エル様漫遊記・ベゼルドの妖剣偏




「…つまり。ベゼルドってとこに例の剣があるらしく。あんたたちはそれを狙っている…と?」
ベゼルドにと続く街道をのんびりと進んでゆくあたし達。
そんな中、ルークが問いかけてきていたり。
「まあ、今…ベゼルドでデーモンが原因不明の大量発生はしていますが…ね。
  おそらくあの黒尽くめの連中といい……間違いはないでしょう。
  ここ最近、何らかの魔力剣に黒尽くめの謎の連中がかかわってくる…
  …というのは、その筋では有名ですし。」
などというミリーナに続き。
「まあ。あの村に着くまでにも、多少のデーモンが小さな村とかを襲っているのはみたが。
  とりあえず、ベゼルド近くの山でデーモンに子供が殺され…
  …で、その他にもデーモン目撃者が後を絶たず。
  挙句はデーモンを退治に向かった討伐隊が消えただの…そんな噂だったんだがな。
  ――ま、とにかく…だ。どこで何がどういうようにつながったのかは知らねぇが。
  昔20年くらい前にベゼルドの坑道で、変な剣を見たやつがいる。
  っていう噂と今回のデーモン騒ぎが結びついちまったらしくてよ。
  『その剣と今回のデーモン騒ぎとが関係かるかもしれない。』
  なんて、訳のわかんねえ噂まで出回っちまっていたりもするからな。」
などと軽く、経緯を説明してくるルーク。
あら♡
それって事実なのにね♡
関係ある、というのは♡
「……ま、まあともかく……だ。
  俺たちが興味を持ったのは、その剣のほうの噂のほうで。デーモン事件云々はともかく。
  眉つばとしても、剣の話が本当だったとしたら大もうけだしな。
  ちょうどヒマだったし、ダメでもともと、ということで、ちょっと調べてみようか。
  ということになったんだ。――で、噂の元をたどってシェーラちゃんのところにいきついて。
  話を聞こうとすると、妙にかたくななんだよな。これが。
  『何か私は隠してます。』という態度がありありだし。
  そんな態度をみて、『本当に剣があるんじゃないか?』なんて思えてきて。
  あの村にしばらく泊まってシェーラちゃんのところに日参しているうちに…
  あんたらや、あの黒尽くめの連中が出てきたわけだ。」
そんなルークの言葉に続き。
「それで剣の話も真実味が出てきたのですが……」
何やら言っているミリーナ。
そんなミリーナの言葉をさえぎり。
「ま、ともかく。今はコレをどうにかするなが先決だな。」
などといいつつ、ガウリイが立ち止まる。

とりあえず、互いの事情。
というか、これまでの経緯を簡単に説明しつつ、情報を交し合いつつも進んでいるあたし達。
先にと続く街道は、ちょっとした森の側の中の小道に差し掛かっていたりする。

「あら♡お約束にもこ~んな人通りのない森の側で待ち伏せしているみたいね♡」
その森のほうをみて、にこやかにそんなことをいっているユニット。
「まあ、沈んだ色の服に身を包んで木々の暗がりに気配を潜めていれば、
  普通は気がつかないからやりやすいんじゃないですか♡」
そんなユニットの言葉に、にこやかにそんなことをいっているゼロス。
「まったくねぇ♡考えがない、というか。しかも、アレで気配を隠してるつもりみたいだし?
  思いっきり丸わかりなのにねぇ♡」
そんなあたし達の会話に。
「…?気配はまったくないですけど……」
「いや。誰かいるぞ?待ち伏せ…か?」
小さく、相手が踏みしめた草の音を聞き分けて、警戒しているルーク。

彼としては、こんな街道を真正面からベゼルドに向かったら待ち伏せにあう云々、
などといってきたけど。
そうなったら手っ取り早く、目的を聞き出せばいいことだし。
何よりもたかが襲撃してくるような相手に怖気ついたの?
