エル様漫遊記・ソラリアの謀略偏


ざわざわざわ。
町の中は深夜だというのにざわめきたっている。
城の付近にと点在する施設の数々から時たま夜空に爆発音が鳴り響く。
未だに数箇所では軍の人々とベルギス一派のものたちが戦っているみたいだけど。
それはそれ。
ざわめいている通りをすり抜けて、あたし達が向かうはヴェルギス城。
「一番楽なのは城ごとかき消して。何も知らなかった兵士達を生き返らすっていう方法だけどね。」
そんなあたしの言葉に。
「あのなぁ?そりゃあ今までの経験からいって。リナのことだから一瞬でできるだろうけど。
  今深夜だけど、やじ馬たちも外に出てきているんだぞ?
  人々がそれみたらパニックになるだろうが。それでなくても……
  先刻お前がゾートとか呼ばれてたやつに殺された人々を生き返らせたりしたから、
  パニックになってるだろうに。さらに町中をこれ以上混乱させる気か?」
じと目でそんなことを言ってくるガウリイ。
「「……いや、『一瞬でできる』って……」」
何やら額に汗を流しつつも、つぶやいてきているルークとミリーナはひとまずおいといて。
「うん?リナ殿達のほうもおわったのか?」
そんな会話をしつつ、あたし達が城の前までゆくと、城の前には数名の兵士達と、そして、ワイザーの姿が。
「まね。で?ワイザー達も今から城に突入するわけ?」
わかっているけど問いかけるそんなあたしの言葉に。
「とりあえず、ある程度は術が仕える存在たちを引き連れて中に入ることにはなったがな。
  他のもの達は元王室近衛兵団の奴らにことごとく怪我などを負わされたらしいしな。
  だからといって、彼らを戦力外、とするわけにもいかんのでな。
  とりあえず――城の中にいるであろう、事情を知らぬもの達の保護を彼らには頼んでおいた。」
いって、門の前の兵士達に視線を向けて、あたし達にといってくるワイザー。
「なら――城に入るのはあんたとオレ達…だな。その兵士達はオレ達の後からきたほうがいいぞ?
  何かあの黒尽くめたち…待ち構えてるみたいだしなぁ~。」
などと、門の中に視線を向けつつ言っているガウリイ。
「なら、一気にベルギスがいる謁見の間にいきましょ♡」
にっこりと、言い放ち。
そして。
「あ♡ゼロス、あんたはあの兵士達の護衛をしてからいらっしゃいね♡」
「――はい。わかりました。」
あたしのそんな言葉に素直にうなづくゼロス。
そして。
「あのぉ?少し遊んでもいいですか?」
にこにこしつつ、あたしに聞いてくるけど。
「あら、別にいいわよ♡好きになさい。」
「では♡」
ふっ。
あたしの言葉をうけ、ゼロスの姿はその場よりふっと掻き消え。
そして次の瞬間。
「「なっ!!?」」
あたし達が城の門をくぐったら奇襲をかけようと待ち構えていた黒尽くめ達の背後に出現し。
そして。
「許可がでたので♡遊ばせてもらいますね♡楽しませてくださいね♡」
そんな彼らに対し、にこやかに笑みを浮かべて言っているゼロスの姿が。
「さ、あたし達もいきましょ♡」
いって軽く指を鳴らすと同時、あたし達の姿はその場より掻き消え。
次の瞬間、とある場所の紅い絨毯の上にと移動する。

