ぴた。
「ふ・・・・ふふふふふふふ♡」
ぞぞっ!!
会議のために、混沌宮に出かけていた主がもどってから、万事この様子。
にこにこと、仕事をこなしているのも、彼らにとっては、驚くべきことだが。
いつも、一気に、まとめてやる主が、まじめに仕事にいそしんでいるのだ。
しかも、数日ブンの仕事を一気に片付ける・・とかで。
書類をかいている手が、ときどき止まっては、かすかに笑っている。
「スティルバイトさま?何かあったのですか?」
スティルバイトの側近でもある、緑の髪の女性が、
スティルバイトに紅茶を運んできて、話しかける。
「ん・・いや、別に。」
ちらり。
とある世界の時間ばかりをきにしつつ、
そわそわ。
にこにこ。
完全に顔が綻んでいる。

――怪しい。

全員が、そう思うが。
怖くて、口には出せない。
こんな様子の主は、今までみたことがなかったから。
「あ、そうそう、双迷宮の王から、お誘いがはいってましたが?」
エメラーダがいう。
まあ、いつものことだし。
「ん?ああ、丁寧に断っておいてくれ。」
『え・・・・・ええええええええええっ!?』
あの、スティルバイト様が、女性からの誘いを断る!?
天変地異が起るのでは!?
かなり、失礼なことを思っている部下達。
ここは、彼が管理している、スティファレス世界。
スティルバイトは、ここの、神と魔の王を務めている。
ルンルンルン♪
にこにこと、ちゃくちゃくと、仕事を片付けているスティルバイトに、ただ、冷や汗を流しまくる部下達の姿がそこにはあった。
くるもの、こだわらず。
の彼は、結構、プレイボーイということでも、知られている。
が。
ただの、遊び。
として、寄って来る存在も、割り切っているのだから。
しかたない。
鬱憤をはらすべく(仕事のストレス)とかを晴らす遊び相手にしか、彼にとっては他ならない。
それでも、それだけやってて、子供の一人もいないのは。
彼の力に耐えうる存在がいないため。
つまりは、彼の力が大きすぎて、バランスが保てずに、子供たる存在は、どのような存在にも、出来ないのである。
まあ、彼が子供を作ろう。
として、力を抑えれば、別なのだが。
彼は、そんなことはちっとも今まで思ってないから。

この、一ヶ月。
確かに。
主の様子が、一辺した。
会議に出かける数日前に、混沌宮殿に出向いてからである。 
彼らは何があったのかはしらないが。
あれだけ遊んでいたのが、ぱったりとやみ。
今、このように、しっかりと、お仕事熱心になっていたりする。
『・・・・一体・・・・。』
部下達がいぶかしるのは当然であろう。


「ふ・・・ふふふふふ♪」
はやく、仕事をすませて、リナ様のところにいこっと♪
完全にスティルバイトの頭の中には、リナのことしか頭にない。



「・・・・かえっちぅゃうの?」
くすん。
ぐずるリナに。
「部下ST、あんたがいいんだったら、あたしが遊んでいる、首都ジールにある、マジックショップエルにいらっしゃい。
  あたしとユニット、そこで、店やってるし。リナも遊び相手が欲しいでしょうし。」
リナがかなり気に入っているようだし。
それに何より、リナが、まだ力が不安定なので。
何かがあったときのために、保護する存在は必要である。 
「あ!!それ、私からも、お願いするわ!!スティルバイト!!」
「我からも頼む!!いかんせん。部下達にあまり仕事をほっておいて、
  リナ様にかかりっきりだと・・・エル様が我らの世界に、こられているのがばれてしまう!!!」
すがりつくように、頼み込んできた、自分の同僚。
赤の竜神(フレアドラゴン)ルナ=スィーフィード。
赤瞳の魔王(ルビーアイ)レイス=シャブラニグドゥ。
「いいですよ♪」
「わぁぁぁぁぃ!!!ぜったいだよ!!!!すてぃるばいと!!」
ぴょん。
すてぃるばいとの首筋に抱きつくリナ。
「はいはい♡」
かわいいし。
何より、力が不安定だから、ほっとけないし。
「あ、でも、ちゃゃゃんと、それで、仕事が遅れたら、当然、お仕置きね♡」
すぅぅぅ・・・・
「は・・・・はひ・・・。(汗)」

