エル様漫遊記 ~ワンダホー偏~
眼下に、爆発する研究所を見下ろしつつ。
次の瞬間には、全員が瞬時にシムグーンシティにと出現する。
「こらリナ!またいきなり空間移動をいきなりするな!」
あら♡
「あら。よくわかったわねぇ♡ガウリイ♡」
あたしが全員を一気に空間移動させたのに気付いているガウリイ。
本当、ガウリイのこの勘って面白いわ♡
「……ええと……」
目を点にしているピンクの髪の少女の言葉に。
「……ともかく、目立つからどこかに入ろう……」
いきなり、町の中心にと出現したあたし達に向けられている視線に耐えられなくなって、
頭を少し抱えて言ってくるゼル。
「でも、びっくりしましたよ。リナさん。いきなり行方不明になって。
で、グレイシア姉さんから、『リナさんから』って手紙を貰ったんですけど……」
いきなり宿屋の部屋の中に、ナーガ達が落ちてきたことには、あまり動じてないアメリア。
「手紙の中に入ってたのはリナの髪の毛と。…そしてかかれていたのは、それと合図を送る。
としか書いてない手紙だけだったしな……」
酒場の一角で、淡々と言っているゼル。
とりあえず、シムグーン・シティの中ほどにある、一件の酒場にと入り話をしているあたし達。
「あれだけではどうにもならないって話してたら…」
アメリアが追加のオーダーを頼みつついってるけど。
「山の方から、いきなり。まるで火山が噴火したかのような光の矢が飛んでくるわ。
しかも、その矢は人や建物にはまるで無害で。
ふとしばらくして気付いたら、魔力が完全回復しているのに気付いたんだがな。」
少しこめかみを押さえつつゼルが唸ってるし。
「まあ、とりあえず。
ガウリイさんを連れて、
運ばれてきた食事に手をつけつつ、アメリアが経緯を説明してたりする。
「……回復?」
アメリアの言葉に少し眉をひそめるダミア。
「ああ、それは簡単なことよ。あたしの魔力を吸い上げたのが暴走したでしょ?
その結果、少し魔力を閉じ込めてたヴィオラが作った、封印石。
それらが、そのためにその波動でことごとくに破壊されただけだから♡」
ちなみに♡
部下Sにも気付かれないように、彼女が作った石だけを限定に壊したからねぇ。
あたしは♡
ま、このあたしに気付かれるまえに、自分達で何とかしようとしている根性は認めるけどねぇ。
んふふふふ♡
このあたしが気付かない…とでも思ってるのかしらね♡
まあ、あたしの力のせいか、ヴィオラの作った少しの壁はいともあっさりと壊れたようだけど。
いともたやすく、つっかえ棒にもなることなく。
「それで?リナさん?この子は?いったい?」
アメリアが一通りの説明を終えて、一緒についてきているダミアをみて質問してくる。
「私は、ダミアという。」
淡々と、自己紹介をしてゆくダミア。
ダミアが自己紹介を終えると。
「すばらしいです!悪に染まったお姉さんを妹が正義にと引き戻す!
何てすばらしいことなんでしょう!」
瞳をきらきらさせて、感動しているアメリアに。
「…それで?次は何をやらかすつもりだったんだ?…お前の姉ちゃんは?」
あきれたような視線を向けてゼルが問いかける。
「とりあえずは、タイレルシティでの行動の後に。
サイラーグの近くに作ったコブリンランドを利用するっていってたが……」
淡々と答えるダミアの台詞に。
「コブリンランド…か。」
少し考え込むゼル。
「……じゃあサイラーグに向かうのか?」
ガウリイの問いかけに。
「ええええええええ!?ガウリイさんが話しについてきてますぅぅ!」
「何!?熱でもあるのか!?ガウリイ!?」
同時に叫んでいるアメリアとゼル。
「あ…あのなぁ…お前ら……」
そんな二人をじと目で睨んでいるガウリイ。
ぷっ……くすくすくすくす。
そんな三人の行動をみて、くすくす笑い出しているダミア。
「な……何か、いい仲間だな……くくくくっ……」
瞳から涙を少し笑いすぎて流してるけど。
「とりあえずは、サイラーグに行くのはまだ街道が出来てないし。
先にタイレルシティの博覧会が先でしょ♡」
もくもく食べつついうあたしの意見に。
「それもそ~ですね。」
「……確かに。まだサイラーグ方面への道の開通は。少し時間がかかるそうだしな……」
ちなみに、タイレル方面の開通は、すでに済んでいたりするんだけども。
結局のところ。
サイラーグにと向かう前に。
世界魔法道具博覧界が開かれるという、タイレル・シティにと向かうことで合意してゆく。
マレン街道を抜けて。
目指すは、博覧会が行われるというタイレル・シティ。
ちなみに、ここでは、よくパレードなどの出し物がよく行われていたりする。
とりあえず、その日は早めに宿を取り。
あたし達はゆっくりと休息を取ることにし、各自部屋にと入ってゆく。
「う~ん。いい朝です。」
シャッ!
