
  深いところまでの、感情などを覗かないように、枷をしているがゆえに。
  リナは気づいてない。
  自分が今、真っ赤になっているというのに。
  抱きしめられるなんてことは、リナにとっては、
  側近でもある『深淵の補佐官(アビス・ラズ・ポート)ルナティック=スィーフィード』
  か、姉である『金色の王(ロードオブナイトメア)』
  か、それに伴う、同等の存在・・『宇宙の姫(ユニバースオブザブリンセス)』
  とかいった、関係者しかなかったことである。
  普通の存在には、そんなことされたこともないのだ。
  ・・・・当然だが。
  大概、無意識のうちに、ある防御壁で、そんなやつらは、
  その前に、張り倒されている。
  ・・・ときどき・・いるのだ。
  リナに邪な想いを抱く輩は・・・。
  なぜ、今回は、すんなり不意をつかれたのか、リナは理解してないが。
  すこし、雰囲気がここちよかったので、気を許していたからに他ならない。
  「ひどいなぁ・・リナ・・・・。」
  ガウリイが何とか起き上がる。
  しかし、・・無傷で。
  一瞬の間に、防御したようである。
  「どやかましい!!」
  どごめぎゃ!!
  リナの顔面ストライク蹴りが・・ガウリイの顔面を直撃した。
  

  ・・・ガウリイ・・さま?
  シルフィールはしばらく佇んでいた。
  廊下の先で、わきあいあいと声がしている。
  そして、見たこともない、ガウリイの優しい目が・・一人の少女に注がれていた。
  栗色の髪に・・瞳の色は、ここからでは見えないが。
  「・・・・え?」
  なぜか、ぼろぼろになっているゼルガディスとアメリア。
  ガウリイは、無傷だが。
  ・・はっ!!
  かっかっかっ!!
  「ガウリイ様ぁ~!!!アメリア様、ゼルガディス様、
    ただ今、戻りましたぁ~!!」
  意を決して、戯れている四人の方に駆け出してゆく。

 

  「あ、ごめん、ごめん、でも、今のはガウリイが悪い!!
    あたしのせいじゃない!!」
  ぺろりと舌を出していっているリナ。
  半壊は、瞬く間に直したものの、その衝撃波は・・。
  かなり押さえられてはいるものの、まともに、アメリア達を直撃していた。
  普通なら、死んでいる。
  ・・・・さすが、というべきであろう。
  「・・ま、それもそーですね。」
  納得してるアメリア。
  「アメリアぁ~!!」
  ガウリイが抗議する。
  「アメリアのいうとおりだな。ガウリイ。」
  ぽんぽん。
  ガウリイの肩を叩くゼルガディス。
  「だって・・だって・・・。」
  まるで、すねたような子供の顔。
  「・・・くすっ。」
  こいつって・・なんか、面白い。
  ・・・・ほっとする。
  くすくすガウリイをみて笑うリナ。
  「ガウリイ様ぁ~!!!アメリア様、ゼルガディス様、
    ただ今、戻りましたぁ~!!」
  戯れていると、廊下の入り口付近から、声が聞こえてきた。
 

  「あら、シルフィールさん!!お帰りなさい!!」
  「もどったな。シルフィール。」
  「おう!!お帰り!!シルフィール!!」
  口々に、今やってきた、長いストレートの黒髪の巫女にいっている、
  アメリアとゼルガディスとガウリイ。
  ・・・・・・え!?
  一瞬、シルフィールは、見覚えのある顔のほかに・・。
  別の顔があるのに気づき。
  一瞬硬直した。
  「あ、そうそう、シルフィールさん、紹介しときます!!
    リナさんです!!」
  アメリアがリナを指してゆう。
  「リナさん、こちら、シルフィールさん。
    このユグラシドル王家の巫女頭を務めてます。」
  丁寧にリナに説明しているアメリア。
  「よろしく♪シルフィール・・よね(はあと)
    あたしは、リナ、リナ=スレイヤー、リナでいーわよ☆」
  ・・まさか!?
  いや・・そんなこと・・!
  シルフィールの思考は・・混乱した。
  それも一瞬のこと。
  「あ、どうも始めまして。わたくしは、シルフィール。
    シルフィール=ラナ=サイレスと申します。
     ええと・・・リナ・・さんですか?」
  丁寧に挨拶するシルフィール。
  「そ。なんか、こいつがねぇ。あたしが一人旅してたら、   
    危ないとかいって、一緒にいこう・・とかいうし。
     ・・面白そうだから、ついてきたの(はあと)」
  ガウリイをみて、いうリナ。
  「いや・・だって、そうだろ?こんな状況で・・女の子の一人旅なんて・・。
     ほっとけるはずないじゃないか。
      それに・・♪リナには、保護が必要だしな。」
  当然のようにいうガウリイ。
  「やめい!!何であたしに保護なんて必要なのよ!!」
  すっぱぁぁぁんん!
  いきなり、取り出したハリセンで、ガウリイをはたくリナ。
  「これだから・・。」
  ガウリイがハリセンで叩かれながらも言い返す。
  ハリセンを指して。
  ぷっ・・。
  「くすくすくすくすくすく・・・・。」
  シルフィールは、そんな二人のやり取りをみて・・思わず、
  笑い出してしまった。
  「くすくす、仲がいいですね。リナさんとガウリイ様。」
  どこかふっきれたような気がした。
  「どこが!!」 
  リナが言い返すが。
  「だろ(はあと)」
  ガウリイはうれしそうである。
  見たこともないガウリイの優しい目・・。
  夢の中の人物を語るときだけの。
  でも・・それでもいいとシルフィールは思った。
  このリナさんが・・・誰であれ、
  こんなに、ガウリイ様が、心やすまる表情をするのなら。
  リナの容姿は・・ガウリイから昔から聞いていたそのままの姿。
  シルフィールが聞き出した・・万物の母たるその姿のまま。
  本人なのかもしれない。
  別人で・・まったくのそっくりさんなのかもしれない。
  ・・・でも、ガウリイ様が幸せそうな表情をしているから・・。
  「シルフィィィィルぅぅ~!!なぁに、笑ってるのよぉぉ!!」
  リナがシルフィールを覗き込む。
  その姿は・・どうみても、ただの女の子。
  まさか、このリナが、深淵なる真の王本人だとは・・・。
  誰も気づかないであろう。
  この様子を見る限り。
  傍目には。
  「す・・すいません・・でも・・くすくすくす・・。」
  笑がこみ上げてくる。
  「変な人間・・・。まっ。いっか。
    当分、一緒にいるだろうから、よろしくね。シルフィール♪」
  「こちらこそ。リナさん。」
  握手するリナとシルフィール。
  その手は・・人と同じく暖かい。
  本人?別人?
  ・・そんなことは、どうでもよかった。
  ただ、このリナさんがいると、ガウリイ様が心からうれしそうだったから・・・。

