何となく、鏡の迷宮より先に。
こちらを完成させるかな?こっちはゲームではあるが、ゲームにはあらず(笑)
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エターナル・スレイヤーズ ~第5話~
何か煙の先から出てきたその女性は。
みたところ、見習い魔道士らしき服を着込んでいるけども。
って、だからどうしてそういった知識だけは覚えてるのかなぁ?あたし?
まあ、考えていてもしかたがない。うん。
「あら、クレアじゃない。」
その影にときづいて、何やら話しかけているナーガ。
ふぅん。
この子、クレアっていうんだ。
「あ、お久しぶりです。ナーガさん。そしてリナさん。
ヒドラ退治に出かけた魔道士って、やっぱりリナさんたちだったんですね。
でも、山ごと消滅させなくてもいいのでは…私の課題が…」
課題?
「いや、あの?課題?」
そんなあたしの至極当然な疑問に。
「何?また変な課題でもだされたわけ?」
いや、変な課題って…
何やらそんなことを聞き返しているナーガ。
「ええ。今度はヒドラの課題を。」
いや、おい。ちょっとまて。
普通、見習い魔道士にんな課題だすか?普通?
あたしのそんな至極当然の疑問をしってか知らずか。
「まあ、きちんと課題をださなければ、単位もらえませんし。かといって、私には評議長とかの夜の相手とかするのは…」
・・・・・何となく話がみえてきたような…
「なぁに?まだあなた、あのグラハムとかいう師匠に言い寄られてるわけ?」
・・・・何となく、理解できてきた。うん。
あたしを無視して、何やら話しを進めているクレア、と呼ばれたその女性とそしてナーガ。
「いえ、マスターグラハムはあれから。何でも人出不足だからって。
ガイリア・シティに。クリムゾン・シティの魔道士協会から出向で移動したのですが。
次に新たにとやってきた評議長がこれがまた、女好きな方で…」
・・・・・何となぁぁく話がみえてきた。
おそらくは、いうことを聞かない女の子などに、無理難題をふっかけて。
権力を使い、無体を強要しているやからがいる。
とまあ、こんなところだろう。
だがしかし。
「いや、次にやってきた人もって…」
・・・・・・・・・・・・・・何かんがえてるんだろ?
クリムゾン・シティの魔道士協会って…
今のクレアとかいうこの人の言い回しだと。
どうも、ほかにもそんな馬鹿な男どもがいるような言い回しだし…
・・・・・深くは考えまい。うん。
「と、ところで。それで?えっと、クレア?どうしてここに?」
とりあえず、記憶がない、と説明するのも何だし、というか面倒だし。
ナーガが名前を先に教えてくれてる・・・・というか、かってに話を始めているので。
この人物の名前はわかるし。
とりあえず疑問に思ったことを聞いておく。
そんなあたしの言葉に。
「それなんですけど。一人では、ヒドラのレホートなんて無理ですけど。
ですけど、リナさんたちとならば、以前のように吸血鬼のときのレポートと同じように。
きちんと課題提出ができますし。それで、できたらご一緒させていただこうとおもいまして。」
・・・・・以前は吸血鬼だったんかい…
「えっと。クレアさん、とおっしゃいましたよね?私はキャニーといいます。よろしくおねがいいたします。」
こちらはこちらで。
何やら丁寧に挨拶しているキャニーだし。
「・・・・ま、まあ別にかまわないけど。だけど、今の一撃でヒドラも退治できたんじゃ?」
あたしのそんな言葉に。
「何をいってるんですか。リナさん!相手はヒドラですよ!?
しかも、ヒドラは洞窟の奥にと住んでいたはず!ならば!
あの瓦礫の下にまだ生きているはずです!
でないと、せっかく私がここまで足を出向かせてきた意味がないじゃないですか!」
・・・・・・何かはてしなく、自分に都合のいいように、このクレア、捕らえてない?
「・・・・・まあ、確かに。それに、死体という証拠がなかったら。
依頼料、もらえないし。とりあえず、今の術で吹き飛んでできたこの岩の山。
これをどうにかすることが先決よね。」
あたしのその言葉に。
「おーほっほっほっ!そんなことならまかしておいて!霊呪法(ヴ・ヴライマ)!」
ごがっ!
