まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
今回は、ひとまず。
謁見室からでたエンジュの心理状況…かな?
あと、石版の神器でもある【タンタン】の心情もちらっとv
かつてのリモージュちゃんこと、
何はともあれ、いっきますv
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~エトワール・エンジェルズ~ ~第8話~
「何だかな~……」
ふうっ。
とりあえず、案内された寮の一室にてひとまずくつろぐ。
必要なものは一通り部屋にはそろっており、というか何で自分が必要とおもっているものが。
しっかりとすでにそろっているのか。
という疑問点は沸き起こったものの。
案内してきた神鳥の宇宙の女王補佐官ロザリア曰く。
『陛下の指示で必要とおもわれるものは全てそろえておいたわ』
という言葉から察するに。
おそらく女王陛下が全てを見通すその神聖なる力でそんなことすらをも見通し用意したのであろう。
「まあ。なんじゃの。いろいろと混乱はしているじゃろうが……」
混乱しているだろう。
といわれても、よくよく考えてみれば一番謎なのは、このタンタンとなづけたうさぎである。
まあ、ふわふわ、もこもこ、かわいいので文句はないが。
と。
トントントン。
部屋にとあつらえられているベットにごろんと横になりながら話していると。
ふと、部屋の入り口の扉がトントンとたたかれる音が。
そして。
「エンジュ?いるの?」
何やら聞き覚えのある声が。
「え?あ…!まって!今あけるっ!」
緊張の連続であった今の彼女にとってその声はとても安心できる声でもあるがゆえに、
がばっと横になっていたのを飛び起きて、あわてて扉のほうにとむかってゆき、
カチャ。
勢いよく扉を開く。
そこには、にこやかに微笑む一人の女の子が。
その額に紅い宝石をはめ込んでいる本来ならば耳がある場所にとがった何かをつけている女の。
それはその女の子が人間ではなく竜族の一員であることを案に物語っている特長であるのだが。
淡い色の髪を長く伸ばしている女の子が一人。
「あ。エンジュ。遊びにきたよ~。というか話にきたんだけど」
片手を上げながら人懐っこくいってくる。
「ネネ!」
その姿を確認して思わず喜びの声がエンジュの口から漏れ出すのは仕方ないであろう。
何しろ今日はいろいろなことがありすぎた。
ただ、主星の総合庁舎に社会見学にいっただけだ。
というのに。
どうしてこうして、今…自分は信じられないことに、宇宙の神秘的な空間ともいえる聖地にといる。
そんな中でまだ知り合って間もないとはいえ友達と再会するのはとても心強い。
「はいってもいい?」
「あ。うん。はいってはいって!」
そういうエンジュの言葉に続き、
「ほ~。おぬし、火龍族か。星のささやきを捉える能力はどうやらありそうじゃの」
などと、ふよふよと、エンジュの横で浮びながらそんなことをいっているウサギもどき。
「あ。あなたが石版の神器ですね。始めまして。私ネネっていうんだ。
とりあえず詳しいことはエイミーと一緒にロザリア様たちからいろいろきいたけど。
何か大変なことになったね~。エンジュ。大丈夫?」
少しも動じたような感じもせずに、そんなうかんでいるどうみてもヌイグルミもどき。
もしくはウサギのぬいぐるみもどきのそれにと話しかける。
「エイミーもいるの?」
もう一人、宇宙船の中で仲良くなって一緒に行動していた友達の名前をきいて、
きょろきょろとネネの後ろにでもいるのかとおもい視線を走らせる。
が。
「ううん。エイミーはいないよ。何かものすっごいいきいきして、聖地の王立研究院にのこってる」
あのときのエイミーはまるで人の話が頭にはいっていないかのごとくのはしゃぎようだったけど。
そんなことを思いながらも、そこまで詳しくはいわずにエンジュにと説明するネネ。
「王立研究院…て……」
そういえば、たしかあのエイミーは王立研究院所属の学園に所属してるとかいってたっけ?
それなら、聖地の研究院に興味を惹かれるのは当然なのかな?
などとそんなことをふとおもう。
いくら辺境の惑星に住んでいたとはいえ、王立研究院のことは一応エンジュも知っている。
そしてまた、王立派遣軍の存在も。
派遣されてきた軍人さんたちに幾度か地震などといった災害の折に助けられたことがある。
もっとも。
いつ何どき地震がおこる…という予測もまた、研究院のほうから出されるがゆえに、
それほど文明が発達している場所においてはどうにか最低限の備えはできるのだが。
星が生きているかぎり、そういった星の自然活動はどうにもならない。
被害を最小限に食い止めるのもまた、彼等の役目でもある。
そう一応両親からも聞かされている。
「エンジュって、石版の神器に選ばれたんでしょ?