そこは細長い広間。
そして左右に並んでいる石柱に、まっすぐ伸びた紅い絨毯の先にある一つの玉座。
その玉座にと腰を下ろしている一人の男。
そしてその周りを取り囲んでいる黒尽くめ達二十三名の姿がみてとれる。
「……やはり、きさまも空間を渡ることができるのか……それに、国王軍まで引き連れてくるとは…な。」
いって、あたしにと目をやり。
そして。
「…ワイザー。貴様はここまで我を追いかけてきたのか?何度我の邪魔をしたら気がすむのだ?」
いって、ワイザーにと視線を向けていっているのは言うまでもなくベルギス本人。
ルークやミリーナはなぜかまたいきなり移動したので、驚いているものの、
だがしかし、目の前にベルギスと黒尽くめ達がいるのをみてとり、すでに臨戦態勢の構えを取っている。
「わが国の汚名……というか、失点だからな。
  きさまも元国王ならばこそ、潔くしたらどうだ?――もはや、逃げられはせんぞ?」
そんなベルギスに腕を腰に当てていっているワイザー。
「でも芸がないわねぇ。どうしてあんたたちみたいな小悪党って、
  こういう謁見の間とかのわかりやすい場所で演出するのが好きなのかしらねぇ♡」
ざわっ!
そんなあたしの至極最もな意見に男達の殺気が膨れ上がる。
だがベルギスは、
「小悪党……か。まあ、どう呼んでくれてもいいだろう。
  何をどういったところでお前たちに私のことは理解できんだろうからな。」
口元に冷笑を浮かべつつ、などといっていたりする。
「てめぇ!?」
「理解なんかしたくありませんね。」
そんなベルギスに何やら叫んでいるルークに、淡々と言っているミリーナ。
「理解…ねぇ。前は人間と合成したデーモン使って戦争起こして。
  ついでに人々が恐れているカタートにまで出向いて手中に収めて。
  この地のすべてを支配しようと考えてて?で、今はこの惑星そのもの。
  というか、他人本願にもデーモンと合成した生物使って、すべて支配しようとしている。
  そんなはっきりいって、自分の実力をもわきまえてないやつが、
  何をどういったところでただのたわごとにしか他ならないわね♡」
「というか、自分としては強くなった、と思ってるようだけど。
  今の状態でいうと、このベルギスさんは下手な下級魔族より弱いわよねぇ。」
そんなあたしやユニットの言葉に。
「ふっ。それはどうですかな?」
いって王座より立ち上がり。
パチン、と指を鳴らす。
と。
ザアッ!
それを合図に左右にと散らばりあたし達とベルギスの間をさえぎる黒尽くめの男達。
「君たちの顔も拝んだことだし…これ以上私がここで無駄な時間をつぶす理由はないからね。
  私は地下で研究の続きをする。後はたのむぞ。」
いって、そのまま。
くるり。
ときびすを返し、その奥の扉をくぐり、そして虚空を移動しているベルギスの姿。
「逃がすか!」
そんなベルギスに対し、叫び、床をけるワイザー。
それと共に黒尽くめ達があたし達にと仕掛けてくる。
さって、お遊び、というか彼らにとっては戦闘開始ね♡


