エル様漫遊記・ソラリアの謀略偏
「――なあ?何がどうなってるんだ?」
その日の夕刻。
城にと向かう道すがら、夕日に染まった町の通りを行きながら、ガウリイが聞いてくる。
『内緒♡』
そんなガウリイに同時に答えるあたしとユニット。
ゼロスのヤツは、未だにセイルーンで事情説明のために足止めくらってるし♡
「……というか、何かあの城の中のほうからいろんな気配がしてるのと関係あるのか?」
そんなあたし達の返事に、などと聞いてくるけど。
「あら♡よくわかったわねぇ♡」
「ま、多少は性根を入れないとね♡あの人間には♡」
あたしとユニットの交互の返事に。
「…性根って……」
何やらつぶやいているガウリイだけど。
「……ま、別にいいけどな。どうせリナ達には誰もかなわないし……」
何やら小さくそんなことを言ってるし。
「そんなことより♡城の前につきましたよ♡」
のんびりと歩いてゆくその先に、何も事情を知らない門番たちの姿。
あたし達が代行を名乗っている彼にと呼ばれている、という話は伝えられているので、
そのままあたし達はしろの中にと招き入れられてゆく。
「――お待たせいたしました。」
いってあたし達がいる部屋にと入ってくる一人の老執事。
ちなみにこの人間もここで何が起こっているのか知らされてなかったり♡
とりあえず、食事の用意が整うまで、と控えの間にと通されたあたし達。
まつことしばし。
そして―――今。
「お食事の用意が整いました。代行もすでにお待ちです。」
いって頭を下げてくる。
「ご案内いたします。こちらです。」
そんな言葉をうけ、あたし達は立ち上がり、部屋を出てちょっとした廊下を歩くことしばし。
「どうぞ。こちらです。」
いって足を止めたのは一つの扉の前。
ギィ……
扉が静かに開いてゆく。
部屋の中には白いテーブルクロスのかかった長テーブル。
壁の飾台には魔法の明り。
向かいの席にはまだ若い…といっても28歳だけど。
白い服に燃えるような赤い髪ににこにこと笑みを表面上は浮かべてるけど。
その後ろに控えているのは一組の男女。
銀の髪をポニーテールにしている女性に、紅い髪を黒く染めている男性。
「あ♡ルークさんにミリーナさん♡久しぶり♡」
二人の姿をみて、ユニットが手をひらひらとふりつつ話しかけてるけど。
その言葉に。
「?お二人ともお知り合いですか?」
後ろを振り向きつつ聞いているこの男性。
今はラーヴァスなんて名乗ってるけど、本名はベルギスだし♡
というか、彼も報告うけてて知ってるはずなのにねぇ。
ふふ♡
「……え、ええ…まぁ……ちょっとしたことで。」
何やらつぶやくように言っているミリーナ。
ルークのほうは心なしか顔色が青いけど。
「――そうですか。まあともかく…ようこそ。リナ=インバース殿とそのお連れの方々。
お待ちしてました。どうぞ遠慮なくお入りください。」
いって席を立ち、あたし達を手招きしてくるこのベルギス。
「一応、お招きくださりありがとうございます♡」
にっこりというユニットに一瞬。
こんな子供が本当にザインの報告にあったあの?
しかもかつて我らの……
などとそんなことを思いつつ。
「いえいえ。こちらこそ。
ご高名なリナ=インバース殿とこうしてお目にかかれる機会がもてて幸いです。」
いってあたし達に席につくようにと促してくる。
「まずは自己紹介をさせていただきます。」
あたし達が席についたのを確認し、テーブルにその両手を置いたまま。
「私の名前はラーヴァス=ネクサリア=ラングマイヤー。
このヴェルギス城の城主代表をしております。
父のクラインはここしばらく病で臥せっておりまして。
それで私が代行として、領主の責務を全うしております。」
そんなことをあたし達にベルギスはいってくる。
一方、彼の後ろのルークはあたし達をちらちらと見てるけど。
「父親…ねぇ。父親はデュークでしょうが♡」
ぴっしっ!
