「お着替えしましょうね。」
かくん、かくん。
「あらあら・・・。」
すでに、たったまま、眠ろうとしているリナ。
ルナは、リナの子供部屋へといき、リナにネグリジェを着せ始める。
ピンクのネグリジェだが。
その生地は、オーロラから紡ぎだされた糸で織り上げられ、所かしこに刺繍されている模様は、虹から紡ぎだされた糸で構成されている。
リナの愛らしい姿がいっそう引き立つデザインである。
この服は、・・・・金色の母の手作り。
この世にリナしかもっていない、服でもある。
というか、虹やオーロラを具現化させて、なおかつ、固定して、糸として紡ぎだす・・・・・。
そんな細かい芸当が誰ができようか?
しかも、銀河から放出されられるエネルギーの光も紡いで糸にして。
リナの服にかわいらしい模様が刺繍として縫い付けられている。
一見すると。
どこかの、お姫様か、どこかの人形。
といっても過言ではないリナの姿。
この姿をみれば、誰でも、リナを自分のものにしたい。
と思ってしまうであろうほどに。
リナはとっても愛らしい。
それゆえ、この姿だと、リナは誘拐される確立が非情に高い。
リナは、まだ人を疑うということも知らないのである。
・・・・だから、エル様に反逆してる存在に、ついて行って。
そこで、泣き喚いて、一つの世界を消滅させたのはついこの前のこと。
リナが消滅させた世界は。
混沌に変える統べもない。
リナそのものに、組み込まれてしまうから。
リナがそれを復活させようとはしない限り。
リナの一部として、吸収、消化されてしまうのだ。
金色の母は、リナのことに関しては、リナに自分で行うように、なるべく手をかけないようにしている。
・・・・つもりらしいが。
むちゃくちゃに過保護にしているのも、また事実。
「お休み・・・・」
ぱた。
くぅ・・・・。
よほど眠かったのであろう。
リナは、一つの惑星以上の広さはあろう自室のベットで。
床につくなり、そのまま眠る。
ルナは、しばらく、そんなリナに付き添っているのだが。
いきなり目覚めたとき、リナは一人だと・・・・。
・・・・・かなり、泣くのである。
「・・・・エル様、リナ様、完全に眠りましたわ。」
「そう。ご苦労様、ルナ。・・・会議の報告書♡早くね♡」
「・・・・・はい(汗)」
会議の途中だが、一応報告しているルナ。
「・・・あ・・あの?エル様??・・リナ様って??」
ほとんどのその場の存在が聞き返す。
「え??ああ、あたしの娘(はあと)この世界のあたしの一部を切り離してね♡自我をもたせたの♡
いうなれば、ここの『時期金色の存在』ね。そのうち、皆にも、力の使い方で、協力してもらうから♡」
・・・・・びしぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!!!!!!!
あまりの、とうとつの万物の母の言葉に。
会議に来ていた、全ての世界の魔王や、神々、そして、それらを束ねる存在は。
完全無欠に固まって・・・気絶した。
・・・いうなれば、エルが二人になった。
ということなのだ。
それを判断した、エル様曰く、部下達は。
ただただ、頭をかかえ、涙するより術はなかった。
未来への希望・ ~ACT-5~
だぁぁぁぁ!!
うっとうしぃぃぃい!!!
