まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ
さてさて。今回から、ゲーム内容です。
本筋が気になる人は。お勧めは。【アンジェリークヒストリー】
これなら、天空はもとより、アンジェリークデュエット。
スペシャル、ついでにもって不思議の国もプレイできますv
しかも、デュエットでない普通のスペシャルもv
コード。SLPM-86506-10。定価:12000円(税別)です。
ちなみに、PSですけどね。って、これ見てる人は当然もってるか(笑)
何はともあれ、いくのですv
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メビウス・レクイエム ~第2話~
過去、現在、未来。
それらはひとつにつながっている。
だけども。
過去の過ちは、二度と繰り返さないために。
そのために、【自分】は今――ここにいる。
だけども…
人の心は不安定で、そして…もろい。
強いようでいて、だけども。
どこかで、つながりを求めている……
「だぁぁぁぁ!だせぇぇぇぇぇぇぇ!」
「おかしいよ。絶対に、この村というかこの惑星そのものが。」
感じるのは、女王の力と同時にもうひとつ…何か、別な力。
自分たちの力は常に女王の加護の下にとある。
「だぁ!ランディ!何落ち着き払ってるんだよ!?」
銃を突きつけられ。
力を使うわけにもいかず、そのままついていったその先は。
どうやら村の中のとある一軒屋。
その地下室にある牢屋にとなぜか閉じ込められた。
そんなゼフェルの言葉に。
「別に落ち着いてなんてないさ。とりあえずこれからどうするかを考えないと。」
このまま、というわけには当然いかない。
だからといって。
これでは、聖地にと連絡を取ることすらも…
「そういえば、ゼフェル!お前、何か通信機もってないのか?」
「オレたちの荷物は全部とりあえず没収されただろうが。」
そんなランディの言葉にあきれつつそんなことをつぶやいているゼフェル。
この家にと連れてこれらる中。
銃を突きつけられたままで。
持っていた荷物などもすべて没収され。
そして、身一つでこの牢屋にと放り込まれた。
「それにしても、何が起こったんだろうな。この平和な宇宙に」
あいつのことだから、このこと…もしかして知ってたんじゃないのか?
だから、オレたちをここに調査に向かわせた…
そう思えば納得がいく。
何かに完全にと操られているような人々。
そんなことを思いつつつぶやくゼフェルのその言葉に。
「陛下が感じた異変って…このことだったのかな……」
何者かに人々が操られている。
だが、それだけではない。
何と表現したらいいのかわからないが。
そう、しいていうならば、漆黒の闇…
その闇がまるで世界を覆いつくすような、そんな感覚…
「とりあえず、今は見張りとかうるせいだろうから。あまり騒ぐなよ。ランディ。機会はすぐにやってくるさ」
などといいつつ。
ごそごそと。
靴をいじっているゼフェル。
彼はその性格からか、服などに忍ばせて、様々なものを隠し持っていたりする。
そして、今もその例に漏れずに。
「よっと。」
カスタマイズをしていた靴の底から、小さなドライバーセットを取り出しているゼフェル。
さすが、器用さをつかさどる、守護聖、といえるであろうが。
「隙をみて、そこの鍵壊してずらかろうぜ」
などと、ドライバーを取り出してにっと笑うゼフェルの姿が、
見張り番がいなくなった牢屋の中で見受けられてゆく。
「ねえ。何なの、この胸のざわめきは。あ、水晶が……」
水晶に映りこむのは、黒い影。
すべてを飲み込むかのごとくに。
「…いったい…」
先日から、見る夢もまた。
黒い何かに追いかけられるそんな夢。
この宇宙に何かが…起こっている。
だけども。
自分に何ができるのか、そしてまた。
夢の中で闇に追いかけられているがゆえに、怖くて、怖くてたまらない。
龍の惑星。
かつては、敵対していた、二つの種族。
水龍族と火龍族。
その二つの種族が和解し、そして同じ村にて過ごし始めたのは、何もそんな前のことではない。
新たな長となった、若夫婦。
彼らのもと、龍族はさらに絆を深めていっている。
「…連絡が取れない…だと?」
本来ならば、定期的に連絡が入るはずの時間。
だが、それを過ぎても一向に連絡が入らない。
いや、それどころか。
かの惑星との通信そのものが、完全にと遮断されているらしい。
その報告に思わず眉をひそめるジュリアス。