会議が終了したときに、交わされた、混沌宮殿での会話。


「じゃあ、私は、明後日の二時までは、リナ様のところにいるから。」
「じゃあ、それに間に合うように、仕事・・切り上げますね♪」
ルナと簡単なリナに付き添う時間帯の打ち合わせをして。
自分の世界に戻って来ているスティルバイト。


そわそわ。
うずうず。
何か、デザートでも作って、いこうかな♡
リナ様、何がすきかな♡
すでに、仕事をしつつも、頭の中は、リナのことで一杯である・・・・。



「よっし!!できた!!」
彼が仕事を二週間分、終了させたのは。
さすがというか。
一日も経過していなかった。
彼が本気になれば、もっと、仕事の能率は速いのだが・・・・。


・・・・一体、スティルバイト様に何が!?
とうぜん、いきなり、仕事を一気に片付ける。
主に、戸惑っているスティルバイトの部下達。
「トリアル、ゼフィウス、あとは頼むぞ。俺、用事があって、レイスたちの世界にちょっと、行くから。」
神の統括を任せているゼフィウスと、魔の統括を任せているトリアルに、一言いって。
「さて♪何をつくろうかな♪」
かるく、歌を歌いながら。
厨房に入ってゆく、スティルバイト。
彼の、趣味でもあるので、彼専用に、設置してあるのだが。
神と魔の王。
スティルバイトは、一応、それぞれの神と魔に対する、上司を創り出している。
つまり、この世界では、彼が一番上。そのつぎに、神と魔を統括するもの。
それから、光と闇に別れての、存在達。
といった様子に。


「ふんふんふん♪」
いつもより、かなりごきげんな主の姿をみて。
完全に部下達は、凍り付いていた・・・・・・。



「こんなものだろ?♡じゃ、後・・頼むな♪」
シュン。
スティルバイトの姿が掻き消える。
「・・・・怪しいですわ・・・・。」
エメラーダは、何か、スティルバイトが隠し事をしているのでは。
と、勘を張り巡らせる。
そして。
うきうき♪
「何か、面白いことがありそうですし♪スティルバイト様、つけてみましょう♪」
いつもの好奇心が、勝って。
主をつけて、自分も、赤の竜神と、赤瞳の魔王が、今、その身をおいている、惑星へと向かっていた。



   未来への希望   ACT―最終&そして・・始まり・・




かぁぁぁぁぁ・・・・

前触れもなく、ゼフィーリアの空が、金色に染まった。
一時ほど。
ずざっ!?
顔色変えている昔からいた存在達。
ひっこして来ている、何も知らない人々は、
「何?これ?」
不思議そうに、空を眺めている。

りりりりりりりりりりりりりりりり!!!!!!!

けたたましく、鳴り響く、音。
王宮から、ゼフィーリア国内にのみ。
ばたばだばたたたた!!!!!
臨時召集の呼びかけである。

 ばったぁぁぁぁぁぁぁぁんんんん!!!!


息せききって、入ってくる人々。
人というか、ここにいるのは。 
はっきりいって、普通の人間はいない。
エルと私が創り出した存在達なのだから。 
中には、ルナとレイスが共同して、作った生命もあるけれど。
ついでにいえば。
ここには、火竜王は気づいてないけど、古代竜エンシェントドラゴンまでいたりする。
もともと、彼らは、友好的な種族。
というか、あの元結界の外にあった、あの神殿に住んでいた、古代竜も、もともとは、このゼフィーリア出身なのだから。
エルが、ここに、リナをとりあえず、人の感情などの勉強のために、あえて、創り出した、この土地というか、この王国。
神魔戦争と呼ばれた戦争直後。 
このゼフィーリア王国は、出来ている。 
つまり、王国生誕、ただ今、5千年と少し・・・・・。
ここで、ルナは、殺されてしまった、古代竜の彼らを復活させているのだ。
まあ、肉体がなくなったので、なかなかすぐに。
とまではいかなかったものの。
ヴァルは、ここが、結界の中なので、それに気づかなかった。
というか、ここの王国に入ってくる、度胸のある存在がいなかった。
と、いうのが正しいようだけど♪
「何があったのですか!?リナ様にぃぃい!!!」
「今、ルナ様が、リナ様の元にいかれてます!!!」
「スティルバイト様と何かかかわりが!?」
あらあら♪
かなり、混乱してるわね♪

