まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

き・・・消えた・・・・まさか雷で停電なんてはじめてだわ・・うん。
せっかく打ち込みした私の10KB・・・・・くすん・・・
まあ、気を取り直していきますか。データが飛ばなかっただけでもね(滝汗・・・

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旅 人

カティス、と名乗った男性の家にとむかい。
そこにてとりあえず夕食もまだだから。
というので食事をおごってもらい。
というか、かなりおいしいハーブを使った料理が出されたもので。
料理のレパートリーを増やすため、それはそれで。
しっかりとその作り方とかレシビとかを習ってはおいたものの。
手作りのデザートをおよばれしつつ。
この世界の仕組みを教えてもらっているあたしとガウリイ。

「この世界、というか宇宙すべては。一人の女性の意思によって保たれているんだ。
  といっても、そのことを知っているのはごく限られた存在たちだけだけどな。
  一般に、いくつもの世界、というか宇宙があり。
  あ、ここでいう宇宙、というのは銀河などがいくつか集まった星雲系のことで。
  それらもまた、ひとつの形を成しているんだ」
いいつつも。
俗にいう【幻影ヴィジョン】らしきものをテーブルの上にと浮かび上がらせ。
その画像を指し示しつつ説明してくるこのカティスさん。
というか、この暗い空間は……
あたしの中である可能性が浮かび上がる。
-これこそが…悪夢を統べる王の一部…
「でもって。これらすべての世界を創り出し、見守っている存在。
  それが。 『全ての世界を創りし存在コスモスメイト』と呼ばれている存在だな。
  もっとも、彼女もかつては一人の人間だったらしいんだが。
  何でも『宇宙の姫ユニバース・オブ・ザ・プリンセス』というすべてなるおおいなる意思。
  その存在の手によってその今のコスモスメイトになったらしいが。
  でもって、それぞれの空間というか、これらの星雲系には。
  それぞれの意思が宿っている。先日新たに誕生したこちらの宇宙。
  これはいわゆる聖獣・アルフォンシア。と呼ばれているな。
  これはこの宇宙の誕生を促した女王・アンジェリーク=コレットが名づけたものだが。
  でもって、ここの世界は神鳥・フェアリーナ。
  で、この世界を治めているのはわれらが女王。アンジェリーク=リモージュ。という一人の少女だ。そして、その女王には…」
延々と。
この世界の仕組みを説明してもらってはいるが。
いるのだが・・・・・
何それ!?というか、何なの!?姫とかコスモスとか。
それでなくても、銀河とか宇宙とか聞きなれない言葉ばかりで。
つーか、ロードオブナイトメアは?別の呼び方なのかな?
とりあえず、この世界の仕組みを簡単にと教わって。
何やらそのままテーブルにつっぶして寝ているガウリイはとりあえず無視。
・・・・起こしても無駄だし。うん。
「で?あんたたちの世界ではどういうふうに聞いてるんだ?
  それによってあんたたちがどこから来たのかがわかるかもしれないんだが…」
そう問いかけてくるカティスさん。
とりあえず。
あたしの知っていることを説明しておく。
あたしの知っている知識とすれば。
すべては、『金色の王ロードオブナイトメア』より生み出され、そしてその中にと還ってゆく。
すべては彼女のうちより誕生し、そして滅びもまた彼女の中にと。
あたしたちの世界においては。
彼女の部下なのか、そのあたりのことは詳しくはしらないが。
とにかく。
彼女の創り出した世界においては、神と魔王。光と闇を司る象徴的な存在。
それらがあたしの知っている限り、四組存在し。
おそらくはそれ以上もかなりあるのだろうが。
でもって、あたしたちの世界においては。
赤の竜神フレアドラゴンスィーフィードと。
赤瞳の魔王ルビーアイシャブラニグドゥ。
それらが神と魔王として存在している。ということ。
そして、それぞれに竜神には四人の部下が。
といっても、一人はかつての千年前の戦いにおいて滅んだらしいが。
魔王においては五人。
といっても、ただいま二人滅び、一人は力を殺がれおそらくは動けないであろう。
ということ。
そして、それら魔王を筆頭にした種族は魔族、と呼ばれており。
彼らの実体は精神生命体である、ということ。
あたしたちが目にするその姿は自力で具現化させたもの、あるいはほかの存在の体を器として憑依して世界に現れたもの。
まあ、どうして腹心の二人が滅んだのかとかはきかれてないし。
そのあたりは話さないでおくとして。
そして、定説によれば五千年前ほどに。
神と魔の戦いにおいて、魔王は七つに分かたれ、竜神は混沌にと還った。
あたしはこれはどこか違っている、とおもっているが。
アレよりすべてが誕生したのであれば。
一回、あれに体をのっとられたことのあるあたしとしては。
何か絶対に彼女はそれだけでは済まさない・・とおもう。
何しろ自分に攻撃しかけてきたフィブリゾを制限なく力加えて消滅させてたからなぁ…
まあ、聞かれてないし。
というかそのあたりまで詳しく説明する必要もないし。
うん。
あたしの説明にしばし、黙り込み。
「うーん…この世界において。神や魔王…それらを創り出してる場所…あるのか?やはり、長に聞かないとわからないか…」
いや、だから長って・・・・だぁれ?
あたしの説明に何やらつぶやくカティスさん。
そんな説明をあたしたちがしていると。
コンコンコン。
玄関をノックする音が。
「うん?客人か?ちょっとまってくれな。」
そういいつつ。
カタン。
と席を立ち上がり。
玄関にと向かってゆくカティスさんの姿が。
というか、本当にここってどこなんだろ??
あたし・・・戻れるのかなぁ・・・・みゅぅ・・・・
そんなことをあたしが思いつつ。
とりあえず、いまだにのこっている手作りのオレンジケーキなどを平らげて。
寝ているガウリイの分まで当然、寝てるんだからあたしのものだし。
というわけで、それもすべて食べつつカティスさんの戻ってくるのを待つあたし。


