エル様漫遊記  幼少偏     ☆ はこ船の材料は? ☆


     
「えっと、ゼロスv材料にするから。
    何処からかホワイトオリハルコン百キロ以上調達してきなさいな♡はい♡」
そう言って。
横にいる、黒い神官につるはしを手渡す。
「あ・・・・あの?エル様?」
何かそこはかとなく、いやぁな予感がするのは、気のせいでしょうか・・・。
まさか・・・これで掘るとかいうんじゃ・・・・(汗)
などと思っているゼロスだけど。
どうして嫌なのかしらねぇ。
「あら、決まっているでしょ?それで発掘するのよv力を使うなんて却下だからね♡」
あたしの言葉に。
「え・・・・・えええええええ!?そんなぁ!?力を使ったらかなり早いじゃないですかぁ!?
   それでなくても、ホワイトは発掘量が、一箇所に限られているんですよぉ!?」
何か泣き言言っていたりするし。
別に、普通のオリハルコンが含まれている地層などに。
同じオリハルコンでも、このホワイトオリハルコン。
少し性質が異なる物質。
大概、一億キロ単位に数グラム含まれていれば、まず、いいほうとされている物質。
普通、というかここで一般に知られている物質、オリハルコンは。
その性質から、魔力の干渉を受け付けずに、その魔力を抑える働きと、その精神力の干渉力を抑える働きをもち。
ちなみに。
この世界では、一番固い物質となっていたりする。
まずそれで創った品物は、壊れにくく。
格段に精神面などにおいて、つまりは。
魔力の干渉などにおいて、格段に実力を発揮する品物と成り果てる。
今あたしがいった、同じオリハルコンはオリハルコンでも、その少しその分子の構造が少し異なっているがために。
一般にホワイトオリハルコンと呼ばれているその物質は。
普通知られているそれと違い。
異なるのは、それをもいちれば。
魔力を抑えるのはもちろんのこと逆に増幅などもすることが可能。
あとは、殆ど普通の世界において不可視の構造となっているがために。
まずこれで物を作れば透視などされる心配は皆無。
ま、あたしには無駄なんだけど。
どんな不可視物質でも、このあたしには関係ないし。
なぜか泣き言を言ってくるゼロスに。
「あら。確か、この銀河の中心部分の惑星ミラに。たくさんあるでしょv」
「つ・・・つまりは。あそこまで移動してとってきなさいということですか?」
なぜか、涙をためてあたしを見てくるこのゼロス。
「ちなみに、期限は今日の夕方までね♡」
「え・・・・・・ええええええええええええええええええ!?」
そんなの無理ですぅぅぅ!?
などと心で叫びつつ、絶叫を上げているゼロスだけど。
「あらv普通は数分もあれば集まる量よv」
「うう・・・・。そりゃ、僕としましても、命令は絶対ですので。こなしますけど・・。
  あの惑星には、理に背く輩が多々といるじゃないですかぁ。・・・僕には無理ですぅ・・・・」
しくしくしく。
なぜか泣き言をいっているゼロスだし。
まあ、そりゃ。
時間があれば。
集められない量ではないと思いますが・・。
何しろ、確かあそこには。
よく世界そのものに反逆している存在が、アジトなど構えてますし・・・。
力を使えば見つかることもなく、一瞬で出来るでしょうけど・・。
力を使わずにこれだけとなると・・・・・絶対に見つかる危険性がありますぅ・・。
何か、かなりぶつぶつと心でつぶやいているゼロス。
そーいえば。
あの惑星。
よく、世界の仕組みに疑問を持って反旗を翻す面白い存在達がアジトを構えるのよねv
何でも、あの惑星は。
そのものがホワイトオリハルコンで出来ているから。
そこにアジトなどを構えれば、透視などがされないから。
つまりは、精神世界面からでも、気付かれることがないから。
などと、思いっきり勘違いしまくっている奴等が。
「あら、ゼロスくらいの力があれば、関係ないでしょうに♡そんなやつらは弱いから問題ないわよv」
くすくす笑うあたしの言葉に。
「・・・魔王様達より強いんですよぉ!?少し実力あるようなそんな彼らは!?
   僕のようなしがない、腹心よりも少ししたの実力程度じゃ、よくて滅びますぅ・・・」
何か泣き言をいってるし、こいつは・・・
「ああもう!何情けないことをいってるのよ!
   中間管理職魔王や竜神クラスより少し強いヤツラだからって。 しり込みするんじゃないの!」
まったく。
そんな奴等、軽く一ひねりできるのが普通のなに。
「しくしく・・・。根性あっても・・無理なものは無理ですぅ・・。」
なぜか。
黒い涙、つまりは、ゼロスの本体そもののの精神を液体状として。
本気で泣き言を言っているゼロスの姿。
ああもう!
「鬱陶しいわよ!あんたは!」
どすっ!
とりあえず。
近くにあった、木の枝でそんなゼロスを貫いておくあたし。
キュウ・・。
なぜか、その程度で精神世界で目を回しているゼロスだけど。
な・・情けない!
くうう!
お母さん、悲しすぎるわよ!?
SもSだけど・・。
この程度で目を回すゼロスもゼロスよねぇ。
子は親に似ると一部の存在達が言っているけど。
変なとこばっかり、Sの部下というかあいつが創り出した存在達は似ているのよねぇ。
他の部下にもそれは言えることだけど。


