まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちら
こんにちわ♪
  ふふふ。
  これから、リナとガウリイの旅の開始ぃ♪
  リナにとっては、単なる暇つぶし♪
  ガウリイにとっては、夢のような幸せ(爆!)の開始です♪
  何せ、手の届かなかったリナが自分の世界に、今いるのですから♪(笑)
  神と魔王・・ユージンとマナティス・・。
  この世界の部下達二人・・たまげるだろうなぁ・・・・(笑)



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エデンの園  ~第4話~

「リナ・・下がってろ。」
  ガウリイが、リナを後ろに庇う。
  手をかざし、リナを守るように、上空をにらみつけるガウリイ。
  ・・あら♪
  リナは、何が来ているのかに気づく。
  「見つけた・・見つけたぞ!!貴様だな!!
    マナ王国侵攻部隊を壊滅させたのは!!」
  空より、現れる一つの影。
  人の姿ではあるが、その背中に、四枚の羽を生やしている。
  鳥などのような、ふわふわの羽ではない。
  単なる骨組みだけの羽。
  「へぇ・・・・。あれでも、百単位できたのねぇ・・。」
  まるで人事の口調のリナ。
  まあ、実際に人事なのだが。
  リナにとっては、雑魚以下でしかない事実があるゆえに。
  ガウリイがマナ王国を攻めていた反逆者を駆逐したので、
  それの仕返しにやってきているのだ。
  ・・・無謀よねぇ。
  ガウリイって、ガブリエル一族の中では、トップクラスの実力持ってるのにねぇ・・・。
  リナは、傍観を決め込んでいる。
  「知らない・・って・・面白いわ(はあと)」
  にこにこといっているリナ。
  「リナ、危ないから、下がってろよ。」
  ガウリイが本気でいう。  
  リナに危ないこと・・それは、皆無であるというのに。
  リナに傷つけられるのは、リナの姉たる存在か、または、姉と同等の存在のみ。
  リナの世界・・リナが抱擁し、創り出しているこの世界の中では。
  いるはずもない。
  ガウリイは、分かっているのだ。
  だが、ガウリイにとって・・リナは。
  この世界の創造主ではなく、ただ、その笑顔を守りたい一人の少女なのだ。
  だから、リナを・・巻き込むようなことは、ガウリイはしたくなかった。
  「はいはい。」
  ま、お手並み拝見といきますか☆
  リナは、傍観を決め込むことにした。
  きぃぃぃぃぃんん・・・・
  いともあっさりと、駆逐されていく、反逆者たち。
  力の隔たりがわからないなんて、まだまだよねぇ。
  そんなんで、このあたしに反逆しよーとしているのも、そもそも無駄な努力よねぇ。
  リナは、のんびりとそんなことを思っている。
  反逆者達は・・あせっていた。
  そして・・。
  ガウリイが庇うようにしている人間の少女にこともあろうに、標的を絞る。
  ―あれがこいつの、足かせになるはず!!―
  ・・・知らないとは、とても怖い。
  「っ!!させるか!!」
  ガウリイが彼らがリナに標準を定めたのに気づき、すこしあせる。
  「んっふふふ♪仮にも、あたしを狙うとはねぇ(はあと)」
  ちょっと、むかついた。
  ・・ま、傍観する気だったけど♪
  お仕置きは・・必要よね(はあと)
  「死ねぃ!!」
  つっかかってくる数十人。
  「アビス・スピリッツ♪(深淵極光爆)」
  リナの一言。
  聞いたことのない言葉。
  この世界の呪術(スペル)では、ない言葉。
  きゅぅぅぅぅぅんんんんん!!!!!!
  どがぁぁぁぁんんんん!!!

  辺りを深淵の闇の光が貫いてゆく。
  反逆者達のみに。
  『・・・・!!!!?』
  反逆者達は、悲鳴を上げる暇すらなく、深淵の闇に飲み込まれてゆく。
  さぁてと、簡単にはもどさないっと♪
  リナは、自らが作っているお仕置き専用の世界に彼らを送り込む。
  一般に、地獄とか、魔界とか、そういう風に伝わっていたりするが。
  そこは。
  その世界は、反逆者たちの更正コースでもあり、また、暇つぶしも兼ねている。
  更正(恐れをなして)したものたちは、そのまま、
  構造レベルまでばらばらにされて、新たに生に赴くか。
  運がよければ、どこかの世界を任されたりする。
  まあ、大概は、そこに送り込まれたら、・・完全消滅しているが。

