まえがき:
こんにちわ♪
なんか、編集してたら、あぁら・・(汗)
ううん・・。
まっ、いっか(まて!)
というわけで。(何が!?)
何気に、参考は、ファイトカード、『未来への遺言』です(爆)
の、この話し♪だから、暗いのは、我慢してね(はあと)てへvv(まてぃ!!)
ではでは♪
リナ視点と、ガウリイ視点で、それぞれにいくことを決定♪
なぜって?だって、終わりが近いから♪
これで、プロローグの意味がわかります!!(かなりまて!)
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「・・・ほぅ・・。すると、まだどうにでもなる存在ってわけだ・・・。その娘は・・・。」
声を座らせて、確信しているウクレック。
つまり。
【このリナを人質(?)にとれば、怖いものはない!!!】
と。
「???」
リナは首をかしげる。
つんつん。
「ねえねえ。スティルバイト?何、この人、目が怒ってるの?」
理解してないリナ。
「・・・・はぁ・・・。リナ様、俺から絶対に離れないでくださいよ?」
リナを庇うようにして、立ち塞がるスティルバイト。
ウクレックは、すでに、仲間に、金色の王の弱点発見!
と、通信をいれ掛けているが。
それをあっさりと、妨害するスティルバイト。
「そんなこと、許すはず・・ないだろ?」
にっこりというその目は、完全に据わっている。
「まて!!スティルバイト!!なぜ、貴様がその娘を庇う必要があるんだ!?」
説得にかかっているウクレック。
「まあ、俺は、リナ様を守る。と、そう決めたから♪」
「そんな・・理不尽な!!」
「・・・・五月蝿い・・・・。」
ぼしゅ・・・・。
スティルバイトの一声により、あっけなく消滅するウクレック。
・・あっけなすぎ。
「さて・・。どうやら、この星の反逆者達が・・・・。ちっ。ウクレックの通信・・少し聞いたな・・。」
舌打ちしているスティルバイト。
「ねぇねぇ?カウリイ?なに、おこってるの?」
きょとん。
つぶらな瞳でスティルバイトを見上げているリナ。
「え?あ・・ああ、リナ様は、何も心配しなくてもいいですからね。」
くしゃ。
リナの髪をくしゃっとなでる。
くすぐったいような顔して喜んでるリナ。
「さて・・・。リナ様は、ちょっと、この辺りで、遊んでてくださいね?ちょっと、野暮用がありますので♪」
「りなもいくぅぅ!!」
「・・・・・(汗)」
リナ様には、俺が力を使って、反逆者達を消滅させるの・・見せたくないんだがなぁ・・。
けっこう、リナ様には・・きついと思うし。まだ。
スティルバイトはそう思っているが。
リナは、この二ヶ月の間に、数十回、金色の王と宇宙の姫と一緒に。
『お仕置きの仕方の勉強会♪』
とかいって、連れて行かれたりするのだが。
だが、ひどい情景(どこが!?)は、二人とも(?)リナにはみせてない。
まだ、自我も確定してないリナだからこそ。
それは、ちょっと、問題がでるかもしれないし♪
という理由で。
まあ、星のひとつや二つ、銀河の十個や二十個の、消滅のさせかた(はあと)なんてのを主に今は教えていたりする。
あと、部下達のしつけ方とか・・・・。
鎌の使い方などを。
「・・・よし。」
ぽん♪
スティルバイトは、自分の宮殿から材料を取り寄せる。
というか、けっこうまめである彼は、暇なときなどは、デザートなんかを作って、部下達に振舞っていたりするのだ。
それをここに取り寄せる。
ポン♪
次に、テーブルと椅子を創りだす。
スティルバイトの力で。
「はい♪リナ様、これでも食べてて、まっててください♡」
きらきらきらきらきらきらきらきら!!!
リナの目が、大きく輝く。
リナの好きなケーキや、甘いものがたっくさん。
「うわぁぁぁぃ!!!!うん!!りな、まってるぅぅぅ!!」
すこし、涙を浮かべて。
「・・・これ、リナがひとりでたべてもいいの?かうりぃのも・・いるの?」
く・・・くぅぅ!!