「ゼロスv目を回している時間も含まれるからねvちなみに、時間厳守しなかったら。わかっているわ・よ・ね?」
にっこりと微笑むあたしに。
そのまま。
がばっと起き上がり、あわてて具現化してきていたりするけども。
「ま、とりあえず。滅んだら荷物持ちがいなくなるから。
   少しほど力向上させとくわねv当然死んだりするのも却下だからね♡」
あたしの最もなその言葉に。
いや・・根性入れても・・滅びるときには滅びるし・・死ぬんですけど・・・。
・・・・・でもそうしたら・・・・混沌に還っても・・エル様・・・・かなりのお仕置きがまっていそうですね・・・(汗)
そうなぜか心でつぶやきつつ、その紫の目を丸く見開いていたりするし。
あのね。
だからどうして、このあたしに対してそんなにおびえるというか、恐れおののいているのよ!
ゼロスは!
「んっふふ。ゼロス、なぁに、心で思っているのかしら♡少しばかり説得が必用かしらねぇ?vv」
「・・・・・・・・・・・・い・・いえ!そんなことはないです!
   というか、精神誠意を込めまして!必ず日暮れまでには戻りますのです!」
にっこりと笑いつつ、その片手の上に、黒い球体を出現させたあたしをみて。
なぜかあわてて、ぺこりとお辞儀をして。
つるはし片手に、空間移動してゆくゼロスの姿。



ゼロスがこの惑星上から移動して、別の惑星に向かったのを確認しつつ。
「さって。じゃ、あたしはあたしで作りますかねv」
創ろうと思えばいつも一瞬ですぐに出来上がるので。
それだと面白くないから。
そうね。
一つ一つ、創ってゆくとしますか。
たまには、こんな、無駄なことをするのも面白いしね。
とりあえず、今からあたしが創ろうとしているのは海を渡るための船。
ちなみに、惑星上の海だけでなく。
真空の空間である場所、いわゆる惑星間にある空間。
その海をも移動できる船。
やっぱり、こういったものは乗り物に乗っていくのと、いきなり移動するのとで大分雰囲気から、気分から違うしね。
まずは、周りの外観からいくとしますか♡

星を包み込んでいる、真空の物質。
それを構成しているミクロ構造の原子を取り出して。
それを少しばかり、その構造を変化させて船の外観というか外壁を作ってゆくあたし。
といっても。
別に手を使っているわけでもなく。
手を前にかざすか。
もしくは見つめるだけで。
あたしの思い通りにその物質が多々と出来上がり形を成してゆく。
内装に使う物質は、ゼロスが取ってくるはずのオリハルコンを待つとして。
それ以外の、その内装だけは先に分割して作り出してゆく。
まず、必用というか、創るのを決めているのは。
その中心に広いプールに。
一応、温泉プールと自然水ブールの二種類。
これは、気分によって、どちらにでも出来る品物としておくとして。
後は遊び心で。
イメージ通りの服装製造機。
クローゼットの中に入って、どんな服がいいか、想像したり、思うだけでその記憶の中と同じ物質が出来るようなもの。
ま、これは、たとえ赤ん坊でもやろうと思えば、その仕組みさえ理解していれば。
原子配列変換などを応用して、誰でも簡単に出来ること。
後は、それに準ずる小物などに。
そして、この今創っている船のその機動部の中心ともいえる心臓部。
そこに、あたしの私室を設置して・・っと。
あとは、操縦室は・・っと。
その中心に水晶を置いて・・っとv
のんびりと一つ一つ創ってゆく。
結構、本当に一瞬にも満たない間に出来ることでも。
こういった無駄に時間を掛けて、創るのもその無駄が結構面白いというか退屈しのぎになるのよね。
その気になったら。
本当にすぐに一瞬もかからないうちに出来るようなことでも時間を掛けてやるのって、その無駄が楽しいし♡
何ごとも、遊び心は大切よね♡
ふふ。