いったい全体、何が起こっているのか。
「とにかく。陛下にご連絡を」
「はっ」
報告をもってきたオスカーもまた。
確かに何かを感じている。
宇宙に何か…闇がしのびよっている、そんな感覚。
ゆっくりと、だが確実に。
何かが忍び寄っている。
「陛下はこの異変についてどうお考えなのであろうか……」
窓の外を眺めるが。
そこには。
強く降り注ぐ雨の様子が見受けられるのみ。
ざぁぁぁぁ。
聖地の天候はすべてが女王の力によって、管理されている、といっても過言ではない。
「陛下。今回のこの雨、多少降らせすぎなのでは?」
いつもより、激しい雨。
前も見えないほどに。
女王執務室。
その机の横にと控えているロザリアが、そんなことをいっていたりするが。
だがしかし。
今は確かにそれどころではない。
数箇所の惑星と連絡が取れなくなっているという報告が、ゆっくりとだが確実と、
ここ聖地にともたらされている。
そして、先日、出かけた守護聖二人とも連絡が取れない。
「ちょっとね…それより、ロザリア。お願いがあるの」
雨とともに、霧を出現させた。
一般の人々はその霧の中にといざない、騒動には巻き込まれないように、対策は施している。
激しい雨と、深い霧にと覆われているここ聖地。
一寸先すらも見えないほどの激しい雨と、霧。
いつもは、ここまで激しく雨など降らせたことはない、というのに。
今回の雨はいつもと違う。
そんなことを思い、問いかけるロザリアにと、帰ってきた返事はまったく別なもの。
「陛下?」
「ロザリア。次元回廊からあの子のところにいって。そして伝えてほしいの…
聖地の…ううん、この宇宙の危機を。彼を救えるのは…あの子しかいないから」
神妙な面持ちで窓の外を眺め、そしてロザリアを見つめ、つぶやくそんなリモージュの言葉に。
「陛下?それは??」
何か尋常でないことが起こっている。
それはわかる。
わかるが。
【彼】とはいったい誰のことなのか。
「私の声は今のあの子には届かない。
だけど…あの子の、アンジェリークなら。あの子の心を再び開放してくれる…
お願い。ロザリア。伝えて、アンジェリークに。この宇宙を救って…と。
私は…ここから動けないから」
今、自分がすべきことは。
何よりも、この宇宙の安定。
そして、関係ない人々を守ること。
強い力は反発を生む。
ましてや、それが、彼…エリオスの力であるがゆえに、なおさらに。
「…わかりましたわ。ですが、陛下、陛下もくれぐれもお気をつけて……」
詳しくは語られていない。
だけども。
今、この宇宙に何かが起こっているのはわかる。
次々ともたらされる報告。
宇宙の均衡は保たれているものの、安定が揺らいでいるかのごとくに。
それは、別の異なる力によるもの。
どうして女王であるリモージュが動けないのかは、聞かなくてもわかること。
異なる力が、この世界を消滅に追いやろうとしている、その気配は、感じている。
それを防ぐべく、リモージュがここ数日、いつもより力を使っている、ということも。
そして…今。
ロザリアにと語られたその言葉は。
つまりは…
「陛下。くれぐれもお気をつけて。すぐさまに戻ってきますから」
リモージュがロザリアにと頼みごとをしている、ということは。
すなわち。
これから、何が起こるかわかっているがゆえに。
自分を災いから遠ざけることと、そして…自らが囮になり、人々救おう、としている、ということ。
だが、それだけでは、解決はしない。
この異変のすべては…リモージュより、語られた。
異なる世界、つまり異なる宇宙から、この地にやってきている一人の人物の手によるもの…
その人物は、女王の力と等しいまでの力を保有しており。
そして…彼が望んでいるものは……この宇宙の征服…
先日、ゼフィルとランディとの連絡が取れなくなった、というそのときに。
守護聖全員にと、リモージュは今置かれている宇宙の状況を説明している。
そして。
その彼は、人々を洗脳し、操ることもできる、ということと。
心の奥底に潜む力を引き出して、生物を異形のもの…つまりは魔物と変えてしまう。
ということも…
今は、とにかく。
その人物がどこにいるのか特定するのが先決。
とばかりに、守護聖達を含め、王立派遣軍なども動いている状況なのであるが…
だが…
「急いで。ロザリア。時間がないの」
そんなリモージュの言葉に。
こくん。
神妙な面持ちで首を縦に振るロザリアの姿が。
ここ、女王執務室において見受けられてゆく。
その一時後。
ロザリアは新宇宙にむけて、次元回廊よりと旅たってゆく…