  

  「あら、弱いわねぇ。」
  リナがのんびりという。
  「まあな。あんな下っ端ならな。しかし・・リナ、無理するなって。
    お前は俺が守ってやるんだから。」
  ガウリイの心配そうな顔。
  「ぷ・・・・ぶ゛くくくくくくくく!!!!」
  リナは再び、笑いの渦に捕らわれてしまった。
  この人間・・・本当に面白いわ(はあと)
  リナは、完全に楽しんでいる。
 
  自分のことをとやかくも聞いてこない。
  何処から来たのかとかも。
  それでも、本気で自分を心配しているこの人間。
  リナは気づいてない。
  この人間の側にいるとき、少なからず、安らぎを感じていることを。
  ただ・・こんな人間は初めてだから、だからリナは興味をもった。
 

  「さて・・。おれ、ユグラシドル王宮に戻るんだが・・。
    リナもくるだろ?」
  ガウリイがいう。
  「そうね。どうせ、あてもない旅なんだし。
    でも、あたしが一緒にいっても、大丈夫?」
  リナは、この世界の人間(?)ではない。
  仮にも王宮。
  いくら、ガウリイの連れとはいえ、身分不透明な自分。
  まあ、かといって、正体バラスと面白くないというのもあるから、
  リナはいわないのだが。
  「ま、この世界の王室は、開けた王室を心がけてたから・・・。
    ・・その辺りは・・大丈夫・・か♪」
  リナがふという。
  この世界の四つの王室は。
  身分とか、種族とか、そんなことには、こだわらず。
  誰にでも門を開いている。
  だから、この世界は、いたって、今まで、平和だったのだ。
  リナは、けっこうこの世界は気に入っている。
  リナが魂自体のその根源に与えている〃己を高めること〃。
  それをことごとく実行している世界であるがゆえに。
  大概は、どこかでかけちがえて、きちんとその本質を理解せずに。
  滅ぶ世界のまあ、多いこと。多いこと。
  その点、この世界は、きちんと、存在する生命が、無意識とはいえ、
  その根源たる原理を守っている。
  それゆえに、この世界は、ここまで、生命があふれる世界になっているのだ。
  「じゃあ、いくか。・・と、リナ、お前ルーブは・・と。
    ・・ま、いっか。」
  「ち・・ちょっと!?」
  しかっ。
  いきなり、リナの肩をつかむガウリイ。
  「ループ(精神空間移動)」
  ゆらり。
  リナとガウリイの姿が解け消える。

 

  しゅん。
  現れたのは、王宮の前。
  「だ・・だあ!!はなせぃ!!」
  どん!!
  リナから衝撃波が発せられる。
  「おおっ・・と。」
  ちっ。
  衝撃の波にのって、交わしたか!!
  油断していたとはいえ、自分の肩に手を触れたガウリイ。
  なぜ、この程度のお仕置きで済ませているのか?
  「・・・・ま、いっか。」
  リナは、それを深く考えないようにした。
  無意識に、ガウリイのもつ、包容力に惹かれてきている証だとも気づかずに。
  ガウリイのリナを見る瞳は、純粋そのもの。
  本気でリナを心配しているその想い。
  それが・・リナには、初めての経験ゆえに、
  むずかしいほどに、心地よかった。
  リナは・・限りない純粋な想いは、好きだった。
  姉同様に、純粋なるものを好むリナ。
  その存在ゆえに。
  ひらり。
  上手に衝撃波の波にのって、ひらりと身をかわしているガウリイ。
  「じゃ・・いこっか。」
  いきなり、衝撃波浴びても・・動じてない。
  ・・・やっぱ、この人間・・面白い!!
  リナは、くすりと笑った。
  ガウリイがいう。
  「皆に紹介するよ、リナ。」
  皆?
  ああ、このガウリイには、確か、友達がいたっけ。
  ときどき覗いているから知っているリナ。
  「へぇ。人間の王宮ねぇ~。」
  覗いてみるのと、実際に見るのでは、やっぱり、なんとなく違うわね。
  リナは、そんなことを思いつつ。
  ガウリイの後ろから、てくてくとついてゆく。
 