氷の矢フリーズアロー!!」
ミリーナがワイザヘに一歩遅れてダッシュをかけ、唱えていた呪文を解き放つ。
それに対してあわてて身をかわす男達。
その隙を見逃さずにワイザーが突っ込み。
ザスッ!
すでに抜き放っていた剣ですれ違い様に一人の横腹を薙ぎ裂き、
そのままベルギスが消えた奥の扉に向かってかけてゆく。
「はあっ!」
「「うぐわっ!?」」
……情けない……
情けないことにガウリイが一閃させた剣により、いともあっさりとその衝撃はだけで倒れている男達数名の姿。
そんな男達はとりあえずほっといて、次の男達にと向かっていき。
カン!キンッ!
「がっ!?」
「ぐっ!?」
ものの見事にあっさりと、男達の手にしている剣を弾き飛ばし峰打ちにして倒しているガウリイの姿。
「だいぶ腕が上がったわねぇ。ガウリイ。」
「ま、暇だし。私よく夜に遊んでるし♪」
そんな光景をのんびりとみつつ話しているあたしとユニットに対し。
「あんたら!何をのんびりしてるんだ!?」
いいつつも、男達をなぎ倒していっているルーク。
「あら?そう?なら、深淵の舞アビス・ロンド♪」
バシュシュ!!
あたしの言葉に黒い光球が数十個出現し、それはそのまま謁見の間の中を舞うようにと踊りだす。
「がっ!?」
「ぎゃっ!?」
「ちょっとまてぃ!リナ!無差別のこれはやめろぉぉ~!!」
何やらいともあっさりと倒れてゆく男達。
と、なぜか黒い光球から逃げ惑っているルークやミリーナ。
ワイザーはすでにベルギスおっかけて奥にいってるし♡
ガウリイは剣に自らの気を集中し、高め、それを斬り裂いていってるけど♡
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
一箇所に逃げ惑いつつも集まって固まり、
信じられないようなまなざしであたしを見ているたったの三人だけ残った黒尽くめ達。
「あのなぁ!リナ!いきなりアレはやめろ!アレは!下手したらオレ達まで消滅するじゃないか!」
剣で体を支えつつ、何やら文句を言ってくるガウリイに。
「あら♡大丈夫よ♡消滅したらしたら、再生させるから問題ないわよ♡
  ――ま、それはそうと、残ったのはゾードを含めてたったの三名みたいねぇ♡」
くすっ♡
そんなガウリイの言葉をさらり、と交わし。
何やら驚愕の視線を向けている男達、三人にと視線を向ける。
「…なかなかやるな。だが!これならどうだ!」
いって、残った三人のうちの一人。
この前、無差別に人々を殺していたあのゾードが辺りの空気を刃とし、あたし達に向かって投げてくるけど。
『このあたしに刃を向ける気?』
ヒック!
クルッ。
ちょっぴし力を込めたあたしの言葉に、
なぜか空気の刃は目標をあたし達からなぜか一瞬刃そのものを震わせつつも、
くるり、と向きをかえゾードが放った数百本の空気の刃はそのままゾードにと反転してむかってゆく。
「……がっ!?」
「……ぐわっ!?」
芸がない、というかまたまた同じような短い声を上げつつも、いともあっさりとその刃に切り刻まれている三人。
そして。
「なっ!?馬鹿な馬鹿な馬鹿な!?なぜコントロールが効かない!?」
何やらヒステリックな声を上げているゾード。
「――黒妖陣ブラストアッシュ。」
ポビュ。
あ、消滅した♡
そんな彼らをしばし呆然と眺めていたミリーナが術を放つと、
いともあっさりと交わすことすらできずら消滅する黒尽くめのうちの一人。
そして。
崩霊裂ラティルト!」
ゴッウ!
続けてミリーナの放った青い光の帯が残り二人の体を包み込んでゆく。
それと同時に。
海王槍破撃ダルフストラッシュ!」
続けざまに術を唱えるルークが未だにのたうちまわっている残りの二人にトドメをさす。
「……ま、いっか。とりあえず、あいつらをおいかけようぜ。」
何かリナが加わったらミもふたもないなぁ……
などと思いつつも剣を収めつつ、先ほどワイザーが向かっていった扉を見つつガウリイが言ってくる。
そして、なぜか。
「…頼むからさっきのはもうやめてくれな……見たことない術だったが……」
などと、なぜか多少震える声であたしにといってきているルーク。
「リナさんの噂はさすがに伊達ではないですわね。…とにかく、いきましょう。」
額に一筋汗を流しつつ言ってくるミリーナ。