リナが、ガウリイを連れて帰ったとき。
はっきりいって、ほとんどのリナの正体を知っている存在は。 
―ああ、彼が、スティルバイト様の生まれ変わりなんだな。
と、完璧に理解していた。
とゆうか、リナとスティルバイトの仲は、はっきりいって、黙認、という形で、すでに、公認の仲になっていたのだから(笑)
リナの芽生えた感情に、気づいたエルは。
リナが苦しまないように、全てを封印して、人として、修行させることを決定した。
それがリナを危険にさらすのでは!?
と、心配した、スティルバイト。 
自ら、望んで、自分から、リナを守るために。
力も、記憶も封印されて。
この世界の人としての輪廻にエルに頼み込んで、入ったのである。
ただ、自分が消滅する心配よりも。
リナのことのみを心配して。
何しろ、リナは、のちのち。
エルがいなくなった、この世界・・この混沌の世界を。
エルの代わりに、統べる存在となるべき存在。
まあ、エルは、こういった、自分の一部でもある、空間に、代理の王をたてて、やってるけど。
私もだけどね♪
つまりは、リナは、いってみれば。
時期、金色の王、そのもの。
時期、悪夢を統べる存在となるべくもの。
エルは、他にも、たくさん、世界を抱擁してるから♪
それは、私やエル、そして、特定の権限を与えている存在しか、知らないけどね♪
つまり、ここでは、誰もしらない、その事実♪
ここのほかに、どんな世界があるのなんて♪


金色の光が空を覆うとき。
それは。
リナの身に、何かがあった証し。
そして・・・・。
それは、この王国の、出生一覧にも、影響を及ぼすところである。
何しろ、昔と違い。 
今は、情報などかかなり行き交っている。
下手にいじれない。
昔なら、たとえ、リナが、子供になろうが、いきなり大人になろうが、すんなり訂正がきいたが。
今のこのご時世・・・・。
つじつまを合わせるのに・・・・。
結構、苦労しているお役所の出生管理部と、住人(国民)登録部。
前回も、ちょっびし、苦労した。
何しろ、通常とおり、15までは、成長したが。
でも、始めが遅かった・・けどね♪
とある馬鹿な人間が。
リナを手篭めにしようとして、リナが、水晶に閉じこもり。
そして、赤ん坊から、ちゃんと、成長を始めたのが、18年前。
つまりは、リナが、完全に、人として、記憶を封印されて、 44年が経過していたりする。
スティルバイトが、器たる人間の身体を手にいれるのに。
20年がかかり。
つまりは、まだ、リナは、完全なる人としては、まだ二度目の生。
以前は、記憶も、力もあるままで、
ランダムにいろいろとなっていたのだから。
スティルバイトが、人間として、誕生したときに、水晶からでてきて、人として、また成長を始めたリナ。
ゆっくりと。
ゆっくりと。
姿を水晶の中で、赤子にと転じて。 
そして、誕生したのが、今から、18年前。
ガウリイが、7歳の歳のこと・・・・。
記憶を封じられていても、無意識に、彼を求めているリナ。
エルは、それが面白くないようだけどね♪
私は、面白いけど♪


「・・・・一体、リナ様に・・何が起こったんだ?」
呆然とするより、すべがない、存在達。


ルナとガウリイが、ストリッジ・シティの町外れで。
話しているころ。
すでに、王宮中は、大パニックに陥っていた。

がしぃぃ!!