  「へぇ。結構センス・・いいじゃない♪」
  きょろきょろしているリナ。
  自分の宮殿とまでは、程遠いにしても、
  そこかしこに模様として描かれているそれは。
  力をアップさせるための呪術(スペル)の文字。
  ここを構成する、物質世界、精神世界、精霊世界この面たる三世界が、
  協力して、作り出しているこの文字は。
  全ての世界の力の向上などが文字一つでできたりする。
  言葉のもつ、力が。
  それぞれの世界に影響を与え。
  結界などの、生活に必要な力まで、補充されているのだ。
  「ガウリイさん!!!!」
  「ガウリイ!!」
  奥から走ってくる人影二つ。
  一人は、女性。
  一人は男性。
  「おお!!アメリア!!ゼルガディス!!ただ今!!」
  のんびりというガウリイ。
  ああ。
  確か、この王国の第一皇女にオーディル大陸の第一王子・・か。
  リナは、のほほんとそう思った。
  「ガウリイさん!!早かったですね!!」
  「ガウリイ。さっき、マナ王国から連絡があって・・。」
  アメリアとゼルガディスがいいかけたとき。
  ガウリイの後ろの人物に気がつく。
  まだ、後ろを向いているが。
  昔から、ガウリイから聞いていた・・栗色の髪。
  ・・・・・・・・え!?
  一瞬目が丸くなる二人。
  「マナ王国は、とりあえず、大丈夫さ。
     あ、そうそう、アメリア、ゼルガディス、紹介しておくよ。
       ―リナ!!」
  ガウリイがリナを呼ぶ。
  「―へ?あ・・ああ。始めまして。なんか、一人は危ないとかいって、
    こいつが一緒に旅しよーていうから、ついてきました。
     リナ=スレイヤーよ。よろしく☆」
  一応、ぺこりと頭を下げるリナ。
  ・・・・・まさか!?
  二人は・・・昔から、何回もその容姿を聞いていた。
  ガウリイがいつもみている夢の中の人物の姿を。
  そして、神と魔王から聞き出して・・肖像画も書いてみた。
  ・・・・・・まったく同じ容姿・風貌の姿の女性が・・そこにいた。
  互いに顔を見合わせるゼルガディスとアメリア。
  ・・・・偶然?それとも?
  だが、万物の母たる存在が、こんなところに、実際にいるわけもなく。
  ちょっと、戸惑う二人。
  ・・・まあ、リナの性格を・・知らないから。
  それに、受ける雰囲気は、はっきりいって人のもの。
  まあ、雰囲気などは、リナにはどうとでもなるのだが。
  ばれたら、面白くないから、人間の雰囲気をまとっているのだ。
  それこそ、自らの雰囲気を全開にしたら、この世界などは、
  いとも簡単に一瞬で自分の元に戻り行くのがわかっているから。
  「いやぁ。こいつ、こんな状況で一人旅してたんだぞ!?
    だから、あぶないからって・・。
     とりあえず、俺はこいつを保護することにしたから。」
  リナを優しい瞳で見ながらいうガウリイ。
  ガウリイがこんな表情するのは・・・夢の中の人物を語っていたときだけ。
  ・・・・ま・・さ・・か!?
  二人の中で・・とある考えがまとまってゆく。
  だが。
  完全には、信じられないのもまた事実。
  「?アメリア?ゼルガディス?まあ、いーや。
    リナ、こっちが、この王国の第一皇女。アメリア。
    で、こっちがオーディル王国の第一王子のゼルガディス。」
  ガウリイがリナに二人の紹介をする。
  「アメリアにゼルガディスね。よろしく。あ、あたしのことは、リナでいーから。」
  どうみても、普通の少女である。
  リナが二人にいう。
  くす。
  アメリアとゼルガディスは、顔を見合わせて・・笑った。
  「こっちこそ。よろしく。リナさん・・でいーんですよね。」
  「こっちこそ。だ・・。リナ・・でいーんだよな?」
  二人が手を差し出す。
  「もち☆」
  リナもにっこりと笑う。
  握手する三人。
  その感触は・・どうみても、人のそれと・・存在する生命となんら変わりがなかった。
  偶然なのか、はたまた、本人なのか。
  だが。
  二人にとっては、どうでもよかった。
  ガウリイの目が・・とても幸せそうだったがゆえに。
  リナの瞳に宿る寂しさ。
  その光は、常にリナの瞳の奥底にある。
  なんとなく・・アメリアは、ガウリイがいっていた、
  笑っていてほしい・・という言葉から。
  このリナが、ガウリイが想い続けているあの当人だと・・確信はもてていた。
  リナを一目みて、その瞳の中の寂しさをたたえた光を・・見出してしまったから。
  とうぶん、退屈しなくて住みそ~よね☆
  リナは、ちょっと、ここで、暇つぶしをかねて、遊ぶことを決めた。

