遥かなる記憶の彼方に・・
人の振りして、生活していて感じたことがある。
それは。
自分が経験するのと。
第三者の目でみるのとではやはり違う。
まあ、何何の振りとかいうのを別にしても。
普通はそう思うのが常識であろう。
・・・・・が。
まず一番疑われるであろう。
装置。
彼女が行方不明になって。
この部屋に出入りする人達も増えている。
とある術というか、空間をいじっているので。
まず、特定の存在にしか見えないようにしているものの。
それをまず、そこから消失させる。
ミリアム=フィラ=ノクターンにあてがわれていたとある部屋。
部屋といっても、ちょっとした家くらいの広さはあるが。
その彼女の寝室の横に。
設置していた、ノクターン家と直通につないでいた通路。
まあ、空間そのものをねじって、扉を開けたら、そこが。
という形でも出来ないことはないというか簡単に出来るのであるが。
さすがにそれをしたら、いくらノクターンの一族とはいえ。
ミリーが普通の人でない、ということに気付くのは必死。
多少手間隙をかけてならば、多少の存在達もできることであるが。
何しろ、ミリーは一瞬もたたないうちに。
何もかもを成し遂げることが可能であるからして。
水晶を半分切ったような感じの半球体。
それをそこから取り除く。
そして。
「とりあえず。私が創った家具なんかも。のけておきますか♡」
未だに、ミリーを捜して。
というか、事後処理におわれている、ここ銀河連邦総本部。
部屋の外では、隊員たちが。
先日の大銀河の消滅の後始末に走り回っていたりする。
ある程度の範囲まで、その衝撃は伝わり。
弱い世界などは、その波動だけで。
引きづられるように滅びの道を歩みだそうとしていたりする。
ばたばたと。
走り回っているその中で。
まさか、行方不明となっている、その当人が。
よもや部屋の中に戻ってきているとは誰が想像できようか。
とある作戦において仕事に出ていた彼女達。
銀河を数多含んでいる、とある大銀河が消滅し。
その消滅の爆発に巻き込まれ。
生死不明となっている・・いや、されている、ミリアム=フィラ=ノクターン。
よもやその当人が。
まさか部屋に戻ってきているなどとは、誰も夢にも思うはずもなく。
「とりあえず、残すの、ベットとタンス一つくらいでいいわよね(はあと)」
そういってにっこり微笑み。
パチンv
くすくす笑いつつ、指を鳴らす。
その刹那。
そのミリーにあてがわれている部屋そのものから。
彼女自身が今まで使っていた私物が一気にと消失してゆく。
多少は残っているものの。
しかし、それでも。
彼女が今まで着ていた服や家具。
そういったもの、全てが。
始めからそこに何もなかったかのごとくに。
彼女がここで生活していた痕跡を示すのは。
そこにあるベットとそして、小物などを入れておく小さなタンスのみ。
「・・・・というか、完全に消失させないんですか?」
そういいつつ、聞いてくる小さな女の子の言葉に。
いつもなら、その背に羽を生やしているのであるが。
今はその羽は出現させていない。
「あら、そんなことしたら、ますます。私が『何か秘密を持ってますv』といっているようなものだしね♡」
くすり。
そう言ってくるのは。
常に彼女・・ミリーと共にいる、フェアリー。
ミリーが常に身につけている、とある石の精霊。
・・・・すでにもう疑われている段階で、それは無意味なのでは・・・。
思わずそんなことを思っているフェアリーであるが。
「あらvだからよ♡何か謎を残して消える。後がその方が面白いじゃない?」
にっこりと。
あっさり、きっぱり。
そんなフェアリーの心を読んでいるミリーの言葉に。
「・・・・・まあ、私は姫様がそれでいいのでしたら。いいですけど・・。」
常にいつも、自分より。
常に彼女のことを最優先にとするこの小さな精霊、フェアリー。
時と場合により、その姿を。
今のように手のひらサイズから。
ミリーと同じ大きさ、もしくは大人と同じ大きさまで。
その姿を自在に姿を変えることができる。
彼女の本質は石。
そのために、彼女は、持つもののイメージどおりにも姿を変えられるが。
自身の力により、その姿を自在にも変えられる。
まあ、その辺りは、ミリー・・・いや、ユニットも同じなのであるが。
