エル様漫遊記・ベゼルドの妖剣偏
サクサクサク……
「……おひ……」
ぴたり。
足を何やら止めているガウリイ。
「?ガウリイさん?どうかしたんですか♡」
そんなガウリイににこやかに話しかけているユニット。
「どうもこうも!…リナ!?お前また何かしだろ!?ここさっきとまったく雰囲気が違うぞ!?」
森の中の小道を歩いていたあたし達。
先ほどまでは、朝日が小道にこぼれていたが、この辺りの木々は頂上のほうにと葉が多く。
ましてや欝蒼と茂っているために、朝だ、というのにちょっとした暗さ。
数メートルもいかないうちに何やら叫んでいるガウリイ。
「あら♡ちょっぴし空間をつなげただけよ♡
それとも何?いつもの瞬間移動のほうがよかったかしら♡」
あたしの言葉に。
「……いや、だからせめて一言いってくれ…あの浮遊感…というか、どうも苦手なんだ……」
などといってきているガウリイ。
空間を飛び越える際、なぜか生身の人間は、ちょっとした浮遊感を味わうようだけど。
たかが、数Gほどの重力さが一瞬生じる。
というか、重力が一瞬無に等しくなる。
というそれだけど。
「あら、慣れないと♡ガウリイさん♡」
「そうそう、いつものことじゃない♡」
「あ…あのなぁ……って、いってもムダか……で?ここはどこなんだ?」
なぜか、がっくりと肩を落とし、そしてため息をつきつつ聞いてくる。
「まあ、すぐにわかるって♡」
そんなガウリイにと、にっこりと微笑むユニット。
辺りはちょっとした森の中。
と。
ドグワァン!!
前方のほうから聞こえてくる爆発音。
「あら♪何かしら♪」
そんなあたしの声に、なぜかじと目で。
「……で?今度は何にちょっかいかける気なんだ?リナ?お前は……」
どうもまた何かにちょっかいかける気のようだな。
そんなことを思いつつ、あたしにといってきているガウリイ。
「あら、そんなことより、誰かが襲われているみたいだから、早くいきましょ♡」
「そうね♪」
「……はぁぁぁぁぁぁぁ~~……」
なぜかユニットとあたしの言葉にため息をついてるこのガウリイ。
まったく、いい加減に慣れてもいいでしょうにね♡
「離してください!」
「悪いことはいわん。素直に吐け。」
とある木の下に。
傍目には、数名の黒づくめの男達にと追い詰められているようにと見える少女。
といっても、見た目の年齢は14か5程度。
……まあ、外見なんかはどうにでもなるし。
思いっきり見た目には少女のほうが不利。
……が。
こいつら…おびき出された、というのにすら気づいてないし……
かさっ。
そんな会話をしている欠片の横手の茂みが揺れる。
「あ、人が襲われてる♪」
それと同時に彼らの耳にと入ってゆく、子供らしき、澄み切った声。
そして…そこにいる数名は…声のほう。
すなわち。
つまり、あたし達のほうを振りむいてくる。
「ちっ。邪魔が入ったか。」
「お前は!?」
何やらいっている黒づくめの男達。
「……なあ?音のした方向…って逆方向じゃぁ……」
一人つぶやいているガウリイ。
ま、そりゃあね♪
でも、こっちのほうが面白いし♡
それに……
あたし達がそんな会話をしているそんなころ。
一方。
「…やっぱり気配を完全にシャットアストされてますしぃぃぃぃぃ…
……しかも、唯一の手がかりであるガウリイさんのまでぇぇぇ~!!」
何やら叫んでいる黒い神官服の…いうまでもなくゼロスの姿。
「あの村で聞いた限りによれば……
…どうやらベゼルドに向かわれたようですけど……だとすれば……」
あの一件にちょっかいかけられるおつもりですね…エル様は……
などと、そんなことを思いつつ。
「…と、とりあえず、シェーラさんのところにでもいってみますか……」
そういい。
ふいっとその場より掻き消える。
ざわざわざわ。
「…おや?」
確かシェーラさんはこの辺りの村に今はいる…ということでしたが……
そんなことを思いつつ、村の中を歩いているゼロス。
「何かざわざわとしてますねぇ。」
小さな村だというのにざわざわしている。
しかも、村人たちが村のハズレの方向にと、何やらいいつつ走っている。
「……面白そうですし♡いっててみますか♡」
何やら面白いまでに、戸惑いと、驚き、といった負の感情があふれてますし♡
そんなことを思いつつ、村人が走っていっている方向にと足を進めてゆく。
ざわざわざわ。
「住人は無事か!?」
「シェーラちゃん!?」
…おや?
