「……こんなところに風など……」 その風をうけて、何か言っているグウェンダルに。 アンリが何でか腕組しながら、オレを指さしてるけど。 ?? 「ナイスっ!突風感謝!!ギュンター。心配してくれたのは判るけどさ。オレは大丈夫だから。 怪我もないし。アンリもコンラッドもいたしね。だから苦しくなるまで抱きつかないで……」 そんなオレの言葉に。 「陛下?今のはもしや……」 何か言いかけてくるギュンターだけど。 「何かナイスな突風だったね。どこから吹いてきたのかなぁ?」 じとっ…… ??? ギュンターの言葉に答えるオレに、なぜかその場の全員からあきれた視線が投げかけられてくる。 「?どうかしたの?」 首をかしげて問いかけるオレに。 「本当。無自覚ってある意味すごいよねぇ。相変わらず…というかさ。 何でもないよ。ユーリ。さ。これで全員そろったし。外にでよ」 ?? 「あ。うん」 アンリが何やらため息つきつつ、いってくるけど。 無自覚…って…何が?
どうやらちゃんとした出入り口はあったらしく。 城の北側にとあるその出口からようやく外にでると、太陽の光がとてもまぶしい。
「出入り口があるならどうして先にいわないっ!!」 「そんな…説明する前に閣下たちが穴に……」 出口からでて開口一番。 兵士に向かって叫ぶヴォルフラムに兵士の一人が戸惑い顔。 オーラ彼ら…つまり、ヴォルフラム・ギュンター・ライアンの三人が話しを聞かずに穴にと飛び込んだ。 というのを物語っている。 ここまではっきりと意思表示がわかるオーラも珍しい。 聞けば。 ケイジに責任をとれ! とギュンターが追求していたら、ケイジは穴を掘って逃げたとか・・・… 責任って丸焼きにするとか何とかいったらしいんだけど…… いや、そんな残酷な…… 日本人はよく、踊り食いとかする人種ではあるけどさ。 あと残酷焼き…なんてものも食べ物の中にはあるし。 例をあげれば生きたままの魚などをそのまま火にくべたりとか。 あとは、生きたままの蛸やえびをゆでたり…とか、焼いたり…とか…さ。 オレは何かアレ…苦手なんだよなぁ…… まあ、魚をさばくのも残酷…といえるけど。 心の中でお詫びをいってから料理するときにはするし。 命は、料理するからには、粗末にしたらだめだしね。 オレたち人間はどうしても、他の命に生かされているんだから。 感謝と、そしてお詫びの心を忘れてはならない。 というのは常々心がけてるし。 「何かとんで式典の予行演習になっちゃったね。…とろこで?やっぱり式典は予定通りするの?」 オレの問いかけに。 「あの穴もいいイベントになるでしょうね。閣下」 「う…うむ」 レイヴンの言葉にうなづいているシュトッフェル。 ま、子供には人気かも。 …すり鉢状の穴…… 下に兵士などをきちんと配備しておいてクッションでもおいとけばいい遊び場にはなるだろう。 「ま、とりあえず。ちょっとした騒動もあったことだし?当日に出直してこない? フォンヴォルテール卿。フォンクライスト卿?」 にっこりと、アンリがグウェンダルとギュンターにと問いかけているけど。 そんなアンリの言葉に。 「確かに。一理あるな」 「陛下はお疲れでしょうし」 何やらそんなことをいっている二人の姿。 「だ。そうだけど?どうします?フォンシュピッツヴェーグ卿?」 いまだに戸惑い気味のシュトッフェルにと問いかけるアンリに。 「確かに。ここはいったん陛下たちにはお休みになっていただいて、当時新たに… …といいたいところですけど。ですが、王都にもどるのにも日がかかりますし。 すぐに部屋を用意させます」 冷静に即答してくるレイヴン。 前も思ったけど、彼は頭がよく切れるというか頭の回転が速いらしい。 そんなレイヴンの言葉に、にっこりと微笑み。 「別に平気だよ。道同士の空間をつなぐから。来るときもそうしたし」 いって。 「一種の空間移動筒路だね。 最も、少し空間と次元をいじれば簡単に、同じ星の上なんだからだれでもできるけど」 「いや。それは出来ないとおもうぞ?オレは?」 某漫画のアイテムじゃあるまいし。 もしくは、ゲームの中の旅の扉とか? アンリの言葉に思わず突っ込み。 「……猊下。お願いですから。その理論。というか論理。決してアニシナには話さないでくださいね……」 コンラッドがアンリの肩に手をおいて、ため息まじりにいってるし。 ギュンターとグウェンダルなどは、なぜか恐怖のオーラを出して固まってる。 ……どうやら、二人とも。 もし、アニシナさんが、アンリのように術を応用したら…と思い固まってしまったらしい…… そもそも、ここ最近。 アニシナさん…ヴォルフラムと同じように何でか、今。 血盟城にといついちゃってるような感じではあるけど…… 血盟城の中に、移動筒路が結べないからって、城下町の一つの家に道をつないで。 自由に、住みかである、カーベルニコフ城からやってきているらしいしなぁ…… ……あまり、深くは考えまい……
とりあえず。 オレたちは一度。 血盟城にともどり。 式典の当日。 また来ることに。
何か今回はどっとつかれた…… 今回はツェリ様に何かふりまわされたなぁ〜…… ……ふぅ……
― Misson End Go To Next……
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