まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
さてさて。今回のお話は。
DM編でちらっとでてきた王様&杏子のお話です。
DM編ってしょっぱなから王様、姿見せて助けてたのね(笑
とあれみたときにおもった素直な感想v
ともあれ、ゆくのですv
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よく意味がわからないが、だがしかし、いつまでもここで話し込んでいるわけにはいかない。
ピュ~。
少年が何やら口笛らしきものを吹くと同時に、ふわり、空から舞い降りてくる一つの物体。
「「………って…はねの生えた…馬?」」
思わずその場にい全員が目をばちくりさせる。
空から舞い降りてきたのは、羽の生えた真っ白い馬が一体。
「とりあえず、俺はこのピムでまだ誘拐されてる人たちがいるみたいなのでその人たちを探しにいく」
いいながらも、まったく動じることなくその馬にとまたがる。
そんな彼の言葉に、はっと我にと戻り、
「あ。まって!僕もいく!僕に案内させて!」
「あ。あたしも!だってこの前まで一緒にいた子たちがまだ助かってないしっ!」
交互にそんな彼にといってくるリョウ、と名乗った少年と、アンズ、と名乗った少女の姿。
そんな二人の声に、馬にまたがったまま。
「しかし…かなり危険だぞ?」
一般人をそこまで巻き込みたくはない。
それが彼の本音。
だがしかし、
「僕には案内しないといけない理由がある。お願い」
決意を込めた瞳で見据えていってくる。
「あ、あたしもあの子たち助けたい理由はあるわっ!!」
暗闇の中、同じように誘拐されていた少女たち。
そんな彼女たちをほうってはおけない。
そんな二人の熱意に負け、
「どうやら。断っても自力できそうだな…」
ふうっ。
ため息ひとつ。
そして。
「わかった。二人とも、乗れ」
「ありがと!」
「あ!マイさん、皆をよろしく!」
「って、ちょっと!?アンズ!?それにリョウくん!?」
そのまま躊躇することなく羽の生えている馬にとまたがる二人にと思わず叫ぶマイ、と呼ばれた女性。
「マイは、それをもって王宮に。あとはたのんだぞ!ケルペロスっ!」
それだけいいはなち、ばしっと羽の生えた馬にとかけているローブをつかむ。
それを合図にふわりと上空にと浮かび上がる白き馬。
そんな彼らをみおくりつつ、
『さて…それじゃ、とりあえずあの方の命でもあるしな……ついてこい』
その場にいる全員の脳裏にと直接言葉を送り込む。
黒き犬が自分達に語りかけている。
それは状況的に明らか。
それにえに戸惑いを隠せない女性たち。
彼女たちが、この犬の姿をしている存在の真実を知っていればまた反応は異なったであろうが。
ともあれ、
「…でも、ほんっと、これ…何なの?」
というか、こんなのをみせただけで王宮で保護してもらえるのかしら?
未だにあの少年から手渡された首飾りを眺めながらも首をかしげるマイ。
ともあれ、彼女たちはケルベロス、と呼ばれた黒き犬に導かれ王宮にと向かって移動してゆく――
~第12話~
う……
「うわぁぁ~~~!!」
がばっ。
?
ふとみれば、見慣れた天井。
そしてまた……
「?…俺の…部屋?」
今までのはすべてが夢だったのであろうか?
少しでも気を抜くと気がくるってしまいそうなほどの経験。
だが、ふと周囲をみれば、そこはいつもの自分の部屋。
「……な……」
だがしかし、夢ではないような気がひしひしとするのは、
自分がベットの上にそのまま布団もかけずに転がっており、
服は制服のまま、あげくに足には学校の上履きをはいているままである。
体全身にびっしょりとかいている汗に、未だにリアルに感じられるあの存在感。
だが、どうして自分はいま、ここにいるのかが判らない。
ふらふらし、混乱する思考をどうにか保ちつつ、ベットから降りる。
机の上にそのままおかれている学校の鞄と、そしてカードをいれていた鞄。
「…まさ…か……」
もし、今までのがすべて夢ならば、あの消えたカードは中にはいっているはずである。
いくら何でもカードが完全消滅するなど。
そんな常識外のことはありえるはずがない。
だが、すべて夢ならば説明はつく。
恐る恐る、カードの束にと手をかける。
だが…彼…海馬のほんの小さな夢であったかも、という希望は…消えたカードの存在にて、
あれらが現実であったことを彼自身に改めて知らしめてゆく……
「おはよ~。遊戯」
「あ。杏子。おはよ」
『?』
?お兄ちゃん…どうしたのかな?