というそんなあたし達の言葉にこの道を進むことを承諾していたこのルーク。

「でてきたら?隠れているの丸わかりよ♡」
そんなあたしの声を待っていたかのように。
というか、まっていたんだけど、こいつは実際。
「……あの娘にはかかわるな……」
などといった声が姿を一応隠したまま、あたし達にと向けられてくる。
というか、この場のほとんどがどこにいるのかなんて丸わかりなんだけど♡
「あら♡あの娘って誰のことかしら♡」
そんなあたしの言葉に。
「知らぬふりをするならば、それでもかまわん。私が聞きたいのは、イエスか、ノーか。だ。」
そんなことを言ってくる。
そんな彼の言葉に。
「…どうやら相手はかなりできるようですね…」
「だな。」
などとそんな声の主に対して思いっきり、警戒態勢と臨戦態勢をとっているミリーナとルーク。
くすっ♡
「まったく、あんたたちの上司の『ベルギス』はそんなに剣に執着してるのかしらね♡」
『――な゛!!??』
あ♡面白い♡
あたしの言葉に、明らかに動揺しているし♡
そして。
「……どうやらただの命知らず…ということではなさそうだな…ならば死あるのみ……」
などと、何やら絶対に無理なことをいってくる。
と。
ひゅっ!
森の中から飛んでくる数本の小さなナイフ。
だが。
「危ないですよ♡お返しします♡」
にっこりといいつつ、その手にもっている錫杖を、ついっと前にゼロスが振りかざすと。
クッン!
ナイフが飛んでくる方向が180度転換し、
そしてそのままナイフを投げた本人に向かって飛んでゆく。
「「な゛!?!?」」
なぜかそれをみて驚きの声を上げているルークとミリーナ。
そして。
「馬鹿な!?」
自らが放ったナイフが自分に向かってくるのを確認し、本気で驚いてるし…こいつは……
「…っと!そこか!!」
いつものことなので慣れているガウリイはといえば、声の下方向にと駆け出していたりする。
「くっ!?」
あわててその場を飛びのいている襲撃者。
ちなみに、作戦名コードネームをライン。
名前は名前でカロンといったりするけど、この人間は♡
カロンこと、ラインが飛びのいたその瞬間、
その姿を捉え、そんな彼にとガウリイが斬りかかってゆく。
「ちっ!!」
いつのまにか…といってもれ、このカロンにとっては、だけど。
横手から斬りかかるガウリイにその場を大きく飛びのいている。
牽制の意味合いのガウリイの一撃を交わしてゆく。
そして。
森の中に再び駆け込もうとするが、その先には。
「手間をかけさせないでくださいね♡まったく…あの御方たちに仕掛けてくるとは……」
などといいつつ、彼のゆく手に立ちふさがり、
口元を少し笑みの形に吊り上げて、その瞳をすっと見開いているゼロスの姿。
――ゾクッ。
そんなゼロスの放つ気配になぜか身震いし、あいているほう…
…すなわち、あたし達のいる街道にと飛び出してくる。
黒い影がまあ目立つ、目立つ♡
陽光の下にと飛び出してきたこのカロン。
「――やっぱり、あの人達の仲間……ですね。」
その格好をみて、淡々と言っているミリーナ。
「くっ!!」
ピピッ!
このままでは不利、と悟り。
そして、そのまま少しばかり彼にとっては大きめに後ろにと退き。
それと同時に数本のナイフをそのまま大地にと投げはなつ。
「おいおい?どこを狙ってるんだ?」
相手の意図を理解していないルークが小馬鹿にした声を上げていたりするけど。
だがしかし、そんなルークの言葉に、口元にしてやったり、とばかりに笑みを浮べ……
そして。
魔骸降来ガイアグライズ!!」
カロンは力ある言葉を解き放つ。
それと同時に大地に突き立ったナイフが黒紫色の輝きを放ち、
それはちょっとした魔方陣の形にとなっている。
そして…ゆっくりと大地から見た目湧き出てくるようにと出現してくる一匹のブラス・デーモン。
「……たかが一体だし……」
「情けないわねぇ~……」
それをみて、そんな会話をしているユニットとあたし。
一方で、相手の意図を読み取り、
すでに術を唱え終わっていたミリーナが、ブラス・デーモンが実体化するのよりも早く。
魔竜烈火砲ガーヴ・フレア!!」
力ある言葉を解き放つ。
本来ならば、この術は魔竜王ガーヴの力を借りて発動させる術であり、
デーモンはおろか、カロンにすらその火線は延びてゆく…
……はずであるけども。
そう、本来なら♡
「あら♪ミリーナ、今ガーヴのやつは魔族でなくなってるからそれ無駄よ♡」
「そうそう。人間の赤ちゃんになってるし♡」
ちょっとあたしを狙った、という罰をもかねて、
力とかすべて封印して人間の赤ん坊にしてみたりするのよねぇ~♡
もちろんその間は【魔竜王】としての力は仕えないようになってるし♪
というか設定してあるしね♪
彼本人がその力を使うっていうのならともかく……ね♡
ミリーナが何やら術が発動しなかったのに対して驚いてるけど。
そんなミリーナに説明しておく何とも親切なあたしとユニット。
ウグォォン!!
