まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
さてさて。
なぜかオマケで保存ができない。
というのがわかって、やる気がそがれている薫です。
それよりさきにトロワコンプリート目指すかなぁ(こらまてや
まあ、それよりも前に。クリアしてないゲームがかなりあるんですがね。
まあ、何はともあれ、いくのですv
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ふと、その気配に気づいたのは。
懐かしすぎる気配ゆえ。
振り向いたその先に光が凝縮し。
はるかな記憶の片隅に揺らめいているその一人の姿を形作る。
「-姉上-」
いつもそう。
自分が迷っているときに、背中を押しにくるのは。
だがそれは自分がすでに受け入れる体制ができているときに限られてはいるが。
-迷っていた。
確かに。
あいつの宇宙にいく、とはいったものの。
本当に自分が彼女の手助けになりえるのか…と。
だが…
「―あの子の命が危ないの」
その言葉を聴き…吹っ切れた。
自分は…この身と力をかけて、あいつを守る!
今度こそ…二度と失わないように。
しばらく会話をかわし……そのままその場から掻き消えてゆく…
~エトワール・エンジェルズ~ ~第3話~
「エトワール…かぁ」
「今エルンストさんが必死で古代の石版の解読にいそしんでるからね」
先日、聖獣の宇宙より、手助けしてほしい、と連絡があり。
今あちらの宇宙が危機に陥っている…というのは、周知の事実。
それなのに、自分たちは自由には動けない。
そのもどかしさ。
あまり干渉すれば、逆にあちらの宇宙は破滅をたどるのがわかっているがゆえに。
求めに応じ、力を貸すことばできるにしろ。
だが、宇宙と宇宙の隔たりにおいては、
サクリアをそのまま、こちらの宇宙からあちらの宇宙にと送ることはできない。
あまりに必要なときには、女王陛下が空間をつなげて、
その場において、こちらの宇宙とあちらの宇宙をつなげるがゆえに。
ここ、神鳥の宇宙においても聖獣の宇宙にとサクリアを送ることは可能。
可能ではあるが、随時、というわけにはいかない。
それこそ、あちらの宇宙のバランスの関係において。
「…しかし…あいつも俺たちをもっと頼ってもいいってのによ……」
そんな会話を繰り広げている三人の少年。
「まあ、陛下もあちらの手助けをしているらしいし。大丈夫だよ。」
別宇宙である聖獣の宇宙にと力を送っている女王アンジェリーク=リモージュ。
それゆえに、どうにかあちらの宇宙は目立った歪などもなく、どうにか保っているような今の状況。
聖獣の宇宙の女王、アンジェリーク=コレット。
一人の力のみで支えるのには、まだ彼女には時期が早い。
いや、早い、というか、慣れてないが故、というべきか。
聖獣の宇宙は誕生と同時に、先のジェムの一件より急速にと発展している。
あまたの銀河や星系がまったくなかった空間に、今では燦々と輝いている。
が、それらの銀河や星系、星雲には、いまだに人類、という種族は存在していない。
あるのは、小動物や自然の木々といった命のみ。
「しかし、本当に見つかるのかよ?んな手段で?」
先日、聞かされた、とある手段。
そのことに対して疑問を投げかけているそんな少年の言葉に対して。
「大丈夫だよ。ゼフェル。信じようよ。陛下を、そしてエトワールを…」
それは、切なる願い。
緑の守護聖マルセルの切なる願いを込めた言葉が…静かにその場にと満ちてゆく。
「少し風に当たってきたほうがいいよ?アンジェ?」
心配そうにと目の前の女性にといっている金色の髪の女性。
陛下の助力があるとはいえ、顔色悪いし…
そんなことを思いつつ心配して声をかける。
星見の間、にて宇宙すべてに力を注いでいたそんな女性…
茶色い髪の女性、アンジェリーク=コレットにと話しかけているのは。
彼女の親友であり、そしてここ、聖獣の宇宙の女王補佐官でもあるレイチェル=ハート。
同じ女王候補でもあった彼女は今ではよきコレットのバートナーとして。
二人でここ、新宇宙をはぐくみ、育ててきたのであるからして。
膨張し、それとともに、成長してゆく宇宙には限りがない。