翌朝。
遊戯を迎えに来た杏子の声に、ひとまず朝ごはんを済ませて外にとでる。
なぜか、そんな迎えにきた杏子をみて遊戯の横に出現しているユウギが顔を曇らせていたりする。
それをみて首をかしげている遊戯。
「昨日は何かいろいろあったわね~」
「でも、城之内くんや本田くんもお兄ちゃんのことをすんなり受け入れてくれたし」
昨日のことを思い出しながらそんな会話をする杏子と遊戯。
昨日、ちょっとした出来事がきっかけで、城之内と本田と遊戯の肉体を借りて表に出ている状態で、
二人とであったもう一人のユウギ。
杏子がそんな二人にともうひとりのユウギはかつての古代エジブト
とは説明しているが、それは遊戯の知らないこと。
「そういや。昨日。遊戯のほうは大丈夫だったの?」
「お兄ちゃんに散々いろいろといわれたけど……」
いって横にいるユウギにと視線をむける。
だがしかし、なぜか杏子をみて未だに顔を曇らせているユウギの姿が目にはいる。
「?お兄ちゃん?」
そんな彼の様子をいぶかしり、思わず問いかける遊戯に対し、
『いや…ちょっとな……』
あからさまに杏子の周りによくない気配がまとわりついている。
杏子の心の強さにより、杏子自身には影響は及ぼしてないが。
この気配は……
この気配の持ち主に一つ、心当たりがあるがゆえに気になって仕方がない。
もし、自分が想像しているとおりだとすれば……
『……マナ』
それゆえに、念には念をいれておくとするか。
そうおもい、自身とともにいつもいる彼女にと話しかけるユウギの姿――
き~ん、こ~ん、か~ん、こ~ん……
「あら?」
何かしら?
これ?
ふと、靴箱にはいっているものに気づいてそれを取り出す。
くしゃ。
それをみてすぐにそれをくしゃりと丸め、そのまま。
「ちょっと!城之内!」
「って、まて!…ああっ!またまけた~~!!」
ずんずんとそのまま教室にともどっていき、城之内にと話しかける。
だがしかし、当の城之内はどうやらまだ例のカードゲームをやっているらしく、
今度は別のクラスメートと対戦していたりする。
「城之内。弱すぎるぞ~」
何やらそんな対戦している彼らを取り巻いているクラスメートの数名達。
?
「遊戯。城之内…まさかずっとこれやってたの?」
昼休みである。
少し外にでる用事があったので、外から戻ってきたときにと靴箱に入っていたとある品。
てっきり、それらをいれたのは城之内だ。
そうおもったのだが……
そんな彼らの横で対戦を見守っている遊戯にと話しかける杏子。
「うん。とりあえず城之内くんはあまりルールがまだわかってないみたいだから。説明しつつ」
そんな杏子ににこやかに答えている遊戯。
「遊戯って、ゲームとかになると異様に詳しいからな~」
「つうか。遊戯のもってるカード…むちゃ、レア度たかいやつもあるしな……」
昨日の
昨日のあれもあり、遊戯に対するクラスメートの対応はまた今までとは違っているのもまた事実。
先ほど、遊戯に見せてもらった彼のカードの中には。
まず滅多に手にはいらない。
とまでいわれている、カードがいくつも存在していた。
というか、死者蘇生とかのカードにはさすがの彼らもたまげていたが。
「でもさ。遊戯って何で大会とかにでないんだ?」
カードからみても、実力はそこそこあるのはわかる。
だが、遊戯が大会などといった公の場にでた。
などとは一度も聞いたことがない。
「え?……だって時間ないし」
必要とあれば出るであろうが、今の遊戯にはそれらは必要はない。
だからこそ、そういったものにはでない。
というか、遊戯にとっては祖父や、そしてユウギと共にゲームをしているほうがはるかに楽しい。
それもある。
「そ…そう……」
ならば、校庭に出る前まではなかったあれを靴箱に入れたのは城之内ではない。
ということか。
なら…誰?
靴箱にはいっていたのは、新聞の切り抜きと、そして…杏子の写真が一枚。
そして…それと一緒に書かれていたのは……
犯人をつきとめてやるっ!
そう心に決意しながらも、それを表情にはださずに、
「カードかぁ。あ、遊戯。私にもルール教えて。何かおもしろそうだし」
「あ。美穂も、美穂も~」
「うん。いいよ」
杏子…何かいいたそうだったけど、何かあったのかな?
気にはなるけど、だけどもあまり深く追求してはいけないのかな?
重要なこととかなら杏子からいってくるだろうし。
そう思いながらも、杏子と美穂に答える遊戯。
「よっしゃ!絶対に杏子たちにはまけないぞっ!」
そんな杏子や美穂の様子をみて何やら張り切っている城之内。
「それじゃ、説明開始するね……」
先日、遊戯の実家でもあるお店で買ったカードを元に、美穂たちにも説明を始める遊戯。
やっぱり…あれは城之内じゃないわね。
こいつはすぐに顔にでるし。
ゲームの説明をききながら、城之内と対戦しながらもひとまず念の為に観察をしていた。
だからこそ、いえる。
あれを靴箱にいれたのは彼ではない。
ということが。
そんな杏子の様子がいつもと違うことにきづいて、
「?」
杏子?