それは。
聖地が操られた人々の手により、落ちたそのちょうど同時刻のこと……
すでに、こちらの情報は完全にとしいれている。
そして。
どうすれば、この地を落とせばいいのかも。
聖地に侵入者。
その波動は、すぐさまに全員にと感じられた。
「……聖地の安定がこうも早く破られるとは…いったいどれほどの力を?」
空に立ち込める暗雲は。
まさにこれからの試練を物語るかのように、外ではいまだに雨が降り注いでいる。
聖地の結界が一時的とはいえ解かれたのを感じ取り。
険しい表情でつぶやくジュリアスに。
「……あっ」
気分転換をするべくハープを弾いていたリュミエールの手が思わずとまる。
滅多と切れるはずもない、ハーブの弦が断ち切られる。
「…きたな…」
いつかくるであろう。
そう、わかっていたとはいえ。
まさか、いざ本当にくるとは…
そんなことを思いつつも。
「すべては女王の御心のままに…か…」
タロットカードを並べつつつぶやいているクラヴィス。
「ゆけっ!守護聖達を捕らえろ!」
聖殿の中に。
聞きなれないざわめいた人々の声が響き渡ってゆく。
それは…
レヴィアスにと操られた人々が。
女王、そして守護聖達を捕らえるためにと行動を起こしているがゆえに。
彼の目的は、ただひとつ。
この宇宙をつかさどるその力をすべてわがものに…
バン!
パパパン!
それぞれの執務室において。
様々な対策や、または少しばかりの休憩を取っていた守護聖達は。
そのまま。
武装した、王立派遣軍の洗脳されたメンバーの手により。
次々と扉を開け広げられ、その手のうちにと落ちてゆく。
「聖地は落ちた!ご同行願おう。女王はわれらの手のうちにあるものと了解せよ!」
高らかに。
洗脳された人々の口より。
感情のこもっていない声が、発せられ。
聖殿の中にと響き渡ってゆく。
「急いで。ロザリア!」
すでに、手の者はこの聖殿の中にと入り込んでいる。
だが、ここにくるまでには時間がかかる。
「でも、陛下!」
アンジェリーク一人を残してはいけない。
そんなことをおもいつつ叫ぶロザリアに。
「私なら大丈夫よ。東の塔にいくから。あそこから、とある場所に移動するから。」
その【とある場所】ということばに疑問は残るものの。
「いって!ロザリア!そして、あの子に、アンジェリークに伝えて。お願い!」
彼女…エリスと同じ魂を共有しているあの子だからこそ。
彼の心を安定にと保てることができるのは、彼女のみ。
あの子があそこまで暴走してるのは、彼女を失ったがゆえの悲しみからなのだから…
すべては理解できている。
だけども。
これは、必要なこと。
できれば、避けたかった道だけど。
だけども。
過去を思い出させるよりは、今を精一杯生きてほしい。
それが、願い。
大丈夫。
関係ない人々は巻き込まないようにするから…
異形と化した存在を浄化させることにより、それらの心にと根付く闇もまた浄化される。
一度、自分の心の中に、闇が存在する、というのを知った存在は。
それを克服しようとする力が生まれる。
何も知らないうちに、闇を第三者が駆除するだけでは、魂の成長は見られないのだ。
「陛下…ううん。アンジェリーク。すぐにもどってくるから。気をつけてね」
「ええ。ロザリアもね。」
そんな会話をしつつも。
リモージュは、力をつかい。
次元回廊を開いてゆく。
ロザリアを新宇宙…つまりは、聖獣の宇宙にと送り出すために。
やがて。
ロザリアのすがたが回廊の中にと掻き消えていったのをうけ。
「さて、私もそれじゃ、いきますか」
相手というか、彼らには。
自分が塔の中にと逃げ込んだようにと見せかけなければならない。
そのために。
ぱたぱたと。
わかるように、力の波動を少しばかり残しつつ。
そのまま、東の塔にと移動してゆくリモージュ。
東の塔。
そこは…彼女しかしらない。
女王の間の奥の壁にとある、とある文様から入れる空間が。
そこにもまた…存在している、ということは。
彼女以外誰も知らないひとつの事実……
「レヴィアス様。女王と補佐官は行方不明。いかがなさいますか?」
「こしゃくな…東の塔に逃げ込んだか…探し出すのも面倒だ。塔ごと封印しろ。…ロキシーを呼べ」
「はっ!」
残っていた残留力の波動より。
女王がむかったその先はあっさりと特定できた。
だがしかし。
それがなぜか引っかかる。
何かわざとその波動を残しているかのような、そんな感覚…
「…まあいい。封印さえしてしまえば、何もできないであろう。後は…力を吸収する装置を…」
そう言い放ち。
ざっ!
