エル様漫遊記 幼少偏 ☆膠着の理由・・・☆
「・・・・頼む、ゼロス、ヘマはしないでくれ・・・。」
本気で面白いことに、心配している、淡く長い金髪を後ろでまとめている女性―ゼラス。
獣王(グレータービースト)ゼラス=メタリオム。
なぜか、ここ、精神世界に属している部下Sこと、シャブラニグドゥのレイスの宮殿にて集まっている彼ら達の姿が。
黒く輝く、漆黒石のテーブルを囲んで、話しつつ、溜息なんかをついていたりするけど。
ちなみに、このあたしの命令というか、彼らを創ったときに。
精神世界に置いても、物質化するように、振舞うようにと創っているのと、命令してあることもあり。
どこの世界でも、精神生命体である、彼らもまた。
その身を置く世界でも、一応、実体ある姿として活動している事実があるけど。
魔族だけでなく、神族なんかもそういうふうにと設定してあるのはそれはそれ。
「・・・・というか、何であの御方がここに・・・・」
盛大に溜息ついて、額に両手を当て、顔を覆いつつ、
そこにいる、紫がかった青い髪の女性をちらりとみているS。
「・・・・じゃあ、聞くけど・・・断れると思う?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・シィィィン・・・・・・。
こらそこ!
何を黙り込んでいるのよ!
女性・・ルナの言葉に。
静かな静寂がその辺りを支配し。
((・・・・絶対に無理に決まって(いるな)(だな)(ですわ)))
その場にいる、五人の思いが見事に一致していたりする。
あたしが、人材確保に、この姿のままカタートに出向いたことを知って。
あわてて、やってきているルナ。
あたしは、すでに、ゼロスを連れて、遊びにいっているけど。
初め、ルナのことに気付かなかった下級の一応純魔族達などは、
ルナの手によって、殺されたり、滅ぼされたりしたりしてるけど。
大事の前の小事。
ということで、Sのやつは、あまりとがめてはいない。
それよりも、ルナから言われた、その台詞がかなり、なぜかショックを引いたみたいなのよね・・・まったく・・・
ルナが説明した内容。
それは・・・・・
――数年前から、あの御方が、ここで、人間やって降臨されてます・・・・・――
という、どうでもいい内容そのもの。
その言葉を受けて。
あわてて、代表を召還し。
こうして、今、会議を行っている彼ら達。
さすがに、フィブなどは、ルナがそこにいて。
しかも、それが、いく度か、命を狙おうとした、曰く『赤の竜神の欠片を宿す存在』それと気付いたが。
実物を見て、欠片ではなく、本人と気付き。
Sの、一言により竜神、魔王、彼らを含めた話し合いがここにて行われている。
ここには、ルナの部下たる竜王達はいない。
ルナは、部下達には、まだ自分が復活していることを、教えてないから。
そんなこんなで、この世界の魔族の代表者達と。
この世界の竜神を含めた話し合いが、今ここど行われていたりするのであるけど。
「そ・・それで?スィーフィード?あの御方・・お前と同じく、ゼフィーリアにいらっしゃるんだよな?」
声を完全なまでに白くして、ルナに言っているのは、Sことレイ=マグナス=シャブラニグドゥ。
一応、この世界の魔王の役目を与えている、しがない、中間管理職以下の魔王。
赤瞳の魔王(ルビーアイ)レイス=シャブラニグドゥ。
長く黒い髪に紅い瞳。
服装はゆったりした、黒いローブに身を包み、どこにでもいる、一見、魔道士姿を形っている。
「・・・・じゃあ、ルビーアイ様。お母様がいらっしゃるのだったら・・。
・・下っ端とかにけっして、ゼフィーリアに手出ししないように、いったほうがいいんじゃない?」
うるうると、震える瞳で言っていいつつ、なぜかホットミルクを飲みながら。
そういっているのは、艶やかな黒い髪に少しウェーブの入った男の子。
かつて。
ルナが誕生する際に。
ゼフィーリアにその気配を感じて。
刺客すらを差し向けたことがある、このフィブリゾことフィプ。
Sの創り出した、五人の部下の一人にして、その部下のリーダーを勤めている、冥王(ヘルマスター)フィブリゾ。
以前、このあたしのことを【お婆様】とか呼んだことがあり、その辺りは、じっくりと、説得しておいたけどv
それ以後、なぜか、このあたしのことを、Sを創り出した母親だからといって、お母様。