何かいつもと違うけど、どうしたんだろ?
そんなことを思っている美穂。
よくよく杏子を観察していれば、何やらポケットの中に入れている何かを気にかけている。
ちらり、と垣間見えたそれは、何やら手紙らしきもの。
もしかして…杏子にラブレター!?
などと一人そんなことを思いながら思わずはしゃいでいる美穂なのであるが。
わいわいと、数名のクラスメート達が見守る中でゲームをする。
何か、こういうのって…いいな~。
だけど、あまり騒がしいのはちょっと僕は苦手かな?
杏子や、城之内が出したカードそれぞれに、突っ込みをいれてくる生徒達。
ゲームは大勢でたしかに楽しむものであり、これが本来あるべき姿である。
というのはわかるが、やはりこう、どこか目立つのが好きでないがゆえに戸惑ってしまう。
そんな遊戯の思いや気持ちは何のその。
遊戯の説明に従い、杏子と城之内のデユュエルモンスターズによるカードゲームは進行してゆく。
「…って、またまけたぁぁぁ!!」
おもわず、カードをその場に放り出す。
「城之内…杏子のやつ、初心者たぞ?まけてどうする」
「つ~か。城之内。本田だけでなく真崎にまで負けてるし」
杏子にまけて、カードを机に放り出すそんな城之内に対して容赦ない突っ込みをいれているクラスメート。
「な…何でだ!?」
まさか杏子にまでまけるなどと。
そんな思いを抱きながらも、横にいる遊戯にと視線をむける。
「う~ん。城之内くん。ちょっとデッキみせて?」
デッキ、とはカードゲームをするにあたり、自分で選んだカードの束のこと。
城之内から手渡され、そのカードの中身を確認する。
いくら何でも、負け続け。
というのもきにかかるし、それに何より……
「って。何だ?城之内のこのデッキ。全部戦闘系統ばかりじゃないか」
「というか。モンスターしかいないぞ?」
遊戯が手にして中身を確認していると、それらを覗き込んで突っ込みをいれてくる。
そんなクラスメートの台詞に、
「おうっ!とにかく強そうだとおもうやつをかたっぱしからいれてるからなっ!」
……はぁ。
きっぱりはっきりと、しかも威張っていう城之内の台詞に、数名がため息をつく。
『これは見事なまでに攻撃表示の魔物ばかりだな……』
遊戯の隣で覗き込んでいたユウギもまた思わずあきれたような声をだす。
「ダメだよ。城之内くん。これじゃあ。これだけだと攻防が難しいよ?
これだと、相手が罠カードとかだしてきたりしても対処できないし。
本格的にやるなら、きちんとそのあたりのことも覚えたほうがいいよ?」
そんな至極最もな遊戯の台詞に、
「う~ん……」
しばしその場にて考え込み。
そして。
「遊戯!たのむっ!俺にカードをおしえてくれっ!あいつにだけはまけたくないっ!」
あいつ…って。
そういってくる城之内の台詞にふと首をかしげる遊戯。
「あいつ。ってもしかして海馬のことか?」
「そういや、海馬のやつ、今日はやすんだな」
「転校早々、おぼっちゃまはいそがしいんだろうぜ」
ちらっ。
そんな会話をしているクラスメートの声をききつつも、横に出現しているユウギにと視線をむける遊戯。
そんな遊戯の視線に気づいてか、ユウギはそっぽのほうをむいたままであるが。
…海馬くん、大丈夫かな?
もし明日もまたこないようならお見舞いいってみるかな?
ユウギに闇の罰をうけた相手の反応は一応はわかっているつもりである。
自分にもその効果は視えるのだから。
だからこそ心配になる。
「海馬くん…大丈夫かな?…いいよ。僕でわかる範囲なら」
「やり~!!」
「つ~か。そういや遊戯のやつがゲームしてるとこまだ俺たちみてないよな?」
「遊戯。遊戯はどんなカードをもってるんだ?」
一人張り切る城之内とは対照的に、わらわらと遊戯のもっているカードに興味を抱き、
遊戯の回りに集まってくるクラスメート達数名。
「え?…えっと…それは……」
遊戯がカードをいれているのは、先日まで千年パズルのピースをいれていた箱。
常に自分のカードと、そしてユウギのカードは共有しているがゆえに同じ箱にと入れてある。
だけど…見せたらまずいカードとかじゃないのかなぁ?