あ♡
一瞬表情が固まった♡
あたしの言葉に面白いまでに一瞬表情を固まらせ、
だが、かなり動揺しながらも、表面上は何でもないように装い。
「な…何やら勘違いされているようですが。…まあいいでしょぅ。
実は私候見えても魔道には少々興味がありまして。
――いえ、正確に言いますと、魔道に関する逸話を聞くのがすきでして。」
ラーヴァスもといベルギスの会話に続けて、
彼の後ろの扉から姿を現したウェイターがテーブルにポタージュスープを並べ去ってゆく。
「魔道士に関する逸話も様々ありますが、
最近耳にしたそういった話の中でも特に私の興味を引いたものがあなたの噂です。」
そんな彼の言葉に。
「リナの噂はほとんど事実だからなぁ。
いきなりどっかの魔王とかいうやつを呼び出したりするし……」
そんなことをいいつつも、念のために、とばかりに。
ズボンより取り出した粉を手で隠しながらスープにいれ、スープを食べ始めているガウリイ。
ガウリイが今入れたものは一応中和剤♡
ガウリイの祖母の影響で多少は薬草に関する知識一応あるし、このガウリイ。
多少ゴルンノヴァがその知識を喰べて少なくなってるけど。
それはそれだし♡
「……いや、どっかの魔王って……」
何やらベルギスの後ろでつぶやきつつも横のミリーナと顔を見合わせているルーク。
そしてなぜか二人とも、…何かあのリナ(さん)ならありかそな気が……
などと二人して思ってるし…このルークとミリーナのこの二人は……
「…え、ええと…まあ、言葉のあや、と捉えておきましょう。
正直申し上げてよくない噂も耳に入ってきますが。
功績が大きければ大きいほど、知名度が上がれば上がるけど。
それをあくざまにいう人達も出てきますしね。
人の噂話に関しては、悪い噂は話半分…と思っています。
失礼とは思いましたがあなたに関する様々な噂を集めさせていただきました。
何でもアトラスシティの魔道士教会やセイルーンシティでの王室での権力争い解決。
カルマートで邪教教団を壊滅し…暗殺者の中の暗殺者ズーマを倒し……
ディルズの王都混乱や外の世界との貿易の要となる品を国に提供した…とか。
様々なそのような噂話もありますし。いずれにしてもあなたが並々ならぬ魔道士である、
ということには疑いをさいはさむ余地もありません。しかし、噂は噂。
よろしければぜひともにお食事でもしながらご当人の口から武勇伝をお聞かせ願おうか……
と、思った次第でして。あ、話が長くなりましたね。
とりあえず、スープが冷めないうちにお召し上がりください。」
いってスープにと手をつけるベルギス。
「別に何もしてないけどねぇ。あたしは♡」
そんな食事をしつつのあたしの言葉に。
「ガ何とかってやつを赤ん坊にしたり、ダー何とかとナイ何とかってヤツを元に戻したり?
アレでも何もしてない…ねぇ~……」
そんなあたしに何やらじと目で言ってくるガウリイ。
スープの次には肉のソテーが運ばれてきており、
それを一口サイズにきりながら、一口、また一口と口にと運ぶ。
「あら?ガウリイ、あれはDとVよ♡
まったく、何をちょっぴし暴走してたんだか。ま、じっくりとお灸は据えてるところだし♡」
そんなあたしとガウリイの会話に。
「?」
首をかしげているベルギス。
「ま、どうでもいいですけど?ベルギス元国王さん?何で偽名なんて使ってるんですか?」
――びっしっ!!
あ、固まった♡
肉のソテーを食べつつ、さらりといったユニットの言葉に、
面白いまでにベルギスはその場に硬直してるし。
「つうか、何だって、あんたその中に魔の気配を三つもさせてるんだ?
