まえがき&ぼやき:→前書きを読まない、というひとはこちらへ。
さてさて。今回と、次回。例の花の紋章の扉。
あのさわりですね(笑)あの扉ができた経緯ですv
んでもって、これがすんだらアリオス登場だい!(笑
しっかし、天空すらも打ち込みしてないのに、先にこっちを打ち込みしてる私っていったい・・・・・
……ま、いっか(よくないです!
何はともあれ、いくのですv
#####################################
「…エリオス……」
今、あなたの力が必要なの。
だけど…
「説得するのに時間…かかりそうね…」
ふぅ。
過去の記憶、つまりは、今の正のひとつ前のことは思い出している。
だけども、それ以前の記憶はまばら。
確かに、あまりあの子にとってはいい思い出、とはいえないだろうけど。
だけども。
「アンジェリークには、あなたの力が必要なのよ。」
そう、今からあの地は、試練が始まるのだからして…
~エトワール・エンジェルズ~ ~第1話~
「主任!」
「やはり……」
だんっ。
集めた資料、そして、すべての計算においてはじき出した可能性。
「やはり、このままでは、あの新たな宇宙は……」
そういいつつ、天井を見上げる。
急激に発展してゆく新宇宙。
誕生した当初は主星系しかなかったものの。
発展するに従い、今ではいくつもの星系を抱擁する宇宙にと成長している。
だがしかし。
「だが、いないのだ。まだあの地にアンジェリークたちの手助けをしいえる生命が!」
いまだに、生命があまり生まれていないあの宇宙。
あるのは、あまたの木々や動物など。
だが…それだけではだめなのだ。
特に、今のような状態においては。
「このままでは…アンジェリークの…神獣の宇宙の女王の負担は……」
宇宙が成長してゆくにつれ、それに伴う負担は増えてゆく。
減に、あちらの聖地にいる派遣員からもたらされる調査報告においては、
最近、宇宙の進化が滞りかちになりかけている。
ということ。
すでに、この件については、こちらの聖地にも筋を通して話してある。
かつて、女王試験のときには、聖地に新たに建設された王立研究院にと所属していた彼。
だが試験もおわり、今では、ここ主星の王立研究院の主任として、日夜研究にといそしんでいる。
「まだこちらは守護聖様がたがおられたがゆえに、
新世界に移動しても何事も問題なくすんだようですが…それと…」
それと、今の女王陛下の力によって。
「急ぎ、聖地に連絡を!」
「はっ!主任!」
その言葉をうけて。
ばたばたと、聖地に報告するためにと走ってゆく研究員たちが数名。
「……ふぅ」
思わず椅子にともたれかかる。
「…いったい、あの地はどのようになってゆくのか……」
生まれたばかりの宇宙である。
科学者として、また研究者として、それほどまでに研究しがいのある場所。
だが、このままでは……
万が一の可能性もありえるのだ。
そう…すなわち、女王の力の限界…
どれほどの負担が女王、としての役目にかかるのかはわからない。
だがしかし、宇宙を安定させて発展、進化させてゆくのは並大抵の力では到底はつとまらない。
ましてや。
それが生まれたばかりの宇宙ならばなおさらに。
最近感じる自分の中の力。
それが、何か警告を発している。
このままでは…女王の…つまりは、アンジェリーク=コレットの命が危ない…と。
と。
コンコン。
何やら扉をノックする音にはた、と我にと戻るその男性…エルンスト。
彼は今、この主星の王立研究院の研究主任として、
日夜、聖獣の宇宙などについての研究にと明け暮れている。
「はい。あいてますよ」
とりあえず、姿勢をただし、扉の方にと声をかけるエルンスト。
「失礼しますわ。エルンスト」
「…しゅ、主任!今、聖地から!!!!!?」
かちゃり。
扉をあけるのと、それと別の扉から、あわてて別の研究員が飛び込んでくるのとほぼ同時。
がたっ!