思わず、リナを抱きしめているスティルバイト。
かわいすぎるから、当然だろうが。
がしっ!!
きょん?
「俺はいいですよ♡全てリナ様のものですから♡」
「ありがとぅぅぅ!!かうりぃぃ!!」
―ちゅ。
――――――――――――――えっ??
一瞬、スティルバイトの思考が停止する。
「あのね!!ははさまがね!!よくやってくれるの!!だからね!!りなも、うれしかったら、だれかにこれやるってきめてたの!」
・・・まてぃぃぃぃ!!!!(汗)
リナ様は、絶対に分かってないぃぃぃぃ!!!
無邪気にいうリナ。
つまり、金色の王が、リナをほめるたびに、頬にキスをしているので。
リナも誰かにうれしいことをしてもらったら、当然、するものだ。
と、誤解してたりするのだ。これが。
がしぃぃい!!
「リナ様!!ぜったぃぃぃぃぃぃに、他の人には、これはやってはだめです!!」
リナの肩をつかみ、真剣な目で、リナを諭すスティルバイト。
リナに触れられた頬に残っている小さな唇の感触がかすかにむずがゆい。
「・・・どーして?」
「・・・どうしてもです!!」
こんなことを、ほいほいとしてたら、リナ様の将来がどうなるか・・。
いや、それ以前に。
リナ様の身が、はっきりいって、危険にさらされる。
馬鹿なやつなら、自分に気がある。
と、絶対に思うぞ!!!!(汗)
今のリナ様の姿は、十代より少し前だが。
自分と初めて出会ったときの、あの姿でもし・・やったとしたら・・。
・・・・ずざぁぁぁぁぁぁ・・・・・。
一気に血が引く感覚がつきぬける。
自分達には、血液、といったものはないというのに。
もし、そんなことをしたら・・・。
何も知らないリナ様の身体が・・あ゛・・あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!?
リナにある絶対防御壁で、そんなことは起こりえるはずもないが。
それを知らないスティルバイトは、ただ、頭を抱える。
リナも、全然自覚なし。
だから、よけいにたちがわるい。
つまり。
リナは、男と女。
というものを。
はっきりいって、理解してない。
当然だが。
もし、何も知らないリナをその気をもったやつが、押し倒しても。
リナは、直前まで気づかないこと、請け合いである。
まあ、邪な想いで、リナに触れたとたんに、発動するように、エルがリナの絶対防壁・・実体のときには、発動するようにしているから。
「・・こ・・これは、エル様にも、よぉぉぉく、リナ様に諭してもらおう・・・。(汗)」
理解してないリナは、ただ、首をかしげて、きょとんとしているのみ・・・。
スティルバイトは、後から来る。
と、いっていた、エルに、リナによく言ってもらうように決めていた。
・・まあ、説明するのに、自分がされた・・・。
というのをいうざるを得ないが・・・・。
・・・・まあ、このたびのお仕置きは・・仕方ない・・よな・・。
リナ様をこれからも守るためにも・・・はぁ・・・・。
リナを溺愛しているエルを思い出し。
確実に、リナに頬にキスされた。
と、正直に告げざるをえないのだ。
リナが誰でも、これをしないように、諭してもらうためには。
ちら。
リナの方をみれば、まだ、不思議そうに、自分を見上げている。
「リナさま?食べてもいいですよ?」
「・・?うん!!!わぁぁぁぁぃぃ!!」
「いっただきまぁぁぁぁす♡」
十数メートルはあろうかというテーブルに、軒並み並べられているデザートに、リナは、満足そうに、椅子についていた。
そっ。
リナに触れられた、頬に手をあてる。
何か、とても心が温かくなるような気がした。
「・・・やわらかかったな・・・って、俺は何いってるんだ!?」
そうだ。
そうだ・・リナ様は・・俺は、リナ様を守るって、決めたんだから。
危ういまでの強大な力。
それに伴わない、無邪気すぎる精神。
娘のような存在。
そうだ。
そうだ。
自分を納得させているスティルバイト。