そう呼んでいたりする。
このあたしがすでに降臨している時期。
確か、二年と少し前くらいにも。
どうにか、レイの邪魔になるであろう、ルナの命を狙って。
部下の一人を使い捨てにして、ゼフィーリアに、送り込んできたことすらもあったりする、このフィブ。
そういえば、あの日・・お父さま・・・精神世界で、頭と背中にスコップつきたてられて・・・死んでたよね・・・・・。
ふと、思い出し、冷や汗をかきながら、そんなことを言っているフィブだけど。
そんなフィブに。
「フィブ、まさか、あの御方がいるから、手出し無用とはいえないであろう?」
その長い金髪を後ろでまとめている、
目つきの鋭い女性がフィブにいっていたりするけど。
「・・・・しかし、そんなことをしたら・・・あの御方の不況を・・買わないか?」
・・・・・・・・しぃぃぃぃぃん・・・・・・。
見た目の年頃は、二十代前後か、十代後半。
銀髪に銀色の瞳。
その男性の言葉でさらにその場がまたまた静まり返る。
・・・た・・確かに・・・一理ある・・・。
・・・・というか、そんなこと・・怖くていえないよね・・・。
・・・・・・ま・・まあ、下っ端は・・あの御方のことを・・知らないから・・・。
・・・・下手にそんなことをしたら・・・・(ぶるり)。
・・・でも、まさか、あの御方がここにおられるとはおもいませんでしたわ♡
そんな思いをめぐらせている、レイ、フィブ、ゼラス、グラウ、ダル。
この五人。
今、この場にいるのは、Sことレイの部下の。
冥王(ヘルマスター)フィブリゾ。獣王(グレータービースト)ゼラス=メタリオム。
覇王(ダイナスト)グラウシェラー。海王(ディプシー)ダルフィン。
そして。
赤瞳の魔王(ルビーアイ)レイ=シャブラニグドゥと赤の竜神(フレアドラゴン)ルナ=スィーフィード。
この六人。
グラウの言葉で、しばし、その場に静寂が訪れ。
「わ・・・・私を利用する・・というのは?・・・今まであまり表立っては、公言しなかったけど・・。
・・・私に当たり前のことだけど、神の力があるのは。
人の中でいう高位の神官とかなら、気付くと思うのよね・・・。あとは。
普段は、ゼフィーリア王宮にご神体として名目上祭っている、
私の力の一部でもある、あれを使えば簡単にすぐに噂は世間に広まるし・・。」
かたかたかた。
なぜか、体を震わせて、そういっているルナ。
紫がかった青い髪に紅い瞳をしている、六、七歳程度の女の子。
ルナ、只今、人として・・ルナ=インバースとしての生活、六年目。
そういいつつ、小さく捕捉するように。
「・・あの御方を止めるの・・絶対に無理だし・・・」
そういって、なぜか真っ青になっているルナ。
あのねぇ・・。
こともあろうに、あたしがこの世界で、人間やって遊んでいる、それがSに判明してしまったというだけで。
ここに話し合いに来ているルナだけど。
「・・・・悪いが、やってくれるか・・・」
「・・ガンバルワ・・・・」
その声がなぜか固く、わなわなと震えていたりする。
「では、われらも、この時代に、今。
かつての、赤の竜神の騎士が出現した。そう配下の者にそれとなく言い渡しておこう・・。」
「・・・・グラウ、くれぐれも・・ゼフィーリアに手出しはしないうよにね・・。
・・でないと、私達・・・エル様にどういった、お仕置きを受けることやら・・・。」
こら!S!どういう意味よ!
かたかたかた。
Sの言葉に震えつつ。
『わ・・分かりました・・・・。』
なぜか、震えているメンバー。
「ほほほ。このしばらくは面白くなりそうですわ♡」
にここにと、ハーブティーを口に含んでいるダルフィン。
『海王(ダル)(ダルフィン)!!!!!』
そんな、一人少し楽しんでいるダルフィンに、その場全員の突っ込みが炸裂する。
「あらvどうせ、あがいても無駄なのですから♡
こういうことは、楽しまないと、損ですわよ♡ねvルビーアイ様vグラウ、フィブ、ゼラス♡」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
にこにこと、扇を片手に言い放つ、ダルフィンの言葉に。
しばし、なぜかその場が再び別の意味で静寂が訪れていたりするし。
あら♡いいこというじゃないのよ♡ダルフィン♡
そんな彼らが話し合いをしているころ。
どっがぁぁぁぁぁぁん!
