エル様漫遊記  ~TRY偏~


周りを見渡せばうっすらとした明かりがともりあたりを照らし出している。
「リナさん、どこ行くんですか?」
そんなことを聞いてくるアメリア。
「ついてくればわかるわよ。」
そういいつつちょっとした洞窟の奥に、奥にとさらに進んでゆくあたし。
そんなあたしの後ろについてきているアメリア、ゼル、ゼロス、ガウリイの四人。
「・・・・何だ?あれは?」
それを見咎めてゼルがそんなことをいってくる。
洞窟の奥にあるちょっとした扉をくぐった先には。
さらに外にと続く道が存在し。
扉をくぐった先にある崖から見えるさらにちょっとした崖の上にあるそれをみて。
そんなことをいっているゼル。
「絶壁の上に何かがありますよね。」
そこから光が伸びているのが見て取れる。
手をかざしつつそんなことをいっているアメリア。
「そ。今からあたしたちがいくのはあそこよ。」
そういいつつ。
「ということでv風魔咆裂弾ボムディウィンv」
かるく風の術を唱えてアメリアたちを吹き飛ばす。
『うどわぁぁぁ!?』
「うきゃぁぁぁぁあ!?」
なぜか風にのりつつアメリアやゼル、そしてガウリイが叫んでいたりするけど。
ま、気のせいでしょう。


「あ…あのなぁ。いきなり風の術で吹き飛ばすのはやめてくれ……」
「これよりどっちかというと瞬間移動のほうがいいですぅ。」
などといいつつなぜか疲労しつつそんなことをいってくるゼルとアメリア。
「でも今のでもう、あの絶壁の上にあった何かの建物についてるぞ?」
のほほんといっているガウリイ。
今のあたしの風を起こした術により、アメリアたちを空にと巻き上げ、
あたしたちは目的の場所、絶壁の上にある建物の前にとたどり着いていたりする。
「あ、本当だ。……あれ?何なんですか?ここ?強力な何かの力を感じますけど……」
この世界とは異なる力。
それを感じ取りそんなことをいっているアメリア。
「確かに何か力を感じるな。」
建物をみつつそんなことをいっているゼル。
「まあまあ、とりかくこの裏口に用事があるのよ。いくわよ。」
とまどっている二人をそのままに。
そのまま目の前にとある建物にと進んで行く。
んっふふ。
実はここ例の召還装置にいくための転移装置があるのよねぇ。
「リナ、何かいるぞ?」
奥に進んでゆくとガウリイが奥を見つめつつ真剣な表情でその一点を見据え。
「これは……話し声ですねぇ。」
ゼロスがその声に気づいてそんなことをいっていたりするけども。
そのまましばらく声のするほうにと歩いてゆくことしばし。

「だからそれはいかん!エルゴロス!我らの目的はあくまでもダークスターを打つことだ!」
言い争う声が鮮明にと洞窟の中にと響き渡る。
といってもこの洞窟は人工的なものだけど。
「だが、アルメイス。こちらに押し付けてしまえばわれらの世界は助かる!」
ほぉぉぉぅ。
どういう神経してるのかしらねぇ?ん?
そんな会話をしていたりするし……
そんな言い争いをしている声が歩くにつれて鮮明にと大きくなってくる。
「とりあえずは残りの二つの武器を探すのが先決だろうが。」
一人のその言葉に。
「……シーリウスのいうとおりだ。確かにそうだな。」
その言葉に今まで言い争っていた彼らの声が一瞬途絶える。
アルメイスの声がやがて彼らの言い争いを止めるころあいを見計らい。
ちょうどあたしたちがそこにつくようにと計算しあたしは彼らのいる部屋にと入ってゆく。

「……あ……あなたたち……いったい?」
呆然とそこにいる三人の姿をみてつぶやいているアメリア。
そこには見たことのない人物が三人。
「人間じゃ……なさそうだな。」
などとつぶやき警戒態勢をとっているゼル。
「というかこの人たち、この世界とは違う神族の気配がするぞ?」
『・・・・・・・・・・・・・・・・』
のほほんというガウリイの言葉に。
アメリア、ゼルガディス、
そしてその場にいるシーリウス、アルメイス、エルゴロスが目を点にする。
さらりといっているガウリイを信じられないような視線でみている三人に。
「ま……まあさすがガウリイさんというか……」
さすが伊達にこの御方と行動を共にしているだけのことはありますよね……
このガウリイさんは……(汗)
などとなぜか思いつつ。
そんな先ほどまで言い争いをしていた三人にと視線をむけ。
「いやぁ、あなたたちでしたか。あの光の原因は。」
にこやかにそんな彼らに向かって話しかけているゼロス。
「あら。もうボディガーとネザードも持ってきているのね。ま、手間が省けていいわ。」
くすっv
あたし達の目の前にいるうちの二人がもっているそれをみて、くすりと笑いつつ。
「ねぇ?ゴルンノヴァ?」
― ビクリ。
あたしのその言葉とともに、
なぜかガウリイの腰にさしてあるゴルンノヴァのやつが震えていたりするけども。
それと同時に。
キィィン。
あたしが手にしているガルヴェイラが音を立てる。

