エル様漫遊記-プレミアム-  ~始まり~


ドゴォォォン!!

周囲に爆発の音が鳴り響く。
「なあ、リナいいのか?」
いいつつ、ぽりぽりと頬をかきつついってくるガウリイ。
「何が?」
にこやかに問いかけるあたしに。
「いや、だっておまえさん、ゼロスのやつとなんか呼び出してた、
  シャブ何とかってやつの、気配もってるやつ、あのままあそこにおいてきてるけど…」
アメリアたちがいたときにはそんなことは一言もいってなかったけどね。
まあ、気づいてても聞かれなかったから言わなかった。
というのがいかにもこのガウリイらしいけど。
「ああ、いいのよ。Sとかゼロスのことなんかほうっておいて。」
「そんなものか?」
「そんなものよ。それより、こいつらいつものように身包みはがすわよ♡」
にこやかに笑いつつ、目の前でなぜかこげて倒れている人間たちを目で指し示す。
「まあ、リナがそういうんだったらいいけど。」
などといいつつ、ちらりと目の前にと転がっている男たちをみつつ。
「しっかしこいつらももう少し考えてくればいいなのなぁ~。」
などとつぶやいているガウリイ。
面白いことが起こっている…もとい、名物の蛸料理を食べるために、
沿岸諸国連合のひとつにと存在しているアカッシの町にと向かっているあたしたち。
ちなみに、あたしについてきていた使いっぱしりその二のゼロスは。
同じく使いっぱしりの部下Sとともに、ある村にと置いてきていたりするのだが。
アメリアとゼルガディスは別の用事があるがゆえに。
ちょっと別行動になっている今現在。
つまり今いるのはあたしとガウリイの二人のみ。
まあ、アメリアも今は後の平和使節団。
あれの連絡係などでセイルーンの皇女として走り回っているのが現状なんだし。
ちなみに、ナーガも同じく。
なんだけど、まあ、彼女はいつものごとく、公式業務のさなか、
いつものように迷子になっていたりするのが現実だけど。
そんなこんなでアカッシの町にと向かっているあたしとガウリイ。
そして、お約束にもちょっとした森の中に差し掛かったところ、まあ出てくる出てくる、盗賊が。
ちょっとあたしが遊んだだけで、なぜか回りに累々とこげて横たわっている男たち。
「まあ、所詮は盗賊だし。ほら、ガウリイ手を休めてないで。
  いつものように身包み奪ってからこいつらのアジトを壊滅させて。
  少しばかり楽しんで…じゃなくて、資金を調達していくわよ♡」
そんなあたしのもっともな台詞に。
「はいはい。」
いいつつ、せっせとなれた手つきで男たちをぐるぐると縛っているガウリイの姿。

何はともあれ。
とりあえず。
近くの役場にとそんな彼らを下着ひとつの状態でぐるぐる巻きにしつつ、突き出し。
彼らのアジトを壊滅させ、目指す先は、アカッシの町。

うららかな日差しのもと。
並ぶ店はすべて蛸を何らかあしらったもの。
だがしかし、ほとんどの店が閉じられていたりするのは。
まあ、今ここでは面白いこと…否、楽しい…じゃなく、やっかいなことが起こっているがゆえ。
沿岸諸国に組するアカッシ・シティ。
海際に存在し、ここの名物は何といっても蛸を使った料理の数々。
中でもお勧めは【蛸の生き作り】。
だがしかし、当然のことながら、
といってもあたし以外には、その理由に気づいてもいないみたいだけど。
ここ数日というか数週間以内にとられたそれらの蛸には…面白い効果があるんだけどね♡
「そういってもねぇ。最近海の調子がおかしくて…」
いいつつ、そう渋っているのは。
とある店のとある主人。
あたしたちが蛸の生き作りを注文したところ。
最近海の調子があまり芳しくなく、
生きのいい、蛸や海の生物が取れなくなっているとかいないとか。
「最近は変な女の子が神は死んだとか、滅びのときが近づいてきてるとか。
   何かいってまわっているけど、それに関係あるのかねぇ。」
などといいつつ、あたしたちにと水を運んでくるその男性。
そんな男性の言葉をさえぎるかのように。
「何だったら、兄ちゃんたち、俺たちの船にのって漁の手伝いでもするかい?
  それだったら自分で材料をとって、生き作りでも何でもできるが?」
いっくるのは。
同じ店にて食事をしていたこの町のとある漁師。
彼らはちなみにこれから漁にと出る前にここで腹ごしらえをしている真っ最中。
そんな男性の言葉に。
「だ、そうだぞ?どうする?リナ?」
いいつつ、あたしにと意見を求めてきているガウリイだけど。
まあ、あたしとしてはそのほうが面白いからそっちの方向でいきたいし。
「そうね。んじゃ、同行してもいいかしら?」
あたしのその鶴の一声にて。
あたしとガウリイは漁の手伝いをすることに。