しばらくして。

ぞくっ。
何か身震いする、というのはこういうことをいうのかもしれない。
玄関から戻ってきたカティスさんの後ろに。
見たこともない…長い黒髪の男性。
いつのまにかおきたガウリイが、あたしをかばうようにして手を伸ばしていたりするけども。
整った顔立ち。
美青年、というのはこういうのをいうのであろうが。
だがしかし。
あたしが身震いしたのはそういうことではない。
何というか・・・・そう、雰囲気が違うのだ。
まったく。
まるで、闇のように深くその闇にとらわれそうになりつつも、どこか安らげる。
まるで・・・そう、夜の帳のような…そんな闇。
その男性を見た刹那。
なぜかそんな感覚にと陥ってしまっているあたしがここにいる。
「あ・・・あの?」
「・・・・誰だ?」
戸惑い声をだすあたしと。
警戒しつつ声を発しているガウリイの声が同時に重なる。
そんなあたしたちの言葉に。
ふっ。
軽く笑みを浮かべ。
「なるほど。確かに水晶球に映し出された二人だな。で?どうなのだ?」
いいつつも。
後ろをふと振り向きつつ、何やら問いかけているその男性。
ひょっこり。
そんな男性の後ろから出現する一人の女の子。
ふわふわの淡いウェーブの入った、金色の髪に緑の瞳の歳のころならば七歳くらいであろうか。
はっきりいって、かなりかわいい女の子である。
その女の子は、てくてくと。
あたしとガウリイの前にまで歩いてきて。
しばし、あたしたちの顔を眺めつつ。
「・・・・これは・・・・・・・・。この子たち、私の中の存在ではないわ。あ、クラヴィス。その水晶を彼女の手に」
「わかった」
いや、その、『私の中の存在』って!?
しばしあたしとガウリイの顔をみつめ。
そんなことをいいつつも、後ろにいる、おそらく彼がクラヴィス、という名前のなであろう。
彼の手にしている水晶をあたしにと手渡すように支持しているこの女の子。
いったい・・・・誰なんだろ?
「まあまあ。そんなに硬くなる必要はないさ。こいつはクラヴィス。俺の古い仲間だ。でもって。こっちがアンジェリーク。
  どうやら謁見を願い出る間もなく、こっちから出向いてくれたようだがな。これでもここの女王陛下だ」
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?』
にこやかにそこにいる二人の自己紹介をしてくれているカティスさんの言葉に。
しばしの沈黙のうち、あたしとガウリイの間の抜けた声が同時にと発せられる。
いや・・・あの?
今、このカティスさん・・・・この女の子が【女王陛下】だといわなかった!?
んな子供が!?
あたしがそんなことを思っていると。
「この姿は私の本来の姿ではないですから。というかこの姿でないと、宮殿の外にでるのうるさいのよね…
   一応本来は私は今は17歳よ。私の種族、自分の意志によって見た目の年齢の姿が変えられるの」
あたしの疑問を悟ったのか。
にこやかにそんな説明をしてくる、アンジェリーク、と紹介されたこの女の子。
・・・・・本当にこの子が女王なんだろうか?
あたしがそんなことを思っていると。
「・・・・なあ?リナ?」
つんつんと。
あたしを横からつついてきているガウリイ。
「何よ?」
どうせこいつのことだから、何かボケたことを聞いてくるんだろうけど。
あたしの問いかけに。
「何かこの子とか、そっちの男性とか。人でない気配感じるんだが。
  何というか・・・・そう、万物を司るような力を二人から。
  ほら、リナがたまに使うじゃないか。とことんの力とかいうやつ。
  あれに似ているようで、そうでない、よくわからん気配なんだが…彼ら…」
「ガウリイ、それをいうなら、混沌・・・・って、混沌!?」
つーか。
ガウリイの勘はあたるからなぁ。
もしかして、この子、あれの関係者?
「そなたたち、これを」
とりあえず、なぜか手渡される、クラヴィス、と説明された男性が手にしているその水晶を手にとるあたし。
ガウリイとあたしでその水晶に触れたその刹那。
ぱぁぁぁあ!
水晶より、まばゆき光が発せられる。
はっきりいって何も見えなくなるほどに。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、あら」
その光の中、その水晶を覗き込むようにしてみている女王、と説明されたアンジェリークという女の子。
その光は一瞬にて収まったものの。
いったい何がどうなっているのやら。
そんなことをあたしが思っていると。
「どうやら、あなたたちがここにいるのは。姫様に関係しているようだわ。
  私の手ではどうにもできないわね…とりあえず、姫様とコンタクトをとってみるわ。
  ふふ。久しぶりだわ。あの御方にお会いするのは」
