プロローグ:

「しかし…人間の国。というのもは何だな……」
「閣下。あまり自由行動は……」
噂をきいた。
この国に鍵となる一族がいる。
というのと、あとは……
「だが。もしも噂が本当で。人間があれを手にしていたらどうする?」
「しかし……」
だからといって。
どうして自らが出向く必要があるのか……
「噂が本当ならば。どうにかしなければならん。
  世界の頂点に立つのは、我ら魔族でなくてはならないのだ」
頂点うんぬんはともかくとして……
「しかし……閣下」
「レイヴン。心配してくれるのはわかるが。だが…私には確認する義務があるのだ」
そう、何も知らないままで、魔王に指名されてしまったいとしい妹のためにも……
あの妹に政治なんてものは絶対に無理だ。
周囲を見渡せど、あたりには砂漠が広がるのみ。
この砂漠をぬけた場所が目的地。
だが……
「閣下!!!」
「なにっ!!??」
『ぴきゃぁぁ〜〜〜!!!!』
いきなり、足元の砂地が崩れ…
そのまま、足場がすり鉢状にと変化したかとおもうと。
砂の下から出てくるのは……
「砂熊か!?」
「閣下!!!」
「「シュトッフェル様!!??レイヴン様!!?」」

そのまま、彼ら…数名のみで移動していた全てのものたちは。
砂の中にと飲み込まれてゆく……




……利用できそうだ……
この権力欲…そして、何よりも……
「?」
今、誰かが何かいったような気がした…
「閣下?」
砂熊の巣におちて、気が付いたら地下にといる自分たち。
「今…何か……」
頭の中にと声が響く。
――…おまえには役にたってもらおう……
きっんっ!!
鋭い頭痛とともに。
ぐらりっ。
「閣下っ!!」
刹那。
シュトッフェルはその場にと崩れ落ちる。


まだ…こちらでの力が完全でない。
あのかの地でかなり力を補充したものの。
こちらでも…力の補充が必要だ。

この世界…否。
この銀河宇宙全てを無に還すために……


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