エル様漫遊記  幼少偏     



「それじゃ、一応、部下Sに許可と、ゼラスに許可貰ってくるわねv」
とりあえず、話しは通しておきますか。
うーん、何て心優しいあたし♡
とりあえず・・・。
当面の荷物持ちは、ゼロスに決定!
さぁって、Sのところにいきますかv
今だなぜか、その場から動けなくなっているゼロスはそのままおいといて。
そのまま、その場から姿をかき消すあたし。
「・・・・な゛!?」
なぜか、驚いたゼロスの叫びが静かに空を響き渡らせていたりするけど。
『な・・・何で人間が空間移動できるんですかぁ!?』
そしてなぜか、しばらくそこで頭を抱えて絶叫していたりするゼロスだし。
まったく。
この程度で驚いてどうするのよv
普通できて当たり前なのよvv


カタート山脈、その頂上付近。
その近くには、かつて、水竜王が鎮座していた神殿や宮殿。
それらが、今では、彼ら、物質化している魔族の住処と化している。
この辺りには、なぜか、たったのこの程度で命あるものはあまり長くは生きてはいられない。
瘴気などに耐性がある種族は別として。
その先に、少し開けた広場があり。
といっても、あのときの戦いで、ここは、少し広場みたいになっただけ。
この世界でいうと、約千年ほど前に。
一応、あれでもこの世界の魔王であるSと、一応は、この世界の竜神であるRが創り出した腹心の一人、水竜王。
その二人の戦いの跡地。
その辺りには、奥に進めば進むほどに。
周りに、氷の塊や水晶などが入り乱れ。
言ってみれば、この辺りは、氷と水晶のオブジェで、結構綺麗にまとまっている。
Sというのは、一応、この世界の使いっぱしりの、中間管理職のシャブラニグドゥ。
かつて、R・・スィーフィードが分けた欠片の一つ、と一般には言われているけど。
一応、こいつが本体でもある。
他の七つは、彼の精神が分断されたもの。
まあ、どれをとっても、Sであることには代わりがないけど。
あたしは、心優しいことに、一応、ゼラスと、Sに、あることをいうために。
こうしてここにやってきている。
ゼラスというのは、一応、ゼロスの上司。
Sのやつが創り出した部下の一人。
別名、獣王(グレータービースト)。ゼラス=メタリオム。
他の奴が、部下を数名以上創り出したのに対して、ゼラスはその力のすべてを注ぎこみ。
ゼロス一人しか創造しなかった。
それゆえに、あれでも、あのゼロス。
一応、この世界の中では、シャブや腹心五人の次に実力のある魔族の一人ではある。
まあ、この地に、唯一、具現化している、このSことシャブラニグドゥのやつは。
今は、アクアの氷の封印に閉ざされて、氷のオブジェと化しているけど。
その寄り代となっているのが、人間の中では、一応有名な賢者としても名高い、レイ=マグナス。
元々、あのレイ。
うまれる前から、すでに、Sがその魂、吸収して、完全に乗っ取って、S自身がレイ=マグナスとして。
人間として生まれてきていたんだけど。
そんな事実は、なぜか、簡単なことなのに、人間世界や、他の種族の間でもなぜか知られていない、その事実。
ま、何はともあれ。
一応、この姿であいつに会いに行くのは、そういえば、初めてかしらねv
ふふふ♡