「んっふふふvやっぱり、保護者に近い形がいるのといないのとで。対応がまったく違うわね♡」
今まで、換金しようとしていた様々なものが。
子供であるあたしだけの姿と。
一応、大人の姿をしているゼロスの姿が加わっている。
それだけで、面白いほどに、周りの対応がまったく異なっていたりする。
「リナ様ぁ・・まだ壊滅させられるおつもりですかぁ?」
がらがらがら。
いちいち、袋に詰めるのも面倒なので、ゼロスに台車に変形させて。
その上にどさどさと回収した品物を載せているあたし。
その台車より情けない台詞が飛び出してくるけど。
当然無視。
「あらv当然でしょvついでに、この辺りの、盗賊、一層するわよ♡」
この辺り。
今では、魔道士とかいう存在自体が伝説と化しているがために。
まあ、はっきりいって、盗賊達の宝庫と化している。
そこに、少しばかり、手を加えただけで、ものの見事に瓦解する盗賊などの犯罪組織のその面々。
「・・・・竜王さん達に気づかれますよ・・。」
ぽそりとつぶやくゼロスの言葉に。
「あらvあいつらが気付くわけがないじゃないのよv
あたし、気付かれないように、壊滅するとき、結界張ってるしねv
まさか・・そのことすら、気付かなかったのかなぁ?ん?ゼロスちゃん♡」
「ああああああ!申し訳ありませぇぇぇんん!」
なぜか。
しばし、ゼロスの絶叫に近い悲鳴が澄んだ青空にと響き渡ってゆく。
子供の姿と、少し成長した姿。
まあ、成長した姿のときは。
今後のこともあり、その髪の色を金色と、瞳を金色に変化させているけど。
だって・・。
んっふふv
あと、しばらくしてから、始めから、あれがあたしだって、気付かれたら、面白くないからね♡
それはまあ、今後の楽しみの一つとして♡
ふふふふふふふ♡
しばらくもたたないうちに。
その辺りに、金色の魔女。
とかいって、噂が広まっていたりするけど。
ま、そこはそれ♡
「・・・この辺りに、魔法を使える・・人間・・いるか?」
かさり。
すでに廃墟と化した、アジトの一角にて数名の男達が話しこんでいたりする。
「いや、この辺りは、竜王様の力のご加護で。
すでに、千年より前から、そんな魔道士などという輩は。伝説と化しているが?」
どうみても、辺りの壊滅状態は呪文によるもの。
「われらが介入できない、あの土地ならば、いざ知らず。
どうにか、竜神様の欠片を宿している人間などからの情報によれば。
あの地では、魔道が発達して進化しているようだがな・・。」
かつての、約千年ほど前に起こった、この地での、降魔戦争。
その結果、この惑星の一部が、魔の結界にと覆われ。
交流が途絶えたのは、少し前のこと。
壊滅しているその場をみつつ。
「・・・調べてみる価値は・・ありそうだな・・。」
そういいつつ、空に向かって一咆え。
ルォ・・・。
ぱさっ!
その場から、数名の黄金竜達が、飛び去ってゆく。
ふふ。
調べても分かるはずがないじゃないのよ♡
なぜか。
原因不明で壊滅するという、盗賊の調査に。
彼ら、竜王に使える黄金竜達が、調査に乗り出したりしていたりするけど。
ま、関係ないわよね♪
「うーん。やっぱり、ここは、一つ、船でも作りますかv」
「ふ・・・船ですか?」
海をみつつ、いうあたしの言葉に、うなづくゼロス。
・・まあ、どうせ、逃げられないんだったら・・。
これを楽しむよりは他にはありませんよねv
と、割り切っているゼロスだったりするんだけど。
別にいいけどね♡
「そう♡船♡」
なぜか、海の上を歩いていたり、光速移動とかしていたりするだけでいつのまにやら、海の上に幽霊が出る。
という噂が、一部の船乗りたちの間で広まり始めたりしている、今の現状。
まあ、ゼロスが面白がって、それらにチョッカイかけて、遊んでいたり、あたしも面白いから、彼らに幻影みせたりして。
遊んでいたりする結果なんだけど。
「あらvやっぱり、海を渡るのに必要なのは、船でしょう?
というわけで、ゼロスv一瞬で創るの、それだと面白くないからvのんびりと手作りするから、手伝いなさいねv」
「は・・・・はひ・・・・・・わかりました・・・・(汗)」
にっこりと微笑み言い切るあたしの言葉に。
なぜか、だらだらと起用にも汗まで具現化して、了解の返事を戻している、ゼロスの姿が見受けられていたりする。
ふふ。
さぁてv
様々な場所の物質とかを利用して、移動用の船でも作りますかねv
-続くー
TOP BACK NEXT
#####################################
あとがきもどき:
薫:・・・・・・分かる人には分かります・・・。
・・・この船。
はい。
以前に、とある小説で使った・・あの船です。
後書きでも、エル様に指摘されましたけど・・・。
本当は、あの船。この漫遊記に登場する船だったんですよね(まて!)
なぁんか、一度、ノートにかいているせいか・・・・。
すでに打ち込んだ気になっているというのが・・(笑)
それが、この漫遊記の欠点・・といえば欠点かな?(かなりまて!)
あはは(汗)
この船を作る原因というか、結果というか。
次回・・・ゼロス君のパワーアップ?(爆!)をお送りします(かなりまて!)
んではではvvv
TOP BACK NEXT