澄み渡る青空。
そして、なぜか裸体にふんどし一丁の男たち。
彼らいわく、『これが海の男の正統なるスタイルだ』などと豪語していたりするんだけど。
ちなみに、なぜか視線があたしに集中しているのは。
まったくもってどういうことなのかしらねぇ?
「…というか、姉ちゃん…すごくスタイルいいんだな…」
そんな船長のつぶやきに。
うんうんうなづいているほかの男たち。
「あ゛~。そ~いやリナ、いつもコルセットでスタイル隠してるもんなぁ…」
などといいつつ、しみじみとそんなことをいっていたりするガウリイ。
ちなみに、あたしの格好といえば。
薄いピンク色のワンピース状にとなっている水着と、そして背中に羽織った一着の上着。
ちなみに上着の色は薄い黒。
それが足元の膝付近まであたしの体を覆い隠している今の現状。
「どうでもいいけど…リナ、漁師たち…こりゃ、仕事になんないぞ…」
などとそんなあたしをみつつ、周りを眺めてぽつりとつぶやいているガウリイ。
当然、といえば当然なんだけど。
でもこの人間の体というか姿のままで、この反応。
本当、人間の男って面白いというか何というか。
ちなみに、船に乗合わしている女性の漁師もまた、口をあんぐりあけて、
あたしに見ほれている現状がここにあったりするけども。
この場にいる全員があたしの姿に見ほれてたり。
う~ん、美しい、というのも罪よねv
でもこの姿って、あたしが本来よくとってる姿より程遠いんだけど。
かなり魅力とかそれなりのことは抑えてるしねぇ。
なのにこの反応。
あたしがよくとる形態のままでこの格好してみたら、それはそれで面白いかもしれないわね♪
まあ、いまだにあたしの正体はガウリイたちには知られてないから、それはやらないけど。
そういえば以前、ユニットとあの姿で海にいったときに。
面白いことになったこともあったわねぇ。
本当、面白かったけど♡
まあ、そんなどうでもいいことはおいといて。
「ほらほら、皆さん、そのままつったってたらv高波に飲まれちゃうわよ♪」
とりあえず、わざとこちらにと高波が来るようにちょっとしたものを、
今あたしたちがいる場所よりも少し先の海にとその物質を海中にと落としておく。
何かブクブクと沈んで悲鳴が聞こえていたりするのは、ま、気のせいでしょう♪
「「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」」
なんか悲鳴をあげているほかの乗組員たち。
「くっ!さっき何か沖に何かがぶつかった衝撃か!?」
などと叫んで剣を手にしているガウリイ。
…どうでもいいけど、ふんどしの横にと紐を結びつけて。
剣を携えるのは…あまり見た目的にも美しくないんだけど。
というか、剣の重みでフンドシが外れたらどうするつもりなのかしらねv
そんな彼らの悲鳴をききつつ。
すらりと剣を抜き放ち。
そして。
「はぁぁぁぁぁぁ!」
ザシュ!!
気合一発。
そのまま、その波に向かって剣を振り下ろしているガウリイ。
と。
ザザザザァ!
その剣を振り下ろした衝撃派にて、
あたしたちのいる船団をまるでよけるようにと、高波が割れてゆく。
『おおおおおおおおおおおおおお!!?』
それをみて、周りの人間から巻き起こる歓声の声。
何のことはない。
ガウリイはただ、剣を振り下ろした衝撃派にて、波を真っ二つにと両断し。
あたしたちがいる場所というかこの空間から、波の被害を避けただけ。
別に波そのものを無効化させたわけではないし。
「さv波がなくなったところで♡どんどん漁を開始しましょv」
あたしのにっこりと微笑むその声に。