「・・・・・・放さないわね・・・・。」  
悲しそうな瞳で、
「そうですね。」
ルナが抱いている赤ん坊となった、リナを見ているガウリイ。
リナは、その小さな手で、しっかりと、ガウリイの髪の毛をつかんで、放さないのである。
ふっ。
「まるで、あのときみたいだな・・・。」
リナと二度目に出会ったあのとき。
あのときも、リナは、自分の髪を気に入って、放さなかった。
あのときは、ここまで、リナの存在が、自分にとって、なくてはならないものと、なるとは、思ってなかったが。
いや。
多分、初めて、一目みたときから惹かれていたのだろう。
強大なまでのその力と、そのうらはらの危うさに。
「まったく・・・・。リナ様も、彼方も、素直じゃないんだから・・・。」
ふぅ。
ため息ついてるルナ。
「俺は、素直ですよ?告白・・してますし♪」
まあね(笑)
ただ、リナは、ぜんっぜん気づいてなかったけど♪
昔から♡
「・・・・・・そーいや、そーだったわね・・・・。」



昔。
『ねぇ?ルナ?キスって・・・何?』
ごほごほごほほっ!!!
いきなり、リナに聞かれた。
ぼすん。
と、ベットにリナが横たわり、すこし真っ赤になりながら。
『リリリリリリリリリナ様?!』
むせこむルナを尻目に。
『今日ね。カウリ・・じゃなかった。スティルバイトと一緒に、出かけてたら、スティルバイトが、リナの唇に触れたの。
  スティルバイトは、キスだよ。っていってたんだけど?あたしが好きだから、やったんだって?どうして?』
『あ゛・・・・あ゛゛ああ゛゛ああ゛あ゛あ゛!!!!!!!?』
頭を抱えているルナ。
ついに・・ついに、手をだしたわねぇぇぇぇ!!!!?スティルバイトぉぉぉぉ!?
『なんてゆーか・・・・。あたしね・・・その・・うれしかったの・・・・。・・・この気持ち・・何なのかな?わからないの・・・・。』
『・・・・・・・・り・・・・・リナ様・・・・(汗)』
恋愛感情をまったく理解してなかったリナ。
くすぐったい感覚に捕らわれて。
それでも、うれしくて。
照れて、真っ赤になりながら。
ルナに聞いたあのときから。
そのとき。
リナは、自分で理解してないだけで。 
すでに、リナの心は、完全にスティルバイトで占められていた。
それは。
リナとスティルバイトが出会って・・十三年目のこと・・・・。
がし。
『リナ様、それ、エル様にいったらだめですよ?下手したら、スティルバイト、滅ぼされますよ?』
すぅぅぅぅ!!
一気にその言葉で、顔色が悪くなるリナ。
『い・・・いや!!!彼がいなくなるなんて!!!』
(これは・・・かなり・・重傷ね・・・・はぁ・・・・・・。)
このとき。
完全に、二人が両想いなのは、確信した。
まあ、なんとなく、想像はついていたルナ。
よく、二人で、出かけていたりしているのだから、当然だが。
(これから・・何もおきなければいいけど・・・・。)
ルナの心配は・・・・。
リナが、自分の感情に戸惑い始めた、そのときに。
現実のものとなる・・・・・。
つまり。
エルは、リナを苦しませないために。
完全に記憶と力を封印して、人として、しばらく、行動・・修行させることを決定したのだ。
そして、スティルバイトは。
自分が消滅してもかまわないから。
リナを守らせてほしい。
と、エルに懇願したのである。


それは、今から、ここの時間率でいうと、44年前のこと・・・・・。

リナとスティルバイトが、出会って、約5000年と少し。

リナとエルが、まあ、私も時々は来てたけど♪
カモフラージュを兼ねて、ゼフィーリアを作り出したのは。 
ここの世界でいう、神魔戦争の決着のとき。 
つまりは、眠れる竜の大陸が消滅した直後。
まあ、あれは、存在達は、ルナとレイスが、ぶつかって消滅した。
といわれてるけど。 
実は、反逆者が関っていたりするから。
リナのことを知って、本格的に、エルに背く存在が、リナを狙い始めて、ここにやってきたのである。
だから、その余波を利用して、エルは、この四界の世界に結界を張った。
リナが完全に、力を応用できるまで、扱えるまでになるまでは・・と。