まあ、天空のオシリスとかのカードは箱の隠し蓋の底にいれてあるから問題はないとおもうけど…
なんでか、お兄ちゃん。
わざわざこの箱に新たに底をつくって二重底にしてるからな~。
遊戯がそんなことを思いながらも集まってくるクラスメート達に戸惑っていると。
がらっ。
「こらこら!おまえらっ!もうとっくにチャイムはなってるんだぞ!席につけ~~!!!」
すでに始業を知らすチャイムが鳴っているがゆえに、五時間目の担当教師が教室にと入ってくる。
「やばっ!」
わらわらわら。
ガタガタガタ。
それをうけて、あわてて席の上などを片付けてそれぞれがそれぞれ、各自の席にとついてゆく。
ほっ。
先生が入ってきたがゆえに、カードを見せなくてすんだがゆえに思わずほっと胸をなでおろす遊戯。
それゆえか、遊戯は気づいていない。
杏子の様子がいつもと違っている…ということに……
いったい…城之内でないなら、この手紙の主はだれよ?
そこに書かれているのは、
【ばらされたくなければ、放課後。体育倉庫までこい】という内容の紙と、
そしてバーガーワールドでアルバイトをしていたときの写真。
そして、それにくっつけて、新聞の切り抜き記事が一つ。
それは、紛れもなく杏子が人質にとられたあの一件の記事である。
詳しくはかかれていないが、それが杏子を指し示している。
と手紙の主はわかって出してきているはずである。
一応学校の校則ではアルバイトは禁止。
こんなものを学校側にみせられでもしたら学校側も調査してあの一件の人質になったアルバイトの学生。
というのが自分であることがわかってしまう。
それゆえに気になってしかたがない。
てっきり、城之内が悪さ半分で悪戯したのかともおもったが。
よくよく考えれば彼はこんなに悪質な悪戯はしない。
するとすればもっとストレートにしてくるはずだ。
授業中だというのに、気になりながも手紙を取り出ししばし確認する。
だが…いくらみても、やはり誰がどんな目的で出してきたのかは…杏子には判らない……
き~ん、こ~ん、か~ん、こ~ん……
「う~ん。おわった、おわった~」
今日も一日、無事に授業が完了した。
「おい。遊戯。これからおまえん家、よっていってもいいか?
カードとかのことを詳しくしりたいしさ」
ガタガタと教科書を片付けている遊戯の席の前にとやってきて城之内がいってくる。
「というか。城之内くん。教科書…全部もってかえらないの?」
「んなの!学校においとけばいいんだよ!」
遊戯の疑問にきっぱりはっきり言い切る城之内。
「こらまて。城之内。それは聞き捨てならないぞ。きちんともってかえらないと予習や復習はどうする?」
そんな城之内にと突っ込みをいれている本田であるが。
「けっ。んなの誰がやるかってんだ」
そもそも、あの家でそんなことをする余裕はない。
きっぱりはっきり言い切る城之内に
「あのな。城之内……」
たしかに、あの家庭環境ではそういいたくもなるだろうけど。
だがしかし、やはり学生の本分、というのもは必要というか必然。
それゆえにこそ、そんな城之内に対して説教を始めようとする本田の声をさえぎり、
「…って、あ~~!!」
思わず教科書を鞄に入れて片付けていた遊戯が大きな声をだす。
「?遊戯?」
「?どうしたんだ?」
いきなり大声をだした遊戯に対して思わず言い合いを止めて遊戯の方を振り向く二人。
「僕、視聴覚室に教科書…忘れてきてる!あとノートも!あれ、今日の宿題に必要なのにっ!」
先ほどの授業の途中で移動した視聴覚室。
どうやらそこについうっかりとノートと教科書を忘れてきているらしい。
そのことに気づいての叫び。
「遊戯。そんなのはほっとこうぜ」
「いや。それはダメだ。遊戯。今からとりにいこう。俺たちも一緒にいってやる」
「って、げ~!?俺もかよっ!?」
「当たり前だろっ!さ、遊戯。いくぞ」
「え?あ。うん。ありがと。二人とも」
気乗りしない城之内をそのままひこずるように説得している本田。
ともあれ、城之内と本田とともに、遊戯は校舎の三階にとある視聴覚室にと向かって行く――
んふふふふv
ゲット~vv
何やらそわそわしながらも、教室からでていった杏子。
荷物はそのままである、ということから帰るとかいうのではない。
こっそりと杏子が授業中にも気にしていた例の品物を手にいれた。
正確にいうならば、こっそりと抜き取った。
というのが正解なのだが。
「杏子って、どんなラブレターもらったんだろ?」
好奇心は人一倍。
ゆえにこそきにかかる。
どうみても手紙のようなものである。
杏子のポケットの中にはいっていた手紙の封筒。
封筒の上には「真崎杏子様」と書かれている。
がさ。
やっぱりこういうのは女の子同士のほうがアドバイスとかもできるし。
そんなことを思いながらも手紙の封の中をみる。
と。
「……え?…これって……」
手紙の中に入っていたのは、彼女が想像していたものとはまったく異なるのも。
新聞のどうやら切り抜きと、そして杏子の写真。
だがしかし、その写真はあのバーガーワールドにおいてアルバイトをしていたときのもの。
そして。
【ばらされたくなければ、放課後。体育倉庫までこい】
そう書いてある一枚の紙。
「って、大変~~!!」
というか、早く知らせないと!
