☆スレイヤーズ・ロールプレイングゲーム☆  掛け替えのない真実    
     


「とりあえずガウリイ、その前にセイルーンによりましょ。」
あたしの言葉に。
「ん?セイルーン?何でだ?」
きょとんとした視線を投げかけてくるガウリイ。
・・・・う。いえるはずがない。
確かに今回はというか今までは偶然が重なっただけ。
ルークとの・・・いや、魔王との戦いで。
あたしは切実に回復呪文の必要性を痛感したのである。
いえるはずもないけど。
あのときルークが手加減してくれたからこそガウリイは無事なわけで…。
あたしはこいつをはっきりいって失いたくない。
そんなことこいつにいえるはずもないけど。
「ラルティーグを抜けてセイルーンに入ってそれからゼフィーリア。
  この道のりでいきましょ。ついでにセイルーンの様子も気になるし。」
そう。
いくら魔王が倒れたとはいえ、大量発生しているデーモンなどはそのままである。
一応この道のりだとそんなデーモン駆除をしつつ・・・あたしにとっては怖いうわさ。
・・・・あの人・・・・赤の竜神の騎士が動き出したとかいううわさの真実も・・・多分わかるはずである。
・・・・もしほんとーにねーちゃんが動いてたら・・・あたし・・命ないかも・・・あぅ。
多分セイルーンなら動き・・わかるだろうしなぁ。
「そういや、セイルーンにもデーモンは大量発生してるんだろうなぁ。」
などとのんきに言っているガウリイだけど。
・・・・ま、まああのアメリアがデーモン討伐対を率いているといううわさだし。
・・・・何しろあのフィルさんも前線に出てるとか出てないとかいううわさあるしなぁ。
・・・・あの人が出て行ったらまず間違いなくデーモン駆逐されるような気がするのは。
多分あたしの気のせいではない、断じて、絶対に。
「そりゃ、そーでしょ。どうにか気象異常はなくなったし。」
一応魔道士協会にはどうして気象異常などが起こっていたのかは。
ある程度まとめて簡潔に書類として提出してある。
まあ、それの見届け役にミルガズィアさんになってもらったので。
・・・まあそのときに、ミルガズィアさんが黄金竜だというのを信じない協会の人たちの前で。
町の中で竜に戻ってもらったりしたりしたけど。
それでかなぜかしばらく魔道士協会の関係者などはあたしたちに対しておびえていたりしたけども。
まあ、それは多分気のせいであろう。うん。
「それにアメリアの様子も気になるしね。」
そんなあたしのその言葉に。
「・・・・・なあ?リナ?アメリアって・・・・誰だ?」
ごけっ!
さらっといってくるガウリイの声が。
こ・・・・
「こ・・・・・このくらげがぁぁぁぁ!アメリアでしょうが!アメリア!一緒に旅をしていたやつの名前を忘れるなぁぁぁぁぁ!」
すぱぱぱぁぁぁぁん!
思わずあたしは一瞬こけるがすぐに起き上がりガウリイにスリッパ攻撃をお見舞いしてゆく。
「いってぇ。冗談だって、冗談。」
・・・・いや、こいつはわからん・・・・
ばたばたと手をふりつつ頭を抑えているガウリイをみつつあたしは思う。
・・・・こいつ本当にアメリアのこと忘れてるんじゃ?
「じゃ、アメリアのフルネームいってみて?」
あたしのその言葉に。
「・・・・・・・・・・・・あ、それはそうと、リナ、ウルル山脈越えるのか?」
「冗談!船でゆくにきまってるでしょ!」
あんな寒いところ・・・・上れるか!というかあたしは寒いのは苦手なのよ!
「・・・って、話をそらすなぁぁ!」
・・・・・どうやらガウリイのやつは・・・・本気でアメリアのフルネーム・・・忘れてるらしい。
・・・・・・・・おーい・・・一緒に旅をした仲間の名前くらい覚えておいてよぉ・・・。
「ま、とりあえずそのコースでいい?」
「リナがいいんならそれでいいぞ?オレは。」
とりあえずしばらくガウリイを呪文で吹き飛ばしたり抗議の声を上げたりしていたけど。
よくよく考えたら体力の無駄というのに気づいて。
そんな会話をしつつ今後の旅路を決めているあたしたち。
「じゃ、決まりね。」
とりあえず近くの港町にまでいって船に乗りこむとしますかね。
さて・・・その前にセイルーンの前にどこかによろうかな?どうしようかな?


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