リナは、今日も今日とて、絶叫を上げている。
ゼフィーリアにある実家。
ゼフィールシティに戻ってきてからというもの、リナと一緒に戻ってきたガウリイを一目みようと、まあ、野次馬がわらわら、来るわ来るわ。
散々からかわれているリナ。
そのたびに真っ赤になって、否定しているのだが。
真っ赤になっての否定では説得力はない。
「スポット!!!お手!!」
すちゃ。
「あん!!って俺はスポットじゃないぃぃぃぃ~!!」
実家の裏庭に、でっかい鎖でつながれているスポットをからかうのが、
リナの日課となっている。
このスポット。
本当はディルギアというのだが。
昔は、赤法師レゾに使えていたのだが。
流れにながれてここ、ゼィーリアにたどり着き。
リナの姉であるルナに拾われて、飼われていたりするのだ。
トロルと狼のハーフである獣人でもある。
「そんなこといっていいのかなぁ♡食事抜き♡」
リナがにっこりという。
「あ゛あ゛!!!スポットでいーです(涙)」
ある意味情けない。
「今日も・・ガウリイは・・姉ちゃんと剣の稽古・・だし。」
なぜか、むかむかするのは・・気のせいだろう。
多分。
リナは自分に言い聞かせている。
リナの姉であるルナと、ガウリイは、ここに戻ってきてからというもの、毎日のように、剣の手稽古をしている。
何回かリナも立ちあったことがあったか。
・・・人じゃない。
二人とも(汗)。
それがリナの率直の感想である。
何しろ・・見えないのだ。
二人の動きが。
音のみが聞こえる状態。
ルナとしては、久しぶりに本気が出せる相手なので、また、ガウリイにしてみれば、かつての力をとりもどしつつあるがゆえに。
かなりの好勝負となっている。
ここ最近は・・なんと、ガウリイが姉ちゃんに勝っている・・というのが。
リナには、恐ろしく感じられるが。
「今日も・・姉ちゃんの代わりにバイトだぁ・・・。」
ルナがリナに命令して、自分の代わりに、ウェイトレスをさせているのは。
他ならぬリナのためだとはリナは知らない。
少しでも、ガウリイの腕を・・かつての彼の腕に戻すべく。
期限があまりにないゆえに。
ざわり。
空気が振動した。
「ふぅ・・・・。」
リナはため息をつく。
「出てきたらどう?」
夜道を歩いていると、なぜ夜道を歩いているのか。
バイトが遅くなったとかではない。
目を盗んで、盗賊いじめに出かけているから。
町のはずれには、ときどき、何を考えているのか、自殺行為にも、ここに進入しよーとする盗賊や夜盗が少なからずいる。
何か、この国・・ゼフィーリアには秘密がある。
そう踏んでいるからである。
秘密は・・ある。
とても重要な秘密が。
一般の存在には、無縁の世界でもある秘密が。
「ほぅ・・・・。これは・・これは・・。ひょっとして・・・リナ=インバース殿かな?」
黒尽くめの男性がリナにいう。
「そうだけど?」
リナがいう。
「そうか!!ならば・・死んでもらおう!!!」
きぃぃぃぃんんん!!
「・・・させるか!!!ドラグスレイブ!!!」
どっがぁぁぁぁぁんんんん!!!!
ぱんぱん。
「さぁってと、お宝♪お宝♪」
リナは、黒こげになている黒尽くめ達から身包みはぎとってゆく。
ここで、こういうふうにするのが親切である。
これより先に進めば、まちがいなく。
彼らは生きては、この国からは出られない。
それはリナにはよくわかっていた。
この国に入った盗賊や・・夜盗、そしてごろつきは。
いともあっさりと、駆除できるほどの実力のそろった、お国柄。
手加減一発岩をも砕くというお国柄。
そんな場所に、近づく、無謀者も・・いまだ時々いるのである。
「・・?なんだろ?これ?」
一人が持っていた短剣。
それには、とある文様が刻まれている。
「・・どこかの家紋な何かか・・な?」
まあ、一応、魔力剣。
売ればいくらかにはなるであろう。
あとは・・・・はっきりいって、めぼしいものは、もってなかった。
「あ~あ・・・・。退屈・・・。」
森の一部が消滅した、その場を後に、リナは、家路へと戻ってゆく・・。
「ガウリイ=ガブリエフ・・だな。」
黒尽くめの男がガウリイを呼び止める。
「・・・・はぁ。久しぶりに・・・またか。」
大きくため息をつく金髪の男性。
「・・で?誰に雇われた?兄さんか?叔父さんか?」
図星をつくガウリイ。
「う・・うるさい!!雇い主は誰だっていい!!しねぃ!!」
ずざっ。
何が起ったのか、彼は理解できなかってあろう。
一秒もたってない。
「・・いえ。誰に雇われた?」
いつのまにか、黒尽くめがもっていた剣はガウリイに握られていた。
「いえば・・命だけは助けてやる。」
つつぅ・・・。
喉から伝う血。
完全に大動脈を捕らえているガウリイ。
すざましいまでの殺気。
こんなのは・・聞いてなかった。
ただ、ガウリイ=ガブリエフを殺してくれ。
というのしか。
リナ=インバースと共に、名が知れているガウリイ。
彼を倒せば・・名が挙がると思って、簡単に引き受けた。
・・・・実力が・・違いすぎる。
彼の目には、何も映らなかった。
動きすらも見えなかった。
ただ、風をきる音だけが・・聞こえただけ。
「・・・っ!!」
彼は生まれて初めて・・恐怖という言葉はこういうときのために有るのだと知った。
食い入ってくる刃。
流れる自分の血。
「ここで、殺したくないんだ。リナが生まれたところだからな。」
かつての、彼なれば、あっさりと殺していたであろう。
ガウリイがいう。
「・・・・ばる・・バルスだ!!バルス=ノムスカ=ガブリエフ!!!」
悲鳴に近い声で叫ぶ黒尽くめの彼。