バーガーワールドでアルバイトをしていたのは何も杏子だけではない。
自分もまたアルバイトをしていた口である。
日にち的には短いにしろ。
下手な人には相談できない。
相談できるのは…当事者たる彼らのみ。
それゆえに、
「って、本田くんや遊戯くんたち…どこ~!?」
ぱたぱたと、手紙を手にして彼らを探しにゆく美穂の姿。
え~と……
どうしよ?
やっぱり王子に連絡したほうがいいのかな?
でも…もう少し様子みたほうがいいのかな?
こういうときの判断は迷ってしまう。
頼まれて、杏子の様子を今日一日見守っていた。
何でも杏子の周りに負の気配がしているとかで。
たしかに王子にいわれてみれば、杏子の周りに何やら黒い感情のようなものがまとわりついているが。
だけど、杏子の本来もっている魂の光というかオーラからしてそれらは寄せ付けないはずである。
それなのに、わかっているはずなのにのユウギからの願い。
きっと、王子は何か感じたんだ……
それがわかっているからこそ、杏子の側にとついていた。
昼休みのあの手紙の件…やっぱり、王子に先にいっとくべきだったかな~?
今さらながらに多少悔やまれるが。
だがしかし、彼の手をわずらわせずに自分の手で解決できるものならばしたい。
というのもまた本音。
何より、杏子が他人を巻き込みたくはない。
という心情の持ち主である。
というのを知っているからこそ連絡するのに戸惑われる。
一人、ずんずんと手紙で指定された場所にと放課後向かっていく杏子。
そんな杏子を心配しながらも、ふわふわと空より見守っているマナ。
そんなマナには当然気づくことなく、とにかく手紙の差出人。
それを突き止めるためにと指定された場所にとむかってゆく。
いつもは多少素行のわるいものたちがたむろしているはずなのに。
今日に限って誰にも会わずに体育倉庫にとたどりつく。
バッン!
そのまま、いきおいに任せて扉を開く。
万が一、中に誰かいた場合、扉を大きく開けておいたほうが何かしらと役に立つ。
そのままゆっくりと体育倉庫の中にとはいってゆき、回りを見渡す。
見た限り、人の気配はかんじられない。
だがしかし。
「ようこそ」
何やら声がしたかとおもうと、杏子の目の前に一人の生徒が暗闇の中から出現してくる。
「あんたねっ!あんな馬鹿げたものであたしを呼び出したのはっ!」
思わず口調が強くなってしまうのは仕方がない。
誰もいない。
そうおもっていたのに、なぜか出入り口は別の男子生徒達によって閉じられて行き場をふさがれている。
そして、杏子の目の前にゆっくりと出てきたのは、なぜか片手にビデオカメラをもっている男子生徒。
バッヂの色から上級生だと見て取れる。
そんな杏子の叫びにもにやにやと笑みを浮かべたまま、
「一年B組の真崎杏子さん。そんな口をきいてもいいのかな?
こちらにはあの写真のネガはいくらでもあるんですよ?
いうまでもなく、新聞記事とあの写真。どう考えても結び付けますよねぇ。
この学校の校則では、アルバイトは禁止。そんな口の聞き方は立場を悪くするだけですよ?」
じりじりと、片手にカメラをもったまま杏子にと近寄ってゆく。
そんな上級生の様子にただならないものを感じながら、じりじりと後ろに退きつつ。
「な…何がいいたいわけ?」
もしかして…誰にもいわずにきたの…まずかったかな?
今さらながらに思いながらも何やら危険を感じつつ問いかける。
「いや。なぁに。私達のコレクションに加わってくれれば。誰にもいいませんよ」
その声を合図に、出入り口にといた生徒がゆっくりと杏子のほうにとちかづいてくる。
「女学生もの、しかもこういったものは高く裏でも取引されてますしね~」
ぞわっ。
さすがに相手が何をいいたいのか、そして何をしようとしているのか漠然と理解し、
ぞわり、と全身に鳥肌がたつ。
「な…あ、あんたたち!こんなことしてただですむとおもってるわけっ?!」
一対一ならば、どうにかなる。
だがしかし、相手は複数。
どうやって……
とにかく、逃げるしかない。
そうおもい、とにかく倉庫の中をじりじりとあとずさる。
そんな杏子にむかって、にやにやと笑みを浮かべてだんだんと近づいてくる男達。
――王子っ!!
『……マナ?』
「え?マナ?」
何やら切羽つまったマナの声。
思わず立ち止まり振り向く。
「?遊戯?どうかしたのか?」
三階の視聴覚室。
そこに忘れ物をしたというので取りにいっていた。
ふと、廊下を歩いていると感じたマナの声。
いきなり立ち止まる遊戯にきょとんとした声をかけてくる城之内。
『――マナ。何かあったのか?』
一方で、意識を集中しマナにと問いかけているユウギ。
そんなユウギの姿をはらはらしながら見守る遊戯。
当然、一緒にいる城之内や本田にはその姿は視えていない。
というのはわかっているが。
――杏子がっ!!