ふい。
あたしが虚空から姿を現すと。
丁度、全員・・といっても、一人だけいないけど。
ゼラス、フィブ、グラウ、ダル、そして、S。
この五人がそろって、何やら会議をしているようだし。
そーいえば、今、ガーヴのことでよくこいつら、会議していたりするのよね・・・・・
ま、どうでもいっか。
「誰だ?貴様・・人間の子が何用だ!?なぜこんな所に!?」
いいつつ、その銀色の瞳をあたしに向けて、ぎろりと睨んでくるのは。
銀色の髪に銀の瞳。
歳のころは、二十代前半くらいの、服装的には、どこかの騎士のような姿をしている男性。
―ガス!
とりあえず、このあたしに食って掛かる、グラウこと、覇王(ダイナスト)グラウシェラーは無視するとして。
その辺りにある水晶の木の枝で、そんなグラウを貫いておく。
ふっ。
誰に向かってそんな口を聞いているのかしら♡
ピクピクピク・・。
なぜか、それだけで、体を・・いや、その本体の精神体から痙攣起こしてぴくぴくしているグラウだし。
しかも、この程度で姿が消えかけているし。
「あーもう!弱すぎるわよ!!もう少し根性いれなさい!根性を!」
ざすざすざすすっ。
とりあえず、根性を入れなおすために、さらに数百本の枝にて親切にも貫くあたし。
『・・・・・・・・・・・・・・』
その様子をみて、なぜか、他のメンバーは引いているけど。
・・・・こ・・・この子供・・・何者!?
グラウをこうも・・・あっさりと・・・(汗)
ええと・・・・。
などと、無言で冷や汗かきつつ、直接通信で会話をしている、他のグラウの同僚たち。
しばし、あたしが根性を入れなおしていると。
ビクリ。
・・・・・・はっ!
ようやく気づいたらしく、一瞬、体を震わせた後に、あわてて、敬礼し。
「・・・・・!!!あ・・あの!?えええええエル様!?あああああああああの、何用でしょうか!!?」
あわてて、手を突いて、あたしに向かって言ってくるのは。
長く黒い髪に紅い瞳。
服装は、黒いローブ。いわゆる典型的な魔道士姿。
その傍らには、骨の形状に近い杖が置いてあるが。
ピシリ。
その言葉にて、他の四人の凍りつく音がはっきりと辺りに響き渡る。
あ、グラウのやつは死んでるし・・・。
ギギィ・・。
『え・・・・エル様(お母様)・・・?』
色を完全になくして、Sの方を振り向いているのは。
淡い金髪を後ろで束ねた目つきの少し鋭い女性に。
その青い髪をさらりと伸ばし、青いドレスを着込んでいる女性。
そして、艶やかな少しウェーブの入った黒い髪を肩の辺りまで伸ばしている、
見た目、どうみても女の子という歳のころは、十代くらいの少年。
この三人。
「あらvS、気付くの遅いわよvそれはそうと♡部下にどういう躾をしているのかしらねぇ♡」
死んだグラウをそのままに。
精神世界でとりあえず、その体を突き刺したままにしている枝を、
さらに数回ぐさぐさと突き刺しつつにっこりと微笑みいうあたし。
シャブラニグドゥことSの方にまるでぎこちない動作で振り向いた、他のメンバーは。
そのまま、その場で完全にと固まり動かなくなっていたりするけど。
「ま、そういえば、この姿でここに来るのは初めてよねぇぇv」
この姿というかこの世界で遊び始めてまだたったの三年程度だし。
ここに来ていたときには、姿変えてたしv
「あああああああの?それで・・その・・・ゴヨウケンは・・?」
「ああもう!何をそんなに怯えているのよ!部下S!」
「す・・すいませんっ!」
あたしの言葉にすぐさま謝るSだし。
「ふっ。まあいいわ。用があるのは、Sとゼラスよv
  ちょっと、あたし暇だから、退屈しのぎに連れ歩くのに、ゼロス、貸しなさいvいいわね♡」
にっこりと微笑むあたしの言葉に。
『どどどどどどどうぞ!!!』
瞬時にその場、全員の声が重なっていたりする。
なぜか、ほっと胸をなでおろしてるS。
ゼロス、君の尊い犠牲は忘れないよ・・・。
などと、心でゼロスに対して、お悔やみの言葉をなぜか言っているフィブ。
「話しは決まりねvあ、そうそう、一応、ゼロスの力。少しばかり挙げておくから、じゃ、よろしくねv」
一応、あの程度の力では、このあたしの連れは勤まらないし。
ま、少しばかり力をあげるのは、関係ないしね。
一応、Sとゼラスの許可はとったし・・・っと♡
後はvv
「じゃ、その辺りのこと、ゼロスにちゃんと説明してねv二人ともv」
『―え゛!?(汗)』
ぐさり。
とりあえず、紐の代わりに、水晶のやりでSとゼラスを貫いて。
なぜかぴくぴくと痙攣しているそんな二人を連れて、あたしはその場を後にする。