「ちっ・・・。叔父さん・・か。」
ガウリイが剣をひく。
かららん。
剣を彼の前に投げ出す。
「死にたくなければ、はやくいけ。」
ガウリイが冷静に言い放つ。
「ひ・・ひぃぃぃ!!!!」
きびすを返して逃げてゆく暗殺者。
「まったく・・・。ここ最近は・・静かだったのに・・。」
気になるのは、リナのこと。
リナまで巻き込むことにならなければいいが・・・。
ガウリイはそう思いつつも、リナの実家に戻り行く。
「あ、そうそう、姉ちゃん、この文様・・何かしらない?多分どこかの家紋だと思うんだけど・・。」
リナが夕食のとき、短剣を取り出す。
「どれどれ?」
ルナがそれを見る。
「―――!!!?」
ガウリイは・・その文様・・家紋に見覚えがあった。
ルナにも。
ちらっとガウリイをみているルナ。
「どうしたの?リナ、これ?」
ルナがきく。
「え?あ、ああ。なんか、あたしを襲ってきたやつらがもってた。なぁんか、あたしをターゲットにしてたみたいなのよねぇ。
黒幕がわかるんだったら、こっちから乗り込もうかと思って♡」
にっこりというリナ。
リナの頭の中では、だまっててやるから、それなりの見返りを。
それか、問答無用で、張り倒す。
という公式ができている。
「リナを!?な・・なんて、無謀な・・・。」
ルナがいう。
「あ、あたしもそ~思う。どうも、あたしのこと、わかってない暗殺者だったみたいだし。
はっきりいって、どこかの貴族のような、まるでなってない腕だったし。」
リナがばくぱくご飯を食べながらいう。
いつもの食事風景ではない。
きちんと、マナーを重視して、しかも、しっかりと食べている。
ガウリイがマナーを知っているのを初めてしったリナは、かなり驚いていたが。
ガウリイの顔から血のけが引いていったのは。
リナは気づかなかった。
・・・・リナを巻き込むとは・・・。
その深夜。
かたん。
彼・・バルスは、何か気配を感じて目を覚ました。
黒い髪が妙に浮いている。
染めているのだ。彼は。
月明かりに揺らいで一つの人影が自分の寝室の中にみえる。
「・・・・何・・や・・つ・・だ!?」
声が震える。
「こんにちわ♡叔父さん♡お久しぶりですね♡」
にこにこと言い放つ金髪の男性。
「ひっ!!ガウリイ!!」
思わず後ずさる。
「俺に手配・・かけたのは、いいでしょう。どうせ、いつものことですから。
・・・でも、リナを巻き込んだのは・・いくら叔父さんでも許せませんよ?」
にこにこと笑ってはいるが、強烈なまでの殺気が含まれているのは、さすがのバルスにもわかった。
「き・・貴様!?どうやって!?」
どうやって、この厳重な警備体制の中を入ってきたのか。
いや、それ以上に、
彼がいるはずなのは、噂ではゼフィーリア。
なぜ、ここ、エルメキアにいるのか。
思考が混乱する。
「俺には・・不可能はないんですよ。叔父さん。」
低いまでの声。
唐突に思い出した。
彼は・・・この甥っ子は・・人にはない。
そして、誰ももっていない、『力』をもっていたということに。
この世界の魔法とは異なる力。
魔法とも呼べるべきなのか、わからないまでの、強力なまでの力。
彼は・・物心ついたときから。
その力を使いこなしていた。
だから・・疎んじていた。
人にはない力をもっていた彼を。
一族の大半の者達も。
しかし、そんな彼を、長である彼の父親は、気に入っていた。
力があるのはいいことだ・・と。
ガブリエフ一族。
代々光の剣を継承せし一族。
次男である、ガウリイが剣をもち、家を出たのも。
彼らにとっては、気に入らなかった。
そして、噂できいた。
ガウリイが光の剣をなくした・・と。
実際は、元の世界に戻しただけなのだが。
父親は、あんなものがあるから、お家騒動の元になるから。
といって、あまり気にはしてないが。
そうはいかないのが、長老や、おもだった一族の人々。
――ゆえに、彼らは、ガウリイの暗殺を・・ひそかに計画していた。
そして、父親が直長にガウリイを推薦する意思があると知ったとき。
彼らは・・実際に行動を起こしたのだ。
破格の金額で。
――ガウリイ=ガブリエフの暗殺を依頼したのだ。
「リナに手をだした・・叔父さんが悪いんですからね。なぁに、ころしはしませんよ。ただ・・死ぬよりは、苦しい思いをしてもらいますが・・ね。」
リナを巻き込んだ。
それだけで、ガウリイには、十分すぎるほどの利用であった。
彼の中にある残虐な部分。
それを・・彼の叔父であるバルスは・・身をもってしることとなる。
本質が、神と魔の王。
残虐非道で、そして、慈悲と慈愛にあふれている存在。
そうでなくては、両方の王は務まらない。
それが彼―ガウリイ=ガブリエフ。
ふだんののほんとしているその姿からは、想像すら出来ない、力の持ち主。
本来においても。
今の人間の姿の契約のときでも。
「あ・・・ああぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・。」
バルスは。
声を上げることすらままならなかった。
一夜にて、髪が真っ白になりはて、声を失い、気が狂ったバルス。
どうにかかけた、催眠で、バルスの仲間は知る。
ガウリイに手をだすのに、リナ=インバースをバルスはまきこんだからだ・・と。
置手紙にも書いてあった。
ガウリイからの。
― リナに手をだしたら・・問答無用で、手加減はしない。それに、俺は、家を継ぐ気などは、まったくない。 ―
と。
うう・・・・。
やだよぉ・・・。
自分を狙ってきたということは、それスナワチ。
まだ、やってくる可能性があるということ!!