『……久しぶりだな。ボディガー、ネザード。』
『……あ゛~……。お前たちも・・かぁ。』
などとどこか震える声でそれでいてあきらめたように彼らのみで会話をしている彼らたち。
ちなみにあたしにはその声は聞こえているけど。
ほかのものたちには。
これらの音は、ただの共鳴している音にしか聞こえてなかったりするんだけど。
それはそれ。
別に説明するようなことでもないし。
『?なぜガルヴェイラ?そんな姿でそんな人間の手に?』
あたしが手にしていることに不思議がっているネザードに。
『……頼む。聞かないでくれ……』
『……ネザード…世の中知らないほうが命が永らえることもあるんだぞ……』
などとそんな会話をしているガルヴェイラとゴルンノヴァ。
ふぅぅぅぅん。
「ふぅん。そんなこと言うんだ。あんたたち、いい根性してるじゃないのよ?」
にっこり笑いつつあたしは目の前にとガルヴェイラを前にとかざす。
ビクリ。
コキン。
そのままなぜか震えて固まっているガルヴェイラ。
そんなガルヴェイラの様子をみて首を精神世界面でかしげているネザードたち二人。
「うん?これは!?」
「何!?ちょうどいい、アルメイス。この人間たちが残りの二つの武器を手にしているぞ。」
共鳴の音を聞いてようやくいまさらながらに、
あたしたちがもっている二人に気づいて、そんなことをいっているエルゴロス。
「……ふぅ。」
そんな異なる世界のものたちはどうでもいいという考えを含むその言葉に。
ため息ひとつつきながら。
「……人間よ。そなたたちが持っているゴルンノヴァとガルヴェイラ。
  それらをこちらに渡してもらいたい。」
そういって丁寧な口調であたしたちにと話しかけてくるアルメイス。
ちなみに姿はちょっと人より大きめにしていたり。
というか姿くらい変えて行動しなさいよね。
まったく。
人の世界で行動するのはちょっと違和感あるのよね。
こいつたちの姿は。
どうせ人間の姿を模すんだったらもう少し人間に近づければいいものを。
「……そういえばリナさんも光の剣のこと、そう呼んでますよね?」
そういいつつあたしをみてくるアメリア。
「まあね。説明してなかったっけ?
  ガウリイの持っているあんたたちが光の剣とか呼んでいるあれ。
  Dの創った五人の部下のひとつ。ゴルンノヴァ。
  ちなみに道具の形をとっているのはそれはまあいろいろと……ねv」
くすくす笑いつつのあたしの説明に。
『??ゴルンノヴァ?ガルヴェイラ?何硬直しているんだ?』
『『……聞くな(聞かないでくれ)……』』
疑問を投げかけているネザードの声に、
なぜかそんな答えを返しているゴルンノヴァとガルヴェイラ。
まったく……こいつらは……
そんなあたしの言葉に。
「ほう、詳しいようだな。」
あたしたちをみてシーリウスが口を開く。
「ま……まあリナさんは当たり前ですけど。
  それに僕もその辺りは詳しいですよ?これでも僕魔族ですから。」
にこやかに笑みを浮かべて言いっているゼロス。
これ以上、エル様に突っ込みを入れられるようなことになったら……
僕たち魔族・・・いえこの世界ごと消滅してしまいますぅぅぅ!
ここは僕に興味をひきつけないと!
などと心では思っているゼロスだし。
「んっふふ。ゼロス、後でじっくりと話しましょうねv」
にこやかにそんなゼロスににっこりと微笑みつつ一言いっておく。
そんなあたしの言葉になぜか色を少し薄くしつつも。
「あ……あはははは……」
「……ゼロスさん……声が乾いてます……」
乾いた笑いをあげるゼロスに突っ込みをいれているアメリア。
「ま、とりあえずどうでもいいけど?
  どうしてこれをほしがるのかをきちんと説明してくれないかしらv
  そ・れ・とvどうしてあんたたちの世界とは異なるここに召還器なんてつくって、
  超他力本願なことをしようとしているのかも……ね♡」
そんなあたしの言葉に。
「ちっ。人間なんぞに説明する理由はないわ!」
はき捨ててそういってくるエルゴロス。
ビクン!
その言葉に思いっきり硬直しているガルヴェイラたち。
「あ゛あ゛!何ということを!すべての世界を滅ぼしたいのですかぁ!?」
などと絶叫上げているゼロスがいたりするけど。
ぐしゃ!
「……ゼロス、死んだか?」
なぜかその場にて原因不明で倒れているゼロス。
それをみてさらりといっているゼル。
「……リナぁ。いきなり精神面から何かで突き刺すのはやめてやれよ……」
あたしが今ちょっと精神世界面アストラル・サイドでゼロスを針で突き刺したのを勘で感じ取り、