まあ、確かに、その通りなのだが。
彼はまだ気づいてない。
潜在意識の奥底で、リナを意識し始めているというのに・・。
まだ、彼にとっては、リナは、本当に、何を置いても保護する対象に他ならない。
まあ、出会って、間もないのだから、当然といえば、当然だが。
だが、強烈すぎる、その印象は、完全に、彼の潜在意識にしっかりと、浸透しているということを。
まだ、スティルバイトは気づいてない。
未来への希望 ACT-15
「リィナちゃん♪何、一人で空みてるのかな♡」
闇からそいつが現れる。
・・・来たわね。
「別に。何のようよ?」
「薄情なガウリイなんて、ほっといて♡俺とデートしない?リナちゃん♡俺は、リナちゃんを悲しませるようなことはしないしな♪」
・・なるほど。
そういうこと・・か。
あたしを散々不安にさせといてから。
ころあいをみて、あたしを誘う。
この方法なら、普通の女性だったら、この甘い言葉に、載せられてしまうだろう。
キルは、この方法で、今まで、女性を奪ってきたのだろう。
手馴れているのが、よくわかる。
「・・・いーわよ。一度くらいなら。付き合っても。」
あたしから出向こうと思っていたところだ。
決着をつけるために。
「へえ♪じゃ、いこうか♡」
「・・・今から?」
「そう♡」
確かに。
くずくずしていると・・ガウリイが戻ってくるだろうし。
何よりも、ガウリイが一緒だと。
あたしは、こいつに落とし前がつけられない。
「いーわよ。」
後悔させてやる。
あたしを利用しようとしたことも。
ガウリイを暗殺しようとしたことも。
だから・・・・。
「場所は・・あたしの好きな所でいい?」
「もちろん♪リナちゃんがいうのなら、どこにでも♡」
・・・罠にはまったようで、あんたがあたしの罠にはまったのよ。
・・・・けり・・は・・。
自分で・・つける。
ねえ?
ガウリイ?
だから・・あたしにも手伝わせて。
彼方の役に立てるように・・・
「じゃあ、場所は、あたしの好きな場所でもいい?あたしちょっと、よりたいところがあるから。」
そいつと並んであるきつつ、あたしは、それとなくいう。
「リナちゃんとなら、どこへでも♪」
そよそよそよ。
??
なんで、そよ風が吹いてるの?
周りの木々は、揺れてないのに。
あたしの頬に、かすかに感じる風の波。
あたしが、無言で歩いていくと、そいつも、あたしの後ろからついてくる。
罠にはまる前に、あたしから仕掛けてやる。
やがて、町はずれの、人通りのない、草原に、あたしはやってくる。
くる。
そこで、ムキを変えるあたし。
「・・ここら辺でしょう。」
あたしが腕を組んでいうと。
「へぇ♪やっぱり、気づいてたんだ?」
なぜか、勝ち誇ったように、そいつがいう
「当然でしょ?何よ?このあたしが、罠にはまるのをだまって、まってるとでもおもった?」
あたしが冷徹にいうと。
「いやあ、さすがは、あのリナ=インバース♪」
なぜか、にこにこと笑っているキル。
感じ悪いったら・・。
「・・あんたなんかに、ガウリイに手出しはさせない・・。」
殺気を含んだ声であたしがいう。
「別にいーさ♡」
何・・こいつの、余裕の笑みは?
ぴた。
なぜか、風が止まった・・・。
がくっ・・・・。
・・・・何!!!!!!!!!!!????
あたしの身体から、力が抜けてゆく。
「へぇ♪ようやく、効いてきたか♪さすがだな♪普通なら、数分もかがないで、自由が利かなくなるのに♪」
にやにやと笑っているそいつが、視界に入る。
あたしは・・がっくりと膝をついて・・動けない。
・・・何?
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・はっ!!!!
・・・・・風!!!!
あたしは、はじかれたように、目の前の相手を見つめる。
「気づいたようだね♪ご名答♪風を起こしていたのは、俺♪ついでに、それに混じって、ちょっとした薬をね♪」
薬??
