エル様漫遊記 幼少偏 ☆見定め・・☆
「・・・・・あ・・・・あの?」
ぽん。
戸惑うゼロスの肩をぽんと叩き。
「ゼロス、お願い、頑張ってね?」
だから、どうしてそこで冷や汗ながしつつ声を震わせていっているのかしら?
ルナは?
心なしかゼロスの声も震えていたりするけど。
「ま、いーわ。とりあえず、ゼロス。今日は、セルシナとローティスの視察にいくからねv」
別にスィーフィードとシャブラニグドゥが治めているのはこの惑星というだけではない。
一応ここの世界そのものを任せているこの二人。
まあ、別にひとつの惑星で活動してはいけない。
という規約もつくってないから。
別にどうでもいいけど。
一応、中身の入った仕事をするという理由から。
今はまだ、一つの惑星にその役目の場を設けている今の状況。
ま、以前、万遍なく、世界そのものを統一しつつ、やった時には。
あっけなく勝負というか、その世界。
そこにいる人の手によって、消滅を迎えたからねぇ。
面白いことに。
まあ、ある程度まで世界が発展したら、違う星にと今のところその行動の場を移しているから、部下RとSは・・・
それはまあいいとして。
「・・・・え・・いやあの・・・確かあそこは・・・。」
そう言葉をにごらせているゼロス。
あの地の一つは。
面白いことに、そこに住んでいた人間達が自然界にあるとある物質を集めて、それを爆発させて、
彼等が住めない世界に変えていたりする。
生き残った生き物たちは、シェルターに入って生活しているその状況。
もう一つはといえば。
深淵の空間の中に漂う物質が集まり構成され、形成された水のみで構成されている、惑星。
核がないままに、そこに生命が誕生し。
そこから出ることもどうすることもできずに。
その短い期間を終了させて。
もうすぐ誕生したときと同様に消滅しかけている惑星。
・・・・まあ、僕達にはいくら放射能とかいわれる物質とか・・関係ないですけど・・・。
今のセルシナの様子を思い出しつつ、心で思っているゼロス。
「ま、確かに、セルシナに住んでいる人間達は。
自分達が住んでいる惑星が、自分達のせいであと少しで消滅するなんて思ってもいないからね。
未だに植物とか地上ですでに生きることすら出来なくなっているのに戦いを繰り広げているし。」
人間というものは本当に面白い。
自分達が住んでいる足元がいつまでも平穏無事にあると思いこんでいたりするのであるから。
彼等が行った行為は、間違いなく。
彼等の住む惑星にダメージを与え、そしてそれが、地殻変動を誘発させて。
内部が爆発し、あと数年もたたないうちに惑星セルシナは消失するというのにも関らずに。
未だに同じ種族の間で争いを続けているそこに住んでいる人間達。
いちど。
少しばかり、戦争が激化する前に、ルナがその星に空から隕石を一つ落として。
全てを更地に戻したという歴史を持っているにも関らずに。
また同じ過ちを繰り返しているそこの人々。
何回もルナは手助けするほど・・そして、あたしもそんな甘いことは許してない。
ま、生きているものが自分の始末は自分でつける。
それが基本だしね。
「まあ、セルシナは・・・すぐにでも消滅する惑星ですけど・・。
ローティスはあれはただ、水が固まってできた惑星ですけど・・。」
面白いことに、水だけの惑星で。
生命が誕生し。
このたかが三十億年で。
その水の中に生き物が闊歩するほどに成長を遂げていたりする。
そんなあたしの言葉につぶやくゼロス。
「あら、だからよvあの水を蓄えていた重力の源が。完全に無に還り行いたからね。」
そこで無にと・・・・もとい、完全に滅んだとある存在。
まあ、このあたしに刃向かったんだから、それなりのお仕置きはしないとねv
そんな理由から、少しばかり。
闇の空間である、一般に呼ばれている宇宙空間。
そこに括り付けていたんだけど。
そいつがこともあろうに、発狂して、完全に消滅したのよね。
根性がないったら。
彼がもつ力によって、そこに形勢されたとある惑星ローティス。
互いに互いとも。
その滅びの理由は違えども。
結構、滅ぶ間際っていろいろと楽しめるからね。
「エル様、後始末というか、あの空間は私達も今後のことは考えておりますので・・・」
びくびくとしつつ、家をでたあたしに言ってくるルナ。
「ま、そりゃ、何もしないと・・・わかっているわ・よ・ね♡」
―ぴしり。
なぜかもっともなあたしの意見に、ルナもゼロスも凍り付いているし。
「とりあえず、じゃ、行きますかv」
やっぱり、試運転は大事だしねv
小さくつぶやき先日作った乗り物を出現させる。
ちなみに。
別に異空間においておいてもいいのだけども。
それだと形的には面白くないので。
ネックレス状にした水晶の中にそれを入れ込んでいる。
首にかけた水晶をなぞると。
その直後に。
そこに機体の色は銀色に近いそれが出現する。