「こ…これは、ロザリア様!?」
そこに、いるはずのない人の姿をみとめ、思わず椅子から立ち上がるエルンスト。
「あっ!」
それに気づき、あわてて敬礼をしている研究員。
「あまり硬くならないでくださいな。今お忙しいかしら?」
いいつつも、部屋の中にと入ってくるのは。
聖地にいるはずの女王補佐官、ロザリア=デ=カタルヘナ。
その当人。
「い、いえ……あ、ちらかってますが、どうぞ」
いいつつも、あわてて姿勢を正すエルンストだが。
そして。
「しかし、ロザリア様自らがどうして?おっしゃっていただければ、聖地にまで赴きましたものを」
かしこまりつつも、あわてて椅子から立ち上がり、敬礼しているエルンスト。
そんな彼の言葉に。
「私もそういったのですけど…聞いてはもらえないので。」
「…………は?」
深いため息とともに、ちらり、と後ろを振り向いているロザリアに対して、
思わず目を点にするエルンスト。
そして。
ひょっこりとロザリアの後ろから小さな子供が顔をのぞかせる。
「久しぶり。エルンスト」
ロザリアの後ろから出てくるのは、年のころならば、七歳か八歳かそこら。
金の髪に緑の瞳の少女の姿が。
「へへへへへへへへへへへへへへ!?」
女王陛下!?
さすがのこれには、エルンストすらもたまげたらしく。
何やら口をばくばくとさせていたりするのであるが。
彼は聖地にいたときに、彼女のこの姿は見知っている。
まあ、初めのころは驚いたものの。
そんな少女の姿をみて、ため息まじりに。
「私が呼び出せばいい。というのに、自分でいく、といって聞かないのですわ…
でも、しっかりと手綱はしめておかないと、大変ですしね」
そういいつつ、深い、深いため息を落としているロザリアに対して。
「あ、ひど~い。ロザリア。だって、これって、アンジェリークの宇宙に関係あることなんだし。
やっぱりここは、自分から出向いていって説明する、というのが筋じゃない?」
にっこりと。
そんなロザリアの言葉に反論して、微笑みかけているその少女は……
「とりあえず、エルンスト。人払いをお願いできますか?」
「あ、はい」
いまだに部屋の中に報告にはいってきたほかの研究員が固まっているのに今さらきづき。
とりあえず声をかけて、退室を促してゆくエルンスト。
やがて部屋の中に、エルンストとロザリア、そして一人の少女の姿のみが取り残されてゆく。
「さて。と、人払いもできたようですし。実は陛下があなたにお願いがある、とおっしゃられまして…」
その場に誰もいないのを確認し。
エルンストにと話しかけてゆくロザリア。
その言葉に。
「はっ!もったいないお言葉です!しかし、おっしゃっていただければ、このエルンスト。
すぐにでも聖地に参上いたしましたものを。」
冷や汗をかきつつも、敬礼しつつ改まり、返事をしているこのエルンスト。
目の前の少女が誰だかわかっているがゆえに。
「あら、それだとだめよ。というかね。実は、ここ、主聖の研究院を。
というかこの総合庁舎すべてを。子供たちに社会見学、として開放してほしいの♡」
「…………は?」
一瞬、目の前の少女の言葉の意味がわからずに目を点にしているエルンスト。
「陛下、それだと話がまったく通用いたしませんわよ。私から話します。
エルンスト、今アンジェリークたちの聖獣の宇宙の状態。そちらのことは知ってますよね?」
にこにこと微笑んでいる少女に対し、代わりにと説明を始めているロザリア、と呼ばれたその女性。
「え、あ、はい」
「今、あちらの宇宙はアンジェリーク一人が膨大してゆくサクリアを受け止めてるの。
それゆえに、あの子にかかる負担はかなり大きくなってるわ。
そして…今、あの地は、創生期には欠かせない転機に差し掛かってるの。
つまり、守護聖の存在が求められ始めてるのよ。で、それで、ここをちょっと開放してほしいのよ」
にっこりと。
ロザリアの言葉につづけて説明するそんな少女の言葉に。
「…陛下?」
首をかしげているエルンスト。
「実は、エルンスト、聖地のとある空間とここの空間をつなげて、
とある選ばれた少女を聖地にと招き入れたい、と陛下はお考えなのです。
ですが、その素質をもっている子供はかなりの数になります。
その中で選ばれたものだけが、その場所に入れるように。
ですが、全員を全員、聖地に招くわけにはまいりません。
ゆえに、陛下としては、名目上は社会見学、と称して。
素質のある子供たちを集め、適正を見極めたい、ということらしいのですわ」
続けて説明するロザリアの言葉に。
「…それは、もしかして、かの伝説の……」
宇宙研究に携わるものとして、そのくらいのことは知っているのが常識的なこと。
伝説のエトワール…すなわち【聖天使】なる存在のことを。
「そう!さっすがエルンスト。話が早いわvそれで、お願いなんだけど♡」
そんなエルンストの言葉ににっこりと微笑み。