  「で?シルフィール、出発の予定は・・たったのか?」
  ゼルガディスがシルフィールに聞く。
  シルフィールは、ジール王国で開かれる会議の最終出発の打ち合わせに、
  出かけていたのだ。
  「ええ。マナ王国からも連絡が入りまして。
    出発は・・・今日から一週間後です。
     なるべく早いほうがいい・・という、各国の意見で。」
  ここ、最近になって、反逆者の、上層部の一人・・。
  といっても、まだ、下っ端なのだが。
  が、ここに配属されて。
  かなり苦戦をこのエデン世界は強いられていた。
  物質世界を攻めているのは、大抵、下っ端や、
  ここで、いいくるめて、仲間にした存在なのだが。
  精神世界、精霊世界に置いては・・。
  はげしい攻防が織り成されていた。
  この世界の防壁にあたる部分では。
  緑の竜神マナティスと、蒼の王ユージンが、どうにかこうにか、
  この世界の防壁を防いでいる状況である。
  だが、受けた傷もいえきらないまま、続く攻撃。
  だんだんと、力が・・衰退してきていた。
  ・・・・なさけないわよねぇ。
  あんな程度のやつに、苦戦するなんて・・。
  リナは、心ではそう思っているのだが。
  まあ、様子見vv様子見vv
  完全に傍観主義を決め込んでいる。

  「一週間ご・・ですか。
    じゃあ、リナさん、それまで、私と一緒に正義ひろめましょう!!」
  「あら♪いーわねぇ(はあと)
    結構、盗賊いじめって・・面白いし(はあと)」
  アメリアがリナにいう。
  『リナ(アメリア)ぁぁぁぁ~!!!!!!』
  みごとなまでに、ガウリイとゼルガディスの台詞が一致した。
  こ・・このリナさんっ・・て(汗)
  なんか、よく似てる性格・・というか、
  ・・・・ある意味、アメリア様とグレイシア様より・・・。
  ・・・・性格・・いいんじゃ・・・・。
  シルフィールは、会話からそんなことを思ってたりするが。
  アメリアは、正義のため。
  といって、チョクチョク、王宮を抜け出し、悪をこらす。
  姉であるグレイシアは、冷静な判断を下し、解決するのだが。
  ・・・我がでると・・・。
  みさかいがないくなってしまう。
  目的のためなら、手段を選ばなくなってしまう。
  というか・・・。
  完全に、当初の目的を・・忘れてしまうことがある。
  

  かくして、説得もむなしく、聞き入れられずに。
  結果。
  ガウリイとゼルガディス、そして、シルフィールは。
  アメリアとリナの盗賊退治に、一週間の間、
  付き合うこととあいなった。

 

  一週間後。
  彼らは・・・会議が行われる、ジール大陸に出発する。

 

 

                                          -続くー

 

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   あとがき:
     薫:ちなみに。
       ルナさんの通り名前。
       『深淵の補佐官(アビス・ラズ・ポート)』
       『紫蒼の紅玉(パール・レッド・ラズリ)』
       この二つ名前があります。
       実力的には・・・。
       深淵なる真の王の側近だけあって。
       リナに継ぐ力の持ち主です。
       上層部にしか・・・・ルナの本名。 
       ルナティック=スィーフィードの名前は・・知られてません。
       まあ、並いるリナの部下・・(単なる部下)
       の神や魔王との・・連絡係りのようなものです。
       リナは、きちんと、各機関を設立して、創りあげています。
       たとえば、神を総合する機関、魔を統合する機関、
       精神を投合する機関、物質を統合する機関・・・などなど。
       完結に、上下関係を述べると。
       深淵なる真の王→深淵の補佐官→光と闇の統合王&無と有の統合王→
       各分野の統合王(?)→各世界の出張機関の課長(?)→
       世界を任されし、神と魔王。(部長?)
       といった、感じです。
       まあ、かなり大雑把ですが・・・(汗)
       余談ですが。
       アメリアの姉のグレイシア。
       ・・・・はい(笑)
       ナーガです(爆!)
       ではでは♪

  


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