勢いよく窓を開けると、いい天気。
アメリアは背伸びを一つして。
「よし!今日も元気に頑張るぞ!」
一人ガッツポーズをして、そのまま身だしなみを整えて、服を着替えて一階にと降りてゆく。
「……あれ?まだ早いのか……皆、起きてきてないですね。」
一階に降りると、ゼルもガウリイもまだ寝てるし。
ちなみに。
あたしは、ちょっぴり、部下Sのお仕置きにいっていたりする。
まあ、すぐに戻るけどね。
「おや、お嬢さん。」
宿の主人が、早起きしているアメリアに気づいて声をかけてるし。
「あ、お早うございます!」
元気よく挨拶するアメリア。
「そういえば……面白い情報があるよ?」
何か変わったことがあったら、何でもいいから教えてください。
と、そう宿の主人には話しているので。
その言葉に、アメリアが問いかける。
「何ですか?」
何かいい情報があるんでしょうか?
首をかしげるアメリアに。
「何でも、そういえば、昨日。あんた達に何か変わったことや聞いたことはないか。
そう聞かれて考えていたんだけど。ふと、思い出したんだよ。
そういえば、博覧会に、クレアバイブルとかいう、すごい魔道書が出版されるそうですよ。
ただの噂か、真実か分かりませんけど。でも、魔道士協会の関係者が言ってましたし。」
そういう宿の主人の言葉に。
「ええええええええええ!?これは、すぐにゼルガディスさんに教えてあげないと!」
「ありがとうございました!」
ぺこりと頭を下げて、そのまま、二階にと駆け上がる。
バッタァン!
「ゼルガディスさん!」
「な……ななななな何だ!?」
いきり、元気よく、扉を開けられて。
かなり、驚いているゼル。
丁度、顔などを洗って、これから着がえようとしていた矢先。
「って!?ああ!すいません!」
バタン!
あわてて、扉を閉めるアメリア。
多少顔を赤くしてるけど。
しばらくすると。
「もういいぞ、アメリア。」
扉の中から声がする。
「あ…ははい。すいません。」
どうにか深呼吸して自分を落ち着かせながら。
アメリアはゼルが泊まっている部屋にと入っていく。
「どうしたんだ?いきなり?こんなに朝早く?」
少し部屋から出たときに、鍵を掛け忘れていたゼルもまた、少し顔を赤くしていたりするけど。
別にどっちも、上半身裸のところを見たり、見られたりしただけで、
そんなに意識する必要もないでしょうにね。
「あ!そうでした!宿の主人から今情報を貰ったんですけど!
このたびの博覧会に、
「何!?それは本当か!?アメリア!?」
「はい!」
「よし!すぐにいこう!」
ばたばたと用意を始めるゼルに。
「あ、リナさん達には、どうしましょうか?」
「とりあえず、俺はともかく、先に行く。お前はどうする?」
ゼルの言葉に。
「私もゼルガディスさんにお供します!」
にっこりとアメリアは微笑んでるし。
「あら♡」
部屋に戻ると、アメリアからの置手紙がドアにはさんであったりする。
「とりあえず、いきますか♡」
そのまま、ガウリイをたたき起こし、先にいったアメリアとゼルにと合流すべく追いかける。
そういえば、この町、今ナーガがいるのよねぇ。
「えええええ!?」
広場の前では、会場に入れないアメリアが、愚痴をこぼして。
折角だから、町を見て回ります!
といって、一人で歩き回っていたりするんだけども♡
「おおい、ゼル。」
ゼルに気付いて、手を振るガウリイ。
「何だ、ガウリイとリナか。」
あたし達に気付いて、何でもないように少し不機嫌にいってるゼル。
「あら♡会場に入れなかったのね♡」
「…まだ始まってないらしいからな……」
憮然として言い放つゼル。
タイレルシティの奥に位置している町の広場。
ここには、博覧会の会場や、旅芸人のテントなど、そんな建物が存在してるけど。
「そういや、アメリアはどうしたんだ?」
側にアメリアがいないのに気付いて、ガウリイが問いかけてるし。
「アメリアなら、遊びにいったぞ?」
「というか、ゼル♡恥ずかしかったんでしよ♡アメリアと並んで歩くのがデートみたいで♡」
「な゛!////」
「お~、図星みたいだなぁ。」
からかうあたしの言葉に、真っ赤になってるゼルだし。
ふふ。
ゼルからかって遊ぶのも面白いわね♡
ちなみに。
アメリアは、イベントに協力するハメになって、
お姫様役としてパレードに参加することになってるみたいだし。
本当はゼルと二人でっていうことだったんだけど、ゼルが恥ずかしがって逃げたのよねぇ。
結構ゼルも女装似合うのにね♡
「お~ほっほっほっ!この白蛇のナーガ様から、お金を取ろうというの?」
「というか、あんたが食べたのは、試食品でなくて、売物なんだよ。」
「ふっ。そういってねごまかして、このナーガ様からお金を取る気ね。
ここは、実力行使でいくしかないようね。フリーズ…!」
ポカッ!