それでね。私やエイミーにもそのお手伝いというか、宇宙を導く素質があるんだって。
それで、エイミーには神獣の宇宙の状態などを調べるお役目というかお仕事を手伝ってもらえないか。
という神鳥の女王陛下直々に頼まれたらしくてね。ものすっごくはりきってるよ?
私もこの力が宇宙の発展に役立つのなら役に立ててほしいし」
族長のパスパとサラ。
そして、メルの言葉。
二つの種族の血を引くファルゥの予言のこともある。
自分の力が宇宙の人々の幸せに役立つなどと。
これ以上やりがいを感じる使命もない。
しかも、それが下手をするとせっかく誕生した新しい宇宙が滅びる運命を発展にと変化させる。
というのだからなおさらに。
「そ…そうなんだ。そういえば、神獣の宇宙の危機…とかきいたけど。
用はあちらの世界にサクリアを運んだりする。というのも何となくは理解できたけど。
結局のところどういうことなわけ?」
おそらく、一番理解しているというか確実に説明してくれるであろう、
自らがタンタンと名づけたウサギもどきにと話しかけるエンジュ。
「……おぬし。きちんと人の話をきいておらぬな?」
まあ、このタンタンが人かどうか。
という突っ込みはひとまずおいとくにするとしても、そんなエンジュの台詞にため息ひとつ。
そして。
「そもそもは。あちらの宇宙は二人の女王候補。
今では神獣の宇宙の女王とそしてその補佐官の二人が育てた宇宙のはずじゃからの」
それがリモージュが授けた水晶が核となっている。
とかいうのはこの際説明ははぶいておく。
そんなことをいえば余計にエンジュの混乱がひどくなるのは必死。
「?そだてた?」
その意味がよくわからない。
「そもそも。普通宇宙空間にはそれぞれに核となる意志が存在するようになっているんじゃよ」
そう。
そのようにかつて決めた。
アンジェリーク=ユニバースの名のもとに。
「まあ、簡単にいえば宇宙の卵ともいうべきものかの?
とにかく、それを孵してそして宇宙を育ててゆく。それが新宇宙における女王試験じゃの。
そして、宇宙空間がある程度の発展を遂げて安定したとき、
その宇宙は女王をきめて、それから歴史をつむぎだしてゆく…まあ、このあたりのことはおいといて」
「???」
そんな説明をされてもよく意味がわからない。
タンタンの台詞にただただ首をきょとんとかしげるエンジュに。
「メル様からきいたことがあるけど……」
族長の従兄弟であるメルはその神獣の宇宙の女王試験にと立ち会っている。
また、族長達二人は今のこの宇宙。
即ち、神鳥の宇宙の女王試験にも立ち会っている。
何か連続してこのようなことに立ち向かうのは、おそらくは星のめぐりの導きゆえであろう。
というのが一族のだれもが共通している意見。
「ともかく。一人で何もかも全てを司る。というのはかなり負担がかかるからの。
そうじゃの。簡単にいえばたとえば新しいことを始めて、それがどんどんと発展してゆくのに、
一人で何もかもかかえすぎてバンク状態になる。それがまあいわゆる創生の宇宙の危機じゃの」
唯一ともいえる例外はいるにしても。
彼女もまた…一人で何もかも抱え込む性格は…今も昔もかわっていない。
だからこそ。
自分達もまた、そんな彼女を永遠の時ともいえる【運命】を共有することを望み、
そして今…自分達はここにいる。
そんなタンタンの説明をきいて、すこし考え込む。
新しいことを始めて一人で何もかも抱え込む。
そういえば。
郷里で馬などの世話を始めてまかされたとき、自分は一人舞い上がり、
全てやろうとしてことごとく失敗したりしたことがあった。
それと同じようなことなのかな?
