まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。

何となく。
最近無償にオリジナルの漫遊記の転章編ほっといて。
二部を打ち込みたい衝動に駆られ始めている薫です・・・
あと、これのタンペンとかさ・・・(笑)
その前にとりあえず、一年ほっぽってる小説完成させないとね・・・・
何はともあれ、エビローグです!!

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コズミック・サブリナル   ~エピローグ~

「アンジェリーク!準備はできた!?」
「あ、うん。今いくところ!」
ここ、新宇宙にとやってきて、数日が経過している。
聖地の人あふれる光景に慣れていたからか。
二人っきりの宇宙、というものは、確かに寂しいものもあるが。
だけども。
確実に命は自分たちの努力をうけて、進化していっている。
まあ、試験中に自然など、といったものは誕生していたのもまた事実なのだが。
まずは、星星に自然を満たしてゆく、それが先決。
環境が整っていなければ、どのような存在を誕生させたとしても。
それは、やがては破滅をたどる。
彼女たちがこちらの宇宙にとやってきて。
不安定であった空間がゆっくりとではあるが安定をもたらし始めている。
だけども。
まだ、新米、というか、右も左もわからないそんな状況。
ゆえにこそ。
そしてまた。
ここ、聖地と外の空間の時間の流れ。
それらのコントロール。
その難しさと、そして手加減具合が、なかにかにと難しい。
それをおそらくは知っていたのであろう。
二人がこちらの宇宙にやってきて、ふと、リモージュとロザリアから手渡された手紙を開き。
そこに書かれている言葉をみて。
思わず二人、顔を見合わせて苦笑したものである。
そして。
今。
とりあえず、こちらの荷物の整理などをひとまず済まし。
これよりは。
こちらの空間が完全にと安定するまで、
あちらの宇宙において、女王としての心構えや、そして力加減。
レイチェルは補佐官としての仕事や、そして宇宙の進行状況などにおいて必要なこと。
それらを学ぶべく。
一ヶ月ほど聖獣の宇宙より、神鳥の宇宙にと留学、という形をとる。
一ヶ月、という時間は、それは聖地における時間帯であり。
外界の時間帯ではない。
ここ、聖獣の宇宙の外界、つまりは聖地における外の空間は。
時間の流れはかなり速いスピードで進化するようにと設定している。
聖地は女王試験が終わったことをうけ。
もともとの時間の流れ、というか異なる時間の流れにとすでに時間率は戻されている。
といっても、とある理由により、もともとの時間率には戻していないのが現状であるが。
そんな会話をしつつも。
しばし、自分たちが生まれ育ち、
そして、先日まで試験を通して過ごしていた、神鳥の宇宙の聖地にと。
今度は女王候補としてではなく、新たな宇宙を育成するにとあたり。
しばし、そのあたりの勉強をもかねると同時にこの宇宙が完全に安定するまでの間。
かの宇宙にて過ごすことになっているこの二人。
しばし、そのような会話をしつつも二人して、顔を見合わせ微笑みを交わしてゆく。



「何だかあっという間だったね……」
何だかいつもの聖地にと戻ったはずなのに。
とても寂しい。
球体が発見され、そして、新たな女王試験。
まだ守護聖にとなってまもないけども。
二度も女王試験に携わるなどとは夢にも思うはずもなく。
また。
まさか、新宇宙誕生、といった、宇宙暦的にも記録的な瞬間に立ち会った。
というのが、何がかとても信じられない。
「うん。まさかあの球体から宇宙が誕生して。
  しかも、この女王試験が新たな宇宙の女王を決めるものだったなんてね。」
そんな会話をしつつも。
聖地の神殿の庭先でそんな会話をしている三人の守護聖たち。
そんな彼らが噴水の周りで会話をしているそんな中。
緑の守護聖マルセルの頭上では、彼の飼っている青い鳥のチュピが。
彼らの頭上を幾度か旋回しつつ、飛び回っていたりするのだが。
そしてまた。
「いやぁ。驚きましたねぇ。今回の女王試験は驚きの連続でした。
  でも、新宇宙はこれからが大変でしょうねぇ。」
ずずっ。
素焼きのコップにと入れたなぜか紅茶を飲み干しつつ。
そんなことをいっているルヴァ。
神殿の中庭にとあるとあるテラス。
その下において、ちょっとしたティータイムを施している数名の守護聖たち。
「ええ。そうですね。これからは新宇宙とのかかわりも必要となってくるでしょう。
  まだあの地は誕生したばかりの雛のようなもの。
  私たちの手助けが必要となるときも必ずくるでしょうしね。」
そんな会話をしているのは。
テラスにて、紅茶タイムをいそしんでいる、リュミエール、オリヴィエ、そしてルヴァ。
この三人の守護聖の姿。
「新宇宙か……」
「はっ。まさか新たな宇宙が誕生するとは。」
そんな会話をしつつ、庭先を探索している金と赤の髪の守護聖、ジュリアスとオスカー。
そしてまた。
「……ふっ……」
執務室にて、そこに置かれた水晶にとある映像が映し出され苦笑しているクラヴィス。
そんなそれぞれに、先日終わった女王試験のことに対し、思い出に浸っている彼ら守護聖たち。
そんな彼らが思い話に花を咲かせているそんな中。
「皆様。本日はお客様をお招きいたしましたわ。」
そんな彼らがそれぞれに執務の休憩時間をすごしているそんな中。
聖殿の奥から、ロザリアが何やら笑いながら外にとやってくる。
一瞬、何ごとか、と振り向くその場にいる守護聖たち。
そして。
その言葉と同時に。
「それでは紹介いたしますわ。新宇宙の女王と補佐官殿です。
  しばらくこの聖地にて新宇宙が安定するまで、勉強のためにととどまります。」
にっこり。
微笑みつつ、後ろを振り向いたロザリアの言葉と同時に。
聖殿のひとつの扉が開かれ。
その奥にいるのは……