そんな村人の声にふと首をかしげ。
何やら一部が炎によって壊されている家をにこやかに眺めつつ。
「あのぉ?今シェーラさんの名前をいいませんでしたか?
シェーラさんのことをご存知なんですか?」
にこにこと、その辺りにいる村人にと話しかけるそんなゼロスの言葉と様子に。
「あ、あんた!?シェーラちゃんと知り合いなのかい!?
大変だよ!シェーラちゃんの家が…家が…」
何やらわめいている、村の男性。
そしてまた。
「ちょっと!神官さん!
シェーラちゃんがもしかしたら家の下敷きになっているかもしれないのよ!何とかしてよ!」
などと騒いでいる村の女性。
いや、そういわれましても……
そうゼロスが思うのとほぼ同時。
「って!騒いでいるヒマがあったら瓦礫をのけないと!」
「あ!私ゴーレム創ります!」
などと、会話している村人たち。
「…何やら騒がしいですねぇ~~♡面白いほどに♡」
にこにことそんな彼らの様子を眺めていると。
「って!?シェーラちゃん家が!?」
「…これは、…ひょっとして…ルーク!?」
そんな彼の背後より、何やら聞こえてくる二つの声。
「おや?もしかしてあなたたち…シェーラさんとお知り合いですか?
いやぁ、僕シェーラさんの家を訪ねてきたんですけど……」
そんな二人にとにこやかに話しかけているゼロス。
そんな彼らの前においては。
メキメキメキッ!
村人が作り出した
面白いことに、まだ使える場所までも壊してたり♡
「何だ?あんたは?」
そんな男性の言葉に。
「謎の神官ゼロスといいます♡」
にこにこにこ。
「……どうやら敵ではなさそうですけど…シェーラさんのお知り合いですか?」
にこにこと笑みを浮かべるゼロスに対し問いかけている、
銀色の髪をポニーテールにし、皮のショルダーガードを身につけている女性に。
そしてまた。
黒い短髪…といっても紅い髪を染めてるんだけど、
ともかくちょっぴし目つきが鋭い
「ええ♡ちょっとした知り合いです♡」
にこりと微笑むそんなゼロスの言葉に。
「……しっかし…シェーラちゃん…大丈夫だろうか……
「もしかして…敵に連れ去られた…とか?」
そんなことを話しているこの二人。
ちなみに、名前を男性のほうをルーク、女性のほうをミリーナというんだけど。
ゼロスたちがそんな会話をしている同時刻。
というか、同じとき。
「何やつ!?」
などといってきている、…ちなみに、コードネームも本名も当然あたしはわかってるけど。
「というか。あんたら悪いことはいわないから……
……下手な口は聞かないほうがいいとおもうなぁ~~。」
などとそんな彼らにと言っているガウリイ。
くすっ。
「あら♡あなたたちみたいに、全身黒尽くめ。どこからみても、怪しいんです。
といわんばかりの雰囲気持っている人に名乗ると思います?」
にこにこにこと、そんな目の前にといる黒尽くめの男達にといっているユニット。
「『怪しい』だと!?人を悪人みたいにいうな!」
などといってくるこのザイン。
ちなみに、ザインというのは作戦において彼らがつけている個々の名前。
とある、元国王の下でいまだに働いていたりするこの人間達。
まったく、懲りないわよねぇ~♡
そんなユニットの言葉に叫びつつ。
「大体貴様ら!何ものか知らんが何でこんなところにいる!?」
などと叫んでくるし。
「通りかかったら爆発音がしたもので。
そ・れ・に♡この先の村では家が一件、半分壊されてたりもしますしね♡
普通、そんな音と騒ぎがあったら誰でも見にくる、と思いますけど?」
にっこり。
にこにこしつつつ、いっているユニットの言葉に。
「お~。あの煙は家が壊されているからかぁ。なるほどぉ~。」
などといいつつ、ポン、と手を叩き。
自分の視界に捕らえた煙の原因に納得しているガウリイ。
「それで?あんたたちのところでは、人の家を攻撃呪文で半壊させて。
さらには見た目か弱い村の女性らしき人物を誘拐しようとして追い詰める♡
これって立派な悪人といえるんじゃないかしら♡それとも、そうは言わないのかしらね♡」
くすっ。
そんなあたしの言葉に。
「そ……それは!任務だからいいんだ!」
「…?任務?」
そんな彼の言葉に首をかしげているガウリイ。
「お前らのしったこっちゃない!」
などといってくるけど。
「ま、何にしても、見逃す、というのはできなそうだし。
それに話し合いで解決する。って気もなさそうだしな。あんたらは。」
というか、こいつら…あの子…魔族ってわからんのかなぁ??