首をちょん、と少しかしげ。
「当然、開放してくれるわよね?エルンスト♡」
「…断る道理はありませんね。女王陛下。女王補佐官ロザリア様。謹んでお受けいたします」
ふかぶかとお辞儀をし、了解の意を伝えるエルンスト。
というか、断れるはずもないのである。
そんな彼の言葉をうけ、にっこりと微笑み。
「それじゃ、詳しくはロザリア、エルンストに説明してあげてね。
私はここと聖地のあの場所との空間をつなげる場所、ちょこっと探してくるから。
あ、それとエルンスト、ちょっと見せたいものがあるから。後でね♡」
そういいつつ、部屋を出ようとする少女に対し。
「陛下、くれぐれも!目立つ行動はお控えくださいませね?」
にっこりと、笑っていない笑みを浮かべ少女に対して言い放つそんなロザリアの言葉に対し。
「わかってるってば。多分なるべく、
普通の人たちには見られないように、見えないようにするから大丈夫よ♡」
「…その、『多分』というのがかなり気になるのですが?」
じと目でそんな少女に問いかけるそんなロザリアに。
「気にしない、気にしない。それじゃ♡」
ぱたぱたと手をふり。
そのまま。
- パタン。
静かに扉を開き、というか、手も触れずに扉が開き閉じたのであるが。
そのまま部屋から出て行っているその少女。
そんな部屋から出て行った少女を眺めつつ。
「あ、あの?いいのですか?ロザリア様?女王陛下をお一人で行動させても?」
一応、警備はしっかりとはしているが。
だがしかし、万が一、という可能性がないわけではない。
エルンストの心配もまた当然なのであるが。
そして、その思いはロザリアとて同じこと。
「仕方ありませんわ。まあ、あまりこちらに長居できるわけではありませんし。
何しろ守護聖たちの目を盗んできているのには違いありませんしね。
それに、陛下は私と一緒だと逆に目立つから、といって、
あのような子供の姿におなりになっておいでですし…
確かに陛下の言われることにも一理あるのですわよね……」
そういいつつ、少し考え込んでいるロザリア。
本来ならば、女王補佐官が自らで歩くなど、めったとあるものではない。
そう、今までの慣習に習えば。
だがしかし。
彼女も、そしてまた、現女王もまた、自分から何事においても率先し、行動してゆくタイプ。
ゆえに、周りがヤキモキなどして大変、という事実もあるにしろ。
「とりあえず、エルンスト。簡単に今回の一件についてご説明いたしますわ。
歩きつつでは、人に聞かれては少しばかり困ったこともございますし。
それに、ここ、王立研究院の力も必要となってくることですしね」
そういいつつ、にっこりと微笑むロザリアの姿が、部屋の中にて見受けられてゆく。
「ここ、最近に誕生日を迎える存在は…っと。
すでに、あの子はまだ目覚めてはいないものの、存在はしているし。
あとは、私が指名するんじゃ、進歩がないから。
とりあえず十六~八までの少女と、二つの宇宙のサクリアが指し示す存在。それらのチェックっと」
ピピッ。
少女のつぶやきに応じて、
ただいま、エルンストの研究室にて説明をしているロザリアの前にとあるモニターに、ある種の画面が映し出されてゆく。
「とりあえずは、各代表校を決定して、あとは…ま、時間との勝負ね…」
そういいつつ、少しばかりため息をつく。
まだ、あの子目覚めてないのよね。
覚醒するのは、十七年の誕生日。
「とりあえず、アンジェリークの手助けになるように、アルフォーティスには力を補充しておいてっと。
……一年、ぎりぎりかしら…ね」
まあ、彼女なら大丈夫、とは信じてはいるが。
だけども、それまでにコレットにかかる負担はかなりいくばかりか。
それがわかっているからこそ。
「ま、一年、といっても、それはこちらの時間率だからね。
あちらでは、数千年以上の年月が聖地の外では流れてるし。
とりあえず、今することは、石版の部屋とここ研究院。
つまりは聖地とここの空間をつなげることが先決よね♡」
これが終わったら。
あとは、エルンストをあの石版のところにと案内し。
彼らの研究チームがそこにかかれている古代文字を解読すれば。
おのずから、かの聖獣の宇宙は、おのずから道を切り開く。
それがわかっているからこそ。
「サフィルークア。サフィにもまたがんばってもらわないと、ね♡」
にっこり微笑み。
そのまま、てくてくと、奥にとむかって歩き始めてゆくその少女。
いったい誰が想像できるであろう。
この少女こそが、ここ、神鳥の宇宙、現女王アンジェリーク=リモージュ。
女王陛下に他ならない、というその事実を…
「あら?お嬢ちゃん、どうしたの?」
廊下をあるく、リモージュにと話しかけてくる一人の女性。
どうやらここの研究院の職員らしいが。
肩より少し伸ばしている黒い髪にぱっちりとした黒い瞳。
「どうしたのかしら?こんな奥まで?お母さんたちとはぐれたの?