とりあえず、いともあっさりと黒尽くめ達を撃破し。
私たちもまた、ベルギスのいる場所にと向かってゆく。


ダムッ!
「ちっ。ここも違うか。」
ルークが蹴り上げた扉の向こうには武装している兵士が十人ばかり。
うち、六名はなぜかのんきにカードでポーカーゲームゃやってたりするけど。
残りの人物は、一人は壁際にもたれかかり、一人は座って机につっぷしていたりする。
ワイザーたちが向かっていった方向。
というか扉はルークもミリーナも見ていたので、迷うことなくそちらに進んだ彼ら達。
だがしかし、ルークもミリーナも、『地下』にある研究施設の入り口は当然知らされておらず。
また、そこまではまだ調べていなかったり。
ゆえに、ルークは片っ端から扉を開けては確認しているのだが。
ちなみに、ワイザーはずでにこの城の見取り図を手に入れているので、
迷うことなくベルギスを追いかけているけども。
部屋の中をみて一言言い放ち、ルークが部屋を出ようとすると。
「――おい!ちょっとまてってくれ!」
いって、負けが込んでいたポーカーゲームをやっていた兵士の一人がそんなルークを呼びとめる。
ルークの後ろにはあたし達もいたりするけども。
そして。
「何がどうなってるんだ!?いつになったら部屋から出ていいんだよ!?」
などと、あたし達のほうを向きつつ聞いてくる兵士の姿。
まぁ、こいつらは何も知らないからねぇ。
領主が毒を盛られて幽閉されていた、という事実すら♡
そんな兵士の言葉に眉をひそめ。
「しらねぇのか?事情を?」
「知るわけないぞ。いきなり『別名あるまで控えの間にて待機。部屋から絶対出るな。』で、それっきり。
  さっきからどこかで変な音がしてるし、外は騒がしいし……」
まあ、この部屋の窓からも少しは町並みが見て取れるし。
城の周りの施設のあちこちから、火の手とか煙があがっている場所もあったりするのが見て取れる。
だけど、命令だからってこの部屋から気になりはすれでも出なかったここにいる兵士達。
他にもこの場にいた兵士達は気になって外に出て行ってそれっきり。
ここには事情説明にすら来てないしねぇ。
「あら?簡単なことよ♡
  ラーヴァス代行って名乗ってる、本名『ベルギス=ウォン=ネクロミド=ルヴィナガルド』。
  彼がこの町の領主に毒もって、幽閉監禁して。さらには領主の息子を名乗って。
  それでもって、この地でルヴィナガルド王国でかつてやってた実験。
  つまりは、ここでも人々を誘拐しまくって実験体にしていたんだけど。
  だけど、助け出された領主の口からここの国王に伝わって。で、今国王軍がやってきてるのよ♡」
「「だっ!?なっ!?何を馬鹿な……!?」
あたしの説明に何やら戸惑いつつも叫んでいる兵士達。
そして。
「……あんた、確かこの前ラーヴァス様と食事を……」
などとあたしやユニット、そしてガウリイをみて言ってくる兵士。
「まあ、信じても信じなくてもそれはソレで別にどうでもいいけど。
  とりあえず、あたし達が用事あるのはベルギスだから♡」
いって、くるり、ときびすを返し。
「とりあえず、この人達入り口知っていたみたいだし♡心みたら判ったからそっちにいきましょ♡」
そんなあたしの言葉に。
「……というか、リナは始めから知ってたんじゃないか?地下への入り口……」
などと横でそんなことを言ってきているガウリイ。
「内緒♡とにかくいきましょ♡」
いって部屋を出ようとするあたし達に。
「――だっ!?まっ!?私たちもいく!今の言葉が真実とは到底思えないしな。見極めるためにも!」
などといって、この部屋を任されている隊長でもある男性がそんなことを言いつつ剣を持って立ち上がり、
あたし達のほうにとやってくる。
それに続き、ここでじっとしていても仕方がない、というのもあり、残りのメンバーも剣を構え立ち上がる。
「…まあ別にいいけど。それだったらクロウリーさん♡地下施設の隠し扉までの案内をお願いしますね♡」
いって、にこりと、そんな男性――クロウリーにと話しかけているユニット。
「……だっ!?なっ!?なぜ私の名前を!?」
「「見ればわかるし。」」
きっちり、きっぱりと同時に言い切るあたしとユニットの言葉に。
「…それはリナ達だけだとおもうぞ……」
などと、何やらつぶやいているガウリイ。
「ま、ともかく。急ぎましょ♡下手したらベルギスはベイサムに何するかわかんないわよ♡」
まあ、すでにもう実験やってるけど♡
あたしの言葉に。
『ベイサム様!?』
何やら同時に叫んでいる兵士達。
そして。
「とにかく…ベイサム様の身が危険、というのならば事情などはよくわからないが……
  先ほどの言葉の真偽もわからないが案内しよう。――こっちだ。」
未だに、先ほどのあたしの言葉を半信半疑になりながらも、とりあえず時期領主の身に何かあっては。
というので、ひとまず真偽を確かめるためにもあたし達を案内し…その隠し扉のある場所にと進んでゆく。