その黒いマントを翻し。
すでに、連衡したがゆえに、誰もいなくなった聖殿の廊下を練り歩く一人の男性。
彼こそが…黒い髪に緑の金の瞳をもつ、レヴィアス=ラグナ=アルヴィース。
そしてまた。
もっとも、【
だがしかし、彼の方とすれば、そんなことは記憶にもなく、また、当然、知るはずもないのだが。
「この巨大なる力はわれの力になりえるはずだ」
その力の源が何なのかがわかれば。
あの世界に復習することなどはたやすいこと。
そんなことを思いつつ。
きびすを返し。
先ほど呼ぶようにと命令した男性の下にと、瞬間的に空間移動してゆく。
「アンジェー!紅茶が入ったわよ~!」
「あ、ありがとう。レイチェル」
まだ生命も存在していない宇宙とはいえ、することは山ほどある。
もう少しで誕生しそうな生命体。
それが、はじめはどんな生物が誕生するのかも、どきどきする。
まあ、この地から、生命が誕生した。と気づき、確認したときには。
すでに、ある程度の進化を遂げているのは必死であるが。
時間率は、この聖地と外界は、千年以上の隔たりをもって、時の流れをコントロールしている。
時間のコントロール。
これは結構な力と精神力を使うが。
よく、こんなモノを一人で二つの世界を保っていたと思うと、
やはり、自分たちの生まれ育った宇宙、神鳥の宇宙の女王。
アンジェリーク=リモージュの力が強大である、と認識をせざるを得ない。
まだ新米女王の自分とは、雲泥の差を歴然と感じてしまう。
だけども、自分にできることをとにかくやる。
その持ち前の前向きな姿勢で毎日を過ごしている。
もう少しで、もう少しで、生命体が誕生しそうなのである。
まあ、まだ、新米であるがゆえに。
その力の補佐をほとんど、この宇宙の意思であるアルフォンシアが今はしている状態なのであるが。
二人で一人。
そしてまた、それらの二人を補佐しているのは、女王補佐官でもあるレイチェル。
彼女もまた、アルフォンシアの姿と声を聞くことができるがゆえに。
宇宙創世記。
それは、補佐官も、女王も、その宇宙の意思たる生命の声を感じることができる。
それは理。
何よりもそれが必要であるがゆえに。
「うん。やっぱりレイチェルの入れてくれた紅茶はおいしいわね」
少しの休憩タイム。
そんなことをいいつつ、席にとつき。
レイチェルの入れてくれた紅茶を口にと運ぶ。
「やだっ。アンジェったら。お世辞いっても何もでないわよ」
たわいのない、年頃の少女の会話。
だが、しかし。
ここにいるのは二人のみ。
後は、数名の研究員たちが、あちらの宇宙から派遣してきているだけで。
もっとも。
この宇宙の行く末をどっしりと構えて研究したい、という研究者もいるがゆえに。
派遣員、というよりは、移住民、といったほうが正解な人々もいたりはするのだが。
それらの人々の家を創り出しているのもまた、コレットの力によるもの。
女王の力はすべての創造の力をつかさどる。
まだ、自力で数多の生命体を突発的に創り出すほどの力はないにしろ。
それは、自然の流れに任せているがゆえに。
やろうと思えば、できる、ということを、まだ新米女王である、このアンジェリーク=コレット。
聖獣の宇宙の初代女王であり創生の女王である彼女はその事実を知らない。
まあ、それはかなりの力を用するがゆえに、教えなかった、
という事実がリモージュ側からすればあるのだが。
二人がそんな女の子らしい会話をしているそんな中。
「……ここは。急がないと」
気づけば、そこは、見慣れた空間。
先ほど自分がいた場所とは異なる場所。
瞬間的に移動したのは自分自身でよくわかっている。
「とにかく、二人を探さないと!」
そのまま、体制を整え。
ぱたぱたと。
次元回廊の間より、外にと出てゆくロザリアの姿が。
この聖殿は、広いが、だがしかし、そこにすんでいるのはごく一部。
メイドすらもまだままならないこの宇宙。
だが、掃除などが行き届いているのものまた。
それは、女王の力の賜物によるもの。
女王の力の使い道にはこういう使い方もある。