でも、見学はこっちまでは許してはないのよ?」
にこやかに、ひざを落とし、視線をリモージュと同じ高さにして話しかけてくるその女性。
「あ、えっとそうではないんですけど。ちょっとこの奥に用事がありまして」
うそではない事実をいい、とりあえずその場を立ち去ろうとするリモージュに。
「あらあら、お嬢ちゃん。
この奥はね。いろんなちょっと一般人が立ち入り禁止になってる空間とかもあるのよ。
それで、今日はそれらを開放する日ではないの。だからね。この先にはいかれないのよ?」
完全に迷子、と思い込み、諭すようにと言ってきているこの女性。
「いえ、そうではなくて…えっと、私聖地の用事できてるんです。
ロザリアと一緒に。今ロザリアはエルンストと話をしているから。
限られた時間の中で私は私でやらなければいけないことがありますので……」
子供にしては、丁寧な言葉遣いをこの子するわね?
ふとそんなことを女性は思うが。
そして。
「…え?聖地…ロザリア…様?」
聖地から、女王補佐官ロザリアが来ている、というのは、先ほど報告を受けたばかり。
何か主任に用事がある、とかいうことだったけど…
そんなことを思いつつ、目の前の少女をまじまじとみる。
「…ロザリア様って…聖地の用事って…あなたが?」
目の前にいるのは、どうみても、七歳かそこらの子供。
そんな子供か聖地の用事でくるのであろうか?
などとも思うが。
だが、ロザリアがここにきている、というのは一部のものしか知らない事実。
「シルビアさん、人間、見た目とかて判断してたら、研究員は勤まりませんよ?」
くすくすくす。
名乗ってもいないのに、名前を呼ばれ、はっと目を見開くその女性…シルビア。
「宇宙には様々なことがあるのよ。見た目で判断してはだめ。
とりあえず、あまり時間がないのよ。遅くなったらジュリアスなどが何をいうか。
何しろ聖殿を抜け出ようとしたところ、ロザリアにみつかって。
で、話し合いの結果、ロザリアと一緒に内緒でここにきてるんだし」
そんなシルビアにとっては意味不明なことをいっている目の前の少女。
つまりはリモージュのそんな言葉に首を傾げつつ。
「は?あ、あの?」
戸惑いの声をあげるそんなシルビアをみて、くすり、と微笑み。
「とりあえず、あまり時間がないから。用事を済まさせてもらうわ。まだここはその場所ではないし」
向かっているのはここではない。
もう少しさきの、ちょっと開けている広間。
様々な場所に続く扉のあるその空間。
いまだに戸惑っているシルビアをその場にのこし。
そのまま、部屋の奥にと進み始めるリモージュであるが。
そんなリモージュが歩き始めたのをみてとり、はたり、と正気にもどり。
「まってください。私もお供いたします。もし聖地からロザリアさまと一緒にこられたのであれば。
何かあっては、ロザリアさまに顔向けができませんし」
などといいつつ、リモージュの足をとめ、話しかけてきているこのシルビア。
そんな彼女の言葉に。
「…あなたまで、ジュリアスとかロザリアと同じようなことを言わないでよね……」
思わずこめかみを押さえるリモージュ。
「ま、ここで言い合っている時間すらももったいないし。
だけど…ついてくるのはいいけど、何をみても、驚かないでね♡」
にっこりと、シルビアにとっては意味不明なことを宣言し。
そのまま、シルビアとともに、建物の奥にとむかって進んでゆくリモージュの姿。
彼女が向かっているのは。
少し開けた、様々な場所に通じる扉や道のある…とある空間。
シルビアは知るはずもない。
目の前のこの少女がまさか、女王陛下本人、である、というその事実を…
-第2話へ―
########################################
あとがきもどき:
薫:ちなみに、このシルビアさん、オリジナルキャラです。
まあ、だって・・・・ねぇ?
研究院のメンバーって…名前、でてこないじゃん!(笑
さてさて、何はともあれ、今回のこれで。
石版の部屋とここ、王立研究院の空間がつながったりするのです。
どうしてあの花の紋章があったのか、その原因のエビソードだったり(まて
(って、ゲームやってない人にはわかんないってば)
何はともあれ、それではまた、次回にてv
2004年5月26日某日