それとともに、完全に実体化してくるブラス・デーモン。
だけども、たかが一体だし♡
「倒せ!!」
何やらカロンが叫んでるけど。
「おや?この僕の邪魔をするのですか?」
ゆっくりと森の中から出てきて、目を見開いたまま、そんなことを言っているゼロス。
――ピタリ。
あ、面白い♡
面白いまでに、このブラス・デーモン、震えてるし♡
まあ、一応これ、フィブリゾ一派に一応は所属しているヤツだしねぇ。
一応は。
「ええいい!何をしている!早くそいつらを…って、何ぃぃ~~!!??」
くるっ。
あ、面白い♡
寝返った♡
ゼロスが誰なのか知っているがゆえに、自分を召喚した人間ほうにと向き直ってるし。
このブラス・デーモンは♡
「まあまあ。あ、殺さない程度に手足の一本や二本でももいでこっちに引き渡してくださいね♡」
にこやかに、そんなブラス・デーモんにいっているゼロスの言葉に。
こくん。
とうなづき、そして。
「何!?馬鹿な!?制御が……うわぁぁ~~~!!!!??」
バキボキバギ……
ちょっとした鈍い音が辺りにと響き渡る。
それを見て、すかさずユニットの顔を両手で覆っているミリーナに。
「な゛!?」
何やら固まっているルーク。
人に召喚されたとはいえ、より力のあるものにつくこと。
つれは彼らの中では理となっているがゆえに。
ただの人間。
しかも聞きかじりでしかない、不安定なまでの召還者の言葉と、獣神官ゼロスの言葉。
どちらを選ぶかは…明白。
「あら♡やっちゃったわねぇ♡でも、話を聞かないといけないし……ね♪」
パチン♪
あたしが軽く指を鳴らすと。
なぜかブラスデーモンは瞬時に掻き消え、そして手足がばらばらになり、
首もがっくりと垂れ下がっていたカロンの体が、瞬時のうちにと再生する。
「「……え゛!?」」
何やらそれをみて、なぜか固まっているルークとミリーナ。
くすっ。
「あら?これくらい誰でもできるわよ♡さ、観念して話してもらいましょうか♡」
何やら確かに自分は殺されたはずなのに。
気づけば手合いは元通り。
この程度で混乱しているカロンにとにこやかに話しかけるあたしの言葉に。
なぜかその瞳に恐怖の色を浮べ。
そして。
そのまま。
カチッ!
その歯に仕込んでいたとある物質を噛み砕く。
――と。
ゴウンッ!!