何やら微笑つつもそんなことをいっているアンジェリークちゃん。
つうか見た目子供だし、ちゃんで十分だとおもう。
女王・・・・という感じじゃどうしてもないし。
まあ、世の中、見た目で何事も決まる、というのは常識ではない、というのは。
あたしはよぉぉぉぉくしってるけど。
そんなあたしの思いなどを知ってかしら知らずか。
「ほぉう。陛下の力をもってして・・・・・・・・いや、『全ての世界を創りし存在コスモスメイト』としての力でも無理なのか?」
何やら意味深な笑みを浮かべつつアンジェリークちゃんにと問いかけているクラヴィスさん。
って!?
「『全ての世界を創りし存在コスモスメイト』!?」
確か、さっき、カティスさんが説明してくれた台詞にその言葉なかったか!?
思わず目を見開くあたしのその言葉に。
「無理よ。あくまで私が把握できるのは。私が管理しているこの空間のみ。
  この空間はあの御方から預かっているようなもの。私のわがままを聞き入れてくださった姫様の手によってね。
  それに…姫様ともう一人、よくわからないけど。何か感じられるし・・・・私の手には負えないわ。
  私の中ならどうにかすぐになるけど。
  それに。この人たち、どうやら肉体を持たずに精神体だけでこっちに飛ばされているようだし。
  彼女たちの精神体に特殊な防壁がまとわれているのも気になるし。
  この力は姫様の力に似ているようででも違うような気がするのよ…とにかく、私は姫様とコンタクトをとってみるわ」
?????
何やらわけのわからない会話をしている彼女たち。
いや・・・その、【姫さま】って・・・・
もしかして、さっきいってた宇宙の姫・・・つーか、ロードオブナイトメアのことであろう。
彼女のことか!?
任されている。とかいう台詞から創造するに。
もしかするとアレは。
代理人でももうけて様々な空間の創造をさせてるのかもしれなひ・・・
・・・・・・・・・・・・・いったい、ロードオブナイトメアって・・・・・・
ただひたすらに首をかしげるあたしの前で。
何やらしばし会話をしつつ。
やがて。
にっこりと。
あたしに微笑みかけつつ。
「とりあえず、えっと。リナさんとガウリイさんでしたよね?
  あの御方とコンタクトが取れるまで、とりあえずここ聖地にてくつろいでいてくださいな。
  自由に動いてかまいません。あ、カティス。
  どうする?彼女たちあなたの家で面倒みてくれるかしら?それとも、宮殿で面倒みましょうか?」
さらり。
そういう台詞がでてくる、ということは。
やはり、この子が女王なのかなぁ・・・・
宮殿で面倒をみる。
なんて普通の子供が言えるはずもないし。
つうか、宮殿!?
・・・・何かスケールが・・・・・
果てしなく惹かれるものはあるものの。
だがしかし。
これ以上、何かとんでもないものを見聞きしそうな予感がするのもまた事実。
「え、えっと、あたしとしてはカティスさんがよければこっちのほうが…」
「オレはリナのいうとおりでいいぞ」
・・・こいつは。
何も考えてない即答の返事をしているガウリイだし・・・
そんなあたしとガウリイの言葉をきき。
くすっ。
かるく微笑み。
「わかったわ。それじゃ、カティス。二人をお願いね。さてっと。ロザリアにどうやって説明しようかしら…」
何やらそんなことをいいつつつぶやいているアンジェリークちゃん。
首をあたしがかしげていると。
「ロザリア、というのは彼女の親友で、
  そしてまた、彼女の補佐をしている女王補佐官ロザリア=デ=カタルヘナという女性のことなんだ。
  女王である彼女の身に何かあってはいけないからって。
  いつも外出をとめてるらしいんだがな。もっとも、それを聞く彼女でもないがな。はは」
いや。
『はは』って・・・・・・
笑い事ではないような気が・・・・
・・・・・・つうか、どこの世界の女王も似たようなものなんだろうか・・・
・・・・・・・・・・・・うちの国の女王も似たようなものだし・・・・
・・・・知ってるとあるお姫様・・・というか、ついついお姫様。というのを忘れがちになるけども。
彼女は彼女で正義を広めるため、とかいって旅にでてるし。
その父親は父親で、これまたお忍びとしょうして旅をよくしてるらしいし・・・・
・・・・・・・・・・・・上に立つものって、いったい何考えてるんだろ・・・・・
「とりあえず、それじゃ、カティス。彼女たちのことはお願いね。私は執務の合間をみて、あの御方とコンタクトをとってみるわ。」
そんなアンジェリークちゃんの言葉に。
「コスモスメイトを生み出せし根本なる源の存在・・・・か」
何やらそんなことをつぶやいているクラヴィスさん。
コンタクト・・・・って。
いったいあたし、本当にどこに飛ばされたんだろ?