…かなり下っ端魔族みたいだけど?」
もぐもぐもぐ。
こちらもまた、口にと肉を運びつつ、さらり、といっているガウリイ。
「…な゛っ!?な…なな……なんのことですか?」
面白いまでになぜかベルギスの声が上ずってるし♡
「どうでもいいけど?ここの本当の跡継ぎであるベイサム=フリッツ=ラングマイヤー。
その彼をハーフデーモンの実験体にして♡
それには今の領主・クラインには少しづつ毒もって地下の一室に放り込んで♡
そんなことをして、領主代行なんてやってて楽しい?」
ぴききっ!!
あたしのさらっとしたその言葉にさらに面白いまでに硬直するベルギス。
「ま、今ゼロスさんが昨日助けた子供たちをセイルーンに保護してもらって事情説明してるし?
あの子供たち、ベルギスさんがザインさん達、といった人達にも会ってるみたいだしね♡」
なぜか次の食事を運んできたメイドはあたし達の話をきき、その場に硬直し。
ルークとミリーナにいたっては面白いまでにと驚いてたりするけど♡
「いや…あの…な…何を……」
何やら声をおもいっきりかすれさせつついってくるベルギスに対し。
「あら?何わかりきったこといってるのよ?
元ルヴィナガルド国王ベルギス=ウォン=ネクロミド=ルヴィナガルド♡
かつて人体的な魔道実験において、
自国の子供たちを実験体にして【魔】と合成して国おこしを考えてた。
というのは今では誰でも知ってる事実だし♡」
「それにそのまま自らが抱えていた部下と共に逃走したから今指名手配かかってるしねぇ。
あ♡そういえば。ワイザー=フレイオンこと特別捜査官さんが、
ベルギスさんを探してここに来てますよ♡」
交互にいうあたしとユニットの言葉に。
「なっ!?やつが!?」
ガタン!
席を立ち上がり、何やら叫んでいるベルギスに。
じと……
面白いまでに冷たい視線がルークたちや、そしてまた、
その場にいた兵士達などからベルギスにと投げかけられる。
「……あ、いや、失礼。その名前はかつてルヴィナガルド王国の王室が行っていた、
魔道実験を暴いた人物の名前ですね。
しかし……ここには、そんな人物が探している人物はいませんよ?」
どうでもいいけど、カタカタと震えつつ、
しかもかすれた声でいっていたら全然説得力なんてないんだけど♡
「目の前にいるじゃない♡」
「――――…………」
ユニットの言葉にしばし硬直し、無言になっているこのベルギス。
「ま、それはそうとして。せっかく城に招いてくれたんだし?
ついでだからラングマイヤー領主の体を元通りに元気にしてあげるわよ♡」
最後に出されてきたデザートを口に入れつついうあたしの言葉に。
「・・・あ、父は面会謝絶で…流行病なのでうつっても……」
そんな彼の言葉に。
「よろしいんでないですか?ラーヴァス殿。
【リナ=インバース】といえば噂では死人すらをも生き返らせるという実力の持ち主。
ラーヴァス殿も長らく父上と離れていて、
戻ってきた矢先にお父君が倒れられさぞご心配でしょう?」
いっているのは先ほどの老執事。
この人間、本気でこのベルギスがクラインの第二子、と信じているのよねぇ~♡
面白いことに♡
「いや……しかし……」
「あら?あたし達はどんな病気だったとしてもうつることなんてないし♡
というか病気なんて無意味だし。それとも、会わせられない。
というんだったら、やっぱりさっきいったあたし達の言葉が事実って認めるってことね♡」
事実、真実なんだけど♡
ぐっ!
そんなあたしの言葉に小さく言葉を飲み込み。
そして。
周りの兵士やルークたちにとちらり、と視線を向けるベルギス。
ここで断ったら、計画が……
そんなことを思いつつ、この場は―――とりあえず、周りの疑惑の目から逃れるためにも。
などと面白いほどに狼狽しつつも、頭をめぐらせ。
そして。
「先ほどの言葉はあなた方が場を盛り上げようとしたブラック・ジョークでしょう?
笑えないジヨークでしたが。ですが、父は本当に具合が悪く、又、人に会えるかどうかも…
とりあえず、私が父の容態を確認いたしまして面会可能のようであればご連絡いたします。
申し訳ありませんが私はまだ仕事が残っていますので。そろそろお開きにしましょうか?