かなりスケールは違うであろうが、何となくであるがそう思い納得するエンジュ。
それゆえに、タンタンの台詞にこくりと無言でうなづく。
「女王とは宇宙の安定を司る全ての力を統べて扱える存在。
じゃが、統べての力を一人で…というのは、新米の…得に何の経験もない。
さらには発展途上にある宇宙においてはまずは苦難の連続であるのはまちがいないじゃろうて」
だからこそ。
自分のような存在がいるのだが。
それは言葉に出さず、
「ともかく。そんな女王。そして新しい宇宙を補佐するべく定められているのが。
サクリアをその身に宿し、あまつさえ移動可能な意志と力をもった存在。
即ち…そう。おぬしのことじゃよ。エンジュ。それが【エトワール】じゃ」
この際、まだいきなりのことなので、その後にある、守護聖説得。
という最重要任務であり課題は伏せておく。
「メル様からきいたことがあるんだけど。神獣の宇宙の女王様って。
何もしらない普通の学生だったんだって。補佐官であるレイチェル様のほうは、
王立研究院きっての天才児としてかなり有名だったらしいけど」
そんなタンタンの説明に追加するようにとネネが口をはさんでくる。
新たな宇宙の誕生。
それは、彼女達星のささやき…即ち、宇宙の声を聞くことのできる存在にとっては、
とても喜ばしい出来事であることにはかわりがなく。
それゆえに、その試験に立ち会ったメルにも一族の興味はつきることがない。
もっとも、一族の上層部のものたちは、そのメルの力がそれ以外の何かを意味している。
というのは最近薄々感じ取っているらしいようなきも、このネネはしている。
それはある意味というか大正解なのであるが。
エトワールの出現。
そしてまた、石版の神器の目覚め。
統べては時の運命のまま。
その運命にのってすでに彼はいくつかの試練を乗り越えている。
そう…新たな宇宙を共に新女王と支えてゆく…というその試練の一端を……
だが、それはまだネネにも、そしてまた。
当然エンジュにも理解できるはずもなく。
理解しているのはこの場ではタンタン、と名づけられている石版の神器、と呼ばれている存在のみ。
最も、彼とてまだ、
この神鳥の宇宙に先に誕生しているかの地の守護聖候補とはまだであったことがないが。
それは今はまだ、エンジュたちにいうことではない。
というのもわかっている。
まずは、かの神獣の宇宙を安定させ、そして発展させていき。
命の泉を復活させて、生命の循環を円滑にし、
そして人類などを誕生させて宇宙そのものの文化レベルを発達させてゆく。
そして…宇宙のレベルも……
まだ、かの地は視たところ不安定そのもの。
何かきっかけがあれば壊れてしまうほどの繊細な……
それは仕方がない。
といえばそれまでなのであるが。
かの地は先ほどまでこの宇宙。
即ち神鳥の宇宙があった場所。
それゆえに…かの地…【ナド・ラーガ】ともつながりが…深い。
新しい宇宙はその負の波動にどうしても影響されてしまうのである。
それに負けないように、どうやら新米女王である神獣の女王は、
少し前この地の守護聖たちとちょっとした戦いを行った。
というのは眠っていた彼ですら理解している。
眠ってはいても、新しい宇宙の誕生とともに彼の意識もまた…常にそれとともにあるのだからして。
「…何もしらない女の子だったの?」
女王陛下だ。
というのだから様々なことなどを勉強している存在だろう。
そうおもっていたエンジュにとってその事実はかなり驚きを隠せない。
「何も知らなかったのかどうか。とかいうのはともかくとして。
この宇宙の女王陛下も、そして神獣の女王陛下も、スモルニィ女学園の生徒だったらしいし。
ちなみに普通科で、女王特待生とかではなかったらしいしね。私も詳しくはしらないけど」
「…スモルニィ?」
「それは、主星にとある女王育成学園のことじゃよ。…おぬし、そんなこともしらぬのか?」
「うん」
「・・・・・・・・・・・・・。ま、まあ惑星が違うんじゃから仕方ないにしても……
これだは一応覚えておいとくといいじゃろう。
かの学園は初代女王陛下が…この宇宙といわず、この空間にとある統べての宇宙の源。
それの源となったかの御方が自ら次代をはぐくんでゆく人々のために創造り出した組織じゃよ。
宇宙の創造と、慈愛の精神。全ての存在に慈愛のこころをもって接する。
それが基本信念であり心理じゃの」
それが今のこの宇宙の女王を勤めているリモージュ当人のことだとは口にはださずに説明する。
そう。
かつて、全ての世界は無と化した。
それでも…再び世界が光を取り戻したのは…彼女の慈愛の心と。
そして、かの御方の気まぐれともいえる判断によるもの。
おそらく、かの御方の存在はあの当時からいるかかわりのある存在以外は知られていないだろう。
だが…それでいい。
二度と、あのときのような人々が誤った歴史に突き進まないためにも……
そんな自分の思いをひたすらに何とか押し殺し、淡々とエンジュにと説明する。
「全ての存在に…慈愛……」
ちくっ。
その言葉をきいてかつての失恋の痛みが一瞬心を痛ませるエンジュ。
憧れだったのかもしれない。
恋愛…といえなかったのかもしれない。
だけど…あのときの自分にとってはあの告白が正しかったのかどうか。
というのは今でも悩むところはある。
両親がいっていた。
大切な人のためならば、世界をも裏切ることすらしたかもしれない…と。
自分はそんなふうに相手をおもっていた?
