☆ 勝数による昇段 |
☆ 勝星対象棋戦 |
八段→九段:200勝 |
棋聖、名人、本因坊、 |
七段→八段:150勝、 |
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六段→七段:120勝 |
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五段→六段:90勝 |
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四段→五段:70勝 |
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三段→四段:50勝 |
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二段→三段:40勝 |
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初段→二段:30勝 |
大手合:段位獲得票 |
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段 | 平均点75点 | 平均点70点 | 平均点67.5点 | 段差 | 手合割 | 手番 | 勝 | ジゴ | 負 | |
初段 | 8局以上 | 12局以上 | 16局以上 | 同段 | 互先 |
|
先番 |
75 |
45 |
15 |
二段 | 10局以上 | 14局以上 | 18局以上 | 同段 | 互先 |
|
白番 |
105 |
75 |
45 |
三段 | 12局以上 | 16局以上 | 20局以上 | 一段差 | 先相先 | 下手 | 先番 |
80 |
50 |
20 |
四段 | 14局以上 | 18局以上 | 22局以上 | 一段差 | 先相先 | 下手 |
白 |
110 |
80 |
50 |
五段 | 16局以上 | 20局以上 | 24局以上 | 一段差 | 先相先 | 上手 |
先番 |
70 |
40 |
10 |
六段 | 18局以上 | 22局以上 | 26局以上 | 一段差 | 先相先 | 上手 |
白 |
100 |
70 |
40 |
七段 | 20局以上 | 24局以上 | 28局以上 | 二段差 | 先 | 下手 | 黒 |
90 |
60 |
30 |
八段 | 22局以上 | 26局以上 | 30局以上 | 二段差 | 先 | 上手 | 白 |
90 |
60 |
30 |
三段差 | 先二先 | 下手 | 黒 | 100 | 70 | 40 | ||||
|
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三段差 | 先二先 | 上手 | 白 | 80 | 50 | 20 |
昇段の方法:昇段日=昇段後の勝星のカウント開始日
※タイトル獲得による昇段(過去の実績を認める)
※賞金ランキングの上位者を昇段(初段~五段は上位2名、六段は上位1名を昇段)
(1年で2回の昇段はない)
・・・さてさて、今回の小話はどうしても頭から離れない時間逆光ものv(こらまて
それのさわりぶぶんをば。
↓
「あぶないっ!!」
ききぃぃ~~!!
ドッン。
…佐為でないことなんて、わかってた。
それでも、髪の長いその人が佐為の姿とかさなって…気がついたらかけだしていた。
「進藤っ!!」
遠くで塔矢君の声が聞こえてくる。
意識がとおくなってくる。
神様。
お願い。
私を…あの人に…佐為に…合わせて……
ふと、視線をさまよわせてしまう。
いつもどこかで誰かを探している。
「ヒカル?また?」
「…え?何?」
「もう。ヒカルったら。昔から気がついたらななめ後ろをみてはさみしそうな顔をしてるわよね」
藤崎朱里とは赤ん坊のころからの付き合い。
というか同じ公団宿舎に住んでいた私と朱里の家族。
それが分譲住宅の抽選に偶然に一緒にあたり、しかもまたまた偶然に隣同士の土地を引き当てた。
ひっこしてきたのはついこの間。
進藤光。
ただいま小学三年生。
だけど、物心ついたころからどこか私の心はかけていた。