ルークさん…でしたね?ミリーナさんともどもこのお三方を送っていって差し上げてください。」
いって、カタリ、と席を立ち。
「それでは失礼。」
いいつつその場を去ってゆくベルギス。
――どうでもいいけど、ベルギス♡足がふらついてるわよ♡
ベルギスをが退出したのをうけ。
「それじゃ、あたし達もいきますか。」
いってあたしも又立ち上がる。
「――あ、送っていきますわ。」
そんなあたしにと多少声を震えさせつつも言ってくるミリーナ。
とりあえず、あたし達はミリーナとルークを伴い、宿にと戻ることに。
「しっかし、あからさまに動揺してたわねぇ♡あのベルギス♡」
「どうせなら平然とさらり、と交わすだけの度胸はなくちゃ♡」
夜道を歩きつつ話すあたしとユニットの言葉に。
「……あ、あの?リナさん?ミリーさん?さっきの話って……」
何やら後ろをついてきつつ聞いてくるミリーナ。
「事実よ?この前のベゼルドでもいったでしょ?そ・れ・に♡」
ひたり、と足をとめ、くすり、と笑うあたしの動作に
「…ま、あんな場所でいきなり暴露されたら…確かに行動起こすよなぁ…普通……」
はぁ・・・
ガウリイもまた、そんなことをいいつつ、ため息をつきながらも足を止める。
―――と。
ジャッ!!
ギッン!
あからさまな殺気とともに、氷の矢があたし達に向かって投げられてくるのと同時。
数本のナイフもまた、あたし達にむかって投げられてくる。
『――なっ!?』
それをうけ、面白いまでに左右に飛びのいているルークとミリーナに。
「滅♪」
ぽびゅ。
あたしの一言によってナイフも氷の矢も瞬く間に消滅する。
「――ちっ!」
「ミリーナ!」
それと共にとりあえず、一番手ごろに見えたミリーナの横手に空間移動したそれの一撃が、ミリーナのわき腹めがけて突きつけられる。
それをみて、ルークが何か叫んでるけど。
「くっ!」
くるっ。
ストン。
その攻撃をくるり、と後ろ回転してかわし、身構えるミリーナ。
「――なっ!?あいつらは……!?」
その姿をみてルークが叫ぶ。
先のベゼルドで対峙したその姿とまったく同じ黒尽くめの男の姿。
くすっ♡
「……で?何のようかしら?ザ・イ・ン♡」
『なっ!?』
あたしの言葉にあからさまに驚きの声を上げているルークとミリーナ。
「ふっ。」
あたしの言葉をうけ、口元にと笑みを宇部、そのままくるり、と走り出すザインの姿。
そして
「逃がすか!」
そんなザインを追いかけているルーク。
「…というか、あの相手…誘ってません?」
何やらとまどいつつも、とりあえずルークを放っておくわけにもいかずに走り出したミリーナが、
あたし達にと視線を向けて聞いてくる。
「思いっきり誘ってるわね♡ついてこいって♡」
そんなあたしの言葉に。
「罠、とわかっててもいくのか?やっぱ?はぁ~……」
何やらまたまたため息をつきつつも言っているガウリイ。
「当然♡」
「いいじゃないですか。ガウリイさん。楽しそうだし♡」
あたしやユニットの言葉に。
「いや…ミリーさん…楽しそうって……」
何やら言っているミリーナ。
―――と。
「…なっ!?ここは!?」
あたし達がついてくるのを確認し、そしてあからさまに玄関の側に佇んでじっとこちらを見つつ。
あたし達が来たのを確認し……
その建物の中にと入ってゆくザイン。
ここは昨日あたし達が侵入した建物でもあり、
「…何で警備の兵の姿もねえんだ?」
かなりここを厳重に警備していたのはルークとミリーナとて、
いや、この通りを歩けば誰でも目につき知っている。
「――やっぱり、先ほどのリナさんたちがいっていたこと…
……まんざらジョークではなさそうですわね。警備を解ける人、といえば・・・」
「――けっ。ラーヴァス代行のあのやろぉ!俺たちをだましてやがったな!?」
などと誘い込むようにザインが建物の中に入ってゆくのをみて何やら言っているルークに。