さって。
あたしの方は、そろそろその基礎は出来上がってきているから。
後は、ゼロスがもって戻る、オリハルコンを。
その土台に組み込んで、組織配列転換して、混ぜ合わせて、後は仕上がりの内装などをするだけになってきたし。
少しゼロスの方でも覗いてみますか♡



コォン、コォン・・・・。
「・・・・うう・・・・。力使えば早いのに・・。」
いっそのこと、力・・使っちゃいましょうか?
・・・い・・いや、そんなとしたら。
【間違いなく、掘りなおし】といって集めたオリハルコンたちをあの御方は消滅させるでしょうし・・・。
そんなことを思いつつ。
その額になぜか、バンダナをハチマキ状にして結びヘルメットをかぶりつるはしを振るっているゼロス。
どうせやるんだったらというので、完全に形から入っているゼロス。
この辺りも、このゼロス、遊び心は大切にしているようよね。
いいこと、いいこと♡
つるはし片手に鈍く銀色に近い白い輝きを放っているその岩肌を、つるはし片手に堀り進んでいるゼロス。
そんな彼の邪魔をしようとする輩もいたりするけど。
ゼロスにとっては、どうやらこのあたしが示した刻限があまりないのがゆえに気があせっているらしく。
無意識のうちに、そんな輩を完全に排除していったりするこのゼロス。
どうやら、時間を気にしすぎて。
このあたしが、ゼロスの力。
どの程度まで、上げているのか今だに気付いてないようよね。
力そのものを本質からあげているのにも気づいてないし。
さきほどあたしがいったその直後に、実はゼロスの力の本質を少しばかりあげていたりするこのあたし。
折角の荷物持ちが滅んだら面白くないし。
いちいち、押し戻したりするのも面倒だからね。

とりあえず。
このあたしが指示したのは百キロ以上のホワイトオリハルコンの調達。
時間があまりないというか。
すでにゼロスがここ、ミラ惑星に向かった当時。
もうお昼を過ぎていた辺り。
そのめたに時間を守るために、自力で数百名以上具現化し。
同じ格好のゼロス達が、つるはしやスコップ片手にホワイトオリハルコンの発掘のために作業していたりする。


上空から見ればまるで、黒い物体が銀色に白く輝くその大地に無数にたむろしているようにしか見えないけど。

この惑星。
その地殻プレートそのものが全てホワイトオリハルコンで出来ており。
そのために。
大概このオリハルコンで創った家などは壊れないが。
それ以外のもの。
つまりは。
まずこの物質。
簡単な多少の地殻のそこにある、マグマ程度の熱にもめげなく存在しているという代物。


こんこんと。
星の至るところで。
発掘作業がすすんでいることを示すかのように。
何かを掘る音が、やがてその星の時間率でいうと。
とっぷりと日が暮れるまで。
ゼロス達は必死に、ホワイトオリハルコンを集め。
ようやく一息ついたのは。
すでに太陽が昇り始めているとき。

ちなみに。
惑星の大きさからして。
惑星ミラと、今あたしのいる惑星ではその時間の流れが多少異なる。
そろそろ、ゼロスに示した時間がくるころよね。
ふふ。
間に合わなかったら、とんなお仕置きをしますかねv
今度部下達にやってみようと思う、お仕置き方法の実験体にでもしてみますか♡


ゼロスが戻ってきたのは。
・・・・夕方より少し遅く。
すでに空に一番星が輝き始めるころだったりするし。


「時間通りに間に合わなかったんだからv覚悟はいいわよね?ゼロス♡」
「ああああ!申しあけありませぇぇん!!(涙)」
しばらく間。
なぜか、ゼロスの絶叫と悲鳴が、この辺りと精神世界面にと響き渡っていたりしたようだけど。
ま、このあたしには関係ないでしょう♡

ゼロスの運んできたホワイトオリハルコンの物質をあてがい、最後の詰めに取り掛かる。


後は。
全てにおいて、オリハルコン・・その物質上の仕組み配列組織に転換方法の成立。
それをこなしたら。
一日かかった船の製作もとりあえず今日のところは完結するし。
この調子で、三、四日。
のんびりと作るとしますかv


    
                                          -続くー


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   あとがきもどき:
         薫:・・・・・さぁって。
            次回で、船、製作完了(お゛び・・)
            それに乗って向かう先は・・何処でしょう?(まて!)
            んではでは・・。
            眠いので・・寝ます・・・・・。


    2003年4月3日(水)某日午後23時30分


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