あたしに言ってきているガウリイ。
「あら、何のことかしら♡」
「ま、ゼロスだからいいけど。」
「そうですね。ゼロスさんですし。」
それで済ませているガウリイとアメリア。
『??』
ほのぼのとした会話をしているあたしたちの会話に首を傾げつつ。
「よせ。エルゴロス。この世界の人間にも知る権利はある。
  われらはダークスターと悠久に戦いを続けてきたヴォルフィードに仕えるもの。」
淡々と説明してくるアルメイス。
「ヴォルフィード?」
よくわからないと首をかしげるアメリアに。
「あたしがいつも言っているVのことよ。漆黒の竜神ナイトドラゴンヴォルフィード。
   対をなす存在に闇を撒くものダークスターデュグラディグドゥことDがいるんだけど。」
……D……って……まさか……(汗)
などと思いつつなぜか震え始めているネザードたちは置いておくとして。
「何やら詳しいようだな。そう。
  ともあれ我々ヴォルフィードに仕えるものと、そしてダークスターが率いる軍勢とは、
  気の遠くなるほどの長い間戦いを続けてきた。」
あの程度の時間で悠久とかいってたらまだまだねぇ。
こいつらも。
まだまだこれからだというのにね。
あたしたちに説明しつつ遠い目をして回想にとふけりつつも。
「気の遠くなるほどの長い戦いの果てに、戦いは我々の敗北に終わった。
  だがダークスターは倒したヴォルフィードの力を吸収し、暴走を始めてしまったのだ。
  ダークスターの真の目的はその世界もろともに自らを滅すること。
  だが暴走したダークスターは自らの軍勢までも滅ぼし、
  さらなる戦いを求めている破壊神と化してしまった。
  生き残った者たちはダークスターを倒す術を探し……
  そして、その末にダークスターが生み出した五つの武器の存在を知った。
  そして五つの武器の力がダークスターの力を分断できることがわかった。」
淡々と語るアルメイス。
「まあ一概に違っているとはいわないけど。」
くすくす笑みをこらえつつそんな説明を聞いているあたし。
というか。
あれが武器ではなく部下だってどうして気づかないのか。
それがまた面白いところなんだけど。
「力を……分断……だと?」
その説明に繭を潜めて問いかけているゼル。
「ま、できないことはないわよ。一応ここの世界のあいつらでもそれできるし。
  分断というか一種の切り離しなんだけどね。」
それはときと場合によって腹心たちが持てる力のひとつ。
何でも以前ちょっとしたことが原因で。
部下たち・・つまりは神魔の王などは部下に自分の力を分断、
というか分けさせる機能をたいていの部下たちは持たせている。
別にちょっと暇だったから少しばかり暇つぶしにつき合わせて。
数えるのも馬鹿らしい部下たちを消滅させた程度で、
そんな機能を持たせなくてもいいでしょうに。
当然その程度で消滅した部下たちは即効で蘇えらせて、
じっくりと腰をすえてお仕置きはしておいたけど。
なぜかそれ以後、
あたしの元に来る前には自分の分身を残してくる部下が一時増えたりしたこともあったけど。
それはまあ関係ないし。
「?いやに詳しいな?ともかく、われらは五つの武器とゲートを使い。
  ダークスターの力を分断しそれを各個に打つ。それがわれ等の立てている計画。
  それゆえにその武器が必要なのだ。」
一応彼らなりの理由の説明をしてくるその説明に。
「だからって何でこの世界なんだ?」
頭を抱えているゼルに。
「どうして自分たちの世界でそれをやらないんですか!?」
などと叫んでいるアメリア。
「……なるほど。しかしよりによってこの世界にとは……」
この世界にエル様がいらっしゃるとも知らないで……
などとおもいつつアルメイスたちを見ているゼロス。
ちなみにどうにか復活していたりするけど。
まあゼロスだし。
「アルメイス、無駄な話をしていないで。とにかく五つの武器がそろったんだ。いくぞ。」
そういうが早いが、
あたしたちを巻き込むような形でとある装置を発動させているシーリウス。
「な゛!?このものたちをも巻き込む気か!?」
その行動に叫んでいるアルメイス。
「何をいう。どちにしろあれはこの世界に押し付けるんだからいいんだよ。」
そういいきっているエルゴロス。
「エルゴロス!お前まだそんなことを!神族の誇りはどうした!」
などと言い合っている部下Vにと仕えているこの三人。
そんな彼らが会話をしている最中にも。
発動した装置の光が、あたしたちを包み込んでゆく。