などと思いつつ言っているガウリイ。
そんなガウリイの言葉に。
「当たり前だ。お前らが正義面して首を突っ込むのはご自由だがな。
…一つだけ忠告しておいてやる。
大人しく帰る気がないのなら俺もそれなりの対処をせねばならなくなる。
わかるな?この意味が?」
そういってくるザインの言葉に。
「というか、あんたたちにこのあたしやユニットをどうにかできるはずはないって♡」
「そうそう♪いまだに人体実験をしている、元ルヴィナガルド王国。
その国の元国王ベルギスさんの下で働いているあなたたち程度じゃ。
そこの子の相手にもならないわよ♡ザインさん♡」
交互にいうあたしとユニットの言葉に。
「な゛!!?なぜ我らが主の名前を知っている!?俺のコードネームまで!?」
「―――馬鹿もの!!」
あっさりと認めるザインに声をかけているのは、
一応、本人としては気配を隠し、殺しているつもりだったりする、コードネーム【ガルファ】。
「ガ…ガル…」
「私の名前を呼ぶな!」
「…え?しかし……」
「見知らぬ相手に気安く名を名乗り、あまつさえも、主の名まで!
それに仲間の名前まで呼ぼうとするとは不用意にもほどがあるぞ!!」
そんなガルファの叱責に。
「……え…しかし……」
俺も名乗ってもいなければいってもいませんが……
などといいかけているザイン。
「それに、名前、といってもコードネームですし……」
「――をい……」
いるのよねぇ。
こういう輩って♡
そんな彼の言葉に小さくつぶやき、面白いまでに青筋を額に立てているこのガルファ。
くすっ。
「まあ、そういった考えのない部下をもったら苦労するわねぇ。
でも元々はあんたたちの上司でもある、あのベルギスも何も考えてないし♡
似たり寄ったりの主従よね♡」
あたしの言葉に、すっと目を細め。
「……どいうやら生かしておくことはできんらしいな……どこの手のものだ?」
などと聞いてくるこのガルファ。
「まあ、あんたたちの腕じゃあ。ガウリイにも及ばないわね。ちなみに、そこのシェーラにも♡」
あたしの言葉に。
『な゛!?』
なぜか声を上げている、みつあみをしている女性――シェーラ。
ちなみに、覇王グラウシェラーの部下だったり♡
「ほざけ!村娘や名も知らんやつを相手にひるむとでも!?」
いいつつ、こちらに仕掛けてこようとしているザイン。
まったく、身の程しらずよねぇ。
「はい♡ガウリイ、しっかりね♡一人で二人の相手をしてね♡」
にこやかにいうあたしの言葉に。
「でぇぇぇ~!?オレ一人でか!?」
何やら叫んでいるガウリイだし。
「あら♪それとも、私かリナが一瞬で決めましょうか?
この辺りが消滅しても再生させればいいことだし♡」
「それもそ~ね♡」
至極もっともな、ユニットとあたしの言葉に。
なぜか、真っ青になり。
「それはやめてくれぇ~!!リナ!ユニットちゃん!」
そんなあたし達の言葉に何やら真っ青になりつつも叫んでいるガウリイ。
そんなガウリイの言葉に。
「リナ!?嘘!?もしかして……『リナ=インバース』様!?」
なぜか悲鳴に近い声を発しているのはシェーラ。
みつあみにしている黒い髪を振り乱し。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ~!!