右に左にしばらく進み。
やがてたどり着く通路の行き止まり。
壁の燭台をひねり、一つのレンガを押し……
ゴッン!
音を立てて、行き止まりにしか傍目には見えなかった壁が口を開ける。
「ここだ。」
そういう彼の言葉に。
明りライティング!」
ミリーナがその薄暗い壁の向こうにと明りを打ち出す。
明りの下、地下へと続く階段が照らし出されていたりする。
まあ、ここ…ちょっと違う入り口なんだけど、別に問題ないしね♡
「よっしゃ!」
いって、そのまま階段を駆け下りるルークに続き、あたし達や兵士達もその後に続いてゆく。
やがてその階段の先に一枚の扉が見えてくる。
「ちっ!鍵がかかってやがる!」
ルークがそのドアノブに手をかけて、何やら言ってるけど。
「ガウリイ♡」
「――はいはい。」
あたしの呼びかけに、ため息をつきつつ、そして。
「はぁっ!」
ざざんっ!
気合と共に一閃。
ガウリイの気合と共に、ドアはあっさりと断ち斬られ、床にとガラン、と転がってゆく。
何かそれをみて、兵士達が驚いてるけど、それはそれ。
そのまま、その部屋の中に入り……そして、思わず無言になっているルーク達。

ドアの向こうにと漂う魔法の明りにて照らし出されているのは部屋を埋め尽くす黄金と銀の輝き。
ちょっとした広さの小さな部屋に所狭しと並んでいる宝石をあつらった鎧に剣に装飾品♡
ちなみに、これすべては魔法道具マジックアイテム
「すげぇ~!すげえぞ!これ!
  みんな魔法道具マジックアイテムだ!このネックレスなんぞミリーナがつけたら綺麗だろうなぁ♡」
いってそこにある数本の宝石をあしらった金のネックレスを手にしていっているルークに。
「あ♡これかわいい♡ファーに似合いそう♡」
とかいいつつも、横にあるティアラをみていっているユニット。
「あら♡いいのがいるじゃない♡」
いって、山と無造作に積まれている品物の中から、一本の剣を取り出し。
…といっても、手は使ってないけど。
あたしの言葉と共に、その中より一本の剣が浮かび上がり、あたしの元にとやってくる。
「あら?リナ、それって♡」
あたしが手にしたそれをみて言ってくるユニットに。
「そういうことをやっている場合なの?」
冷めた口調で何やら言ってくるミリーナ。
横のほうでは。
「行方不明の彼女にこれ似合いそうだなぁ。ああ、いとしのエリー、君は今どこに……」
などと、実はベルギスに誘拐されて実験体になっている。
ということすらも知らずにそんなことをいっている兵士の一人。
「きこうら……おい……」
そんなあたしたちに何ら言ってくるクロウリー。
彼が何やら言葉を言いかけるのと。
「どうやらここではなかったようですね。」
などとつぶやくミリーナの言葉はほぼ同時。
「とりあえず、ここの物色は後回しね♡」
「……あとでやるわけ?む
あたしの言葉に小さくつぶやくミリーナ。
と同時。
ドゴガァァ!!
轟音と共に、部屋の一部の壁が爆裂し、黙々と立ち込める土煙。
そして――
その中から。
「…よお。おそろいだな。」
いって、肩を押さえてふらふらと、姿を現してくる人影が一つ。


                            -続くー


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あとがき:
薫:次回で、ベイサムとの戦い?ですね。あとすこしーv
  ちなみに、この時点で、ゼロスは外の刺客たち相手に遊んでます(汗
  生かさず、殺さず、といった感じで、ねちねちと。
  何かいたぶりつつも、食事して楽しんでるようです・・・まあ、ゼロスだし・・
  何はともあれ、ではまた、次回にてv
  2005年2月26日某日


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