つまり、汚れないようにする、という力の使い道もあるのだ。
あまりあちらの宇宙からこの宇宙に人ょ呼んで頼るわけにはいかない。
ここは、聖獣の宇宙なのだから。
そう判断したコレットとレイチェルの意思のままに。
ゆえにこそ、人がいない、という状態が続いているこの聖地。
「どこにいるの!?アンジェリーク!レイチェル!」
がらん。
とした人気のない聖殿。
それは、まさに。
先刻、聖殿が急襲されたときを連想してしまう。
いつか、どこかで、こんなことがあったような気がする。
誰もいない、真っ暗な空間の中で…ただひとつ、希望の光が具間みえていたそのときが。
ロザリアがぱたぱたと、廊下を走り出してゆくそんな中で。
「?ねえ?レイチェル?何か声がしなかった?」
ふと。
誰かの声を感じた。
「え?声?でもここにはあなたと私しかいないんだよ?」
「でも……」
- どこにいるの?二人とも?アンジェリーク。レイチェル!
よくよく耳を澄ませば、確かに聞こえてくるその声に。
「やっぱり人よ。」
「……あれ?この声……って、ロザリア様!?」
その声の主の正体にとようやく気づき。
顔を見合わせ、そのまま。
カタン。
席を立ち上がり、声のしているほうにと駆け出してゆく二人の姿が。
「あらあら。ずいぶんと派手にやってるわね……」
思わず感心すると同時にあきれてしまう。
まあ、あの子のことだから、抜かりのないようにしているのはわかってたけど。
などと、そんなことを思いつつ。
塔の中にとある、とある隠し部屋。
そこは、まるで女王の間のようなつくりとなっており。
その奥にあるのは、やはり、神鳥をかたちどったとある紋章。
その紋章に触れると同時に。
リモージュの体はその光輝く紋章の中にと吸い込まれてゆく。
今、リモージュがいるのは、確かに聖地の中の聖殿の中。
だがしかし、その空間はどこともかけ離れている。
すべての世界を見渡せる…そんな空間。
この世界そのものの、【核】ともいえるそんな場所。
この場所があるがゆえに、この宇宙を滅ぼす、または消滅させるわけにはいかないのだ。
この場所は、いわゆる自分そのもの。
ここがなくなること、それすなわち。
かの姫との約束が果たされ、すべてが虚無と化す、ということに他ならない。
「とりあえず、自覚が必要なモノたちを除いて、すべてをあるべき姿に…」
すっと。
その意識を集中させると。
その中に空にと浮かぶ椅子が出現する。
その椅子に座ると同時。
リモージュの姿が、金色にと光り輝き。
やがて、光の中。
そこにいるのは。
その背よりも長く淡くウェーブの入った金色の髪の少女が一人。
その瞳が金色にと輝く。
確かに、リモージュなのであるが、リモージュにあらず。
すっ。
手を伸ばしたその先に一振りのロッドが出現し。
「あるべき姿に、一部のものを…」
澄み切った、どこか威厳のあるような、そんなリモージュの声が。
周りすべてが星空、というか星雲系が映し出されているそんな空間の中で、しばし見受けられてゆく。
それと同時に。
この世界、神鳥の宇宙すべての空間が。
銀と金との彩りに縁取られたオーロラに。
宇宙空間そのものからが、一瞬包まれてゆく。
-第3話へー
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あとがきもどき:
薫:次回で、コレットの旅立ちですねv
まあ、クリアしてないけど、話はできてるし。うん(こらこらこら!
いやぁ、私の性格的に。こつこつとどうもレベルを上げてしまう傾向が・・
あと、ゼフィル様の強化アイテム、あれが見つからないんですよね・・・くすん・・・
Zファイナル、作りたいのに・・・つくりたいのにぃ(しくしくしく・・・
あと、ちと挑戦してるのが、アリオスの特技レベル(笑)
彼のレベル上げてたら、皇帝としての彼はどうなるんだろ?(まて
まあ、何はともあれ。それでは、また次回にて。
2004年6月29日某日
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