何であなた様がこんなところにぃぃぃぃぃぃ~~!ご本人なんですかぁぁぁぁ~~!?」
……何やらバニックになってるし……このシェーラは……
そんなシェーラの言葉に。
「……リ、リナ=インバースだと!?」
面白いまでにと驚いているガルファ。
「?ご存知なんですか?この女を?」
そんな彼にと問いかけているザイン。
「知らんのか!?人様には言えない二つ名の数々で知られた、
友達になりたくないやつベストテンで、常に上位キープの魔道士だぞ!?」
「えい♪」
ドゴッ!!
ピクピクピク……
なぜか、どこからか降ってきたレンガの塊に押しつぶされて、下敷きになっているガルファの姿が。
「ガ…ガルファ様ぁ~!?」
それをみて、何やらあわてているザイン。
「まったく、だぁれに向かってそんな口を聞いてるんだか♡」
にこやかなあたしの言葉に。
「いやぁぁぁぁぁぁぁ~!!やっぱりご本人様だしぃぃぃぃ~覇王様の馬鹿ぁぁぁぁぁ~!!!
この御方がこられるなんて私聞いてないわよぉ~!!え~ん!!!」
なぜかその場にペタン、と座り込み。
本気でないてるし…シェーラのヤツは……
あたし達がそんな会話をしていると。
「………ってぇぇぇぇぇぇぇ~~!?ああ!?やっぱり関わりになっておられますぅぅ~!!」
そんなあたし達の耳にと聞こえてくるのは聞きなれた声。
「あれ?ゼロスじゃないか。遅かったな。」
振り向きつつも、村にと続く道のほうからやってきている人影三つ。
そちらのほうを振り向きつつも言っているガウリイ。
いうまでもなく、やってきたのは。
ゼロスを含んだ、ミリーナとルークの二人連れ。
そして。
ふと、その視線の先に座り込んで泣いているシェーラをみて。
「……つうか、何だってシェーラちゃん……ないてるんだ?」
座り込んでないているシェーラをみて、呆気にとられている紅い瞳の男性――ルークに。
「というか……あの?どうしてあんなところにレンガが?…何か人が下敷きになってますし……」
いまだにレンガの下敷きになっているガルファを必死で掘り出しているザインをみて、
何やら言っている銀色の髪の女性――ミリーナ。
「あら、ゼロス。ようやく戻ったの?
それに、あら♡
にっこりと微笑みながら彼らをみつついうあたしの言葉に。
「「な゛!?」」
なぜか驚いているこの二人。
ルークとミリーナ。
そして。
「ルーク?知り合いですか?」
横の男性にと問いかけるそんな彼女の言葉に。
「いや…あったことも……」
などといいつつ、腕を組む。
そんな彼の言葉に。
「なるほど。私もありませんし。
ならもしかして、そこのシェーラさんから私たちのことを聞いたのでしょう。」
一人それで納得しているそんな彼女の言葉に。
「おお!さすがオレのミリーナ!!きっとそうだな!」
「誰があなたのですか。…えっと…?あの?あなたたちは?」
さらり。
とルークの言葉を交わし、あたし達にと聞いてくる女性――ミリーナの言葉に。
「ああ、ルークさん、ミリーナさん、彼女達が僕の探していた御方達ですよ。
……それにもう、どうやらシェーラさんと関わりになっておられるようですし……」
いいつつも、あたしとユニットに頭を下げ。
そして座り込んでいるシェーラにと近づいていっているゼロス。
そしてまた。
「……リナぁ~……いきなり初対面のヤツの名前を呼ぶなよな…相手が驚くだろうが……」
じと目であたしをみて言ってきているガウリイ。
「シェーラさん?大丈夫ですか?」
何やら座り込み、ないているシェーラにといっているゼロス。
そんなゼロスの言葉に。
「ゼロス!?