切羽つまったかのようなマナの声が遊戯と、そしてユウギの心に響いてくる。
そして、マナを通じて送られてきた映像は…数名の生徒になにやら追い詰められている杏子の姿。
「…なっ!?杏子!?」
『ちっ!遊戯!時間がないっ!かわるぞっ!』
カッ!!
遊戯が叫ぶとほぼ同時、遊戯が首からさげている逆三角ピラミッドの首飾りが光りを発す。
それと同時に瞬時に光りにつつまれて、背伸びをするかのごとくに容姿が変化してゆく遊戯。
そして。
「ヒロト!カツヤ!これたのむっ!」
ぽっん。
手にもっていた教室にと忘れていた教科書を唖然としている二人。
正確には城之内にと投げわたし、そして。
「…って、おいっ!?」
たっ!
おそらくは換気の為であろう。
開け放たれていた三階の廊下の窓からそのまま一気に外にむけて飛び降りるユウギ。
「って、遊戯!?」
さすがのいきなりの行動で、とめるまがなかった。
というのが彼らの本音。
まぶしさに思わず眼をつむり、そして眼を見開いたときにはすでにサッシに手をかけて飛び降りていた。
思わず二人してあわてて窓へりにと駆け寄る。
だがしかし。
そのまま、すたっと何ごともなく地面に着地して体育館のほうにとかけてゆくユウギの姿が、
眼下のほうにとうつりこむ。
「…って、何がどうなってるんだ!?」
「というか。あれってもう一人の遊戯のほう…だよな?」
いきなりのことで戸惑いかくせない。
いや、というか。
この時間帯、他にも生徒達も多々といる。
それなのに、なぜ飛び降りた遊戯に誰も気づいていないのか。
という点も気にかかる。
いや、そもそもここは三階……
窓から飛び降りてどうして無事でいられるのか。
そんなことを城之内や本田が思っていると。
「あ!いたいた!城之内くんっ~本田くん~」
何やら渡り廊下を渡って二人のほうにとかけてくる美穂の姿が眼にはいる。
「あ。美穂ちゃんv」
「?美穂?」
彼女が廊下を走ってくるなどかなり珍しい。
美穂の姿をみて、ぱっと顔を輝かせて名前を呼ぶ本田に、怪訝な表情をして思わずつぶやく城之内。
「二人とも。杏子が大変よ~!!」
そう叫んでくる彼女の言葉に、
『杏子??』
さっきもたしか、遊戯がそんなことをいってなかったか?
それゆえに二人して顔を見合わせ、ともかく美穂の方にと駆け出してゆく。
意識を集中する。
脳裏に浮んでくる周囲の景色。
そしてまた、マナのいる場所はその波動からしても把握は可能。
『まったく……マナを念のためにつけておいて正解だったな……』
……いったい…お兄ちゃん、杏子に何があったっていうの?
迷うことなく、どこかに向かっていっている表に出ているほうのもう一人の自分。
そんなユウギに心の中で問いかける遊戯。
杏子の身に何かが起こっているのは間違いはない。
だけど、それがなぜなのかは遊戯には判らない。
タッ…ン。
しまった!?
気づけばいつのまにか壁際にとおいつめられており、どうやっても逃げ場はない。
「さて。いい映像を期待してますよ」
バッン!!
杏子を呼び出した当人であろう、カメラを片手にしている生徒がカメラを構えなおしてそういうとほぼ同時。
いきおいよく、体育倉庫の出入り口の扉が開かれる。
「…な、何だ!?」
「ちっ!ちゃんとみはっとけ!といっただろうがっ!」
「いいというまではいってくるなっ!といっただろう!?」
口々に出入り口のほうに向かって男子生徒達が何やら叫ぶが。
だがしかし。
ドサッ……
薄明るい体育倉庫の中へと倒れこんでくる数名の生徒達の姿。
そして。
「やれやれ。女の子一人に多勢に無勢。なさけないな」
何やら聞きなれない声が彼らの耳にと聞こえてくる。
「…な、何だ!?」
「てめえ!?」
「きさまは…!?…??」
姿形からすれば、いつも杏子と共に行動しているあの一年生の遊戯とかいう気の弱い生徒。
だがしかし、何かこう…どこかしら違和感がある。
とはいえ、常に注意をしてみていたわけではないから、一概にどこがどう違う。
とはいいがたいが。
そんな彼らの意見はさらっと無視し、
「どうやら、無事なようだな。杏子」
すたすたとそんな杏子を取り囲んでいる彼らのほうにと歩いていき、
杏子をみつつも話しかける。
「…って……遊戯……」
お兄ちゃん?
雰囲気からしてまちがいなく、もう一人の遊戯のほう。
「きさまっ!邪魔するのかっ!」
「おっと」
ぶんっ!
