エル様漫遊記・~白銀の魔獣編~



再生終焉リピート・ハウンド♪」
あたしの言葉とともに。
彼らの足元に魔法陣が浮かび上がり。
刹那。
彼らの体を光が覆ってゆく。
それはほんの一瞬の出来事。
『な゛っ!?…ぐわぁぁぁっ!?』
なぜか、彼らの叫びが聞こえてきたりしてたりするけど…関係ないし♡
光が収まったその刹那。
「……何やったんですか?リナさん?」
アメリアが聞いてくるが。
一方では、なぜか今だに頭を抱えていたりするゼロスの姿。
「ふふ♪ま、見たら分かるって♪」
そのままくすくすと笑いつつ、彼らがたむろしている村の一角を指差す。

そこには、人間達が倒れていたりする。
そして、彼らと合成されていた、魔族やブロウデーモンやロックゴーレム。
虎や丑。
その他もろもろの生命たちが、その場に累々と倒れ付し気絶している光景が♡

『・・・・・・・・。』
なぜかそれをみて無言にしばしなっている、ガウリイ、アメリア、ゼロス、ゼルガディス。
「り……リナ様……彼らに合成されていた生命を…分離して元に戻したのですね……」
そこまでいって、
「ぐはっ!」
血を吐いて何やら倒れ付すゼロス。
「ゼッロッス♪様づけはしないの♡いったわよね♡」
にっこりとそんなゼロスに微笑み返す。
「は…はぃぃぃっ!すいませんでしたぁぁぁ!!」
なぜかだくだくと涙を流して許しを請うてくるゼロスだけど。
「わかればいいのよ♡」
まったく。
この姿のときは、様付けはやめてよね♡
勘がよければ、ばれちゃうじゃないのよ♡
まあ、リナの力…計り知れないようだからなぁ。
あのルナさんよりもかなり実力上のようだし。
このゼロスよりも当然上みたいだし。
口には出さないけど、これをみてそんなことを思っていたりするガウリイ。
「……嘘だろ?」
なぜかこの程度のことで、冷や汗をかいていたりするゼルガディス。
こんなに簡単にできるものなのか?
合成獣を元に戻すの??
でも、リナに頼んだら…絶対に後々が怖いしなぁ……何しろ、魔王より強いし……
などと思考をめぐらせているゼルガディス。
リナさん、素敵ですぅぅ!
なぜか、尊敬の眼差しで、目をきらきらとさせて、あたしを見ているアメリア。
三者三様。
各自、まったく考えが異なっていたりするのが面白い♡