ナーガの言葉とともに。
あたりの岩が収縮し、集まり、やがて、それは・・・・・ちょっとした、いびつな形の人形と化す。
うーん、石人形を作り出す術か。
そして。
「ゴーレム!ここにある岩などをすべてのけなさい!」
何か、んな命令してるし。
いや、ちょいまて。【すべて!?】
ナーガの命令に従いて。
そのまま。
・・・・・あたりの残っていた木々ごと。
そのまま、抜き去り、投げ捨ててゆくゴーレム。
・・・・・・・・・・・・・・・・おひおひ。
「あ、かわいいv」
まず、それを見つけたのは、キャニー。
岩岩をのけていったその先に。
ちょっとした地下にと続く空洞があり。
その中に、小さな、何やら赤い物体が。
「あら、それってヒドラの子じゃない。」
ヒドラとは、たいていはほうっておけば、種族によりて、山くらいはかるく大きくなる。
そんな生物。
世の中には毒をもっていたり、またはその瞳をみただけで、石化したり、
といった能力をもった種族のヒドラはいたりするけども。
・・・って、だからどうしてんな知識、あたし知ってるんだろ?
「これが、凶悪なヒドラ?」
「でも、このままにしておく、というわけにはいかないわよね。」
思わず目を点にするあたしに。
あきれつつも何やらいっているナーガ。
そんなあたしたちの会話に。
「まってください!リナさん!ナーガさん!この子、私がもらってはだめですか?ちゃんと育てますから!」
何やら、そのヒドラを手にとり。
そんなことをいってきているクレア。
何かヒドラの方もクレアになついているのか、すりすりと体をクレアが手にした手の平の上にてこすりつけ。
甘えたような泣き声をだしていたりするし。
何かまだ、このヒドラ、目・・・みえてないんでないの?
「どうする?リナ?」
「いや、どうするっていわれても…まあ、捨てないできちんと面倒みる、っていうんだったら別にいいんじゃない?
わざわざこんな小さなヒドラ。退治しても、後味悪いし…」
それに、こんな小さかったら、魔道研究材料、と称して売れもしないし。うん。
そんなあたしの言葉に。
「ありがとうございます!よかったね。ひーちゃん!」
・・・・何か名前つけてるし。
・・・ま、いっか。
「それじゃ、リナさん、ナーガさん。それにキャニーさん。私はこれで。」
何やらヒドラの子が手にはいったから、といって。
そのまま、すたすたと、村のほうにと帰ってゆくクレアの姿があったりするけど。
何かあっけない、というかあっさりしてる、というか…
「でも、本当に村人がいってたの、あの子供ヒドラなんですかね?」
「あんな小さいヒドラが鶏とかに被害出せれるはずはないんだけどね。」
思わずぼつりと本音をつぶやくあたし。
まあ、それか、ヒドラをダシにして、誰かが家畜とかを盗んでいるか。
それならば話はわかるんだけど…
そんなことをあたしが思っていると。
どごがぁぁぁぁぁぁ!
いきなり。
目の前の大地の岩岩が盛り上がり。
その中より、ちょっとした赤い・・・・赤い、何やらちょっとした小山程度くらいの大きさはあるのではないか?
という物体が地面の中より出現する。
それは。
頭を九本ほど生やした・・・・先ほどの子供ヒドラとは比べ物にとならないほどの。
完全にと成長し、年を得ているヒドラの生体……
つ・・・・疲れた・・・・・
ぐでっ。
いつもの数倍はつかれたぞ。
いや、まじで。
とりあえず、海岸沿いにと出て、港町にとどうにかこうにかたどり着いているあたしたち。
ここから、定期的にセイルーンにと向かう船がでているらしく。
その船にようやく乗り込み、あとは船がついたその先が、紛れもなくセイルーン国。
もっとも。
そこから首都までは少しばかり歩かないといけないけども。
まあ、あたしの偽者たちがセイルーンのどこで悪さをする、というのがわからない以上。
会いたくないけど、だけども、一応は、フィルさんに話を通しておく、というのが筋である。
そんなことをおもいつつ。
ようやく乗り込んだ船の船室にて、ぐったりとベットに横になっているあたし。
「リィナvこれから四日ほど二人っきりvだなv」
何やらにこやかに、そんなことをいっているガウリイ。
そういや、この船、セイルーンまで四日かかるんだったっけ。
そんなことを疲れた脳でぼんやりと思うが。
・・・・って、まてよ?二人っきり?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まずい(汗)
あたしとしたことがうかつ!?
ガウリイに口実あたえた!?
それに気づいたときには、すでに後のまつり。
何やらガウリイ、てきばきと。
あたしのマントとかショルターガードとかはずしてるし。
まあ、あたしが疲れているだろうから、といって。
わざわざ部屋にルームサービスの一環で、部屋にまで運んできてくれる食事までオーダーしてるし・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つまり、四日は、この部屋からほぼ出られない、というのが決定・・・・
・・・・・・あぅ・・・・
そのことに気づき。
あたしはさらに気がのめってゆく…まあ、いやじゃあ・・・ないんだけどね・・・
だけど・・・・だけど・・・・あたしはゆっくりと休みたいのよぉぉぉぉぉお!!