「……う…ん……ここ…は?」
光に飲み込まれ一瞬気絶していたアメリアたち。
はじめに気がついて言葉を発しているのはアメリア。
「ここはあの光の根元。ダークスターを召還するためのゲートだ。」
淡々といっているアルメイス。
そこはちょっとした面白い空間。
そして浮かぶ石柱とは異なりその上にある召還器。
「アルメイス。ラグドメゼギスを発動させろ。」
そういいつつ五紡星からなるそれを形成しているオーブにすでに二人・・すなわち、
ボーディガーとネザードを突き刺し、この召還器ゲートを開くために行動していたりする。
「……で?どうなさるんですか?リナさん?」
あたしに聞いてくるゼロス。
「リナさん私はよくわかりませんけど。でもとにかくもうこうなったらとにかく。
  ようはダークスターを倒せばいいんでしょう?
  それですべてが丸く収まるんなら協力してあげましょうよ。」
そんなことをいっているこのアメリア。
すでにゲートは開きかけている。
アメリアたちにとっては異世界のこととはいえ。
世界が違えども正義はひとつです!
などと目をきらきせさせつつ言葉にはしないまでも語っていたりしていたりするけど。
「まあ……確かにここまでなっていれば…な。」
などとため息つきつつもアメリアの意見に同意しているゼル。
「だ、そうよv二人がそういうんだし♡」
「わかりました・・・・。」
あたしの言葉にうなづくゼロス。
「あ。ガウリイ。それじゃあガウリイのもってるゴルンノヴァ。
  発動させてあの球体に差し込んでv
  まさか、いや。とはいわないわよねぇ?ゴルンノヴァ♡」
びしり。
なぜかその言葉に固まりつつ。
ヴンッ!
あたしのその言葉にガウリイが剣の刃をはずすよりも早く。
自力でそれをはずして光の剣バージョンになっているゴルンノヴァ。
「あれ?ま、いっか。」
それをみて首をかしげるものの、だがしかし、それで済ませているガウリイ。
「じゃ、ガルヴェイラvわかってるわよねぇ?」
にこやかににっこりというあたしのその言葉に。
なぜかだくだくと汗を弓から流しているガルヴェイラ。
『あ…あの……できましたら闇を撒くものダークスター様を滅ぼさないでください。
  お願いします……エル様……(汗)』
などといってきているガルヴェイラに。
「あら、滅ぼすなんて生易しいことはしないわよvまだお仕事の最中だしねぇ。
  それに、しっかりとお仕置きしておかないとねぇ。ふふv」
あたしのもっともなその台詞になぜか固まっているガルヴェイラ。
そんなあたしの言葉が聞こえ『?』と首を傾げつつ。
それでもあたしとガウリイが二つの武器、
……というかガルヴェイラとゴルンノヴァを発動させたのをうけ。
「……ふぅ…やむ終えまい。」
本来ならば自分たちだけのことであったのだが。
この星のものを巻き込むなどということは信念に劣るとおもいつつも。
だがしかし今この機会を逃せば…
という思いから手にしているラグドメゼギスを構えなおし、それを発動させるアルメイス。
「ゲートが…開きます!」
五つの武器を召還器を制御する装置にと組み込まれ。
実際は五人の部下Dの部下たちなんだけど。
その力をもってしてここに作られているゲートが開いてゆく。

ゆっくりと
あたしたちの頭上にある丸い石柱が開いてゆく。
そしてその開いた中から出現してくる黒い物体。

さってと。
あいつらにはしっかりとお仕置きをしておくとしましょうかねv


                          -続くー

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あとがきもどき:
薫:・・・・・なぜか最近過去の漫画とかを読みたくなってたり・・・・。
  せっかくのおやすみなのになぜかダグオンみたくなって。一話からみてみたり・・。
  とゆーか何そろえてる?(笑)
  この前はダイの大冒険を読みたくなって&みたくなって。
  読破&すべてもってるやつは見たしなぁ・・・。
  ちなみに・・・・ダイの大冒険も全部ではないけどビデオもってたり。
  ・・・・てへ(こらこらこら)
  さてさて。とうとうやってきました光のゲート。
  え?リナたちが負けるシーンはこれにあるか?
  ・・・・あるわけないじゃないですか!(と゜きっぱり!)
  エル様ですよ?相手は・・・あ・・・あははは(汗)
  まあ何はともあれ。
  次回、トライ編、クライマックス(なのか!?)をお届けしますv
  哀れなり・・・・部下DとV・・・・。(こらこらこら)
  ではでは・・・・。


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