というか、『彼女』には、本来の姿というものは、あってなきがごとし。
あるにはあるのであるが・・・。
「そろそろ、来るころね。」
クスリと笑い。
その場から掻き消える。
殺伐とした部屋の中。
ミリーが姿を消したその部屋に。
二人の女性がその部屋にと足を踏み入れる。
足を踏み入れたその部屋は余りに殺風景で。
それでも。
温もりを感じるが。
あまり私物などは置かれていない、整頓されている・・部屋。
「・・私・・・ミリーは・・死んでない・・そう、思えるのよ・・・。」
ミリーと同期で、ずっとチームをほぼ組んでいた、ミメット。
「そうよ・姉様が死ぬはずなんて・・ないんだから・・。」
ミメットと一緒に部屋にとやってきたのは。
ミリーの行方不明の報告をきき。
とりあえず、手がかりを求めるために、ここ連邦本部にとやってきているミレア。
そんな会話をして、部屋に足を踏み入れると。
部屋そのものの、変化に気付く。
言われてみれば。
自分の部屋にあったはずの半球体の水晶の装置も、ここと同じくなくなっていたような・・。
思わず額に流れる冷や汗を何とか押し留めつつ。
「あの!?ミメットさん!?ここにあった、水晶の半球体は!?」
部屋の一箇所を指し示し。
聞き返しているミレアに。
「・・・あれ?なくなってる・・・・何で?」
見れば。
ミリーが使っていたと思われる。
服から何から・・すべて。
綺麗にその部屋から完全にと消滅していた。
それは、ミリーがこの部屋から。
荷物という荷物を消失させて数時間後のこと。
普通ならば、死亡したとみなされ。
その籍は除籍されるというのに。
ミリーに限っては、生きている可能性が高い。
そういわれ。
生死不明のまま、在籍扱いとなり。
そこにミリーはいないのに。
未だにここ、銀河連坊の隊員としてその名前はメンバーにと加わっている。
一ヶ月・・・二ヶ月・・そして、数年が経過しても。
彼女を死亡したとみなして、除籍扱いするという行為は。
連坊上層部そのものが、なぜか絶対に許可を出さないのであった。
とりあえず。
ないといっても過言でない。
私物を少しばかり持って戻る。
ミリーが生活していたその部屋にあったのは。
かつて、ミレアがミリーに送った、小さな置物など。
あとは、家族のプロマイドなどが。
全ての手続きを終えて家に戻り一息つく。
何だか信じられない。
というか、絶対に嘘。
・・・・あの姉が死ぬはずなんて・・・・。
― 一人のときなら、話し、できるからねv―
少しばかり落ち着きを取り戻したその日。
唐突に完全にミリー・・つまり、姉が行方不明になり、死亡したかもしれない。
その報告を受けて・・・・連坊に赴き、そして戻って・・。
その往復を終えた、約ミレアたちの住んでいる惑星の時間率では、三ヵ月後。
ふと、姉であるミリーの言葉を思い出す。
その手にはめているブレスレットと指輪をなぞりつつ。
そしてベットに横たわりつぶやくミレア。
「・・・・嘘でもいいから・・・・・返事してよ・・・ミリアム姉様・・・。」
姉は今まで一度たりとて、嘘などいったことがない。
あの会話が最後だとは絶対に思いたくはない。
そんなことを思いつつ。
無意識にそんな行為をしているミレア。
『あらvミレア、どうかしたの?)』
どんがらがっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁんんん!!!
どどどどどっ!
思いっきり。
ベットの横においてあった、品物などを床にと落とし
そしてまた。
盛大に音をたてて、ベットから転げ落ちているミレア。
「ネネネネネネ!?」
思わずがばっと起き上がり。
指輪を直視する。
指輪から聞こえてきたのは。
間違いなく、姉であるミリーの声。
ミレアに呼ばれて返事をした。
ミレアがベットから転げ落ちる様子も。
少し意識を向けるとすぐに視てとれる。
― たとえ、その宇宙空間にミリーが今いないとしても。
口をぱくぱくさせているミレアの姿を視つつ。
『― くす♡何をそんなにあわてているのよvミレアv』
その言葉と同時に。
指輪から浮かび上がる立体映像。
「―ミリアム姉様!!!!!!!?それはこっちの台詞よぉぉぉぉ!?