『何ですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!?』
村の中。
あたしとナーガの声が響き渡る。
ヒドラをとりあえず倒して、氷付けにし。
まあ、理由としては。
とりあえず退治した、という証拠がなければ、信じてもらえない。
という可能性も含めてではあるが。
それに【浮遊(レビテーション)】をかけて村に運んだところ。
なぜかざわめく村人と。
そして、あろうことか。
「いや、しかし。それがあなた方が倒した、という保障は…
それに、先日、クレアさん、というかたが、ヒドラを倒した。と報告されてきましたし。」
そんなことをいってくる村長や村人の姿が。
しかも!
あたしたちが受け取るはずの依頼料を!
何でも、クレアがもらいうけ、そして、そのまま、村を出て行ったとか。
「ナーガ!クレアをおいかけるわよ!」
「当たり前よ!」
そのまま、村の入り口に氷付けになったままのヒドラをおいといて。
まったく。
村人が不安になったらいけないからって。
村人の前でこの氷、打ち砕こうかとおもってたのに。
あたしたちがヒドラを退治した、と信じてもらえず、依頼料すらももらえない今。
そんなことする必要ないし。
まあ、ヒドラの生命力は、一般には侮れないでしょうけど。
このままだと、しばらく時間というか数日以上すぎたら、氷がとけて。
また復活するんだけど、それはそれ。
「ほぉう。なら、あなたたちはクレアを信じるわけね?なら、これはこのままにしておくから。砕くこともせずね。」
?
あたしの言葉の意味がわからないのか。
ただただ首をかしげている村長と村人たち。
んふふふふ。
乙女をただ働きさせた罪は重いわよ!
クレアが退治した、という言葉を信じるんだったら。
これが復活しても、自分たちでどうにかしてもらいましょ♡
うん。
そのまま、クレアを追うために村を出てゆくあたしにと。
「ちょっとまってください!このヒドラはどうなさるんですか!?」
村の入り口の横に。
デン。
とおかれているヒドラの氷のオブジェ。
「ふっ。あら、あなた方はクレアがヒドラを退治した、と信じてるんでしょ?なら、そこにあってもいいじゃない。」
髪をふぁさり、とかきあげて言い切るナーガに。
「そうそう。クレアが倒した、と信じてるんだったら、その氷がとけてヒドラが生き返っても、文句はないわよねぇ。
あなたたちのいうヒドラはすでにクレアが退治したんだろうし。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え゛?』
笑っていない笑みを浮かべて振り向きざまに村人たちにいいきるあたしとナーガの言葉に。
なぜか固まっている村人たち。
ふっ。
人に依頼料を払わないばかりか、あたしたちがヒドラ退治をした、と信じないんだから。
自業自得というものである。
うん。
「とにかく!リナ!クレア追いかけるわよ!」
「確かクレアはクリムゾン・シティの魔道士協会所属、とかいってたわね!とにかく、いくわよ!翔封界(レィ・ウィング)!!」
「あ、リナさん!おいてかないでください!」
あたしが術を発動させたそのせつな。
何やら足にとしがみついてきているキャニーに。
「急ぐわよ!リナ!
とりあえず、あなたの後ろについていけば道に迷うこともないでしょうしね!翔封界(レィ・ウィング)!」
そのまま。
とりあえず、クレアを足元にとしがみつかせたままの体制で。
まあ、上空でちょっと体制ととのえればいいし。
あたしとナーガは高速飛行の術で、クレアが向かったであろう。
クリムゾン・シティの方にとむけて移動してゆく。
んふふふ。
まってなさいよぉぉぉぉ!クレア!
氷のヒドラのオブジェの前で。
たたずむ村人たちを後にして。
あたしとナーガとクレアは。
とりあえずはヨハネス・シティの方にとむけて。
あたしたちは空を翔けてゆく。
んふふ。
人の依頼料どころか、食べ放題を邪魔した罪!
万事にあたいするわよ!
-第6話へー
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あとがきもどき:
薫:リナ&ナーガたちがヒドラ退治しているそんな中。
リナ&ガウリイはセイルーンにと向かう船にと乗り込んでv
さてさて二人のリナが出会うのは、いったい何話になるんだ!?
と自分自身に突っ込みをいれつつも。
何はともあれ、それでは次回に続くのですv
んではではv
2004年7月2日某日
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