はぁはぁはぁ・・・。
なぜか、身体が火照ってくる。
「くっ・・。このあたしに、生半可な毒は・・・!!」
毒は、効かない(汗)
姉ちゃんに、さんざんしごかれてたから。
効くには、効くけど、このあたしに気づかれないように、毒を盛るなんて・・。
風にまぎらせて、気化して、巻いていた・・というところか・・。
・・・くっ・・・。
うかつっ!!
このあたしとしたことが!!
まさか、こんな手を・・!!!
身体に力が入らない。
あたしに近づいてくるそいつの気配。
「はぁはぁはぁ・・。この感じは・・マンドラゴラと・・けし・・・と?」
冷静に、どうにか、毒の成分を自分で分析する。
「ご名答♡」
ぐっ!
なぜか、あたしの目の前で、座り込んでいるキル。
目があやしく光っている。
「しっかし、さすがだな♡ふつう、この毒うけたら、正気・・保てないぞ?
まあ、安心しろよ(はあと)身体の自由を一切奪う薬だから♡じわじわと毒はしみこんでいき、死に至る。
ま、その間は・・じっくりと・・な♡」
・・・?
何か・・いやな・・予感が・・・・。
「あ・・あんた・・あたしに・・まさか・・。」
声がかすれる。
身体が、火照ってくる。
これは、以前、姉ちゃんから、教わった、媚薬の特徴。
つまり、性を刺激する何かの薬・・?!
まさか!?
ゼルの言葉が脳裏をよぎる。
―大切なものを奪い・・そして・・姦る。―
・・・・いやっ!!!
あたしは・・あたしは、あいつの足手まといには・・!!
どうにか、身体を起こす。
「くくく♡いいざまだな♡これは・・楽しめそうかな♡そうだ♡天国に行かせてやる前に、いいこと教えてやるよ♪
俺が、あんたを犯したら・・ガウリイのやつは、どんな反応するかな♡
俺は、あいつは、昔から気に食わなかったんだ!!もてるくせして、一切、女なんか、世情にも、まったく無視してたあいつが!」
「・・・何・・を・・。」
はぁはぁ・・。
息が・・切れる。
気を抜くと、そのまま、薬に捕らわれてしまいそうになるほど。
「いいこと、教えてやるよ♡その方が、何かと犯すときに、面白いからな♡
ガウリイのやつが、本気に始めて好きになってる女、それが、リナ=インバース。あんたさ。」
「・・・・え?」
こんな状況なのに、思わず、あたしは間の抜けた声をだす。
「くくく♡気づいてなかったのか?つまり、あんたは、あのガウリイが、初めて、心を許している、本気で惚れている女ってわけだ♡
その証拠に、あいつは、ここで、あんたへの婚約指輪を注文してるしな♪あいつの、従兄弟、三代目イガーズ、ピュービルに♡」
「・・・・え・・・・・。」
この町に、あの有名なデザイナーが!?
ガウリイの・・従兄弟!?
「まあ、ピュービルは、傍目には、女のようだがな♪
俺は嘘はいってないぜ♡ガウリイが、ピュービルと並んで歩いていたのを、あんたにいっただけだし♪」
勝ち誇ったようにいう。
じゃあ・・・・ひょっとして・・・。
・・・・あいつ・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・あたし・・・・・を!?
「あ・・い・・つ・・は・・。」
ここにいたり、ようやく、あたしは、今までのガウリイの台詞を思い返してみる。
そして、ゼルの言葉もよぎる。
―「鈍感だから、鈍感なんだ!旦那の気持ち・・分かってないだろ!?」―
まさか・・・ゼルは知ってたの!?
そういえば・・よぉぉく、考えてみると、ガウリイの台詞って・・・。
・・・・・・・・ひょっとして・・・・・・・・///
ぷ・・ぷ・・プロポーズだった・・・の?///
真っ赤になるのが自分で分かる。
「くくくく♪あんた、とことん疎いんだな♡さて・・・と。」
がしっ!!
どさっ!
「な゛・・何を!!!!!?」
あたしは、自由の効かない、身体を地面に押し倒される。
「何をって、決まってるだろ?さぁて、実は、両想いと分かったとたん。
他の男に犯される感想は・・どんなかな♡リナ=インバース♡」
・・・・・・・いや!!!!