広場の真ん中で、呪文を唱えようとしているナーガを見つけてそのまま殴り倒す。
「あのねぇ。ナーガ、周りをよく見て行動なさいよね♡」
すでに、ナーガと屋台のやり取りで。
すでに辺りには人だかり。
まあ、関りを怖れて殆どが遠巻きに見てるけど。
屋台に出している食べ物を、試食品と勘違いして、たべまくり。
代金を請求されて、開き直り、呪文で解決しようとしているナーガ。
食い逃げはやめましょうね♡
フィルが聞いたら、嘆くでしょうねぇ♡
ふふ♡
「いったぁぃ。あら、リナじゃない。」
少し頭を抱えて、振り向くナーガの目に映ったのは。
あたしとガウリイ。
「……あんた、この人の知り合いかい?」
屋台の女性が、そんなあたしをみて問いかけてくるし。
「一応。」
「それじゃ、リナ、後はよろしくね♡」
「あ…おい!」
止めるガウリイの言葉をそのままに、すたすたと立ち去るナーガ。
「おおい…どうすんだ、リナ?あの姉ちゃん…料金払ってないんだろう?」
キョトンとするガウリイの言葉に。
「ああ、いいよ。もう、あんた達も大変だねぇ。あんな知り合いを持つと……」
同情の目を向けて代金は支払わなくてもいい。
などとといってくるけど。
そういえば、ナーガよくこの手で。
というか。
一銭も持ってないことが判明して、同情されて。
よく、無料で飲食させてもらってるのよね……
仮にも、一国の王女なのに♡
「…おい、リナ?アメリアを見なかったか?」
捜してもアメリアが見つからずに、あたしに問いかけてくるゼル。
そういえば、掴まってたわねぇ。
というか、アメリアは、自分一人で会場に乗り込んでたし。
「そういえば、さっき。もう一度会場を見てくるとかいってたぞ?」
のんびりと答えてるガウリイ。
「ま、それで、ヴィオラに掴まったようだけど♡」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
さらりというあたしの言葉に、しばし無言。
しばらくの静寂の後に。
『何ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!?』
あら♡
同時にガウリイとゼルから声が重なってるし。
「あら?ガウリイ、気付いてるでしょうに?
くすくすくす、アメリアの気配が一瞬か弱くなったのに♡」
くすくす笑っていうあたしに。
「おい!リナ!何でもっと早くにいわない!」
顔色の悪いゼル。
「大丈夫よ。ほんの数分前に掴まっただけだし。だから、今から助けにいきましょ♡」
「当たり前だ!!!!」
くすっ♡
「どうやら、あたしで失敗したから、次はアメリアで行くみたいなのよねぇ。あのヴィオラは。」
ま、命には別状はないし。
少しは一人で先走って行動したらどうなるか、知ることもアメリアの成長には欠かせないしね。
何てあたしってば寛大なんでしょ♡
広場の一角にいる、博覧会会場。
その前にいる、信者から、快く、信者の服を貰って。
信者り振りをして、会場の中にと入ってゆく、あたしとガウリイとゼル。
ちなみに。
ダミアは、ここにこないで、街道の開通の手伝いをしていたりするのだけど。
ガタン!!