創生期の女王が大変、というのはよくわかっている。
データの上でもその大変さはよくわかっているつもりである。
だがしかし、何事においても、データと実際は異なるわけで。
想像以上に女王であるコレットに負担がかかっているのは目に見えるほどに明らか。
心配しているそんなレイチェルの言葉が痛いほどにわかるがゆえに。
心配かけまいとして、にっこりと微笑み。
「そうね。少し中庭にでて風にでもあたってくるわ」
そういいつつ、椅子から立ち上がるコレット。
ここ、聖獣の宇宙の聖地、そして聖地以外の外の世界。
それらすべての時間の流れや、気候、または様々なことにおいての変動率。
時間の流れなどにもおいて、それらすべてを管理し司るのは女王の役目。
その肩にとのしかかる負担はいくばかりか。
だがそんな愚痴はひとつもこぼすことなくがんばっている新宇宙の若き女王。
今の自分の宇宙よりも、格段に数倍以上も広い宇宙空間を治めている、
神鳥の宇宙の女王陛下の力には今さらながらに感心させられる。
「うん。私もがんばらないと」
とりあえずは、まずはあちらの守護聖様がたの力を借りることなく。
こちらにもきちんと守護聖を存在させないとね。
そのためには、まずは人類を誕生させないと…
そうは、頭では理解しているのだが。
だが、今の自分の力では、宇宙を安定させるのがやっと。
少しでもバランスを崩せば、
せっかくできた数多の星雲系が発展することなく消滅してしまうのがわかっているからこそ。
少しでも自分の力の負担が少なくなるようにと好意にて。
ここ、聖地の気候の安定と、そしてまた時間率の調整。
それは今ではあちら…つまりは自分の生まれ育った宇宙の女王リモージュが。
神鳥の宇宙からこちらの宇宙にと干渉し、手伝ってくれている今現在。
だけどそれは本来ならば、自分一人がやらないといけないのは十分承知の事実。
そしてまた、女王の…リモージュの好意がうれしく、それゆえに。
だからこそこの宇宙を消滅させたくない。
自分の限界は、それすなわち…この宇宙の消滅を意味するのだからして。
慈しむべく大切な宇宙。
そんなことを思いつつも、レイチェルに支えられ。
中庭にと出てゆくコレット。
中庭にと設けられている木陰のベンチ。
そこに腰掛け、ゆっくりとその中庭にと植えている大樹を見上げる。
風にそよぐ梢などの音がここちよい。
自分が守るべき宇宙。
そのすべてがいとしい。
自分と共に成長してゆくこの世界。
「あ、アンジェ、私飲み物もってくるからここでまってて」
「うん、ありがとう。レイチェル」
コレットをその場にのこし。
立ち去ってゆくレイチェルの姿をみつつも。
座ったまま空を見上げる。
風がここちいい。
今、世界の安定だけに力を注げるのは。
すべては神鳥の宇宙の女王の補佐があるからこそ。
こうして一人でゆっくりとすると。
いやでも思い出してしまうことがひとつ。
今は宇宙の安定のみに力を注がないといけない、というのに。
どうしても頭から離れない心配なこと。
女王、とはいえ、それはやはり一人の女の子。
何よりも大切に想っている人にはそばにいてほしい。
そして、その人物がどこにいるのかわからない、そんな状態ならばなおさらに。
心配もさることながら、不安もつのる。
「アリオス…」
一時はこの宇宙にと来ていたのに。
自分はまだこの宇宙にいてもいいかわからない。
といい、自分を探すたびにとでているかの人物。
こうして一人になったときにいやでも思い出す。
いつもそばにいてほしいのに……
だが、それはわがまま。
そんなことを思いつつも、空を見上げるコレットに。
「何だ?一人でそんなところにいやがって。相変わらず無防備だな」
聞きなれた、声がコレットの耳にと届いてくる。
思わず、その声にはっとなる。
まさか、でも、まさか。
そんなことを思いつつ。
ゆっくりと後ろを振り返る。
その瞳に映り込む銀色の影。
その瞳に映るのは、何よりも一番あいたかった人。
「……あ……アリオス?」
おそるおそるその名前を口にする。
口にすれば、それが幻のごとくに掻き消えるかのように。
ふらりと、向きをかえ、そちらに向かって歩み寄ろうとしているコレット。
だがしかし。
よろり。