「さって。いくわよ。ゼロス♡」
「・・・・・はぃぃ・・・・」
とりあえず、ゼロスをひこずるようにそれに乗り込み。
そしてふわりと浮かび上がり、この惑星の外に出てゆくあたし達。
「・・・・・・・・えと・・・・エル様が戻ってくるまで・・・やっておくことは・・・」
なぜかそんなあたし達を、つうっ、と額から汗をながしつつ見送りながら。
そのままそこから姿をかき消してゆくルナ。
「こんな子供が?」
怪訝そうな大人の男達。
そんな彼等ににっこりと笑いかけ。
「では、これなら信じます?」
そういいつつ、少しばかり力をこめ、近くの山にそれを向ける。
その刹那。
分かるものには分かるであろう。
彼等にとっては、神々しいまでの力を感じ取り。
『―それは!?』
思わず声を漏らしている大人たち。
そんな彼等ににっこりと笑いかけ。
「私の中にある、『力』をつかったまでですわ♡」
そういって、にっこり微笑むルナの姿が。
聖王国セイルーン。
それらを始めとする、ここ、結界に包まれている。
・・・何であの程度で移動ができなくなるのか、あたしとしては情けないけど・・。
ともかく、主たる国々の、王宮の中にある神殿で自らの力を証明してゆくルナ。
人の噂とはすぐに広まるもので。
ルナの噂。
すなわち、【赤の竜神の騎士(スィーフィド・ナイト)】
その噂は、瞬く間にこの惑星の一隅にと広まってゆく。
周囲はすでに、人体などにとっては有害な紫外線が当たりに満ち溢れ。
そしてまた。
定期的に大地が揺れている。
それでも。
「・・・・・・まだやってるのね。」
思わずあきれてしまう。
どうして人というもの・・いや、人に限らず、同じ種族内で、争いを好むのであろうか。
辺りに飛び交う無数の光線。
その下で、息を引き取ってゆく無数の存在。
目先のことに捉われて、自分達の置かれている状況を理解してない愚か者。
今は争いをするよりもこの惑星を元に戻すのが先決でしょうに。
基本的にはあたしは関らないことにしている。
あくまで、その道を決めるのは、そこにすむ存在によって決められるべきのこと。
ま、気に入った存在などがいたら、介入して干渉したりはするけども。
大地のいたるところから吹き出る、惑星を構成していた、とある物質。
それが何を意味するのか・・。
理解することなく永遠と争いを繰り広げている存在達。
惑星自身の悲鳴も聞こえはするが。
まあそれはそれ。
「・・・・・あの?エル様?」
ぴくびくと。
あたしの後ろを歩きつつゼロスが声をかけてくる。
「何?」
今のあたしの姿は、三歳程度。
ちなみに、髪の色なども栗色のまま、つまりは、リナ=インバースとしての姿のまま。
「大変に恐れ多いのですが・・。一体?ここに何の御用があるのでいらっしゃるのでしょうか?」
・・・・なぜか声・・・震えてるし・・。
こいつは・・・
「面倒だからね。一瞬のうちに、決めるか、または長々と長引かせるか。決めに来たのよv」
それは、ここに住んでいる存在達の行動次第。
この星の悲鳴に近い叫びは。
ここ、何数千年。
あたしの元にずっと響いている。
まあ、ルナ達も多少は干渉していれども。
本格的に参入したわけでもなく。
それゆえに。
元に還る道のりを進んでいるこの惑星。
ちなみに。
ここの銀河そのものもまた。
すでにもう、完全に無と化して新たな物質を構成すべき宇宙の塵と化している。
後にのこるは。
ここと、そして。
今にも爆発し、消失しそうな太陽のみ。
さて。
道を彼等は選ぶことができるかしらね♡
―今すぐに滅びを迎えるか。
―自らの過ちに気付くことなく、戦いの果てに滅びるか・・。
それは、ここに住む存在次第。
我が子達よ。
道は自分で切り開くもの、自らの運命は自らの手で……
幼い子供の姿だと、気を許す大人たち。
さて。
しばらく様子をみてみますかね♡
-続くー
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あとがきもどき:
薫:・・・・ちなみに。
ここでのエル様のこと・・・。
少ししか触れません(こらまて!)
ええ、少ししか・・。
だって・・・面白くないし(自分でいってどうする!?)
とりあえず。戻ってからの盗賊いじめ・・・がメイン・・かなぁ?
しばらくのとき。
後々に触れる、金色の魔女。
その噂の根源も少しばかり触れますけど・・・。
そーして、魔道士協会への入会・・と。
エル様・・とと、リナが作ったとある防具などの販売・・と。
そーしてしばらく後の。リナ、旅立ち(10のとき)
そーして・・。スペシャルの話しに・・・。
といった感じですかね?
おおまかにざっと流れを説明すると・・・
んではでは・・。
またv
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