そうとすると。
ああ!!
姉ちゃんにどやされるぅぅぅぅ!!!!
お仕置きされるぅぅぅぅ!!!!
リナは、自分が狙われていたという事実よりも、
それより、ここ、ゼフィーリアまで、刺客がやってきた方が大問題であった。
裏を返せば。
姉であるルナを巻き込んでしまうということなのである。
「い・・・・いやぁぁぁぁ~!!!!!」
あたし・・まだ死にたくないぃぃぃい!!!
リナの絶叫がこだまする。
それでなくても、刺客にリナが襲われたと、リナからルナが聞いてから。
じゃ、稽古つけなきゃね♡
と、朝方まで、稽古つけられていたリナ。
よく死ななかったと自分でも思うほどに。
「ねぇ・・・。ガウリイ・・そろそろ・・・出発・・しない??・・ね・・ね・・ね!!!」
すがるようなリナの瞳。
結局、ガウリイは、遠まわしに、何ども何どもプロポーズしているのにも関らず、リナはまったく気づいてない。
リナの両親と姉には、了解はとった。
しかし・・肝心のリナがこれである。
未だに、プロポーズされてるとは気づいてないのだ。
あれだけ、毎日のようにいろいろとガウリイが言っているのに関らず。
「・・そだな。」
一箇所に留まるのは、危険。
まあ、叔父は、さすがに、もう手出ししてこないだろうが。
他の親族がどう動くか・・。
リナを巻き込みたくはない。
それならば、旅をして、不特定な居場所にしていれば、刺客も、一族もあきらめるのではないだろうか。
「じゃあ・・・・また、旅に出るか?リナ♡」
「よっしゃああ!!!!決まりイぃぃぃい!!!!!」
リナはガッツボーズをとった。
これで姉ちゃんに殺されなくてすむぅぅぅぅぅ!!!!
その日のうちに、
リナとガウリイは、再び。
ゼフィーリアのゼフィール・シティを後にして、再び、目的のない、二人旅に出発したのであった。
-続くー
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まえがき:
こんにちわ♪
未来への希望♪ACT-5です♪
今回、旅立ち、までいけるのか♪
ではでは♪
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あとがき:
薫:・・・いーかげんにこの一部から、重点的に、打ち込もう・・(汗)
あぅ・・・・(滝汗)
エル:・・・・これ、約半月ぶりの打ち込みじゃない?(はあと)
姫:何さぼってんだか・・・・。
薫:しくしくしく・・・・。ま、とりあえず、よーやく、リナとガウリイの旅立ち。
これで、よーやく、本編にはいるぅぅぅう!!!!!(多分)←まてぃ!!
エル:・・ま、別にいーけど♪それより、あたしの本編、よっろしく♡
薫:ぎっくぅぅぅぅぅ!!!(番外も何もしてない人・・滝汗)
姫:・・・・貴女、反省って言葉しってる?
薫:しくしくしく・・・・。まあ、さすがに、遅出勤のときには。小説は無理なんですぅぅぅぅぅ!!(言い訳)
姫:へぇぇぇぇ。それで、まったく違う話を打ち込んでもいい・・。
っていうことには、ならない・わ・よ・ね♡
薫:あ゛あ゛!!ばれてるぅぅぅぅ!!!!!!!!
エル&姫:とうぜんでしょ!!やるなら、こっちの過去話を打ち込みなさい!!
薫:しくしくしく・・・・。はぃぃぃ・・・・・・
ではでは・・・・また、今度・・・・・。
ゑおおぉぉぉぉぉぉ・・・・・・。
後には、何もなくなってゆく・・・・・・。
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