まあ、降魔戦争も、一般に言われている、戦争とは、異なっているんだけど。
あのときも。
実は、反逆者が、偶然に、入り込んで、ああなったのよねぇ。
リナを守るために、あえて、分離していた、レイスと、ルナ。
というか、エルのお仕置きが怖い!
とかいうふざけた理由だったけど・・・・。
あの戦いで。
さらに、リナを守るために、ここの区域に結界を張った。
目を他の存在からリナをそらすべく。



「リナ様!?」
まず、人だかりができた。
リナを連れて、ガウリイとルナがゼフィーリアに戻ったときに。
「何で、リナ様が、赤ん坊になってるんですかぁぁ!?」
「スティルバイトさま!?リナ様に、何かしたんですか!?」 
「いくら、両想いでも、いきなり力づくでものにしよーとしてこーなったとか!?」
「・・・・・こらまて・・。」
さすがに、ガウリイのこめかみに、青筋が入る。
「いくらなんでもそれはない!!何のために、この5055年、ずっと我慢してると思ってるんだ!?」
いきなり、本音を言っているガウリイ。
「へぇ・・。とすると、やっぱり、スティルバイト・・・・。リナ様に、そーいう感情・・すでにあの当時から・・もってたわけね・・。」
ルナが、じとめでガウリイをみている。
やっぱりね・・・。
という感じで。
「う゛!?」
しまった!?つい!!
汗流しているスティルバイト。 


スティルバイトが、リナを好きだ。
と、理解したのは、リナが誕生して、三年目のとき。
それからが、彼の苦悩の連続。
何しろ、リナは、何も知らないし、無邪気に、彼になついていた。
しかも、リナは、姿を変えるのが、楽しいらしく、十八くらいの、綺麗な少女の姿で、スティルバイトと一緒に行動してたのだから。
つまりは、今、この時代のリナの姿で。
まあ、スタイルが、かなり違うけど♪
どうにか、その感情を押し殺し。
何しろ、リナは、そういうことは、まったく知らない。
何しろ、姿が人でいうと、もうすでに、大人ともいうべき、姿なのに。
精神年齢が、はっきりいって、まだ三歳。
そのまま、水浴びして、彼を誘ったことも・・何回か(笑)


『ねえ!!カウリイも一緒にはいろうよぉ!』
リナとスティルバイトが、散歩にでていたとき。
リナが、熱いから、というので、いきなり、
森の中でみつけた、滝つぼで水あびしよう!
と言い出して、そのまま、服を脱いで、滝つぼに入ってゆく。
無邪気に、スティルバイトを誘っているリナ。
何も、警戒心などまるでなく(笑)
『お・・・俺はいいです!!それより、早く出てください!!リナ様!!!』
ばくばく。
あるはずのない、心臓がたかまり。 
ちょっとでも、油断をすると、そのまま、本能のままに・・・。
リナを押し倒しそうになる、欲望をかろうじて、細い理性で、押し止め。 
あ゛あ゛!!!そんな格好をしないでくださいぃぃ!!
そう、本音がいえたら、どんなに楽か・・(汗)
というか、もし、ここに、自分以外の存在が来たら・・・・。
・・・滅ぼす!!
なんとか、意識を別にもっていき、理性をたもつ。
―が。
『へんなの?顔・・赤いよ?』
ぴしゃ。
そのまま、スティルバイトの方に近づいてくるリナ。
だ・・だぁぁ!!
俺・・頑張れぃ!
『り・・リナ!!服、早く着て!!』
ついつい、呼び捨てで、いってしまう。
ぱぁぁ!!
リナの顔が輝く。
『わぁぁぃ!!また、リナって呼んでくれた!!』
だから、そんな格好で、飛び跳ねないでくださいぃぃ!!
む・・胸が・・飛び跳ねるたびに・・プルン・・と。
が・・・がふぅぅ!?
『あ゛あ゛!?カウリイ!?どうしたの!?ねぇ!?』
うづくまる、スティルバイトに近づくリナ。
はっきりいって、密着状態(笑)
あ・・あたってます///
も・・だめ・・・。
何回か、気絶しかけたのもしばしば。
どうにか、理性を保つのが、なかなかに限界に達する情況ではあったが。
それでも、リナに嫌われたくないので、頑張っていた彼。
まあ、つい、無意識に、リナにキスしたのは。
リナが誕生して、13年目のとき。
あまりに、リナが綺麗だったから。
リナが警戒心ゼロで、自分の腕の中や、膝の上で、寝ているときには。
理性を保つべく、そっと、口付けをしたりしていたスティルバイトだけど(笑)