「・・・・と・・・とりあえず、僕達は、ガーヴの処遇・・考えよ・・。」
「そ・・そうですわね・・・。」
「ほら!グラウ!何いつまでも死んでいるんだよ!」
残された、少年・・冥王(ヘルマスター)の称号をこの世界では得ている、フィブリゾと海王(ディプシー)ダルフィン。
そんな二人の会話が。
あたしがいなくなったその後に、その場で見受けられていたりするのは、別に関係ないけどね♡


「あ・・あの?エル様・・・私、自分の足で歩きます・・・」
「私もです・・・」
ずるずると、槍に貫かれたまま、地面をひこずられている、二人が何やら話しかけてくる。
「あらvそう?」
ぱっ。
その言葉を受けて、手を放すと。
どさっ!
そのまま、まともに、地面とキスをしているゼラスとS。

・・・大丈夫ですか?ゼラス?
・・・ど・・どうにか・・・魔王様の方こそ・・・
・・いやぁ、私はなれてますから・・・・
       
などと、小さくそんな会話をしているこの二人。
「じゃ、ゼロスのところにいくわよv」
一応、こういうことは、形から入らないとねv
あいつ、お役所仕事人だしね。
あたしの言葉を受けて。
そのまま。
なぜかかなり怯えつつ、あたしの後ろからついてくる二人の姿が。
・・・あとでしっかりと根性はたたきなおしておきましょう♡


あたしがその場所につくと。
未だにゼロスはその場所で、しばしただ立ちすくんでいたりするけども。

「おっまたせv二人の許可は取ったからねvというわけでまさか、いやとは言わないわよね♡ゼ・ロ・ス♡」
道を歩きつつ、にっこりと微笑んで言い放つあたしのその言葉に。
あたのし後ろにいる二人の人影を見咎め。
「じ・・・・・獣王(グレータービースト)様!?赤瞳の魔王(ルビーアイ)様!?」
本気で驚き、その紫の眼を見開くゼロス。
「・・な・・・ナゼ、ルビーアイ様やゼラス様がここに・・・・・。
      というか・・その・・あの子供さんって・・一体・・!?」
二人から感じられるのは、純粋なる恐怖。
それを感じ取り、あたしを信じられないような目で見ているゼロス。
ぽん。
そんなゼロスの肩に軽く手を置いて。
「ゼロス、落ち着いて聞け・・・。ルビーアイ様のため・・いや、この世界の魔族すべてのために、この御方に付き合うように・・・・。」
溜息交じりにゼロスに言っているゼラスに。
ポン。
ゼラスとは違う側。
つまりは、右の肩に手を置いて。
「ゼロス、この世界の平穏は、お前の手にかかってますよ。・・・頑張ってくださいね。」
「どうしてそこで、平穏という言葉が出てくるのかしら?ん?S♡」
そんなSをぎろりと睨むと、なぜかそのまま石化。
「あ・・・あの?るびーあいさま?!」
魔王様が・・本気で怯えている!?
いや・・あの・・その!?
かなりパニックになりかけているゼロス。
「ゼロス、一応、われらも分からなかったんだけどな・・。
   ルビーアイ様だけが気付かれた・・。こちらのこのお子様・・・この御方・・・エル様であらせられる・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
しばし、ゼラスの言葉の意味が汲み取れなくて、無言になっているゼロス。
そして。
「・・・・・え・・・・え・・・・・どぇぇぇぇぇぇぇぇ~!!!!!!!!?」
ずざっ!!!!!!!!!!!?
そのまま、かなり引いているゼロスだし。
なぜか、この程度でとてつもなく驚いているのよね、このゼロスは。
「まったく、分かりなさいよね。このあたしが誰かなんてすぐに♡」
気配も隠して、力も隠して、人間の振りしているからって、気付かない輩が悪いのよv
なぜか遠い目をしつつ。
「・・・・気付いたの、ルビーアイ様だけだったんだけどね・・・。」
呆然とつぶやいているゼラス。
「あああああああああの!?ゼラス様!?魔王様!?」
混乱し、なぜかパニクっているゼロスだけど。
ま、関係ないし。
「はいはいvそれじゃ、そういうことで、ゼロス、行くわよv」
がしり。
ゼロスの服を見えない力で掴んで、きびすを返す。
「と゜・・・・どぇぇぇぇぇぇ!?」
ばくばくと手を伸ばして助けをゼラス達に請うているゼロスの姿が、そこにあったりするけれど。
「ゼロス、お前の犠牲は忘れない。しっかりと、大任を果たすがいい。」
その目に、涙を浮かべてハンカチでぬぐっているSに。
「・・・頑張れ、ゼロス、だが、私が今後困るから。絶対に滅びるな。」
そういいつつ、ゼロスを見送っているゼラス。
「獣王様ぁぁ!魔王様ぁぁ!?」
助けてくださいぃぃぃぃ!
「ふぅん、このあたしに付き合うのが嫌なの?ゼロス♡」
心で助けを求めているそのゼロスの感情を見てとり。
にっこりと、微笑みながら、あたしが言うと。
「・・よ・・・・喜んでお供させていただきます・・・・」
しくしくしく。
どうせ、どうせ、僕は。
上からの命令には逆らえませんよ・・。
というか・・・どうして、この御方が!?
しかも、どう見ても、気配からしても、人間の子供の姿でここにいらっしゃるんですか!?
そんなことを心で叫びつつ。
黒い涙を流して、あたしの言葉にうなづいているゼロスだし。