「ほら!しっかりする!あまりぼ~としてたらまたヘンなのに取り憑かれるわよ?」
「あ…あはは……」
朱里が私を心配してくれているのはわけがある。
なぜか私は物心つく前から異様にその手のもの…というか俗に言う幽霊とかいう類のものに取り憑かれやすいらしい。
ゆえに何でも自力である程度は実力をつけないと危険だ、というとある霊能者の意見もあり、
小学一年のときに一応それなりの訓練はうけたはうけたけど。
だけども、いつも幽霊とかが視える、わけではない。
私がみるのは、いつもどこか特徴がある。
背がたかいとか、黒く長い髪とか…
それでも、それらをみるたびに違う。
と心のどこかが叫んでいる。
ずっと、会いたくて、会いたくてたまらない、【誰か】。
以前逆行催眠とかいうのを心配した両親がかけて、何となく理由はわかったけども。
私の前世はとても大切な人を失い、その人を想ったまま死んでしまったらしい。
ちなみに交通事故。
それでも名前までは声にでなかったらしいので周囲もそれがだれなのかまではわからなかったらしい。
ちなみに、あまりに強い想いなので封じたりすれば私の人格に影響がでるとか、廃人になるとか…
よくわからないことをいわれて、けっきょく私は自分でガードとかいうのを覚えるハメになったけど。
…ダケドモコノセカイはワタシのシルバショとはビミョウにチガッテイル。
そんな思いもずっとあるのも事実。
「そういえばさ。けっこう近くだよね。ヒカルのお爺ちゃんち」
「うん。お父さんが、もうお爺ちゃんたちも若くないから心配だからマイホーム、考えたんだって」
そういえば私はまだお爺ちゃん家にいっていない。
いつもお爺ちゃんたちのほうがうちにきていたのもあるけど。
「これからは頻繁にいけるね」
「そうだね」
それでも、何だかいくのが怖い。
そう、何か再びものすごい喪失感を味わいそうな、そんな予感。
たまらなく不安になるのはなぜだろう?
いつも夢にみる。
ふりむいたその先でほほ笑むその姿はかすんで姿がみえない。
だけども、声だけは覚えている。
『ヒカル…』
と。
私も呼びかけようとして、そうして手をのばした先でその人はいつも闇の中にと消えてゆく。
「ま、でも。ヒカル。今日から葉瀬小学校だし。しかも同じクラスだし、またこれからもよろしくね?」
「うん。アカリ。よろしくね」
そう。
私たちは今日から葉瀬小学校にと転入する。
季節は九月。
引っ越しの次期の理由はこの時期、かなり引っ越し業者がやすいから、らしい……
だけども、ここの景色は何だかとても懐かしい。
一度もきたことないはずなのに。
そう…とても…とても……
ソウ。
ワタシはこのミチをアノヒトトトモにアルイテイタノダカラ。
すとん、と心に落ちてくるその感情。
とても大切なことを私は絶対に忘れている。
思い出さないといけないのに。
でないと…でないと取り返しがつかないことにマタ、なってしまうような気がするのに。
…マタ?
そう思う自分の心に問いかける。
マタって何?
「…今度の学校はあまり幽霊ゴッコとかしてくれないといいね……」
「そう、だね」
いくら何でももう夏はすぎたんだから、降霊術もどきのさまざまなことはやらない。
…とおもいたい。
……何だって女の子とかってああいう危険なことを平気でするんだろ?
たわいのない会話をしつつも、私と朱里は登校二日目である葉瀬小学校にとむかってゆく。
トクン。
――シンドウサンが好きな人はいますか?
…s・a・i。
「はいはい!授業が始まりますよ!!」
休み時間、ふざけてクラスメートがやったその質問が頭から離れない。
…sai……サイ…佐為。
そう、私がずっと…ずっと探していたのは……
「では、社会の授業をはじめますね。前回まで平安時代の……
この時代、栄華を極めていたのは何の一族でしょう。はい。篠田さん」
「はい。藤原家です」
ドックン。
――私は、藤原佐為、と申します。あなたは?
――私は…私は、進藤輝!!
ふらっ。
ガタッン!!
「ヒカル!?」
「進藤さん!?」
…どうしてわすれていたの?
私は?
あの人の名前を…
佐為…佐為……
私は…あなたにあいたくて、またここに生まれてきた、というのに…
…愛するあなたは、いま、この世界に、あの碁盤のもとにいるのですか?