一人がそんなユウギにと拳を繰り出してくるが、それをさらっとかわし、
そのままぱしっとその片手をつかみねじ上げる。
「…っ!…て…てててっ!!」
「まったく。血の気がおおいやつだな」
「き…貴様!何やつ!?こんなまねをしてただですむとおもうなよっ!?」
いいところで邪魔をされた。
それもあり、目の前にいる男子生徒にと叫ぶカメラをもっている二つ上の学年の生徒。
「ふっ。それはこっちの台詞だな。あんたら。こんなところに杏子を呼び出して。
しかも、多勢に無勢。何をする気だったんだ?…まあいい。
あんたたちが何をしようとしていたのかは、追求しないでおいてやる。
だが、それは…今から俺がいうゲームにおまえたちが勝てたら、だがな」
ばっと腕を放すと同時に盛大に床にと転げまわる一人の生徒の姿。
声にもならない悲鳴をあげてのたうちまわっている。
だが、そんな生徒の様子にはまったく気にもとめていない。
こいつ…ほんとうに下級生か?
制服についているバッヂからすれば、杏子と同級生である。
というのは明白。
だが、上級生である自分達にものおじするどころか、逆にこう何か自分達を威圧してくるようなこの雰囲気。
こんな生徒…いたっけか?
少なくとも、こんな雰囲気をもっている生徒がいれば今まで目についていたはず。
なのにそんな記憶はこれっぽっちもない。
似た姿の気弱でイジメがいがありそうな生徒の姿ならば思いつくが。
「「ゲーム…だと?」」
そんな彼…いうまでもなく、ユウギの声に怪訝な声をだす上級生たち。
「そう。ゲームだ。ただし。ただのゲームじゃない。闇のゲームだ。
ルールは簡単。それぞれが互いに一歩でも動いたほうが負け。
もし、あんたたちがかったら、おとなしくひきさがってやるよ。ただし、負けたら杏子は返してもらう」
コイツ…馬鹿か?
いくら雰囲気的にのまれそうでも、こちらは複数。
しかも、こちらには人質になりえる女もいる。
動いたら負けだ?
それは動いたほうが勝ち。
ということじゃねえか。
そんなことを思いながら、
「ああ。いいぜ。そのゲーム、うけてやらあ」
互いに互い顔を見合わせこくりとうなづき笑みを浮かべながらも返事を返す男達。
「ふっ。そうこなくっちゃ。それじゃ、…ゲーム、スタート」
ぶわっ……
ユウギがそういったと同時に彼の足元から黒い闇が彼らの足元にと広がっていったのに気づくことなく、
「はっ。馬鹿が!一人で何ができるっていうんだっ!」
ユウギにむかって同時に殴りかかろうとする生徒二人に、そして。
「動くなよ?動いたら…こいつは切り裂かれるぜ?」
懐にしのばせていたナイフを杏子にとむけて杏子の真横に回りこむ先ほどまでカメラを構えていた男性。
「…ひっ……」
一瞬、そんな彼の姿にひるむものも。
だがしかし。
むかっ。
「な…なめないでよねっ!!!!!」
どごっ!!
見事なまでに、そんな横にてナイフを突きつけてきた男に対してケリをかます。
「こ…このあまっ!」
そんな杏子に対し、おもいっきり怒りながらも再びナイフを振り上げ傷つけようとするが。
だがしかし。
「…やはり、誰もルールを守ることはできなかったようだな」
深く、それでいて感情のこもっていない淡々とした声が体育倉庫の中にと響き渡る。
「お?」
「な?!」
たしかに、おもいっきり降りおろしたはずなのに、手を振り下ろしたその下にユウギの姿はない。
気づけば、いつのまにかユウギは杏子のすぐ隣にたっており、そして。
「…闇の扉が…開かれた……」
何だ?
あの額の眼と…それに、胸元でひかっているあれは?!