「……う……ううん……」
始めに気がついたのは、デュクリス。
「一体……って……え?」
何やら、自分の手をしげしげと眺め。
そして、顔をぱんぱんとたたき、まさぐっていたりする。
そして、信じられない、というように、実際にとまどってるようだけど。
「……まさか……人間の姿に戻っているのか?……俺は……」
つぶやくように、何度も何度も顔をつねったり、手をつねったりしたりしつつ、
半ばなぜか呆然といっていたりする。
「……本当に、リナ。お前……あっさりと元に戻すことが可能なんだな……」
ゼルガディスがあたしをみつつも言ってくるけど。
「あら、すっごく簡単だって♪
  交じり合っている組織レベルを分解して、再度構成しなおせばいいだけだし♡
  それとか、絡み合っている組織をほぐすだけだしね♡」
「その方法がすぐにわかれば……苦労はせん……」
なぜか憮然といっているゼルガディスだけど。
誰でもできるのにねv
「さぁて♪元の姿に戻っても、まだあたし達と戦いたいって人はいるかしら♪
  もしそうなら、相手になるわよ♡」
その言葉に、首を横にふるデュクリス。
「いや……何というか……」
なぜか言葉少ななデュクリス。
というか、こんなことあっさりできる相手に…勝てないだろう?
どう考えても…
などと戸惑いつつも、思っているようだけど。
「ま、それはともかくとして♡
  マインの南の向こう側にいくのに近道があるんでしょ?その道どこ?」
くすくす笑いながら、形上問いかけるそんなあたしの言葉に。
「ああ……その町なら……」
半ばまだ夢見心地の様子で、ぼんやりとしたまま、素直に道を教えてくるデュクリス。
誰でもできることなんだから、こんなことでそんなに呆然とすることもないのにね♡
「さぁて♪近道も分かったし♪とっとと行くわよ!」
皆の顔をみてにっこりと微笑みいうあたしの言葉に。
「なぁ…リナ?コレどうするんだ?」
ガウリイが倒れたままの累々たる人々などを指差して聞いてくる。
「あら♪そんなのほっておいてても勝手に気がつくわよ♡」
「そうです!とりあえず、今は。クロツを追うのが先です!」
あたしの言葉に、アメリアが同意する。
「……ほっといたら、ほっといたで大混乱になるような気が……」
そんなことをつぶやいているゼルガディス。
たかが、デーモンや、虎、竜。
それにエルフ、サイクロプスなどいった様々な種族が気絶しているだけで、
そんなことを心配しなくてもいいのにね♡
「あ…あのぉ?リナさん。連中のアジトが分かったので。
  僕は僕の仕事に入るために先に行きたいのですが……」
ゼロスが何やらおずおずとあたしにいってくる。
「ゼロスちゃん♡ゼラスの命令を優先して、あたしに怒られるのと♡
  あたしの命令優先して、ゼラスに怒られるのと。どっちがいいと思う?」
にっこりというあたしに。
「分かりました。ご一緒します……」
というか、ゼラス様……エル様の命令だっていったら……怒れないと思いますが……
内心、そんなことを思いつつ、なぜか、いじいじと泣いているゼロスだけど。
まったく…細かいことでいじけるんじゃないわよっ!!!
「けど、ゼロスさん。いいんですか?リナさんの命令を優先しても?」
アメリアが聞き返す。
「……逆らえませんから……。
  逆らったらどんな目にあわさ…とと。上司の人達にも迷惑かかりますから……」
ゼロスの言葉に。
「……確かにな。」
「うんうん。わかるわかる。」
うなづいているゼルガディスとガウリイ。
「こら……あんたら……」
「それはそうと、リナさん?それ、どうするんですか?」
そんなガウリイ達の様子を気に留めるでもなく、
あたしが手にしているデュクリスが身にまとっていた鎧を指さしてくるアメリア。
あたしは、デュクリスが先ほどまで身にまとっていた不完全な鎧。
つまりは、ゼナファアーマーを手にもっていたりする。
「ああ、これ?これが、一応、ここの存在達が『封魔装甲ゼナファ』って呼んでいるものよ♡
  確か人間はザナッファーって呼んでるけど♡ちょっと手を加えようと思ってね♡」
あたしの言葉に。
『――ザ・・・・・・・・。』
なぜか絶句しているアメリアとゼルガディス。
「それが!?魔獣ザナッファー!?」
わなわなと鎧を指差して、なぜか驚いて叫んでいるアメリア。
「お・・・おい!?リナ!?本当か!?」
あれとは違うようだが!?
ゼルガディスはサイラーグの石版のことを思い出してるようだけど♡
ま、あれは、ルナが解決したからねぇ♡
なぜか詰め寄ってくるアメリアとゼルガディス。
「あら♪本当よ♡ま、もっとも、これ、すっごぉぉく不完全だから。
  どうも装着した生命の命などを喰べて成長するみたいだけどね♡」
完結に説明するあたしの言葉に。
「それって…喰べる…って…生きている鎧なんですか?」
アメリアの声が、なぜかかすれているけど。
「そうよ。本来なら、魔力を糧として力を発揮する品なんだけどね♡
  ここまで不完全だと、魔力でなくて、食料は装備者自身♡
  それを食べて成長するようね♡これ♪」
ま、あの写本が不完全だからなんだけどねぇ。
でも、ここまで不完全に造るとは…くす♡
『な゛!!!!!!!!!!??』
あたしの説明に、なぜかアメリアとゼルが同時に叫んでいるけども。
だがしかし。
「……盛り上がっているところを悪いんだが……ようわからん。」
のんびりした声でいって、本気で首をかしげているガウリイ。
「あ~。つまりですねぇ。この不完全なザナッファーとは一種の寄生虫のようなものなんですよ。
  最初は、装備者を鎧の形で守りながら、当人にも分からないように、
  少しづつ、宿主の体を食べて成長するんですね。
  そして、宿主の意識と体を食い尽くして、ザナッファーは成長するわけです。」
ま、百年前のあの一件も、この不完全なものを造ったのが原因でしたけどね。
あのサイラーグの事件は。
そんなことを思いつつも、にこにことしつつ、ガウリイにと説明しているゼロス。
「……まだよくわからん…」
ごげっ!
その言葉に見事に転んでいるアメリア、ゼロス、ゼルガディス。
「ガウリイさん!『俺が君を守ってやる!!』なんて甘いことをいっておいて。
  女の人に近づいて、ぼろぼろになるまで貢がせて利用して、
  身も心もずたずたにして、散々利用してポイ捨てする。『最低な男』みたいなものです!!!」
アメリアがちゃきっと身を起こし、ガウリイに力説していたりする。
ま、ガウリイも似たようなこと…してたけど♡
本人、そんな気がなくても。
とにかく、ガウリイにしては、女なんて一夜限りの暇つぶしの相手だったからねぇ。
流れの傭兵をしているときは♡
ま、貢がせたりしたのは、勝手に女たちがガウリイにいろいろと貢いでいただけだけど。
一箇所に定まらないガウリイにそうやってもねぇ?
本当、人間って、面白いし♡
「……何となく分かったような気がする……」
アメリアの説明に、ぽりぽりと頭をかきつつも、つぶやくガウリイ。
「……ガウリイさんって……かなりの精神攻撃を仕掛けてきますねぇ……」
ゼロスがなぜか呆気にとられていたりするけども。
「ま、ゴルンノヴァを持ってるんだし♡
  しかも使ってるんだから♡多少は仕方がないでしょうよ♪そう思わない?ゼロス♡」
あたしの言葉に。
「……ま、まぁ確かに。あの御仁の好物は……知性ですが……」
などと、つぶやいているゼロス。
「??何を言っているのか分からないが……
  それはそうと、リナ?あのクロツってやつ、追わなくていいのか?」
ガウリイの言葉に。
「はっ!!そうです!!早く追いかけないと!!」
アメリアがはっと気づき、ガッツポーズをとって言っている。
「それもそうね♪じゃ♡一気にいきますか♪」
「へ??」
呆けたようなアメリアの言葉。
あたしの言葉と同時に、あたし達の姿はその場から解け消える。
「うわぁ!?」
「きゃぁ!?」
「何ぃい!?」
「うどわぁぁ!?」
ガウリイ、アメリア、ガウリイ、ゼロスの声がなぜか一致していたりするが。
いい加減に慣れなさいよね♡