「俺たち、じゃないわ。あなただけよ。ルーク。」
淡々といっているミリーナ。
そんなミリーナの言葉に。
「――へ?ひょ…ひょっとして、代行のこと信用してなかったのか?ミリーナ?」
目を点にしてミリーナに問いかけているルーク。
そんなルークに。
「いつかいったでしょ?私赤毛の人は好きじゃあないの。」
「……い、いや、それは偏見じゃぁねぇかなぁ?とか思ったりするけど……」
何やらそんな会話をしている二人だし。
くすっ♡
そして。
「それにこの仕事うけてきたのミリーナ…お前……」
何やら情けない声をだしているルークだし。
「――で?それはそうと?どうすんだ?あいつあからさまに誘ってるぞ?」
ガウリイが建物の中に入っていったザインを……
…というよりは、建物そのものに視線を向けつつ聞いてくる。
「くすっ♡こういう場合はね♡意表をつくのがいいのよ♡」
あたしの言葉と同時。
パタパタパタ……
「こっちです。こっちに怪しい黒尽くめの男達が入っていったんです。」
いって後ろに数名の兵士達。
昨日、黒尽くめの姿を目撃した警備副隊長のカルアスと、警備隊長にあたる彼の上司。
そして、この警備の舞台のメンバー約8名がユニットと共にあたしのところにとやってくる。
「……どうりで途中からユニットちゃん…消えたと思ったら……」
それをみて何やらガウリイが言ってるけど。
ザインにおびかれてついてゆくそんな中。
実はユニットが途中でこの町の警備隊を呼びにいってたのよね♡
「隊長!?人の気配が!?」
「――うむ。確かに怪しいな。4名はここにのこってここを警備していたもの達がどこかに倒れていないか捜索!
我ら残り四名はこの中に突入するぞ!」
「しかし…隊長?ここは一応我らは立ち入りを許されてませんが……」
そんな兵士の一人の言葉に。
「何かあってからでは襲いからな。…それにカルアスの報告だと相手は魔道を操るらしい。とか。
ご足労ですがあなた方も参考人…というか見届け役として我らについてきていただけますか?」
今のあたし達の格好はユニットはまあ別として。
一応それなりの格好をしているのでタダの旅人、とは捉えるはずもなく。
そんなことをいってくるこの町の西地区を担当している警備隊長・カナン。
彼ら兵士達には今ベルギスことラーヴァス代行、
と名乗っている人物が何をしているかなんて知らされてないし♡
「…というか、わざわざ呼びにいってたんですの?ミリーさん?」
そんな兵士達をつれてきたユニットに首をかしげて聞いているミリーナに。
「そ♡このカナン体調ってここの国王の親戚筋にあたるしね♡参考人にはちょうどいいかと♡」
にっこりというユニットの言葉に。
「?どこからか話でもききましたか?確かにここの国王と私は従兄弟ですけど……
……とにかく、曲者は何をしてくるかわかりません。
――みんな、くれぐれも気をつけるように!」
『はっ!!』
カナンの言葉をうけ、敬礼する警備兵達。
というか、ザイン達、あたし達が兵士達を連れてきたのに気づいてないし♡
この彼らはここはただ王族関係者のみの礼拝堂、と聞かされてるしね♡
「とにかく。―――いきましょう。」
カナンを先頭に。
あたし達は仮初めの礼拝堂の玄関口にと彼らを伴い進んでゆく。
-続くー
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あとがき:
薫:まあ、このカルアスやカナンさんはエル様達と関わりになった・・というのがすべての決定ですねぇ・・・
・・・・・・・実はこの二人、後々重要(?)な役割したりして(こらまてや
何はともあれ、次回、潜入ですvではv
2005年2月22日某日
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