一歩足を踏み出したその体は、そのまま足がよろめき倒れそうにとなってゆく。
「って、おい!?」
そんなコレットの体をいったいいつのまにそばにきたのか。
あわてて支えている銀色の髪のその青年。
支えるコレットの体は以前よりも軽く…そして、その顔色はかなり悪い。
自分を支える青年の顔を見上げ。
「…アリオス?ほんとうに?アリオスなの?」
まるで壊れ物に触れるかのように恐る恐る、そんなアリオス、と呼んだ男性の顔にと手を添える。
そんなコレットの手をそっと握り締め。
「…ああ、戻ってきたぜ」
心配そうに、それでいて不安気に見上げるコレットに微笑みかけ、やさしく言い放つアリオス。
その左右に色の違う瞳が光にときらめく。
そんなアリオスの体をそっと抱きかかえ。
「…お帰りなさい、アリオス…」
おもわずぎゅっと抱きしめる。
そして、彼の胸にと顔をうずめるコレットに。
「あっれぇ?アリオス、もどってきたの?」
ちょうどコレットが顔をうずめたその直後。
飲み物をもってレイチェルがその場にと戻ってくる。
そこにいるアリオスの姿をみとめ。
思わず声をかけているレイチェル。
そんなレイチェルの声に。
「何だよ。まるで戻ってきてはいけないような口調だな。補佐官さんよ」
んなことわいいつつも、コレットをとりあえず自分から引き剥がし。
振り向きつつも答えているアリオス。
そんな彼の言葉に、つかつかと近寄りつつも。
コトン。
横にあるテーブルにと手にもっていた飲み物をおきつつ。
「まっさか。ちょうどいいときに戻ってきてくれたわ。アリオス。
と・う・ぜ・ん♪私たちのお仕事を手伝ってくれるのよね?」
にっこり。
そうにっこり微笑みつつ言い放つレイチェルの顔は。
はっきりいって、断ったら許さない、という雰囲気をあからさまにと撒き散らしていたりする。
「うっ!」
そんな微笑に思わず言葉を失っているアリオス。
まあ、無言の圧力、というかこのレイチェルの無言の雰囲気はあからさま。
おもわず言葉につまってしまうのが完全にとわかるほどに。
「う~。わぁった、わあったよ。手伝えばいいんだろうが、手伝えば。
それに、だ。顔色もわるいこいつをほっぽってたら。
いざとなったときに、枕元にたたれてうらみでもいられてもたまらないからな」
そういいつつ、ちらり、とコレットを目で指し示すそんなアリオスの言葉に。
「ひっどぉぃ!アリオス、枕もとって、何よ!?」
思わずぷうっとその言葉に頬を膨らませるコレット。
そして、さらに文句をいおうとして。
足を一歩前にと踏み出すが。
が。
ぐらっ。
「…あ…れ?」
そのまま、コレットの視界が暗転し。
次の瞬間には崩れるようにその場にと倒れこんでゆく。
「「アンジェリーク!?」」
そんな彼女の様子にあわてて駆け寄るアリオスとレイチェル。
「おい!?しっかりしろ!?」
倒れかけたコレットの体を直前でささえ、コレットにと話しかけているそんなアリオスに対し。
「あはは…何か安心したのかなぁ?何か…ねむ…い……
アリオス、これから出現するであろう、エトワールを…お願い……助けてあげてね。
アリオス、やさしいから…」
何やら安心したせいか、力がはいらない。
だからといって宇宙を支えるその力をとめたわけではない。
無意識下にて、宇宙の安定を支えつつも。
そのまま、それだけ言い放ち。
そのまま意識を失ってゆくコレットの姿が。
「アンジェリーク!?おい!?」
「アリオス!早くアンジェを部屋の中に!」
「わかった!」
顔色もわるく気絶したコレットを抱きかかえ。
レイチェルに促されるままにとコレットの私室にと、コレットを横だき
…いわゆる【お姫様だっこ】をしつつも、彼女の部屋にと連れてゆくアリオスの姿が。
しばし心地よい風の吹く区間のふく中庭を後にしてゆく様子が見うけられてゆく。
-第4話へ―
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あとがきもどき:
薫:こんかい、ちと短いけど・・・ま、いっか。
何かねむいなぁ・・・・・・・。でも今ねたら、夜がやばい・・・かな?
さてささて、次回でようやく謝意見学にいけそーですvそれではv
2004年5月30日某日