抵抗する力も、ありったけ絞っても、思うように動かない、あたしの身体。
いやいやいや!!
こんなやつに・・いや!!
「こんなのは・・邪魔だな♡」
ぽいっ。
あたしの、身に着けていた、マントと、肩当をいとも、たやすく、その辺りへキルは投げ捨てる。
「さぁて♡観念してもらおうか♡なぁに、すぐに、ひいひいと啼かせてやるさ♡
気に入ったら、俺の玩具にして・・ずっとかわいがってやるからな♡」
「こ・・この!!ファイァ―!!」
・・・・・・むぐっ!!!
あたしの言葉をさえぎって、何かがあたしの口をふさぐ。
直前、どうにか、口を硬くとざし、進入を防ごうとするが、
無理やりに割り言ってくるそいつの舌・・。
・・・・・・・・・いやぁぁぁ!!!!
ぎりっ!!!
あたしは、無理に侵入してこようとする、キルの舌を思いっきり噛み切ってやる。
・・・・ガウリイ以外のやつに・・・・。
あたしの・・・あたしの・・・・。
ファースト・・キスが・・・。
・・・・いやぁぁぁぁ!!
涙があふれる。
「ちっ。まだ、こんな元気があるのか?だったら。」
ばちゃ。
あたしの、顔に何か液体のようなものが降りかかる。
「・・!?ご・・ご・・ふっ・・。」
・・・こと・・ばが!?
言葉が、思うように、出なくなる。
一体!?
「これで、長い言葉はしゃべれないさ♪あ、安心しろよ♡あのときの声は聞こえるように、ちゃあんと、短い声ならだせるから♪」
びりっ。
・・・・い・・・・いやぁぁぁぁぁ!!!!
キルの手が、あたしの服に手をかける。
いやいやいや!!!
いや!!!!
――――ガウリイぃぃぃぃぃ!!!!
「ガウリイを呼んでも無駄だぞ?どうせ、奴は、今ごろ、俺の契約者と、対峙してるはずだしな♪」
・・・けい・・やく?
「それと、念のために、いっとくが♡俺には、生半かな呪文なんかは、無意味だからな♪俺は、今は、不死なんだ♡」
「・・・な゛!?」
よくみると、こいつからは、魔族と契約を結んだ、独特の雰囲気が・・。
・・・・うかつ!!
なんで、あたし、今まで、きづかなかったのよ!!
「へえ。」
ぺろり。
舌なめずりをするキルの声。
あたしの胸をさらけ出し。
「こりゃ、もうけもんだな♡なんて、白い肌・・」
びく。
全身に悪寒が走る。
いや!!
こんなやつに!
でも、力が入らず、抵抗もあまりできない。
それに反して、どんどん身体の火照りは、強くなってゆく。
そいつの手が、あたしの肌に直に触れる。
・・いや!
このまま、こいつの餌食に?
そんなの・・・・絶対にいや!!
だったら、このまま、純潔を守って、舌を噛み切る?
いや、
それでも、こいつは、あたしの死体を犯すだろう。
間違いなく。
なら?
この状態では、不死の契約を結んでいるこいつには、呪文で、ダメージを与えるには、ドラスレしかない。
けど、それは、唱えられそうにない。
それを唱えている間に、こいつの毒牙にかかってしまう恐れがある。
何か・・何か・・・こいつを殺す・・方法が・・。
・・・・・・・・・・・・・あった。
あたしは、静かに、目を閉じる。
「へぇ。ようやく、薬が効いてきたようだな♡さぁてと、まずは・・この、真っ白い肌を味わいまして・・と♡」
そいつが、あたしの首筋に顔をうずめてくる。
冗談!
薬の影響なんて、関係ない!
あたしは、口の中で、呪文をつぶやいている。
チャンスは・・あるはず。
絶対に!!
それまで、何としても、気づかれちゃ!
「・・・・っ!!」
全身に鳥肌が立つ。
肌に直に触れる、いやらしいその唇。
・・やめてぇぇぇ!!!
そのまま、首筋から、這わせるようにして、あたしの胸の方へと運んでゆく。
・・・今だ!!