「と・・ともかく!!絶対に無理強いはしない!!リナに嫌われたら・・・・俺・・・・。」
眠っている赤ん坊リナをみつつ、ぽそり。
と、ガウリイがいう。
「あれ?とゆーか、スティルバイト様、いつ覚醒・・したんですか?」
「お前ら・・いま、気づいたのか?あれだけ、人をおちょくって・・・・。」
「あ゛あ゛!!殺気はなしですぅぅぅぅ!!!!」
完全に、おちょくられている。
何しろ、ガウリイ・・スティルバイトは。
リナのとこになると、面白いほどに動揺する。
その反応が、ほとんどの存在にとって。
とても、新鮮で、楽しく映るのだ。
「まあまあ、皆さん、落ち着いてくださいな。・・・お久しぶりですわ。スティルバイト様。 
   いえ、今は、ガウリウイさまといったほうがいいですか?」
にこにこ。
淡い金の髪の女性が、すい。
と、人々に囲まれていたルナとガウリイの目の前に出てくる。
橙色の瞳に、淡い金の髪。 
蒼い色の、ワンピースをきて。
「ああ。ヴィーナス女王か。」
「あら、ヴィーナス。」
ガウリイと、ルナが同時にいう。
この、ゼフィーリアの女王。
永遠の女王(エターナルクイーン)ヴィーナス。
彼女は、私と、エル、そして、ルナとレイスの力で、創り出した存在。
リナを保護する目的だけに、創り出した存在。 
リナを反逆者達から、隠すために。
「まあ・・な。覚醒しても、俺の身体は・・人のままだし。」
というか、人の身体でなく、神魔の王の姿になったら。
その場で、彼は、消滅決定なんだけど・・。
「で?どうして、こうなったのか・・。ご説明いただけますか♡」
「う゛・・・わかった・・・・。」
にこにこと、いわれ。
ガウリイは、こうなったいきさつを説明する。