そのことが未だに自分の中でくすぶっている。
そして…そんな思いはまだ、未だに経験したことがないがゆえにしっくりと理解できない。
そんなエンジュの心情を見通したのではないにしろ、
ふとそんなエンジュの表情にかつての【アンジェリーク】がした表情を重ねる【サフィルークア】。
そして、ぽつりと。
「……あの方も、いくらいっても命を削ってまで人々を…そして命を助けようとしていたからのぉ……」
そんなウサギもどきの姿になっている彼の言葉を聞きとがめ、
「?それって誰のことですか?」
ふと首をかしげてといかけているネネ。
「え?あ。いや、こっちのことじゃよ。それでじゃの……」
とりあえずは話をはぐらかし、
「まあ。用はおぬし…エンジュ。おぬしがこれからやらねばならぬことは。
それはこの儂をとおして神獣の宇宙と呼ばれている宇宙にサクリアを供給してゆくことじゃ。
まあ、この宇宙の女王陛下の言葉もあるから無理強いはしないがの。
何しろ一度使命を帯びれば、しばらくは家族にも友人にもあえんじゃろうしの。
まあ、そのあたりは時間率を同じ。もしくは少し遅らせるとかするらしいだろうから。
時間間隔は問題しなくてもおぬしは大丈夫じゃろうけど」
リモージュ…否、
彼女の性格はよくわかっている。
「私に…ほんとうにそんなこと…できるの?」
「できるからこそ。おぬしはこの儂を目覚めさせたじゃろうが?
儂を目覚めさせることができるのは、その素質をもち使命を帯びる運命の存在のみ。
ま、無理強いはせぬがの?…それで?おぬしはどうしたいんじゃ?エンジュ?」
「…わ…私は……」
いろいろととりあえず落ち着いた状況で簡単というか大まかの理解はできたかもしれない。
いまだにサクリアを運ぶとかいうのが意味不明ではあるが。
自分にしかできない。
というのは何となくだが理解はできた。
たしかに。
勢いと、そして相手の…あの、レイチェルと名乗った女性の様子に心打たれて了解した。
自分が力になれるなら…と。
だけども……
「私…私。やってみる!」
やらずに後悔するより、やって後悔したほうがいい。
それは常々両親がいっている言葉。
ならば。
悔いが残らないように自分は…突き進むのみ。
そんなエンジュのきっぱりとした言葉をきき、
「そか~。エンジュ。私もお手伝いできることがあったら何でもいってね?協力はおしまないから♡」
仲良くなった子が、自分の運命から逃げ出さずに立ち向かう子であったのがとても嬉しい。
彼女達は星のささやきを聞き、その運命を見守り導くことをも使命としている種族。
だからこそ、そんなエンジュの決意の言葉をきき、にこやかに微笑むネネ。
「うん。ネネ。いろいろと手伝ってもらうとおもうけど、おねがいね?」
何ができるかなんて、わからない。
だけど…後悔はしたくない。
だから……やってみよう。
そう、エンジュは心に硬く決意し、
「タンタン。ということで、もっと詳しく、教えてね♡」
与えられている私室の一角において、しばし。
タンタンにと様々な情報を求めてゆくエンジュたちの姿が…しばし。
その日、見受けられてゆくのであった……
-第9話へ―
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あとがきもどき:
薫:このたびは、あまりお話すすんでないかな?
ともあれ、エンジュ=エトワールの決意表明。ですね。
さてさて、次回はまたまた謁見室~。
リモージュちゃんからのエンジュにきちんとした説明と。
あとは、やっぱりお約束であろう。
あのゲームのみででてきた共に白き羽を預かるシーンv
…何で「恋する天使」のアニメではあれなかったんだろ?
まあ、あのアニメのリモージュたちの羽もかなり不満たらたらですからね…私は…
…ほかのOAVではきちんと、リモージュたちの羽…綺麗に描かれてるのに…くすん
何はともあれ、ではまた次回にてv
2007年4月5日(木)某日