「問題はどう攻めるかよねぇ。」
なぜか疲れきった顔をしているガウリイ達を前に。
クロツ達がいるそのアジトの前の茂みの中で作戦会議。
辺りには、見張りらしきものの姿もない。
「確かに今は、クロツ立ちの戦力は激減しているはずだがな。
  しかし、だからこそ、何かの罠があるかもしれん。見張りの一人もいないのも気になるな。」
低い声でいうゼルガディス。
「……けど、何にしろ。いくしかないんだろ?」
あっさりと言い放つガウリイ。
「ガウリイさぁん……。ま、そうなんですけどぉ。」
情けない声を出しているゼロス。
「ああ!!こんな話し合いをしている中にも、あの悪魔のザナッファーが!」
などと、心配しているアメリア。
「そだ♡ゼロス、先にいって、連中引っ掻き回してらっしゃいな♡
  方法はどんなでも任せるから♪」
あたしの言葉に、なぜかぱっと顔を上げるゼロス。
その表情が輝いていたりするが。
「いいんですか!?本当に?!どんな方法をとっても!?」
再度確認してくるゼロス。
「ええ。いいわよ♪消滅させない程度なら♪あ、でもあれの処理はしないこと♡い~い?」
ゼロスに一応釘をさしておく。
「分かりました♡では、いってきますのです。」
なぜかですます口調で答えて、そのままアジトに一人進んでゆくゼロス。
空間移動、使えば早いのにねvv
「ちょっ…ちょっと!リナさん!!ゼロスさん一人にいかせていいんですか!?
  おとりなんて、そんなの正義じゃないです!」
アメリアがいってくるけど。
「ああ、大丈夫よ♪ゼロスにかなうやつなんて、あいつらの中にはいないから♪」
まあ、ゼロスにかなうのは、部下Sとその直属の部下程度だしねぇ。
この世界においては、あとルナと竜王達よね。
あ、ゼフィーリアの生き物もいるわね♡
ひらひらと手をふりつついうあたしに。
「……ゼロスのやつも、大変なやつと知り合いだったもんだな……」
なぜか苦笑しているゼルガディス。
世の中は狭いと実感しているようだけど。
「ま、あいつなら、大丈夫だろ。」
魔族だし。
そんなことを思っていたりするガウリイ。
そんな会話をしていると。
ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁンン!!!!!
炸裂してくる火炎球ファイアーボール
それが飛んできたほうを見てみると、赤いローブ姿の男が五人。
そのうち、四人は獣人。
残る一人は…あら♪
「お前たちの好きなようにさせるわけにはいかん。あいにくな。」
「ついに出たわね!悪の副教団長!!」
ぴしぃ!
朗々と、指をさしつつ、演説を開始するアメリア。
「ふん。人間に正義も悪もあるものか。
  あるのは、強いか、弱いか…だけ。貴様ら俗物にはわからんだろうがな!」
いいつつ、走り出すバルグモン。
目標はガウリイ。
ヒシュシュ。
たかだか三つほどの銀の光がほとぼしる。
それを何なく交しているガウリイ。
バルグモンが繰り出す左右二本の剣を何なく交していたりするガウリイと。
それが面白くないのか、さらにむきになっているバルグモンがいたりする。
「デュクリスが失敗したという報告は殺気届いたよ。
  お前がやっかいな剣をもっている。ということもな!
  しかし、それも抜く隙を与えずに切り倒してしまえばそれだけのことよ!」
なぜかその声にあせりの色が見え隠れしていたりするんだけど?
完全に、ガウリイは遊んでるし♡
ひょいひょいと何なく交していたりする。
そんな腕じゃ勝てないってば♡
意地になっているバルグモン。
そのあせりの感情がこれまた結構面白い♡