今、こいつは、完全に、あたしの頭の方をみていない。
今しか・・チャンスは・・ない!
あたしは、あたしに張り付いているキルの背中に、両腕を回す。
「お♪ようやく、媚薬がきいてきたな♪」
キルは、どうやら、あたしが薬の影響で、男を求める体制になってる。
と、勘違いしてるようだけど。
「・・・・くっ!!」
全身を駆け抜ける悪寒に耐えながら、あたしは、力ある言葉を発生させる。
・・こんなやつに・・あたしの・・乙女の・・肌を!!!!
自分が許せない。
だれにも、ふれさせたことのない、乙女の肌を。
こんなやつが触れたと思うと。
「・・・・ラグナブレード!!!!」
ごぶっ。
無理して、言葉を出したせいか、あたしの口から血が吹き出る。
でも、そうはいっていられない。
キルの背中に回していた、あたしの両手の中に、
あたしは、闇の刃を発生させる。
―あたしの方に向けて。
「・・・・な゛!?」
キルが、ようやく、あたしの狙いに気づく。
「・・き・・きさ・・・ま!?」
「あんた・・なんかの・・すき・・・には・・させ・・な・・い!!」
手に力を込める。
闇の刃は、簡単に、キルの背中を貫き。
そして・・。
・・ぐっ・。
あたしにも、少し、その刃がかかる。
けど、それは、どうでもいいこと。
とにかく、コイツだけは・・許せない!
「ぐ・・・ぐあわっ!?」
・・・パリン!!
何か、キルの懐から、瓶が出てくる。
あたしの顔にそれが、直撃しようとするので。
父ちゃん直伝の、気なるものを使って、それを粉砕する。
・・ばしゃ・・。
あたしにかかる、数個の液体その濃縮された原液らしきもの・・・。
どんっ!!
「ぐわぁぁぁぁぁ!!!!!」
キルがあたしを突き飛ばす。
「き・・・貴様・・・!?一体・・何・・・を!?」
自分には、呪文は効かない。
そう思い込んでいた。
それが、こいつの敗因。
背中から、黒い闇がキル=レイピルの身体を蝕んでゆく。
「くっ・・・・いったい!?」
「主!?」
ゆらり。
身体が半分なくなってるどうやら、これがこいつの契約している魔族だろう。
人形の魔族が、キルに呼ばれたのか、側に出現する。
それから感じるのは、ガウリイのプラスとソードの力の波動。
・・そっか・・。
あいつ・・無事・・なんだ・・。
安心感が駆け巡る。
変なの・・・。
自分が、今犯されることよりも、ガウリイを心配してたあたしって・・。
「・・・ど・・どういうことだ!?契約を結んでいれば!」
キルが、その魔族をつかむ。
「・・無駄よ。・・・はぁはぁはぁ・・。その虚無からは・・・逃れ・・・られ・・ない・・・。」
はぁはぁはぁ・・・。
とりあえず、はだけている服をどうにか、動かせる手で、覆い隠してから。
あたしは、言葉を紡ぎだす。
「それは・・・全ての・・母で・・ある・・・金色の・・・・。はぁはぁはぁ・・・ロードオブ・・ナイトメアの力・・だから・・。」
はぁはぁはぁ。
そう。
かなり、無茶な賭け。
でも、できるという確信があった。
ただ、今の状態で、使えば、暴走して、何か起るといった、程度の心配だったし。
あたしは、自分に向かって、ラグらブレードを発生させたのだ。
キルの背中に回した手から。
すこし、あたしの胸も貫いたけど。
このくらい。
というか、あいつなんかに触れられた、この身体。
なくなってしまってもいいと思えるあたしがいる。
『な゛!?』
あたしの言葉に、魔族が面白いほどに、動揺し。
そして、キルのつかんでいるその手から、そのまま、闇の球に飲み込まれてゆく。
まるで、小さな、闇の落とし穴に永遠に吸い込まれるように・・。
「く・・・・お・・・おのれぃぃ!!」
キルが何やら、いいながら。
ばしゅう・・・・。
そのまま、そこには、人一人分ほどの。
虚無の空間が出来ていた。
周りと比べても、そこだけ、ぽっかりと、死の空間と成り果てている・・。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。・・・・・どうにか・・・・なった・・。」
純潔は・・守りぬいた。
けど・・あたしの・・ファーストキス・・・。
ぐら。
あたしの視界がかすむ。
・・・・・・はっ!!
