○エビローグ
「……あなた。」 「…もどったのか?ソフィア?…ユーリは…ユリティウスは……」 先日。 安全と思われる異世界にと送り出した。 その後、いまだにかの命を狙うやからはいまだに国の中に潜伏しいてるらしい。 現国王も協力してくれているものの。 だが、捕らえた人々はどうやら洗脳されていたり、操られていたりで。 なかなかに尻尾が捕らえられない。 何か…強大なまがまがしい力が関係している。 それはわかる。 漠然と。 あの子は…次代の魔王。 というだけの存在ではないから、その力と命というか魂を狙う存在がいてもおかしくはない。 「大丈夫です。今あの子はコンラッドが見てくれています。 あの子には封印を施しました。…人と同じように過ごせるように。 自分の意思で力をコントロールできるであろう年齢になるまで……」 「そうか。…わが子にここまで重い宿命を与えるようになるとは……な」 「それもすべては、創世神様の導きのまま。かの御方の意思ですから」 「だな」 わかっていたことだ。 王位を辞退し、今の魔王…フォンシュピッツペーグ卿ツェツィーリエに王位をゆずり。 旅にでたあのときから。 この大地に本当の意味での平和をもたらすために…… 「あとは。わたくしたちが。あの子に為にできることは」 「…わかっている。…ついてきてくれるのか?それをやると我らの肉体は……」 「この世界のために…でしょう?そして……」 「わが子・・・・ユリティウスのために………」
首都までにはその悪意ある力はまだ及んでいない。 その力を浄化し…清めるのが自分たちの最後の使命。 それは…すべての魔力というか力とひきかえにする最後の大仕事。
それをしてしまえば…彼らの肉体はほろび。 それすなわち死を意味する。 だが。 それでも、彼らには守りたいものがある。 この世界を…人々を…愛する祖国を…そして…何よりも、 その存在がどうあれ、いとしいわが子には違いない大切なわが子のために……
二人。 そのまま、部屋の中。 女性が白い光に包まれたかとおもうと、白き翼が出現し。 その翼に包まれるように、男性の姿もかききえてゆく。
あとには…部屋の中と。 そして…国中にと白き羽の残像が…舞い落ちてゆく・・・・・・
それは、彼らからの最後のお別れ……
――ユリティウス。 あなたなら、あの御方の魂を宿しているあなたなら。 この世界をきっと平和に導ける。 私たちはそう信じているから…いとしきわが子……
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