そんな中。
ズグゥゥゥゥゥゥンンンン!!!!
爆発音がアジトの奥から響いてくる。

すっと、そちらをみているバルグモン。
「ど…どういうことだ!?」
いって、あわててガウリイから離れてるし。
そして、あたし達を見渡して。
「…!?あいつは!?あの坊主はどうした!?…くそっ!そういうことだったか!!」
そのままきびすを返し、アジトにと戻ってゆくバルグモン。
『バ……バルグモン様!?』
バルグモンの後をあわてておってゆく獣人たち。
「あら♡根性ないわねぇ♡」
あたしのつぶやきと同時に。
「行くぞ!」
ゼルガディスが声をだし入り口にむかって走り出す。
「今こそ正義の裁きを下すときです!」
アメリアはやるき満々だし♡
ま、とりあえず、あたしもいきますか♡


                                      -続くー


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あとがきもどき:
    さて・・・・・。何が起こったのでしょうか?(まて!)
エル:それはそーと♪あのリク小説♪
  薫:・・・・・はい(涙)どーも長編になりそーです・・・。
  姫:短くすればいいのに♡
  薫:・・・・・リナサイドだけにしたら・・・・・。短くなりますが・・・。
    でもそれだと・・・。すみれちゃんやエル様の出番・・なくなりますが?
エル:それは駄目!!!!
 姫:それでなくても、あれ・・出てないわよねぇ?♡
エル&姫:私達♡
 薫:しくしくしく・・・・。とりあえず・・・らんさん・・・。も~ちょっと待ってくださいね・・・・・。
   とりあえず・・・・・。この話だけでも終わらせとかないと・・・・。
   あと、セイルーン偏・・・ですね(汗)
   なぜかというと。この後の展開に当たる、番外偏があるから(まて!)
   それでは・・・・・・。
  なんか最近・・こればっかり打ち込んでるなぁ・・私・・・(汗)

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