しまっ!!
さっき受けた・・あの液・・・!?
マンドラゴラの濃縮の原液・・・・っ!!
安心して、あたしは、とある事実に気づく。
あれは・・・・。
解毒が・・・・。
・・・・うっ・・・。
・・・いや!!
あたし・・・まだ・・・あいつに・・・ガウリイに・・・・・っ!!
だんだんと意識が遠くなってゆく・・・・。
・・・・・リナ!!!
何か・・幻聴が聞こえた・・ような気がした・・・・。
ふと、あたしが目をうっすらと開くと。
そこには、あたしを覗き込むガウリイの顔。
「リナ!!」
ガウリイがあたしを抱きしめる。
が、あたしはすでに感覚はない。
体の火照りもまだあるのだが、
それ以上に吸い込んでしまった〃毒〃のせいもある。さしものあたしの呪文でも―この〃毒〃は消せない。
姉ちゃんにさんざんじこかれてたけど、流石に致死量の百倍以上の原液を直に浴びてしまったし・・・・・。
姉ちゃんにどやされるなぁ・・・・・。
それでも、全てはあたしのせいで招いた結果。
「・・・ごめんね・・。ガウリイ・・・。」
でも、よかった。
ガウリイが無事で。
「馬鹿リナ!どうして!!!どうして!!!どうして、俺が戻るまで、まってなかった!!」
ガウリイが目に涙をためている。
何か、ガウリイがつぶやいているけど。
何か、解毒呪文のような・・何か。
でも、あたしには・・効いてない。
すでに、身体の組織は、ほとんどが死んでいるのが、自分でわかる。
何とか声に出すがすでにあたしの意識は飛びかけている。
許せないのだ。
自分が。
ガウリイを殺そうとしてた相手に少しでも気を許しかけた自分が。
「馬鹿!!話すな!!すぐに医者に!!」
ガウリイがあたしを抱き上げようとするが・・・・。
「・・・ごめん・・・ガウ・・・リ・・・イ・・・・・。」
そして、あたしはそこで完全に意識が途切れた。
「リナ!!死ぬな!!!俺は・・俺は・・まだお前に!!!」
何か、あたしの指に冷たいものがはめられる。
「聞こえるか!!!?リナ!!!俺と・・結婚してくれ!!リナぁぁ!!」
・・ありがと・・・・。
ガウリイ・・・。
でも・・・・。
あたしは・・・・・・。
もう・・・・・・。
いや。
ガウリイと離れるのは・・。
こんな死に別れるのなんて・・・。
そもそもの原因は、あたし。
あたしが、ガウリイのプロポーズに気づかなかったから。
あたしは、ガウリイは、あたしを子供としか見てない。
そう、勝手に思い込んでいただけ・・だったんだね・・・。
それに・・・・。
この今のあたしの身体は・・・。
ガウリイ以外のやつに、触れられてしまった・・。
こんな穢れたあたし・・・・。
・・・・・自分が自分で許せないから・・・・。
――暗い。
とっても暗い。
・・・え~ん・・。え~ん・・・。
・・・誰??ないているのは・・・誰???
暗闇で泣いている一人の少女。
目を凝らすと、それは―あたし。
素直になれなかったあたし。
――そうか――。
ふわりともう一人の自分を抱きしめる。
――今度は素直になろう――。
あたしに抱かれると同時に霧のようにもう一人のあたしの姿が掻き消える。
今回は何かあたしらしくなかった。
忘れてしまおう。
あたしらしくもないもやもやとした気持ち。
ふと、見ると暗闇に一筋の光。
――再びやりなおす為の――。
大丈夫。
まだ、この星は・・この世界は・・・・時間は大分ある。
あたしは光の方に進んでゆく。
――それが何を示しているのか。
さっきあたしは思いだした。
今度は――もう少し、あたしらしく出来るかな??