 

  「・・で、ここが、私の自室なんですよ!!」
  アメリアがリナに王宮を案内している。
  その間、ガウリイとゼルガディスは、会議の打ち合わせ。
  「・・・・ガウリイ・・ひょっとして・・あの・・リナは?」
  ゼルガディスがそれとなくいう。
  「・・・・夢・・みたいだろ?・・せめて、ここにいる間は・・・。」
  ガウリイのその言葉で、ゼルガディスも判断した。
  あのリナが・・・『深淵なる真の王(ギラクシーオブナイトメア)』本人だということを。
  「・・・なんで、こんな所に?」
  「さぁ?でも、俺は・・それはどうでもいい。
    ・・・・あいつの笑顔が見れるなら・・。」
  いいつつも、資料つくりに専念がない二人。
  「・・せめて、ここにある間くらい・・。
     自分の本質・・忘れさせてやっても・・いいじゃないか?
      ・・な、ゼルガディス。」
  ガウリイがいう。
  ガウリイは本能的に、リナがもつさみしさは。
  自らを王としてしかみないことにあると思っていた。
  リナが笑ったのは、普通扱いされたとき。
  あのとき、確かに。
  リナの瞳からは、寂しさが一瞬たりとも消えたのだから。
  「どうでもいいっ・・て・・。お前!?」
  ゼルガディスがいうが。
  「リナはリナだ。それでいーじゃないか。
    俺達が・・リナを知っている・・って知ったら・・・。
     ・・・・あいつ、きっと悲しい瞳をする。」
  悲しそうにいうガウリイ。
  それは、ガウリイはリナにはさせたくなかった。
  せめて、普通としてここにいてほしかった。
  万物の王としてでなく・・・リナという存在として。
  「へぇ♪次元の狭間をうまく利用して作ってるわねぇ♪
    人にしては、上出来よね♪」
  この王宮。
  ところどころ、他の精神世界との狭間を利用して、
  所々に入り口などが設けられている。
  「リナさんは、いつまで、旅・・続けるんですか?」
  アメリアが案内しつつ、リナに聞く。
  「気が向くまで。・・・まあ、別にあてもないけど・・ね(はあと)」
  「そーですか。なら、いつまでも、歓迎しますよ(はあと)」
  「ありがと☆」
  自分をリナとして見れくれている。
  それがなんとなく、リナは・・居心地がよかった。
  正体も聞いてこない。
  誰かも追及してこない。
  それでも、安心して、友達だといってくれる存在。
  リナには、今まで、こんな経験はなかった。
  リナの正体を知ると、大概、恐怖するか畏怖する存在しか。
  まあ、リナの姉や、その関係者は、違うが。
  このまま・・人のふりして、しばらく遊ぶのも・・・。
  ・・・・悪くないわね。
  リナは、そんな風に想っていた。
  ・・・ここの、雰囲気はここちよい。

 

                      -続くー

 

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  あとがき:
    リナ:・・・・で?
    エル:・・リナってば!!なんで、お姉ちゃんにいわないのよ!!
       あたしも行きたい!!
    リナ:・・・エル姉様が一緒だったら・・暇つぶしどころか、
       あっというまに、正体ばれるって。
    エル:リナぁぁ!!!
     姫:まあ、エル、いーじゃない。
       エルだって、人間やって、暇づふしやってるんだし♪
    エル:そーいうユニットもね。
    リナ:なんか、話しを聞いてて、面白いかなぁ・・。   
       って思ったのよねぇ。
       完全に人に雰囲気を変えて、下界に降臨するのって♪
    エル:ま、確かに♪
       面白いし、いい暇つぶしにはなるわよ♪
     姫:そうそう♪
       ついでに。
       自分の力と記憶なんかを完全に封印して、
       やるってのも、楽しいわよ♪
       新鮮味が増して(はあと)
    リナ:ふぅぅぅん。
       じゃ、機会があったら、それもやってみましょ♪
       とりあえず・・・今はっと。
       この遊びを楽しみますか(はあと)
     薫:・・・・・・・・・・・・。
       (全ての始まりだとも・・・汗)
    リナ:???
       まあ、とりあえず。
       正体ばらさずに、遊びましょ♪
  エル&姫:(気づかれてるんだけど・・・笑)
     薫:まあ、それはそれとして・・・・。
 エル&姫&リナ&薫:では、また♪次回で♪

 


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