あなたを探して転生した。
そしてあなたをみつけて…そして、また失った。
あなたを失ってから私は前世の記憶を取り戻した。
はじめから覚えていたら…と悔やんでも悔やみきれない…過去。
怖い。
だけども勇気を出さなければ始まらない。
社会の時間に倒れた私は気づいたら昼まで寝ていたらしい。
だけども、ただ、寝ていただけではない。
今までずっと忘れていた、かつての記憶。
【進藤輝】として生活してきたあの二十四年間。
その記憶が一気にあふれるがごとくによみがえってきた。
そして、かつて平安の都で暮らした神道家の輝、としての記憶も。
ここは、私のいた前の世界とは微妙に違っている。
だけど、信じたい。
あなたが、ここにいる、ということを。
気分が悪いから早退します、という私の台詞に先生も素直にうなづいてくれた。
だけども私がむかうのは、家ではない。
…一度もいったことのない、祖父の家。
いったことないはずなのに、わかる。
ここの【世界】も私がいた【世界】と風景も、何もかもまったくもってかわっていないから……
どうしてあのような長い夢をみていたのか・・・
本当に夢だったのか。
夢ならば、何という心残りのある別れ方を私はしたのですか?
ずっと覚めなければよかったのに。
――ヒカル。私はあなたを好きですよ?
――うん。佐為。私も。…佐為にふれられたらいいのに……
――ヒカル…
虎次郎と別れたあと、私がここで少女を見出し、そしてその子と数年間。
共にくらしたという何とも残酷な…夢。
少女はやがてプロになり、これから花開く、というところでの突然のわかれ。
夢ということにはリアルすぎて、心がとても痛くて…
自分の役目はおわったのだ、と理解しても彼女と離れたくなかった。
そう。
千年の時をさまよっていた自分がはじめて、愛しい、とおもった少女と別れたくなかった。
あのとき、はっきりと確信したのは、彼女がかつて自分が愛した人の生まれ変わりである。
ということ。
彼女は覚えていないようだったけど、自分にはわかった。
少女はやがて私の目の前で女性となり、私にそのいとしい笑みを浮かべてくれていた、というのに。
彼女に最後まで言葉を伝えられなかった。
意思の疎通ができなくなっていた。
先日久しぶりにみた夢はその少女に私が自分の扇子を手渡す夢。
だけども夢からさめれば私はたしかに扇子を手にしているわけで……
『……ヒカル……』
神の一手を極める前に自分が消えてしまう、ということよりも彼女と別れるほうがつらかった。
あのときは、よかれ、とおもって彼女をおいて自ら命をたった。
だけども残されたものの痛みはあのときの自分にはわかっていなかった。
その心の痛みは現実で…夢とは到底おもえない。
虎次郎のときも悲しかった。
そして分かった。
残されたものがどれだけ傷つくのか、ということが、初めて。
だけどもはっときづいてここで一人で暗闇の中いたそのときの絶望は……
目を閉じれば目の前にいるかのごとくに思い出す。
彼女の…ヒカルのあの笑みを。
その一挙一動を。
うちかけの一局。
もしも、もしもあの夢に続きがあるのなら、私は彼女に伝えたい。
私は…ヒカル。
あなたを愛していました。
と。
いえ、過去形でなく、これからもずっとおそらく私は彼女の面影をおうことでしょう。
神の一手とともに、私は未来永劫ずっとアキヒメ…いえ、ヒカル。
あなたを。
ただの夢…というにはあまりに残酷すぎて…そしてとても幸せすぎた…夢。
怖い。
けど、進まないと先にすすめない。
大丈夫。
だって、お世話になってくれている霊能者の先生もいっていたもん。
私の想いはとても強い。
想いの強さは奇跡を起こすことが多々とある。
って。
かつての【私】を知らないあの人だとしても、あのひとにはかわりない。
そういえば、佐為の恋人の話を聞いたとき、佐為は今はあなたがいますから。
そういってくれたっけ。