苦い思いは記憶の奥詰め込んで。
こんな苦しい思いは
――抱えていたくないから――。
ねぇ?
ガウリイ?
こんな不器用なあたしでも・・・・。
お願い・・側にいて・・・。
自分勝手だって・・分かってる・・・・。
でも・・・。
もし・・・・。
あたしが・・・再び・・あたしに戻れるのだったら・・・。
よく、細かいことまでは思い出せないけど。
あたしは・・・そう。
なぜか、ずっと、これを繰り返していた。
死が訪れるたびに、また、赤ん坊に戻り行く。
この運命を。
・・・・運命?
ううん。
違う・・・。
そこで、何か、あたしの中で、壁がさえぎる。
これ以上、思い出すな。
というように。
もし、次に、あたしが目覚めたら、こんどは、少しは、素直になれるような気がするの。
あたしは・・・彼方を・・・・。
ずっと・・・まってた・・・・。
・・・・・そんな気がするから・・・・・。
そう・・・・。
ずっと・・・・昔から・・・・・。
今の、あたしの想いも、すぐ消えて。
まっさらな状態で、あたしは・・生まれたての姿に戻るけど。
わがままをいうと・・・・・。
・・・・・・ずっと・・・・ガウリイに側にいて・・ほしいよ・・・・。
そのまま、あたしの意識は、
金色の光に包まれてゆく・・・。
・・・・ガウリイ・・・・あたしは・・・・。
・・・・彼方を・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・愛してる・・・・・・。
『おぎゃぁぁぁぁぁ!!!おぎゃぁぁおぎゃぁおぎゃぁおぎゃぁぁ!!!!!!』
目を開くと。
まず飛び込んできたのは。
泣いている人。
・・人・・・?
あたし・・・誰?
あたし・・・この人・・しってる?
・・・・懐かしい・・・・。
「・・・・り・・・・ナ?」
リナ?
それが、あたしの名前?
だぁれ?
「きゃっ!きゃっ!!きっゃ!!」
声がでない。
今、あたしは、誕生したばかり。
・・・多分。
どこかで、違う!
という声が響いている。
手を動かしてみる。
うごいた。
思うようには、ならないけど。
びと。
ないてる男の人の水に手が触れる。
なんとなく、あたしのために泣いているような気がするから・・。
・・・・泣かないで・・・・。
ぎゅ。
あたしの手をつかんでくる大きな手。
・・・・?あれ?
あたし・・・この感じ・・しってる?
・・どう・・して?
「―リナ!!!!」
声がする。
なんとなく、分かる。
この声は・・そう。
あたしの姉にあたる・・人の・・声・・だよね?
・・なんで、あたし、こんなこと・・漠然と・・分かるんだろ・・。
あ・・・もう・・・。
意識が遠くなってきた・・・・。
多分。
次に、あしが目覚めると。
今のとこは、どこかにしまい込まれて。
全て忘れてるはず。
とても大事な何かも忘れて・・・。
そして・・・・。
あたしは・・また、一人の赤ん坊として・・・・。
・・・・・・どうして?
・・・・苦しい・・・・???
そこで・・あたしの意識は・・・。
完全に、波間に揺られて・・。
全てを・・失ってゆく・・・・。
視界の隅に入る金色の髪の人。
・・・お願い・・・側に・・いて・・・・・。
わからないけど・・・あたしは・・・・。
あたしは・・・・。
あなたを・・・・しってい・・・・る・・・・・・・・・・・・・。
そう・・・。
ずっと・・・むかしから・・・・・・。
-続くー
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あとがき:
薫:しくしくしく・・・・。
ちなみに、リナ視点の未来への希望。は、これで終了(汗)
次は、ガウリイ君視点だ!!
なぜ、ガウリイは、すぐにこれなかったのでしょうか!?(滝汗)
それは、実家にお仕置きに言ってたりしたから(汗)
あと、ゼル視点(といえるかどーか)
と、実は、スミレちゃん視点があったり・・・・。(プロローグとACT0参考・・汗)
そして、二部に突入です♪では♪
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