それと同時にカロンの体が爆発、霧散する。
面白いことにちょっとした爆薬を飲み込み、
その点火装置を口の中にと仕込んでたんだけど、この人間は♡
「「「……な゛!!??」」」
何かさっきから叫んでばかりのルークとミリーナ。
まあ、今のにはガウリイの声も含まれてるけど。
「あらせっかくリナが再生させたのに自爆しちゃったわね。この人間。」
いいつつも、ミリーナがなぜか驚いて手を緩めたすきに、するり、と腕の中から抜け出して、
そんなことを言いつつも。
すっ。
と手をかざして辺りに散らばった肉片を綺麗に灰と化し、地面を綺麗にしているユニット。
「……自爆…ですか……」
「…けっ。なめたまねをしてくれるな。…しかし、あんた、さっきの何なんだ?何をしたんだ?」
何やらとまどいつつも、あたしに聞いてきているルークに。
一方では、小さくつぶやきつつも無言になっているミリーナの姿が。
「あら?肉体の再生は誰にでもできるって♡でもこれではっきりしたわね♡
  連中もシェーラを狙ってるってことが♡無意味なのにね♡
  面白いことにシェーラを普通の女の子と思っているみたいだし♡
  つまんない警告してたり、襲ってきたりして♡」
にこやかにいうあたしの言葉に。
「……今のはみなかったことにして。…と、ともかく。確かにリナさんの言うとおりでしょうね。
  ――でも、となれば、彼らはシェーラさんをまだ見つけていない、ということですね。
  待ち伏せのものに見つかることもなく。」
なぜか額に冷や汗を流しつつ言ってくるミリーナ。
「まあ、シェーラさんからしたら、それくらい簡単でしょうしね♡空間を渡ってでもいけますし。
  別に実体化しなければいけない。というわけでもありませんし♡」
にこやかにそんなことをいっているゼロス。
「まあ。ともかく…ベゼルドにいくんだろ?あの魔族の姉ちゃんが向かったほうに?」
のんびりといってくるガウリイに対し。
「いや、まあそうなんですけど……」
何やらそんなことをつぶやくゼロスに。
「いやまあ…そうだが……」
だけど、本当にあのシェーラちゃん…魔族なのか?こいつらがいうように?
などと思いつつも言っているルーク。
「まあ、それはそれとして。何だってあいつら、そんなにしつこく剣を狙って行動してるんだ?」
のほほ~んというガウリイに対し。
「いや…何でって……」
面白いまでにあきれた視線でガウリイをみているルーク。
「あら。ガウリイさん。
  そりゃあ確かに、戦争とかということになったら普通の武器でもおれるでしょうけど。
  ああいう人間達って武器そのものより、性能のノウハウのほうに興味がありますし♡」
にっこりと微笑みつつもガウリイに説明しているユニット。
「まあねぇ。大概以前の降魔戦争、もしくは神魔戦争より前に作られてるしね。
  その手の武器って。いまだにあの当事の魔道技術にこの星全体追いついてないし。」
「そうそう。前アメリアさんとゼルガディスさんが剣に一時的に魔力を込める術、
  魔皇霊斬アストラルヴァインというをつかっていたでしょう?」
交互にいうあたしとユニットの言葉に。
「……アメリアとゼルガディスって…誰だっけ?」
ごけっ!!!
あ、面白い♡
そんなガウリイの言葉にゼロスがこけて。
さらには、ルークまでもがずっこけてるし♡
まあ、今の話の流れからして、知り合いだ、ということはわかるしねぇ~♡
「まあ、冗談はともかく。いくらオレだって一緒に旅をしていた連中のことは忘れるわけないだろ?」
いって、パタパタと手を振っているガウリイ。
くすっ♡
「じゃあ、この二人のフルネームをいってみて♡」
「――――で?その術がどうかしたのか?」
…フルネーム…忘れてるし……この人間は♡
「やっぱり忘れてるじゃない♡二人のフルネーム♡まあ、あの術も、
  以前見つかった剣を魔道士が研究して、その技術を応用して創った術なのよ♡」
「まあ、もし本物だとすれば、一家が一生遊んでくらせるような金額が手に入りますしね。」
あたしの言葉に続けていっているミリーナ。
「まあ、そのせいで人を殺しでも手にいれる。というのはザラだしな。」
吐き捨てるようにといっているルーク。
「ガウリイもあんた、ゴルンノヴァ、というか光の剣の一件で、
  お家騒動があったから、よぉく身に染みてるでしょうに♡」
「「な゛!!??」」
あたしの言葉に短く声をあげ、ガウリイを見ているルークとミリーナ。
「……まあ、暗殺者とかザラだったし…
  でも、オレが前にもってた光の剣、タダで譲れ、とかお前いってたじゃないか?