あのときの私には意味がわからなかった。
だけども、今ならわかる。
だから、お願い。
神様。
私にもう一度、佐為と巡り合えるチャンスをください。
目の前にあるのは見慣れた倉。
だけども記憶にあるものよりとても大きくて。
そういえば、私ってまだ十歳になってない子供だったんだ。
と思わず苦笑してしまう。
子供の目線と大人の私の目線では蔵の大きさはかなり違う。
私の記憶では昔は蔵にはカギをかけていなかった。
かけはじめたのは蔵に泥棒がはいってから。
ゆっくりと平八お爺ちゃんたちに挨拶することもなく倉の中にとはいってゆく。
とても扉がおもくかんじるけど、今の私の気持ちほど重くないとおもう。
緊張と…そして期待と、不安。
この世界は、彼がいる世界なのかどうか、すらわからない。
だけども、信じたい。
佐為がいる。
と。
ふと、この中に誰かがはいってきた気配を感じる。
だけども、その気配がとても懐かしく…そして、自分が求めている気配と何となくだけども一致する。
そんなことはありえない。
だってあれは、私の孤独が生み出した…幸せすぎる残酷な夢、のはずなのだから……
どこにあったか、なんて覚えてる。
それは蔵の隅にひっそりとおかれてて…そして……
どきん。
暗闇の中に浮かんでいる一つの人影。
ずっと、ずっと、求めて、あの十五の歳から…ううん、彼が入水自殺してしまったあのときからずっと……
「……サ……佐為っ!!!!!!!」
気づいたら、私は自然と叫んでいた。
名前を。
…この世界の彼は、絶対に【私】を知らない。
この世界の彼の恋人が【輝姫】だったかどうかもわからない。
そう、だってここは【私】がいた世界とはまた違う世界、のはずなんだから……
だけども、その視えた姿が私の記憶の中にある佐為そのもので…
いろいろとここにくるまでかんがえてた。
…佐為が、消えなくてもすむ方法を。
一瞬何を言われたのかわからなかった。
どこか聞き覚えがある…いえ、聞き間違えようのないその声。
私が常にまた夢にみたい、と切実にのぞんでいた、あの……
だけどもその声は夢の中で初めてあったときよりも多少幼く感じ…
何よりも、私は、また夢をみはじめているのでしょうか?
誰もしるはずのない私の名前。
ゆっくりと視線をむければ…そこにたたずんでいる一人の少女。
前髪部分のみが金髪で、だけども夢の中の記憶の彼女とは異なりそれよりもまだ幼い。
だけども、自然に口から出た言葉は。
『……ヒカル?』
私が愛した唯一の少女。
過去においても、そして…幽霊となっている今においても。
幼い、とはいえ私がみまちがうはずなんて…ない。
『…ヒカル?』
この世界の彼ならば知るはずのない私の名前。
どうして、私の名前をしっているの?
それとも、私をひとめみて、私が【アキヒメ】だとわかってくれたの?
だけどもそんな感情よりも先に、その懐かしく、とてもこがれていたその優しい声。
…気がついたら、私は彼のもとにとかけだしていた。
神様。
おねがい。
彼とあえたの。
だから…もう、私から彼を…佐為をうばわないでっ!!
↑
みたいな感じで。
ちなみに、佐為&ヒカル、ものすっごく想いがつよかったがゆえに、
別世界さんの並行世界さんにその魂いっちゃって(まて)
佐為はそこにいた自分自身にその想いごと同化して。
ヒカルはその世界に死んだ後に転生してて常に佐為を無意識のうちに探してる。
というような感じです。
ちなみに、佐為には夢、とおもっていましたけどヒカルと出会うことにより、そうでないことをさとります。
ここで重要なのは!佐為が行洋との一局とかをすべておぼえていること!(笑
つまり、運命はすでにそこからかわってるわけなのですけどね(苦笑
2008年10月6日(月)&2011年1月21日(金)某日
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