というかあの御方がこられるんだったら、何だって連絡してくれないのよぉぉぉ~!!」
泣き喚きつつ、ゼロスに文句をいっているシェーラだし……
そんな彼女の様子をみて。
「……あんたら……シェーラちゃんに何やったんだ?」
そう問いかけてきているルーク。
「あら。勝手に向こうが泣いてるのよ。」
そんなあたしの言葉に。
「それはそうと……リナ?あいつら…逃げたけど…いいのか?」
のほほんと言ってきているガウリイ。
「あら♡」
あたし達がそんな会話をし。
ゼロスがシェーラにと話しかけている間に、レンガの下よりガルファを掘り出し。
五対二だと分がない。
そう判断し、この場より逃げて言っている黒尽くめの格好をしているガルファとザイン。
ガルファのほうは、ほとんどザインに支えられる格好になってたりするけど。
ちなみに、子供の姿でもあるユニットのことは彼ら戦力に入れてなかったり♪
「―――これで終わりだと思うな!!またくる!まってろ!」
などと、ガルファを支えつつ、走りながら何やら言い捨てているザイン。
そんな彼らをみて。
「…ちっ……もしかして…あいつら……例の品を……」
などとつぶやいているルークに。
「…と、とりあえず、お久しぶりです。シェーラさん。」
ゼロスになだめられているシェーラにと話しかけているミリーナ。
そして。
「……今の黒尽くめの連中も…ひょっとしてあのコトで…か?」
ひくっ、ひくっ。
いまだにシェーラは泣いてるし……
「シェーラ♡とりあえず、いつまで泣いているのかしらねぇ♡
あたしがいたら悪いのかしら?んっ♡」
にっこり。
ビクゥッ!!
「い、いえ!決して!!」
なぜか、びくつきつつ、即答してくるシェーラ。
「それはそうと…何がどうなっているのか?この二人が誰なのか説明してもらえないかしら♡」
にこにこにこ。
にこにこと、笑みを浮かべつつ、ミリーナたちを見つめつついっているユニットの言葉に。
「まあ確かにこんなところで立ち話してて、またさっきのやつらが出てきてもねぇ♡」
そんなあたしの言葉に。
じと目で。
「……きてもリナはすぐに遊ぶか返り討ちにするだろうが……」
どごっ!
「あら♪ガウリイさん、どうしたの?」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
どこからあのやしの実が……
などと思いつつ無言になっている、ルークとミリーナ。
なぜか、何やらつぶやいているガウリイの頭に、
上からちょっとしたどこからか大きめなヤシの実が落ちてきて。
直前までガウリイが立っていた台地にと直撃していたりする。
「うわっ!?リナ!?いきなりんな物を落としてくるのはやめろ!」
何やらギリギリのところでよけて、叫んできているガウリイだし。
反射的に飛びのいてるのよねぇ。
このガウリイ。
「あら♡ガウリイさん、よくよけられましたねぇ♡」
そんなユニットの言葉に。
「……あ、あのな……も、いい……」
何やらがっくりと肩を落としてそんなことをガウリイは言っていたりするけども。
「ま、とにかく、こんなところで話も何だしね。どこかに移動しましょ。」
そんなあたしの言葉に。
「あ…あの、それでしたら…この先に私の住んでいた家がありますが…狭いですけど……」
なぜか声を震わせて言ってきているシェーラ。
「じゃあ、シェーラさんの家で、とりあえず話しましょ?あなたたちのことも聞きたいし♡」
にこりと微笑むそんなユニットの言葉に。
なぜかその笑みにぼうっとしているルークとミリーナ。
そして、ふと我にと戻り。
「そうだな。シェーラちゃん。
どうやらあのことで狙われているようだし…俺たちが力になってやるからな。」
しみじみとシェーラをみて言い放つルークに。
「どうでもいいけど、ルーク。下心丸見えですよ。」
淡々と言い放っているミリーナ。
そんなミリーナに対し。
「おいおい。下心なんて。人聞きの悪い言い方をするなよ。
俺はただ、かわいい女の子が困っているのをほっとけないだけだぜ?