あたしたちの参加している漁船の数、およそ五隻。
それぞれの船ごとに、漁が開始されてゆく。

さって。
少しばかり遊びますかねv



コポポポボ。
海の底、水音が響き渡る。
「もうすぐだ…もうすぐ…」
彼の見つめる水晶は。
今、この場を、というよりは、
彼らにとっては【守り神】としてあがめているそれの、
力を封印しているモニュメントが破壊されることを物語っている。
「あれさえ、破壊されてしまえば。われらの時代はすぐそこに!」
などとそんなことを叫んでいるけど。
というか、こいつもまた、
ただただ、あいつに利用されてるだけって本気で気づいてないのよねぇ。
さって、これからが見ものよね♡


「…は?あの?獣王様?今何と?」
あたしたちが漁を開始している同時刻。
一方狼群の島。
その中にあるとある宮殿。
ちなみにここがゼラスの物質世界での拠点。
まあ、結界ともいえない代物の拠点、ともいえることもできるけど。
そして、そこで。
目を丸くして、今いわれたことを聞き返している黒い物体がひとつ。
「だから、ダルフィンからの要望だ。
  どうもアカッシ付近に封印されてるヤツの行動が最近おかしいらしい。
  というわけで、あの御方がかかわる前に。何か手をうっておくように。」
淡々とそういっているゼラスだけど。
「…あ、あの…ゼラス様…今、エル様…すでにアカッシの町に向かってるんですけど…」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
なぜかその場に沈黙がしばし落ち。
「な…何ぃぃぃぃい!?」
「ちなみに北の魔王様は、僕がこちらに戻るまえにあの御方の手によって。
  何か重し…というか、ちょっとした小さな惑星もどきをくっつけられて。
  海中にしずめられてましたけど…」
などと説明しているゼロス。
まあ、確かに、あたしは高波作り出すのにSのやつを海中に沈めたけど。
「…やはり、お前がいってくれ。ゼロス。
  なに、以前あの御方に実力アップしてもらっている貴様のことだ。
  だがしかし、滅びるなよ?われが困るからな?仕事をやってもらう部下がいなくなると。」
そういいつつ、なぜかため息つきつつも、
目の前にいるゼロスにと向かっていっているゼラスだし。
ほぉぉう。
後できっちりとそのため息の理由、ゼロスでも問い詰めて問いただしてみますかねv
「ゼラス様ぁ…」
しくしくしく。
なぜか器用に涙を流しつつそんなゼラスにいっているゼロスだけど。
「とにかく、これは命令だ。頼んだぞ?くれぐれぇぇも!あの御方の機嫌を損ねる前に!
  われらの手であいつを何とかするか、もしくは…」
「…は、はひ…」
こらまて。
どうしてそんなにおびえる必要があるのかしらねぇ?
まったく、この主従は。
これはやっぱり部下Sがなってないからよねv
あとでもう少しSにお灸をすえておきましょうvうん♡
ふふふ。
さってと、面白くなってくるわよv
気づかないふりして遊ぶとしますかねvふふふふふv


                                      -続くー

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あとがきもどき:
薫:しくしくしく・・・・・・。
   本日2004年1月4日。お休みなので頼んでた正月の福袋。
   とりにいったんですけどね・・・けどね。(打ち込みしないで何してる・・・笑)
   うう、いきつけの宝石屋さんの・・・。だけど…だけどぉぉぉ!
   デザインとかは申し分はないのよ!すっごく私ごのみで!
   でも・・・・しくしくしく・・・。かなしいかな、材質がシルバー…つまりは銀…
   私だめなのよ・・・体質的に・・・銀とかメッキは・・・・
   プラチナとか金なら大丈夫なんですけどね。
   でも金も9金とかはだめです。はい。
   当然メッキもだめです…。
   うっうっうっ、かわいいのにぃぃ!
   宝の持ち腐れだな・・・。
   誰かにあげるか・・・・・しくしくしく・・・・。
   かわいいハートのブレスレットにハートのジルコニア入りのペンダント。
   なのに・・・・しくしくしく・・・・・。
   身につけたらものの数分でかぶれてしまう・・・・しくしくしく・・・・。
   うわぁぁぁぁん。
   などと愚痴をいいつつも。
   何はともあれ、今月号のドラゴンマガジン。来月号が楽しみですv
   スレファン必見v何とテレカのプレゼントとかもある大特集が組まれるらしいですよv
   これはぜひとも買わないと損ですねvうんv
   何はともあれ、ではでは、また次回にてv
2004年1月4日某日

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