「・・・・なるほど。つまり、今回は・・どう転ぶか・・不明ですね。」
ちらり。
眠っているリナをみて、あきれているヴィーナス。 
つまりは。
リナは、その、頑固さから、こうなっているのだ。
自分がガウリイに迷惑かけたから。
迷惑かけるくらいなら、自分なんていなくなってしまいたい。
それと、彼以外に少しでも、心が揺れてしまった。
というのもあるけれど。
ぱん!
ヴィーナスが手をたたくと、
わらわらと、リナ専属の、機関部門で働いている存在達が、出現する。 
虚空から。 
「今回は、リナ様、いつ、目覚めるかは、不明です。―よって、形式上は、行方不明。―これでいきます。」
結論を出すヴィーナス。
これなら、リナがいつ、完全に、元の姿・・。
つまり、赤ん坊に転ずる前に戻っても。
訂正が効くから。
『了解!!!』
その手続きに入る存在達。  
「・・・で?聞くまでもないですけど?ガウリイ様は、どうされますか?」
「そういや、私も聞いてないわよ?スティルバイト?」
「リナが、目覚めるまで・・。ずっと待ちます。」
はっきりきっぱりと言い切るガウリイ。 
「じゃ、スティルバイト様♪お店、手伝っていただけません♪」
いきなり、声が後ろからする。 
「あら、セシル母さん。」
「・・・・セシル・・。」
ルナが、後ろをむき、
そして、ガウリイがぽつりという。
実は、昔から、彼らは、顔見知り。
「まったく・・・・。リナ様を赤ん坊に衰退させるとは・・・・。ガウリイぃぃぃぃ・・・・・。
  いくら、スティルバイト様でも・・ゆるせませんのですがねぇ?」
怒気を含んでいるマルス。
「まあまあ、父さん、今回は、リナ様に、非があると、私は思うし・・・。それに、私達じゃ、どうにもならないじゃない?」
にっこりといいつつも、ルナの目が笑ってない。
ルナも、しっかりと、怒っていたりする。
「そうですね。こんな俺でよければ・・・。リナの目覚めをまちつつ・・・側にいても・・いいですか?」
「何いってるんです?彼方がいないと・・・・。リナ様・・ぐずったときが・・・・(汗)」
あ、そういえば。 
かなり、不機嫌になるのよね♪
記憶を封じていた状態でも♡
それで、何回、このゼフィーリア。
再生されたことか(はあと)
「じゃ、決まりね♡」
にぃぃぃぃこり♪
「スティルバイト♡いつから、リナ様に、邪な感情・・・・。抱いてたのか・・・じぃぃぃぃくり、聞かせてもらうから・・ね♡」
ルナ、目が据わっているし♡
「ルナ・・目がまじだぞ・・・(汗)」
「確か、スティルバイト様が、リナ様に告白したのって・・・。リナ様とエル様が、ここ、ゼフィーリアに来てから。でしたよね。」
人事のセシル。
「まあ、リナ様は、全然そういったことは、理解してなかったですがね・・。」
こちらも、ちょっぴし焼きながら人事の口調のマルス。
つまりは、一応、今のリナの母親と父親。
そう。
スティルバイトは、はっきりきっぱり。
リナに実は、以前に告白していたりする。




『リナ・・・・愛してます・・・。』
ついつい、口が滑って本音がでてしまう。 
きょとん?
そのまま、きょとんとしているリナを抱き寄せ。
唇を重ねる。
『・・・・?スティルバイト?』
そよそそよそよ・・・・。
風が吹き抜ける。 
いってしまった!?
どうなる!?
内心動揺を隠せないスティルバイト。
―だが。
『??愛してるって・・・何??』
ごぐわしゃ!!
みごとに玉砕。
というか・・・・まだ、リナは、理解してなかった。
『なんか・・くすぐったいような・・・知らない!!』
真っ赤になってるリナ。 
自分の感情をはっきりいって、リナは、そのとき、理解できてなかった。
―やっぱり・・・駄目なのか?
いや、そうじゃない・・・。
リナ様は・・リナは、まだ、こういう感情を・・知らないんだ・・・。
は・・・・・ははは・・・・・・(汗)
脱力する腰がくだける。
ま、リナ様だからなぁ・・・・
『・・・・でも・・・・。あたしは・・・母様より・・・・カウリイが・・。』
小さく無意識にリナが口にした言葉。 
それが、スティルバイトの目を丸くさせる。
―あたしは・・母様より・・カウリイが・・好き・・・・・。―
無意識ゆえに、リナは、自分が何を言っているのかは、理解してないが。
そして、少し顔を赤らめながら。
母様が・・人には・・キス・・しちゃ・・駄目っていってたけど・・。』
―ちゅ。 
スティルバイトの頬に、かるくキスをする。
『あたしは・・・カウリイと一緒にいるのがすき。それ・・なんていうの?』
理解できてないリナ。
ふわ。
『いいです・・・・。俺は・・・ずっと待ちますから・・・。』
リナをそのまま、抱きしめる。
そよそよそよ・・・。
ただ、風が、吹き抜けていた。 
待つ?何を?
このとき。
リナは、全然、スティルバイトの言葉の意味も。
愛している。
といった、言葉の意味も。
全然理解してなかった。
これは、リナが誕生して・・千年目のこと・・・・。
キスは、無意識にやってしまった、13年目のときから。
ときどきは、やっていたが。
リナは、くすぐったいような、感覚にとらわれて。
でも・・・いやがってはいなかった。
それが、なぜなのか。
全然リナは分かってなかったが。