思わず席を立つゼルガディス。
…同じバターンだし。
会場の中の舞台の上に置かれている、二つのカプセル。
そして。
「おおおお!ヴィオラ様だ!」
信者たちのどよめこの声が。
「皆さん、魔法なんて、非科学的なものは、もうこの世界には必要ないんです。
これからは、科学の時代ですわ。今ここに、その科学の力を証明しましょう。」
言いつつ、奥から出てくるヴィオラ。
ちなみに。
ガンドッグとフランクも同じく連れ添ってるけど。
そういって、カプセルの中にと入っているアメリアに視線を向けて。
「この中に入っているのは魔道士です。今から、この少女の魔力を科学の力でなくしますわ。」
そういって、二人に目配せしてるけど。
「ふざけるな!」
「こりないわねぇ。あんたも。」
「アメリアを開放してもらおうか!」
ぱさり。
そんなヴィオラたちにと声をかけて、信者の服を剥ぎ取り、
そのまま、あたし達も舞台の上にと上がってゆく。
ちなみに。
さすがに、あたしのときので懲りたのか、急激に吸い取るようには今回はしてないようだけど。
まあ、あたしはどうってことないけど。
少しくらいは、人の体力だと低下するかもね。これは♡
目をつむり、水晶のカプセルの中にと閉じ込められているアメリア。
見た目は、はっきりいって、オブジェそのもの。
「くっ!リナ=インバース!どうしてここに!」
あたしの姿をみて、驚いてるヴィオラだし。
「あのね。あたしちゃんと、説明したわよねぇ♡くす♡
ヴィオラ♡あんたのその研究がどんな結果になるのかって♡」
くすくすくす。
にっこりと微笑みつつ言い放つあたしの言葉に。
「ふん。そんなたわごとに耳を傾けるとでも!?やっておしまいなさい!二人とも!」
「へいへい。今度こそ、決着をつけてやるさ。」
ずい。
前に出てくるガンドックに。
「倒す。」
一言だけいって、戦闘態勢にと入っているフランク。
「さって。ガウリイ、ゼル♡二人の相手はお願いね♡
あたしは、アメリアをとりあえずこれから出すから。」
すたすたと。
アメリアが閉じ込められているカプセルに向かって歩いてゆく。
「頼む!」
ゼルが悲鳴に近い声をだしてるんだけど。
本気で心配しているその感情。
…かなり、表情とか感情表現が豊かになってきたわねぇ。
ゼルも♡
いいことよね♡
「あらあら。無理に壊そうとしたら、丁寧に中の人間が感電死…とはね♡」
アメリアが閉じ込められているカプセルに掛けられている罠。
ついでに大爆発を巻き起こして。
町ひとつくらい吹き飛ばせる程度の威力をもつ爆発を引き起こす。
そんな罠も仕掛けられていたりする。
「ま、あたしには、関係ないけどね♡」
ふわっ。
あたしが横に手をかざすとその手に、少し小さ目の、鎌が出現する。
いつもよく使う大鎌の変形バージョン♡
そのまま、一気にと振り下ろす。
ザァァァァ……
あっけないほどに。
鎌の刃があたったところから、虚無と化して消滅してゆく水晶のガラスケース。
…もう少し、どうせ作るんだったら、耐久性も考えて作りなさいよね……
ちょこっと少しほどかする程度で、無と化さないように……
『な゛!?』
なぜか、それをみて、固まってるヴィオラたち三人。
とさり。
そのまま、アメリアは、捕らえられていた姿のままあたしの方に向かって倒れてくるけど。
囚われ、中にと入れられていた水晶ケースがなくなったがゆえに。
「…くっ!栄誉ある撤退よ!」
歯ぎしりをして、そのまま逃げてゆくヴィオラたち。
「あ…まて!」
追いかけようとするガウリイに。
「アメリア!!」
あわてて、あたしの方に、顔を真っ青にして駆け寄ってくるゼル。
「…リナ…さん?私……」
うっすらと目を開けるアメリアに。
「シー。少し休みなさい。」
う~ん。
この程度で、人間ってすこし衰弱するのねぇ。
ま、アメリアだったら、すぐに回復するでしょう♡
アメリアが完全に元気になるまでゼルが付きっ切りで看病し。
その様子を後で、記憶球に記憶してアメリアに手渡したところ。
ゼルがかなり、真っ赤になって、取り戻そうとしたりするのは。
これから3日後のこと。
折角、このあたしが介入してるんだから。
もう少し違う未来になってもいいでしょうに……
…もう少しここの世界、引っ掻き回してみますかね♡
そんなこんなで。
元気になった、アメリアとゼルガディスは。
ようやく開通した街道を通って、
酒場で情報を得た入れなくなったサイラーグのことを調査するためにと別行動を取ってゆく。
…そろそろ、ゼロスも戻ってくるというか、出会うわねぇ~…
ま、いっか♡
-続くー
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なにげに。
私は、リナが捉えられるバージョンが好きです!
ガウリイがリナの髪の毛をみたとたんに。顔色変えて、一人で飛び出していくところとか♡
掴まって、髪を真っ白にしているリナをみて、ガウリイが叫ぶあのシーンとかv
うふふふふふふふふv
しかも、回復したリナとガウリイの会話とか・・アメリア達のやり取りとか・・。
きゃぁぅ!ガウリナvガウリナvきゃぁぅv
と。一人、喜んでおりました(爆!)
ちなみに。もう一つの方は・・・・ゼルアメファン向けですねvはい♡
んっふふふふv
ゼル、アメリアが捕らえられているのをみて、叫んでますしv
んふふふふふふふふv
んではではv
次回。
本日オープン、コブリンランドvv
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