何!?行方不明とか、死亡したとか、姉様、いわれてるのよぉぉぉぉぉ!!!!!?」
・・・・ミレアの絶叫が。
ここ、ノクターン家にと響き渡ってゆくのであった。
紛れもなく。
立体映像付き通信で、会話が成立しているのは。
ミレアの姉。
ミリアム=フィラ。
その当人、それ以外の何者でもない女性の姿。
絶叫を上げているミレアに。
くすくすと笑いつつ。
『ああ、それね。気にしないでいーわよ。ちゃんと彼等にばれないように、里帰りもするからv』
「そういう問題じゃないのよぉ!というか、姉様!?一体、何があったのよ!?」
確か、聞いたところでは。
大銀河の爆発に巻き込まれた何とか。
・・それで普通助かるなどとは到底思えない。
『・・・それは、な・い・しょ♡』
にっこりと、口に手をあてて、微笑み返され。
「ミリアム姉様ぁぁぁぁぁ~!!!!(涙)」
立体映像に向けて、叫んでいるミレア。
まあ、当然の反応であろう。
・・・何しろ、死んだと聞かされていた姉が。
・・・・・・こうして元気にミレアの通信の相手をしているのである・・・。
『ま、冗談はおいておくとして。ちょっとね。他の場所でも用事ができたものだから。
あのまま、あそこに留まっているのもそろそろあきてきたしね♡』
「・・・・いや・・・あきてきたって・・・。」
というか・・・何!?
その用事って!?
かなり突っ込みたいところは山とある。
あるが。
何と言葉を続けていいのか分からないミレア。
『気にしない、気にしない。それに、私今、そこの空間にいないし。』
「・・・・・・・・・・・・・・・・いない?」
その言葉をオウム返しに問いかける。
確かに今彼女がいるのは。
ミレアたちが存在している空間というか場所ではない。
まったく異なる・・・そう、何処にも属さない場所。
つまりは。
この数多とある宇宙空間などの世界の全てをそこに抱擁している、とある場所のその中心。
彼女そのものといっても過言でない、その奥の部分。
そこにある、彼女の宮殿で。
ミリー・・いや、『宇宙の姫』はミレアの声にこたえているのである。
『・・・・・あ、どうやら一つの世界が終りそうだから。
まあ、話しがしたいときはいつでも連絡してvね♡ミレア♡』
「あ・・・・!?姉様!?」
ふい。
それだけいうと。
その通信が途絶えて。
浮かんでいたミリーの姿もまた掻き消える。
しばし呆然としたのちに。
「・・・・・・というか、無事なんだったら。もっと早くに連絡してよぉぉぉぉ!」
なぜ無事なのに。
連邦に連絡し、戻らないのか疑問は残るが。
それより。
死んだかもしれない。
そう聞かされていただけに。
生きていたことが、かなりうれしく感じられ。
ミリーがいっていた『一つの世界が終りそう』というその意味をまったく気にもとめずに。
「・・・・あ、母様達にもおしえておかなくちゃ!」
ぱたぱたと。
あわてて、父と母の寝室に。
向かってゆくミレアの姿が。
そこ、ノクターン家にて見受けられてゆくのであった。
-続くー
このシーン、雄馬さんから漫画でいただいておりますv見たい人はこちらからv
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まえがき:
・・・・・・・・・。
一度戻ってたから安心してたら・・・。
また窓あけてるしぃ!うちの父親ぁぁぁぁ!(怒)
何で網戸にも何もせずに。あけるんだぁぁぁぁ!
ああ!また二匹が脱走したしぃぃい!(絶叫!)
・・・今夜の十一時なのに・・。
しくしくしく・・・・・。
とりあえず。
犬を別の部屋に隔離して。・・戻ってくるのをまつしかない・・・(怒)
・・・・何かんがえてるんだぁぁ!?本気で・・・・(怒)
というわけで。
・・・・明日、早いのに。
猫が戻ってくるまで起きているので。
・・・・小説打ち込みはじめてる、今日、2003年の4月27日、日曜日・・(怒)
何どもいうけど・・・・窓をあけっぴろげるなぁぁぁぁぁぁ!!!!
ぜいぜいぜい・・・・。
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あとがきもどき:
薫:・・・・・ふう。
よーやく十二時を過ぎて戻ってきたうちの猫たち・・・・。
夜に外にでないで(涙)
ま、何はともあれ。
ふふvv。
死んだかも知れない。
そう聞かされていた人物が・・・。
元気ににこにこといきなり、姿を見せたら普通は驚きますよねぇ?(笑)
ちなみに。
少しばかり小説でも触れますが。
ミリーが生きているというのをそれとなく、正確に言おうとすると、何らかの妨害が入り。
絶対にいえないミレアたちなのです(笑)
・・・・・・・・・次回でリュクとマリアの葬儀・・にまでいけるかな?
(・・・だから年代を飛ばしすぎだっば!)
(・・・・だって・・・・めぼしいイベント・・ないし・・・←おい・・・)
ではでは。
また、次回で♡