「まあ、ここまで待ったんだから。気長に待ちますよ。」
期間は?
ルナはいいかけるが・・やめた。
ガウリイが、優しい瞳で、リナを見つめていたから・・・。





結局。
公式発表として。


『リナ=インバース、行方不明』

という、発表が、ゼフィーリアから、世界に発表された。


行方不明=死亡説。
となるのに。
そうは、時間はかからなかったのだが・・・・・。


「さて・・・と。」
怒りを込めて、ガウリイとルナが向かった先には。
ついでに、レイスも、連れてきいてる。
そこは。
ミプロス島にある、ガブリエフ家の本家。
つまりは、リナを殺そうとしたもの達への、制裁である。
彼らは、もっとも、怒らせてはいけない存在達を、怒らせてしまったのであるから・・・・・。



リナは、すやすやと眠りにつく。
――こんどこそ・・・・。
あたしは・・・・素直に・・・・なりたいの・・・・・・・。
記憶の奥底で、リナがささやく。
――素直になろう?
―と。
何を?あたしは・・・・大切な誰かを・・・・・。
・・・・・・失いたくは・・・ない・・・・・・。
眠るリナから一筋の涙。
それは、誰にも気づかれなかった。



ガブリエフ家の最高幹部たちは。
その後、行動不能に陥った。
何しろ、彼らの精神を、無理やりに、分離させて、精神世界に放り込んで。
精神を、生体実験と、お仕置きに費やした結果であるけども。
そして、その他は。 
スティルハイトが、あちらから、ゴルンノヴァを呼び出して。
「今までの、鬱憤、はらしていいから。」
この一言で。 
ガウリイに味方していた存在達以外は。 
自分達が、執着していた、光の剣の正体を身をもって知ることとなったのは。
また、別の話。



ガウリイは、リナが、ふたたび、リナ=インバースとして、姿を戻すまで。 
リナの側に、常にいることを・・固く、心に誓いつつ。


リナが、覚醒するのは・・・・。
数年後のこと・・・・・。


                      -終わり♪ー -二部へ―


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まえがき:
こんにちわ♪
よぉぉぉし♪いくぞ♪最終話♪って、実は、エピローグは、すでに打ち込んであるんですよねぇ・・(汗)
だらだらだら・・・・(汗)
ま、いっか♪(こらまて!)
それでは♪ 
ゼフィーリアサイドから♪
ここから、新たな(希望に向けて)展開が始まります♪
二部!!過去からの希望!!
ふ・・・ふふふ・・・・(汗)
これは、クライマックスだけは打ち込んでるんだよなぁ・・・・。
始めのさわりが全然だけど・・・。
(無償に打ち込みたく、前に打ち込んでるやつ・・・汗)
ではでは♪


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あとがき:
薫:意味不明なところは、二部で、はっきりと、説明するよていです!!!!(まて!)
   できたらいいなぁ・・(文章力に疑問がある人・・汗)
   けっきょく。この一部では、リナちゃんは、赤ん坊になったままです(汗)
   つまりは、心の殻に閉じこもっている状態ですな(汗)
   両想いなのにぃぃぃぃい!!!!!!?
   とゆーか、リチェウスィであったとき。スティルバイトに、告白されていたときに、 気づきましょうよ?(汗)
   リナ・・・・(滝汗)
   彼は、あのとき、はっきりきっぱりと。愛してる。と、いったんだぞ!?(汗)
   1000もたって、まだ、そういう感情を理解してないリナって・・(汗)
   エル様に気づかれてなくて、よかったね(汗)
   スティルバイト。気づかれてたら、問答無用で、消滅だったかも(汗)
   リナに関しては。スティルバイト。 感情、隠すの・・上手です!!(笑)
   何しろ、ずっと、生ごろしの状態が続いていたから・・・(笑)
   よくまあ、理性が、保てたものだ・・(汗)
   それが、本気。ということですな(滝汗)
   それでは、次回は、エピローグ♪そーして、二部へと続きます♪ではでは♪ 


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