「・・・・ゼロス、滅びるなよ・・・」
「・・・どうか、ゼロスが滅びませんように・・・」
二人とも、遠い目をして視点が定まらない表情で。
あたしとゼロスが掻き消えた空間を。
ただただ、しばらくつぶやきつつ見つめているシャブとゼラスの姿が。
カタート山脈の一角で、しばらくみうけられいたりする。


「あ・・・あのぉ?付き合うとは・・一体?どんなことを・・・・」
質問するのも恐れ多い。
そんなことを思いつつ、恐る恐る聞いてくるゼロスに。
「あらvもちろん、人間とかの盗賊なんかを退治にいくのよv
    結構面白いわよvあんた達(魔族、神族)達と違ってねvいろいろなリアクションが見れるしね♡」
「そ・・・・そおですか・・・・。わかりました。謹んで、お供させていただきます・・エル様・・(汗)」
「あらvリナって呼んでね♡この姿のときの名前がそうだからv」
あたしの言葉に。
「・・・・・わ・・・わかりました・・・(汗)」
深々と頭を下げているゼロスだけど。
だから、そんなに畏れなくてもいいじゃない♡

さあって、これで荷物持ちもゲットしたしv
それじゃ、いろいろと回って遊びますかねv
ふふふふふふ♡


                                          -続くー



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まえがき:
    こんにちわ♪
    ―どががすっ!
    はいv代理のエルですv
    こいつは、何か、雨が降るのに、また猫たちが脱走した。
    とわめいてますのでv
    前回、こいつ、眠いのを我慢して打ち込んでたようだけど。
    何か意味がないし・・しかも!文章になってないし!
    まったく・・・・。
    ちゃんと、大学ノートに書いてある通りに打ち込めばいいのに・・・。
    訂正しつつ、打ち込んでるから・・・。
    ま、何はともあれv
    このあたしの暇つぶしv
    ふふ。
    そこのあなたも一緒に加わる?(はあと)
    じゃあねvv


  あとがきもどき:
   薫:  気付いたら、すでに時間は10時15分・・・・。
     未だに脱走している猫たちが戻ってこなひ・・・。
     なにはともあれ。
     何とも幸運なゼロス君(まて!)
     これ以後、しばらくエル様の付き合いで、いろいろと連れまわされますv
     ・・・・この時点でフルネームを聞いておくべきでしたねぇ?(爆!)
     それではv
     またvv



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