  …まあ、あれはどっかの世界の魔族だったけど。」
「だ・か・ら♡Dの世界だってば♡
  闇を撒くものダークスターデュグラディグドゥの直属の部下ね♡
  もっとも、あれはただ剣の姿になってたところ人間達が騒いで、
  【光の剣】とかいう呼び方になっただけだけどね。ゴルンノヴァは♡
  ガウリイは物心ついたころにアレが生きてるってわかってたでしょうに♡」
そんなあたしの言葉に。
「まあ、アレが魔族って気づいたのはしばらくしてからだったけどなぁ。
  別に気にしてなかったし。まあアレをめぐって家が荒れるのが嫌で剣持ち出したんだし…」
そんなあたし達が些細な会話をしていると。
「…いや。ちょっとまて。今…【光の剣】とかいわなかったか!?」
「光の剣が…魔族?」
何やら叫ぶように言ってくるルークに、つぶやくようにいっくてるミリーナ。
「あら♡たかが、Dの部下なんてどうでもいいのよ♡
  今はDのところでの仕事、今までほっぽってた自分のお仕事をしているでしょぅしね♡」
そんなあたしの説明に。
「……リナさん?いいんですか?事実をこの人達に教えても……」
何やら横でそんなことをつぶやくようにいってきているゼロス。
「あら、別にかまわないじゃない♡事実だし♡
  それはともかく、ベルギスが魔力剣を集めてるようだしね。
  それゆえに、そのまま彼とともに国を追われた特殊部隊の面々も動いてるんだし♡」
そんなあたしの言葉に。
「?そういえば…リナさん?
  どうしてあの元ルヴィナガルド王国の元国王の名前を出してるんですの?」
ふと、首をかしげ、あたしにと聞いてくるミリーナ。
話題が変わったのに気づいてないし♡
「あら♡一目見ればどこに所属しているとか、名前とか簡単にわかるじゃない♡」
あたしの言葉に。
「……それはリナ達だけだと思うぞ……オレは……」
「いや、『わかる』って……」
「…なあ?このリナって…人間なのか?」
何やらしみじみといっているガウリイに。
小さくつぶやいているミリーナ。
そして、何やらユニットに聞いているルーク。
「まあまあ、そんなことより、ほら♡何か先の村らしきところが染まってますよ。綺麗ねぇ♡」
そんな会話をしつつも歩いていたあたし達の先。
つまりは、まっすぐに伸びている街道。
すでにいつの間のやら日もかたむき、その街道の両側の暗緑色に佇む森。
かすかに夜の帳が混じり始めた空。
ユニットの視線の先では、その上空の空がほのかに赤く染まっている。
ちなみに、夕焼けはあたし達の背後。
つまりは、東側の空が赤く染まっていたりする。
「ん?確かに何か燃えてるみたいだけど……火事か?」
そんなユニットの言葉にそちらをみつつ、言っているガウリイ。
「あら、見たいね♡
  …ま、宿が燃えちゃったら野宿になっちゃうわね♡このままつなげていきましょ♡」
いいつつ、軽く手を前にと突き出して円を描く。
―――と。
その円が淡く輝き。
そのまま、ちょうど、ちょっとした扉サイズほどにと大きくなり、道の真ん中にと安定する。
その円の先では-・何やら人々がパニックになり家々が燃える音などがしてたりするし。
「……あ、あの?リナさん?これって……」
何やらそれをみて、驚きつつも聞いてくるミリーナに。
「あら♡リナは村の中と、この道の空間をつなげただけですよ♡
  これくぐったらもう村の中ですし♡」
などとにこやかに言っているユニット。
「「…いや、空間をつなげたって……」」
何やらまたまたつぶやいているルーク達。
「空間の定義がわかれば簡単だってば。それより、いきましょ♡」
そのまま、その淡く輝く円の中をあたしはくぐってゆく。


                            -続くー


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あとがき:
薫:・・・・何かどんどんとミリーナたち・・・巻き込まれてますねぇ・・・
  しっかし・・・がんばって打ち込みしてるのに・・・まだまだ残りは多いイゾ・・・(汗
  何はともあれ、それではまた・・次回にて・・・
  2005年2月10日某日


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