「あっ!」
その姿をみて、うれしそうな声を上げているマルセルに。
「おや、これはこれは……」
「おやぁ。ああ、そういえば。
  まだ新宇宙はきちんと安定してなかったんでしたっけねぇ。なるほど、なるほど。」
そんなことをしみじみといっているルヴァの姿が。
「皆様。しばらくご厄介になります!」
元気よく、いつもと変わらぬ口調で言い放つレイチェルに。
「またしばらくお世話になります!」
こちらもまた元気よく挨拶しているコレット。
二人の服はかつての女王試験のときと同じ。
そのほうが動きやすい、という理由であるのであるが。
「アンジェリーク!レイチェル!」
その姿を認め。
二人にと向かって駆け出してゆくマルセルに、それに続いて、駆け出してゆくランディの姿が。
しばし、聖地の軸たる聖殿の一角の中庭において見受けられてゆく。



新宇宙が安定するまで、およそ一ヶ月。
なぜ、一ヶ月なのか。
という理由はいたって簡単。
こちらにいても、宇宙の発展のコントロールはしなくてはならない。
それを怠れば、すぐさまに宇宙は消滅にと向かってゆく。
それほどまでに、女王、というか宇宙の要たる存在は重要で。
右も左もわからない普通の一般人の女の子。
そんな人物がいきなり宇宙創生の女王、と選ばれても。
何をどうしていいのか戸惑うのが当たり前。
もっとも、天才、と名高い王立研究院のメンバー、レイチェルの力をもってしても。
宇宙創生など、といったものの、データが以前にあるはずもなく。
いわば、手探りの状態。
そんな中で頼りになるのは、自分たちの女王と補佐官。
そしてまた、守護聖たちの力のみ。
だからといって、ずっと頼りっきり、というわけにもいかないが。
基本的なことは修学することが必要。
宇宙が安定する一ヶ月後。
後は……宇宙を発展させてゆくのは自分たちの力のみ。
だけども、今は。
あと少しの大切な人々とのかかわりを大切に。
そう切にと願うコレットとレイチェルの姿がしばし見受けられてゆくのであった。


―― 完全には……
そう、完全には消滅してはいない。
かつて、【アンジェリーク】の自愛の心にて。
一時は浄化されたはずなのにもかかわらず。
だけども、あまりにその闇の大きさは強大で。
長い年月の間に、その闇は。
この宇宙すべての闇を飲み込んで、ゆっくりと、だけども確実に、その力を増していっている。
そして……その力の余波は。
一番、【アンジェリーク】に近い力をもち、
そして、もっとも純粋であるかの元にと、その力の波動は向けられてゆく。
それがわかっているのに今の自分ではどうにもならない。
そう、自分にできるはずもないのだ。
かのお方……全ての世界を創りし存在コスモス・メイトにすらできないことが。
ただのひとつの空間の意思たる自分には。
それがただの意思の塊だけならば、
それはいわゆる念のみ、ということで滅ぼすことも可能かもしれないが。
だがしかし、今の【アレ】は……
しかも、自分の力はまだ完全ではない。
逆に手を出せば間違いなく飲み込まれてしまう。
今の自分にできることは……
ただただ、見守り、その悪意が、この新宇宙に広がらないことを祈り、封鎖するのみ……


「さってと。後は……」
新宇宙、つまりはアルフォーティスの宇宙もこれからが正念場。
とはいえ、その前に。
かの宇宙に行くはずのあの子はこちらで引き受けるつもりではいるものの。
そのほうが、彼らのつながりと、信頼がより深くなるから、後々にと役立つはず。
一番いいのは。
できればあの子にはつらい思いをさせたくない。
それが真実ではあるにしろ……
だけども。
すでに、サジは投げられている。
かの地で、『エリス』という少女が自害したのをうけ……
どんどんと闇にと飲まれていっている、とある人物のことを思いつつ。
「……ねぇ?エリオス?
  できれば、あなたのお友達と一緒に、この地で安らげたら一番いいのにね……」
彼の目的は、これより殺されてしまう仲間の復活。
そして、最終的な目的は、最愛な人の復活。
だけども、それは…
「とりあえず、そのときのためにも。しっかりと、カティスたちにもがんばってもらわないとね。」
何しろ。
そのときになれば、守護聖すべてが、一度とらわれの身となるのだから……
本当ならば、そんなことはできないようにもできるけど。
だけども。
「……彼ら、少しは外の世界、知る必要あるもんね……」
そんなことをつぶやく金色の髪の小さな七歳前後の子供の姿が。
コレットとレイチェルがこの聖地にとやってきてから数時間後にしばし見受けられてゆく。

この次元におけるすべての過去、未来、現在。
それらすべてをつかさどる・・・・それこそが―――
― 全ての世界を創りし存在コスモスメイト ―

と呼ばれしものの真実……



                                -天空編へー

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あとがきもどき:
薫:さてさて。二人が聖地に戻ってきたあのムービー。私的にはかなり好きです。
  しいていうなら、その後もみたかったですけどね(こらこら)
  さてさて、意味不明ながらもどうにか「スペシャル2」の小説完結です!
  次回は。アンジェリーク。初のRPGゲーム。
  天空の鎮魂歌(レクイエム)にいくのですv
  ではでは。次回、天空編にてお会いしましょう。
  それではv

2004年6月25日某日
 
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