とりあえず。
何でも話しを聞けば。
クラヴィスさんの水晶にあたしとガウリイの姿がうつりこみ。
そして、アンジェリークちゃんはアンジェリークちゃんで。
自らが許可していないのに気配が増えたことを疑問におもい。
あたしたちの存在を捕らえたとか何とか。
それで、二人してカティスの家にやってきた。ということらしい。
・・・・・つうか、すぐわかる彼らっていったい・・・
まあ、アンジェリークちゃんに関しては、どうやらアレの関係者らしいので深く考えるだけ無駄なのかもしれないが。
とにかく。
すぐには戻れないらしい。
ということはとにかくわかった。
仕方ないので。
とりあえず、元の場所に戻る方法が確定するまで。
あたしとガウリイは、ここカティスさんの館にて厄介になることに。
ま、この聖地、とか呼ばれている場所。
かなりきれいだし。
それに、聖地の外れには今の女王陛下・・・すなわち、アンジェリークちゃんの手によって遊園地ができてるらしいし。
遊び場とか、あとは見学するところには事欠かないはずである。
何はともあれ。
あたしとガウリイはしばしこの場所にと足止めを食らうことは確実で…
ま、なるようにしかならないか。うん。
しばらく会話を交わしつつ、それぞれに宮殿と、そして私邸にと戻ってゆく二人を見送り。
あたしとガウリイもまた。
疲れたので今日のところは休むことに。
というかベットの数からして、なぜかあたしとガウリイが一緒にねるようになってるんだけど・・・
・・・・・・・・・・・ま、仕方ないか。うん。
でも、本当にここって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どこなのぉぉぉぉぉ!?



             -続くー

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 あとがき:
    薫:・・・・さて、リナちゃん、重大なる勘違いに気づくのは。
      いつでしょう(笑)ここ、エルさまの空間ではありませんよ~(笑)(だからまて!
      さてさて。次回、他の守護聖様がたの一部(笑)と。
      ついに登場!スミレちゃん!
      でもってエルさまもでてきたりv
      さあ、リナとガウリイをここに飛ばしたのは・・・だぁぁっれだv
      (って丸わかりですね・・・・ルナ姉ちゃんを訪ねてきていた客人は・・・笑)
      何はともあれ、それではまた、次回にて。

    2004年7月9日某日



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