彼らが目にしたものは、額に金色に輝く第三の眼と。
そして、ユウギの胸元でひかっている逆三角の何か。
それを眼にしたとたん、金色に輝く眼が自分のほうに向かってきたかのような錯覚。
そして。
もぞ……
「……ひいっ!?」
「…な、なんだぁぁ!?」
足元から這い上がってくるかのような黒い何ともいえない人型のような何か。
それらが彼らの足元から全身にのぼってくるかのごとくに絶え間なく湧き出てくる。
「闇のゲームは人の心を暴きだす。おまえ達は自分達の心に救う闇にのまれるさ」
「…ひっ……」
自分の足元からものぼってくる真っ黒い人型のようなもの。
それゆえに、床にさきほど落としたカメラを拾い、この場をあわてて逃げ出そうとする。
だがしかし。
闇のゲームのルールからは逃れることなど…できはしない。
そのまま、彼が手にしているカメラもまた真っ黒い液状のそれにと変わり、
そのままそんな彼の体を覆いつくしてゆく。
「「「た…たすけ…うわぁぁ~~~~!!!!」」」
彼らの叫びのみが、ただただ響き渡るが、
その声すらもそれらの黒い存在に阻まれて他のものには聞こえていない。
「大丈夫だったか?杏子?」
そんな何やら杏子の目から視ればただただ、それぞれ何もない空間でわめいている男達。
それゆえに唖然としている杏子にと手をのばしてくるユウギ。
「え?あ。うん。…えっと…あの人たち……」
「気にするな」
「いや、ものすっごい気になるんだけど……」
きっぱりはっきりいいきるユウギの台詞に、思わず突っ込みをいれる杏子。
そしてふと。
「あれ?そういえば。よくあたしがここにいる。って遊戯お兄ちゃんわかったわね?」
誰にもいっていなかったはずなのに。
それゆえに危ないところではあったにしろ、なぜ彼がちょうどいいタイミングで現れたのかが気にかかる。
「いや。朝からおまえの回りにちょっとしたよくない気配がまとわりついていたからな。
だから、マナに頼んでおまえの様子を今日一日、見張っててもらったんだ」
「…マナ…さん、って、たしかあの、ブラックマジシャンガールの基だとかいう?」
姿はまだ正確にみたことはない。
だがしかし、それは遊戯から聞いて杏子は知っている。
お…お兄ちゃん…ちょっと、あれ…やりすぎじゃあ?
視えているがゆえに、遊戯がそんなユウギの隣に出現し、そんなことをいっていたりするが。
「って。お兄ちゃん?…それ……上履き?」
ふとみれば、ユウギが履いているのは靴ではなく校舎内で履くための上履きである。
「ん?ああ。急いだほうがよさそうだったから、そのままきたからな。
遊戯のやつが視聴覚室に忘れ物して取りにいっていたときにマナから連絡がはいったしな。
とりあえず、遊戯。あとはおまえにまかせる」
「「って、ユウギお兄ちゃん!?」」
遊戯と、そして杏子の抗議ともとれなくもない叫びとほぼ同時。
カッ!
遊戯の首にかけている千年パズルが光りを発し、そのまま光に包まれ遊戯の身長もまた変化する。
「って、お兄ちゃんっ!またいきなり奥にひっこまないでよっ!」
そんなユウギに思わずその場で抗議の声をあげる遊戯に対し、
『俺になっているときの姿を他の生徒たちにみられたら説明が面倒だろ?』
「だけど……」
『そんなことより。はやくここから出ないと。人あつまってきかねないぞ?』
いわれてみれば、たしかに。
滅多と人がくる場所ではないにしろ。
こんなところで何をしていたのか。
と先生たちに万が一聞かれても答えようがない。
「も~。…あ、だけど、この人たち…ほうっといていいの?」
遊戯は彼らが何をしようとしていたのか理解していない。
「いいのよっ!こんなやつらっ!…あ、でも気がついたら面倒…かな?」
彼らの手元にはあの写真などがあるであろう。
『杏子を脅していた材料はすべて過去あいつらに犠牲にされてた人々の念によってけされてるぞ?』
「?杏子。今お兄ちゃんがいってたけど…脅されてたの?」
ぎくっ。
ユウギの声をきいて、不安そうな、心配そうな声をだす遊戯の台詞に思わず固まる。
「いや。ちょっと。アルバイトしてるときの写真とられてたみたいで……」
新聞の切り抜きや、こいつらが何をしようとしていたのかまでは遊戯に話したら…
遊戯、かなり心配するだろうからだまっとこ。
どうやらもう一人の遊戯お兄ちゃんのほうはわかってるみたいだけど…
お兄ちゃんも説明してないみたいだし……
二人がそんな会話をしている最中。
「「お~い!杏子!遊戯!!」
「杏子~!!遊戯く~ん、どこ~!?」
何やら外のほうから二人を呼ぶ声がだんだんと近づいてくる。
「あれ?この声…城之内くんたち?」
「美穂の声もだわ。とにかく外にでましょ。遊戯」
「あ。うん」
何かごまかされたようなきもしなくもないけど……
あとで詳しくお兄ちゃんにでも聞いてみよう。
杏子に聞くの何か悪いような気がするしな~……
そんなことをおもいながらも、未だに何やら声にならない悲鳴を上げている上級生たち数名をそのままに、
そのまま体育倉庫の中から外にと出てゆく杏子と遊戯の姿……
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薫:さてさて。闇の罰ゲーム。詳しくは描写しておりませんけど(こらまて
ようは、黒い人型のような液状のようなどろどろとした物体がよじのぼってきてますv(まて
かなり精神的にもきついです(汗
詳しくは次回にて先生たちに発見された時点の彼らの様子で触れますね(詳しいかな?
ともあれ、それでは次回にてv
次回で、杏子と遊戯は城之内たちと合流ですv
ではまたvv
2007年8月29日(水)
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