――と、いっても勘違いするなよ?ミリーナ♡
俺が本当に愛しているのはお前だけなんだからな♡」
そんなルークにじと目でさめた目でみつつも。
「バカ。寝言はともかく。…そうですね。あんな場面をみてほうって置く、というわけには……」
などとルークに対してはさめた口調で、それでいて淡々といっているミリーナ。
ま、確かに。
狙われている、というのは事実だけどね♡
それが彼らの考えとまったく逆だとしてもね♡
「まあ、確かに。それぞれ事情がありそうだし♡
それじゃあとりあえず……シェーラの家にでもいって話しましょ♡
シェーラもそれでいいわね♡」
びくくぅ!
「は、はぃ……」
なぜかあたしに言われて、そのまま硬直して、小さく震えるようにいっているシェーラ。
そんなシェーラの様子をみて。
「…あんた、シェーラちゃんに何やったんだよ?かわいそうに…シェーラちゃん、怯えてるぞ?」
なぜかシェーラがびくついているのであたしに言ってきているルークだし。
「あら、あたしは何もやってないわよ♡
そんな細かいこと気にしてたら、そこのミリーナに相手にされないわよ♡」
あたしの言葉に。
「誰が相手にされないって!?
俺たち二人、どこから誰がどうみても熱々♡ラブラブカッブルだろうが!!な!ミリーナ!」
「ただのバートナーです。そんなわけないでしょ?」
さらり。
しかも、淡々とルークに対してさめた口調で言い放つ、そんなミリーナの言葉に。
「そんな~!!俺の愛はまだ通じないのかぁぁ~!!!?」
何やら叫んでいるルークだし。
「あらあら、ルーク♡見事に相手にされてないわねぇ♡」
そんなあたしの言葉に。
「どやかましい!てめえみたいな幼児体系に恋愛の機微はわかんねぇよ!!」
叫んでいたりするルークだし。
くすっ。
「あら♡ルークさん?でしたよね?
リナは言い寄ってくる存在が鬱陶しいからって、スタイルなどはコルセットで抑えて、
魅力も外見からはわからないように抑えているだけですよ?ついでに気配も♡」
にこやかにそんなルークに言っているユニット。
「………というか、僕が定期報告に戻るたんびに……
ガウリイさんの気配まで、完全に消されてしまうのは……
しかも、何かもどったらいつも何か……」
何やらそんなことをいいつつ、つぶやいているゼロスに対し。
「お側についているのはゼロスの役目でしょう!?
この御方がどこに行かれる、とかの報告はぁぁぁぁ~!!」
何やらそんなゼロスに叫んでいるシェーラ。
「ま、立ち話も何だしね。それじゃ、行きましょ♡」
「「「……?」」」
パチン♪
「うどわっ!?」
「~!!??」
あたしが指を鳴らすと同時に。
顔を見合わせていたルークとミリーナも一緒に。
そのまま、瞬時のうちに、あたし達の姿はその場から掻き消えてゆく。
シュッン……
一瞬のうちに、あたし達の姿は、先ほどの森の中より掻き消え…そして…
次の瞬間には、シェーラが一応すんでいた、壊れた家の横手にと移動していたり♪
なぜか、ルークとミリーナが目を丸くしていたりするけど。
まったく、度胸が小さいわね♡
-続くー
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あとがき:
薫:・・・・・・・・・度胸、とかの問題ではないと・・・・・・・・
L:あら、いいのよ♡それより、ようやくこの二部を開始したわねぇ。あんた♡
薫:あ・・・・あはは(汗)なぜか、無修正のほうを打ち込みしてたら・・・無償に打ち込みしたくなって・・・(実話
L:まあ、いいけど、あたしを活躍させなさいね♡
姫:あたしもねvあと、それとあたしが出てる小説もね♡
薫:うどわっ!?エル様だけでなくスミレちゃんまで!?
・・・が・・・がんばります・・・・・
L:まあ、その辺りはじっくりと説得するとしてv
姫:そうそうv
薫:・・・・・あ、あの?その手にもたれているモノは・・・もしや・・・・
L&姫:ちょっと電磁動のノコギリ手にいれたから♡
薫:ちょっと・・って・・・・・・
うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
ザリザリザリ……(以下、音声カット・・・・)
姫:さて、それでは、なぜかコナと化した薫さんはおいといて。
L:それでは、まったね♡
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